雷電とは、メタルギアソリッドシリーズに登場する人物である。声優は堀内賢雄。
概要
特殊部隊FOXHOUNDに所属する銀髪の見目端麗な男性。本名はジャック。
冷静な性格だが、頑固な一面もある。
基本的な身体能力は高く、また、各種銃器・兵器・紙箱の扱いにも長けている。MGS2終盤以降は刀の扱いも習得している。
生年は明かされていないが、過去から考えると1980年代前半の可能性が高い(詳しくは、MGS2でのネタバレの項を参照)。なお、MGR(2018年)では無線で「俺も30代半ばだからな」と発言している。
MGS2での活躍
プラント編の主人公。
2009年、テロリスト『サンズ・オブ・リバティ』に占拠された海上除染施設ビッグ・シェルに、新米FOXHOUND隊員として単独潜入。米大統領を含む人質の救出とテロリストの武装解除を任務として行動する。上官であり知恵袋の「大佐」、恋人でデータアナリストの「ローズマリー」、現地で出会った海軍特殊部隊SEAL所属の男「イロコィ・プリスキン」らのサポートの下、任務を果たそうとするが…
(実際は初めから愛国者達のS3計画の演習に利用されていただけであり、彼の、かつてリベリア内戦で少年兵(チャイルド・ソルジャー)として戦っていた過去と向き合わない姿勢を愛国者達につけこまれ、記憶操作されていた。愛国者達の駒として戦わされていることを自覚しながらも、オルガ・ゴルルコビッチから託された高周波ブレードを手に、因縁の相手であるソリダス・スネークを撃破する。自分が何者であるかについて深く苦悩するが、ソリッド・スネークの言葉を聞いて、自分の生きるべき道を考えるようになる。その後ローズマリーと再会し、ニューヨークの雑踏に消える。)
主人公交代による批判
しかし、様々な要因によりMGS2での彼は大きな問題を残していった。
まず、彼は前作MGSの主人公ソリッド・スネーク(以下スネーク)とは何の関係もないのだが、スネークを使用できる「タンカー編」が従で雷電が主人公である「プラント編」が主であるかのようなシステムであった上、広告では散々ソリッド・スネークを前面に立てながら、実際のゲームではプラント編の方がボリュームが多く、あたかもプラント編が本編であるかのような扱いであったため、特に雷電が槍玉に挙げられ、叩かれた。
また、雷電そのものも見目麗しく、しかも作中イベントによってすっぽんぽん(シモは手で隠している)で進行するイベントがあるため「腐向け」「ゲイ」などの烙印を押されるようになり、旧MGSファンとの間に論争を巻き起こした。
その他、本編中で登場人物からヅラ疑惑をかけられる(ステルス迷彩を装備すると髪の毛だけ透明にならなかったり、スペシャルアイテムとして無限ウィッグ含め3種類のウィッグが登場)。
そのためか、以降の作品では雷電にまつわる美形ネタとも自虐ネタともとれるような演出が見受けられる。
MGS3での活躍
MGS3では雷電に顔がそっくりな「ライコフ少佐」というキャラが、ヴォルギン大佐直属の部下として登場する。
もっぱら(体が)ヴォルギン大佐のお気に入りであり、また「女を顧みない」ことで軍内でも有名である。
詳細は個別の記事を参照。
…というように公式でその手のネタに使われることになったキャラクターである。その後、スネークの任務遂行のために服を奪われる(当然素っ裸になる)。
また、ライコフ少佐の変装マスクを被り、ゼロ少佐に通信すると、前作の雷電の批判を意識したような会話をし、ライコフ少佐に対し散々な態度をとる。
2005年の東京ゲームショウではMETAL GEAR RAIDEN -SNAKE ERASERという映像が流され、そこでも不憫な役回りを演じさせられた。
MGS4での活躍
ムービーシーンのみの登場となり、操作はできない。
愛国者達に拉致されて強化外骨格(サイボーグ化)手術の実験体とされてしまうが、その後救出され、高周波ブレードとその超人的な身体能力を武器にスネークをサポートすることになる。
Act.2の南米で、歴代の「忍者」と同様、無線で最初にオールド・スネークとコンタクトをとった。
その中で、MGS2以降、リベリア内戦の記憶に悩まされて生活が荒み、ローズマリーのもとを離れたことを明かす。
南米の市街地において初めてその姿を現し、ものの数分で12体の月光を倒し、スネークを助ける。
(同じく南米で、MGS2にも登場した宿敵ヴァンプと遭遇し、死闘を繰り広げる。その戦いの際に刺し違え、人工血液の透析が必要なまでに衰弱する。リキッド・オセロットのガンズ・オブ・ザ・パトリオット発動後は、まだ回復途中ながらスネークの代わりに戦うことを望むが、ローズマリーを心配する内心の思いを抑えてまで無理に戦おうとするその姿勢は、スネークに諭され、徐々に変化していくことになる。完全に復活した後、シャドーモセス島でスネークの窮地に駆けつけ、不死身の体を失ったヴァンプと戦い、自ら一つの決着をつけた。
しかし、スネークをリキッドの巨大戦艦アウターヘイブンから守るために、スネークの代わりにアウターヘイブンに踏み潰されてしまう。そのまま歴代忍者と同じく悲劇的な最期を迎えたかに思われたが、両腕を代償に戦線復帰し、アウターヘイブン艦内で三度スネークを助ける。口や足を使ってブレードを操り、ヘイブントルーパーの軍団と戦った。
リキッドの反乱の終結後は、愛国者達から逃れるために大佐と偽装結婚していたと判明したローズマリーと再会し、その息子ジョンとともにようやく平穏な生活を手に入れる。歴代「忍者」の中で、生還を果たしたのは彼だけである。)
MGOでの特徴
拡張パック「SCENE EXPANTION」でユニークキャラとして追加された。
専用武器は、高周波ブレード。
移動速度が速く、高所から落ちてもダメージを受けない。
また、バイザーを装着することで仕掛けられた罠が見えるようになり、「リフトアップ」が必要な段差も単独で飛び越えられる。
MPO+での特徴
MPO+で新ユニークキャラとして追加された。インフィニティミッションのHARDをクリアすると仲間にできる。
外見はMGS2準拠で、スカルスーツを着用。専用装備は高周波ブレード。ステータス自体も優秀でアスリート(走りの速度が速くなる)のキャリアを持つ。高周波ブレードの威力が非常に高く、オンラインでは猛威を振るった。ローリングや格闘攻撃などのアクションはスネークと同様のものに変更されている。
MPOからデータ引き継ぎなどをすれば、ライコフと同時に使用可能。ボイスは新録されている。
METAL GEAR RISING REVENGEANCE
4での騒動の後、戦闘サイボーグとしての能力を活かすため、かつての戦友であるボリスが代表を務めるPMSCsの「マヴェリックセキュリティコンサルティング」にSPとして勤務していた。
戦闘スタイルは以前とほぼ変わらず高周波ブレードを主体としたものだが、刀を扱ううちに日本の新陰流の理念、一人の悪を斬り多くの人を救うという「活人剣」に出会い、それを是として戦っている。
だが、アフリカでの業務中、デスペラード社による介入により警護対象の首相は殺され、デスペラード社の用心棒サムに敗北。自身も左目と左腕を失ってしまう。その際「お前の剣は快楽を恐れている」と看破される。
数ヶ月後、デスペラード社によって首都を占拠された東欧アブハジアの政府は、事態の解決を雷電の勤務するマヴェリック社に依頼。因縁の相手に、雷電は外見を度外視した戦闘特化の新義体でリベンジを果たすため戦地に赴く。
新義体は序盤の白くボディスーツのような外見から黒く外部筋繊維が丸出しで鎧のような外装の着いた物になっている。新機能である敵サイボーグの体液(燃料電池の燃料と自己修復ペースト)を奪い回復する様を同僚に吸血鬼のようだといわれている。
上述の事件のためか、声色や言動がやや暗いが、冗談を言ったりや仲間を気遣うこともあり、今までよりも頼もしくなっている。
また、前述のカツラ疑惑も、そもそもサイボーグになった今となってはどうでもよくなった模様で、装備変更でウィッグの付け替えも出来る。
METAL GEAR SOLID V : GROUND ZEROS
条件を満たすと出現する特別ミッション「ジャメヴ・ミッション」の主人公を務める。
当初、このミッションはXbox360 / Xbox One版限定の特別ミッションだったが、2014年5月1日に配信されたパッチでPS3 / PS4版でのプレイも可能となった。
強化骨格に身を包み奪われる肉体を持たない雷電は、スナッチャー排除の切り札として呼び出される。
ミッションは海兵隊員に擬態したスナッチャーを排除し、生存者を無力化する前半と、離脱しようとする雷電の前に大量出現するスナッチャーを殲滅する後半に分かれる。スナッチャーは殺害しても殺傷数としてカウントされない。
外見はMGR準拠だが、本作では高周波ブレードを使わずスネーク同様に銃器やCQCを使用する。
スネークと比較するとダッシュ速度やジャンプの飛距離が優れており、落下ダメージも無効。ダッシュはMGRでお馴染みのニンジャランであり、ぶつかった敵を吹き飛ばすことができる。
クリア特典として限定義体だった「ホワイトアーマー」や「コマンドアーマー」に着替えることも可能。
セリフは尋問・ホールドアップなどのアクション時のみで、MPO+と違い音声はスネークの声にエフェクトを掛けただけのものになっている。
関連動画
関連項目
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