荒覇吐とは、ゲーム「鋼鉄の咆哮シリーズ」に登場する超兵器である。
同型艦「アマテラス」の他、派生型もここで解説する。
概要
第一作目「鋼鉄の咆哮 ウォーシップコマンダー」から登場する超兵器。その後は形状こそ変わるが全シリーズに登場する。
初代では「巨大戦艦」として登場し、それ以降のシリーズでは「超巨大ドリル戦艦」に変更される。そのデザインのインパクトや強さからプレイヤーの間では人気のある超兵器である。鋼鉄の咆哮シリーズ皆勤でもあるため看板キャラクターの一体とも言える。
本家PC版では同型艦はいなかったが、後にコーエーが開発したPS2版では2番艦の「アマテラス」が登場した。更にウォーシップガンナー2ではおふざげエリア限定ではあるが「あら、葉巻」も登場する。
全長は初代では350m前後、鋼鉄の咆哮2と鋼鉄の咆哮3では550m前後だと思われる。超兵器では中型、もしくは大型の部類になる。
鋼鉄の咆哮 ウォーシップコマンダー
基本性能 | |
---|---|
耐久力 | 2000 |
装甲 | 対46cm砲防御 |
速力 | 27.0kt |
兵装1 | 50.8cm砲45口径 |
兵装2 | 57mmバルカン砲 |
兵装3 | 20.3cm砲50口径 |
兵装4 | 30mm機関砲 |
兵装5 | 88mm連装バルカン砲 |
兵装6 | 50.8cm砲45口径 |
兵装7 | 多連装噴進砲 |
Cエリア(PS2版ではエリア3)のボスとして登場、ステージ名の「緑神、覚醒す」から「緑神」という異名があると思われる。
肩書きは「巨大戦艦」、最大速力27.0kt、主砲には連装の50.8cm砲を4基8門、副砲には20.3cm砲を備え、その他にバルカン砲と多連装噴進砲を装備している。単純に大和型戦艦の拡大発展型ような超兵器であり、見た目もそっくりである。
最大速力が平凡なのため、速い巡洋艦さえあれば特に苦戦はしないと思われる。ただし難易度HARDの場合はかなり性能が上がり、バルカン砲のスロットが増えるため魚雷の迎撃率が非常に高くなるため強敵と化す。
上記の通り本家のPC版では基本的な立ち回りが出来ればそこまで苦戦はしないが、PS2版では画面スクロールができないため、必然的に近距離での戦闘を強いられるので詰まるプレイヤーが多い。
余談であるが、PC版の開発監督である石川氏は荒覇吐まで駆逐艦で進み撃沈している。難易度はNORMALだと思われる。
PS2版では太平洋軍指令ゴーダが開発した超兵器という設定になっている。
試作型
Eエリアで登場、荒覇吐のように巨大ではなく通常の戦艦サイズであり、武装から「大和型」戦艦であると思われる。試作型というよりは原型にあたるのかもしれない。
改良型
速力は最大32kt引き上げられ、主砲は56.0cm砲へ強化、副砲は撤去されたが代わりに88mm連装バルカン砲を2スロット、更にミサイル発射機まで搭載している。中破すると小型レーザーと超怪力線まで撃つようになる。耐久面ではマレ・ブラッタより若干上だが、船体のサイズが一回り小さく被弾面積が狭いため数値以上の戦闘継続能力がある。
バランスの良い性能を持つ強敵であり、下手な超兵器より強いと言われることも多い。事実、改良型が初登場する「激闘 インド洋!」は初代屈指の難所と言われる。このステージではアルウスと共に出現するためプレイヤーは大空襲を受けながらこの改良型荒覇吐と戦闘することとなる。
鋼鉄2からガトリング砲が主砲になったが、この頃からバルカン砲による攻撃の激しさはかなりあった。
鋼鉄の咆哮2 ウォーシップコマンダー
基本性能 | |
---|---|
耐久力 | 10000 |
装甲 | 対51cm砲防御 |
速力 | 47.8kt |
兵装1 | 381mmガトリング砲 |
兵装2 | ミサイル発射機2 |
兵装3 | 88mm連装バルカン砲 |
兵装4 | 20cm12連装噴進砲 |
兵装5 | 新型プラズマ砲 |
兵装6 | クリプトンレーザーー |
兵装7 | 小型レーザー |
続投するが、新たにキャラ付けが変わり「超巨大ドリル戦艦」として登場。
Dエリア「大激突!ミッドウェイ海戦」で登場する。
艦首に巨大ドリル、船体側面には巨大ブレードが片側に2基ずつの計4基装備されており、これでラムアタックを仕掛けてくる。武装は381mmガトリング砲、ミサイル発射機、新型プラズマ砲、クリプトンレーザーなど今までの超兵器を上回る攻撃能力を持つ。さらに最大速力47.8ktの高速戦艦でもある。
またこのステージは日本軍が第二次ミッドウェイ作戦を発動して米基地を占領した直後の話であるため、MAPには日本の大艦隊が未だに残っている。そして一定条件を満たすと山本五十六率いる戦艦の主力艦隊、南雲中将率いる空母機動部隊まで登場し、更には日本軍の苦戦を察知してかフレッチャー艦隊まで登場する。ここに荒覇吐が登場するため大乱戦となる。
弱点は艦尾方向だが、荒覇吐はプレイヤーに対して突撃してくるため簡単に艦尾が狙えるわけではない。逆に常に近距離戦闘となるため攻撃チャンスは非常に多い。チャージ無しの光学兵器を装備する超兵器であるため、基本耐久値が低い巡洋艦/駆逐艦での撃沈は非常に厳しい。
船体の形状はドイツの超兵器グロース・シュトラールに似ており、連装ガトリング砲5基、艦尾にはVLS、至るところに噴進砲と小型レーザーが装備されている。艦尾には巨大ブースターが2基装備されており、突撃の際に加速するのだろう。
鋼鉄の咆哮2 ウォーシップコマンダー エクストラキット
鋼鉄の咆哮2の続編であるため、引き続き登場する。
荒覇吐
超巨大ドリル戦艦『超荒覇吐』
名前こそ引き継いでいるが別物の超兵器であり、武装は406mmガトリング砲、127mmガトリング砲、小型レーザー、ミサイル発射機、新型クリプトンレーザーなどに強化されており、新たに誘導魚雷を装備しているが、プラズマ砲は装備していない。護衛には日本戦艦の他にソ連のキーロフ級が随伴している。またドリルの威力も僅かに上昇している。
耐久面も異常に強化されており、αエリアの時点ではヴォルケンクラッツァーの次に硬い。ちなみにαエリアはエクストラキット最初のエリアである。エクストラキット単体で始めた場合は余裕で詰む。
弱点は荒覇吐と変わらないが、速力は強化されていない。一度負けた場合、もしくは特定の艦種で出撃した場合は荒覇吐よりも弱くなり光学兵器も撃たなくなるため、無理せず一度負けて弱体化した超荒覇吐と戦う手もある。
デザインは武装が前方に集中配置され、艦尾にあるのはブースターではなく超巨大ミサイルとなっている。これは後のシリーズの「アラハバキ2」の登場シーンで判明した。この超巨大ミサイル4発により推力を得ていると考えられる。撃っては来ないが、PS2版のアラハバキ2はプロモーションビデオで発射するシーンがある。
後にPS2版WSC2では同じく2本ドリルの「アラハバキ2」が登場したが、デザインはかなり変わっている。
鋼鉄の咆哮3 ウォーシップコマンダー
Jエリア「海を裂く神」で登場。セイロン島にいた連合軍の艦隊を壊滅させたらしい。
「緑神」の異名が復活しており船体は緑色となっている。デザインも変わり、ドリルが喫水を狙うかのように半分沈んだ位置になり、ブースターではなくウォータージェット推進により推力を得ているようだ。基本性能は前作と似ているが、新たに多連装魚雷を装備している。
特性がほぼ一緒のため、潜水艦で出撃する場合を除き前作と同じ立ち回りが有効。この時点では「前作と変わらないじゃないか」と落胆するプレイヤーも多いだろうが、その後は爆発を起こし転覆し始めた荒覇吐に度肝を抜かれる。
反転荒覇吐
転覆して撃沈したと思いきやBGMが変わり、完全にひっくり返り再び戦闘を再開する。鋼鉄の咆哮3の荒覇吐は艦の上部下部の両方に武装を装備した超兵器となっている。艦底には砲塔型の魚雷発射管や重力砲のような武装が装備されている。
反転後はガトリング砲は撃たなくなるが光学兵器による攻撃がメインとなり、新型プラズマ砲、拡散プラズマ砲、4連ミサイル発射機、多連装酸素魚雷などを撃つようになる。耐久力は反転前と変わらないため、反転前との合計で耐久力は22000となる。
弱点は変わらないが、光学兵器がメインになるため強力な電磁防壁が無い場合は回避不可能のプラズマ砲で時間との勝負になる。今まで水面下にあったものより構造物が複雑なのが原因か、速力が若干落ちるため、ラムアタックによる脅威は多少減る。
ドリルの判定と威力
実は鋼鉄2の時よりも接触時の威力が上がっている、さらに鋼鉄の咆哮3では全身がドリル判定のためこちらもドリル戦艦で艦尾から逆に掘ってやろうと考えると逆に掘り返される。
ちなみにドリルの威力は
60(鋼鉄2)→100(EKの超荒覇吐)→120(鋼鉄3) となっている。
鋼鉄の咆哮2 ウォーシップガンナー
Cエリアのボスとして登場、名前が漢字表記からカタカナ表記の「アラハバキ」となり、新たに2番艦に「アマテラス」が登場した。
性能はPC版の鋼鉄の咆哮2とほぼ変わらず。今作はガトリングゲーとも言われるほどガトリング砲が強いが、アラハバキもこの影響を受けており接近すると瞬く間に耐久力を削られる。
同じく単ドリルだが、若干デザインが変わっており、色、ドリルの形状、噴進砲の数など細かい点が違う。
超巨大ドリル戦艦「アマテラス」
今作から初登場のアラハバキ型の2番艦であり、2週目にアラハバキを撃沈すると登場する。
基本的にアラハバキを全体的に強化したような性能であり、「アラハバキハ試作艦ニスギヌ」などと吐き捨てる。最大速力は55ktと速く、406mmガトリング砲、多弾頭ミサイルVLS、新型拡散プラズマ砲、新型エレクトロンレーザーなどを装備している。
弱点は変わらないが、ガトリング砲による攻撃が非常に痛い上、一度接近されると異常な耐久力と速力に押され最大装備だろうが余裕で削り切られる。普通に遠距離から攻撃すれば特に苦戦する要素は無い。
鋼鉄の咆哮2 ウォーシップコマンダー (PS2)
こちらもウォーシップガンナーと特に変わりはないが、ドリルの威力が異常なまでに強化されており、1秒でも触れていようものなら一瞬にして耐久力が0となる。武装は356mmガトリング砲、速力が43ktに落ちるなどの若干弱体化しているが、システム自体が違うため相変わらず強い。
また前作よりも積極的に接近してくる上に、ドリルの威力が高いため速力を最優先に設計しよう。
「アマテラス」
『我はウィルシア軍極東艦隊旗艦アマテラス 貴艦を撃沈しアラハバキへの手向けとせん』
Fエリアの中盤に登場。通信からするにウィルシア軍の極東艦隊の旗艦らしい。
こちらも前作のアマテラスと変わらないが、迎撃モードがないため多弾頭ミサイルによる攻撃が非常に手痛いく、機関損傷にも追い込まれやすい。更にステージ開始の時点でプレイヤーを探知しているため一直線にこちらへと向かってくる。
難易度をHARDにした場合は多弾頭ミサイルVLSは撃ってこなくなるが、噴進砲と新たに装備した「クラスター爆弾発射機」による攻撃が激しくなり、近接戦に強くなる。アマテラス戦は本作の難所としてよく名前が挙がる。
また、撃沈するとこのような通信を入れてくる。
『貴艦の勇戦に敬意を表す 一足先に冥府へ赴き貴艦との再戦の時を待つ我が祖国ウィルシアよ、永遠なれ!』
超巨大ドリル戦艦「アラハバキ2」
ドリルと言えばアラハバキ、アラハバキと言えばドリル、そうドリルなアイツが帰ってきました
Gエリア「正面衝突!」において登場、おふざけエリア限定のため本編ストーリーには関わらない。
『我はドリル戦艦アラハバキ!貴艦とのタイマンを望む』とブリーフィングの時点でプレイヤーに対してタイマン勝負を望んでくる。ステージは川のように細く一直線となっているためその狭いMAPでアラハバキ2とのタイマン勝負になる。前の2隻と違いEKで登場した超荒覇吐がベースとなっており、ドリルが2本となっている。更にガトリング砲がメインではなく、武装は100cm砲やカニ光線などを装備している。
今作のドリルは非常に威力が高く数秒でこちらが沈むが、アラハバキ2にはドリルが2本装備されている。しかも丁寧に2本とも判定が独立しており、ここに真正面から突っ込んだ場合はお察しください。
なお内部にある開発者のコメントによると、荒覇吐の2番艦を改造したものであり、ドリルの威力は1.6倍らしい。以下原文。
アラハバキ2 荒覇吐2番艦を改造してドリルを2つにしただけ。日本らしい急造っぽい改造ですが、体当たりされた時の削りダメージは旧荒覇吐の1.6倍(2倍じゃない所もまた良し)もの威力があります。
余談だがアラハバキ2の登場シーンで艦尾のミサイルを上げる映像があるが、プロモーションビデオ版では発射している。デザインは超荒覇吐と似ているが、色や武装の配置など細かい違いがかなり多いため別物である。
またブリーフィングでは副長(声:松本保典)がぶっ壊れることで有名、その台詞は以下の通りである。
タイマン、男同士のガチンコ勝負! 燃える! 艦長、挑戦を受けずしてどうします こちらもそれ相応の装備で敵に当りましょう! 具体的に言うとドリルです 目には目を、 歯には歯を、ドリルにはドリルを、です! こちらもドリルを装備して敵を粉砕しましょう! 遠距離攻撃で接近前にちまちまとなど、 男の戦い方ではありません 頭と頭を合わせ、どちらが先に退くかの真剣勝負
こ れ で す よ こ れ !
ウォーシップガンナー2 鋼鉄の咆哮
FAR-H-622 「友よ、波間に睡れ」で登場。
他の超兵器が大きく変更を受ける中、アラハバキだけは相変わらずガトリング砲による攻撃がメインとなっている。モデルはアラハバキ2が元になっているためドリルは2本である。ウォーシップガンナー2の超兵器は規定ルートが決まっているが、アラハバキだけはプレイヤーを探知すると追尾モードに入る。
クーデター発端の際にシュルツを助け、更に彼の教官である筑波の戦友、天城が乗っており、撃沈するとアラハバキと共に沈む。
アマテラス
出番なしと思いきや、エクストラエリアの「ドリルの咆哮」に登場。ギャグ要員。
ドリル三兄弟の次男らしく、アラハバキを撃沈したシュルツたちに攻撃を仕掛けてくる。アラハバキと違い光学兵器を搭載しており、難易度によってはクリプトンレーザーまで撃って来るので手強い。
超巨大ドリル戦艦『あら、葉巻?』
ウォーシップガンナー2で初登場、エクストラエリア「ドリルの咆哮」に登場する。
ドリル三兄弟の長男。名前のインパクトは究極超兵器なみだが、単純にアマテラスを強化したような性能であり、特に苦戦するような性能ではない。
PSP版では異常なまでの強化がされており、速力は難易度ノーマルの時点で160kt、難易度HARD以上ではシリーズ第二位の速力176ktとなる。この異常なまでの狂速でプレイヤーに接近してラムアタックを仕掛けてくる。更に2週目ではあら、葉巻?の出現と同時にアラハバキ、アマテラスまで再登場し、プレイヤーはドリル戦艦3隻に囲まれた状態となる。
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関連項目
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