スカラマシュとは、オープンワールドRPG『原神』に登場する敵キャラクターであり、あるキャラクターの過去の姿である。
外見は眉目秀麗な顔に細身の体型の浮浪人。正体は凄まじい戦闘力と頭脳を持ち合わせた愚人衆執行官。表と裏の差が激しく、予測不可能な人物である。
(声優発表より)
概要
十一人のファトゥス
第六位 |
|
名前 | スカラマシュ |
---|---|
レアリティ | 未実装 |
所属 | ファデュイ |
出身 | 稲妻 |
使用武器 | ? |
神の目 | なし |
誕生日 | 1月3日 |
命ノ星座 | 不明 |
CV | 柿原徹也 |
ファトゥス第6位「散兵」スカラマシュ
リリース初期に初言及され、Ver1.1の期間限定イベントで登場したファデュイの執行官。容姿こそ「眉目秀麗」と紹介されるほどだが性格は非常に悪い。部下からは「性格が悪い」「空気が読めない」などと噂されており、部下に対する高圧的な態度や旅人らを煽るような姿を見せた。
本編において
イベント「帰らぬ熄星」で初登場し、隕石の調査中に旅人を見つけ猫被った態度で近づいて暗殺を試みた。居合わせたモナが正体や実力を見抜いて逃げ、その後「とんがり帽子山」(現在の深境螺旋付近)で再会する。
彼は隕石に触れ眠っていたが、他の人間と異なり自力で目覚めた。そして夢で見た事実として「星空自体、巨大な嘘なんだ」と言い残し、「道化」に確認するため去っていった。
その後稲妻の魔神任務に登場し、「淑女」から邪眼工場の監督を任され旅人を迎えた。友人が邪眼で死亡し怒り狂う旅人に対し、わざと挑発して魔神の怨嗟に嵌め意識を奪った。そのタイミングで現れた八重神子と取引し、旅人と引き換えに神の心を手に入れた。
八重神子との取引後に行方をくらまし、ファデュイ内でも上層部以外では失踪したことになっていた。彼の部下全員が他の執行官の元に異動され、彼を探すため「公子」が派遣された。そんな中稲妻で開催された「光華容彩祭」では、約100年前に雷電五箇伝が散兵によって壊滅的な被害を受けたということが明かされた。
そしてスメール編に突入する直前に公開されたPVで、「隊長」が「博士」に散兵の行方を尋ねた。博士は「神の叡智を征服した彼は新たな一歩を踏み出す。」という意味深なセリフを残した。その後スメールの魔神任務で再び登場し、博士や教令院によって神になろうとしていることがわかった。その過程で彼の意識や過去を覗きつつ、巨大なロボに乗って神となろうとする彼と決戦の時を迎えた。168回の戦闘を経て旅人が勝利し、神の心を回収しようとするナヒーダに抵抗して意識を失った。
彼は囚人としてスメールに幽閉されることとなり、ナヒーダと再び取引することで身の安全と引き換えに旅人の肉親を世界樹で探すよう命じられた。その過程で過去の「裏切り」に関する真相を知り、その歴史を変えるため自身を世界樹で消そうとした。結果として歴史に大きな変化はなく、ただ歴史上からスカラマシュの存在だけが消えたのみとなった。旅人以外の全員が彼のことを忘れ、歴史上からも一切の痕跡が消失したが、ナヒーダが世界樹の書き換えに対抗できる形で残したバックアップから彼女も彼の存在を思い出した。
この出来事にショックを受けた旅人が休んでいると、スカラマシュと瓜二つながら性格が真逆の人物を発見する。彼は「放浪者」を自称しており、敬語で商人を手伝っていた。旅人はスラサタンナ聖処に彼を連れて状況を説明し、ナヒーダによって彼が消した一生を夢境という形で見た。
放浪者は記憶を取り戻す選択をし、その苦痛に耐えながら自分を取り戻そうとした。そんな中夢境にいた七葉寂照秘密主が動き出して一向を襲った。旅人が援護するものの絶体絶命のピンチとなった時、ある人影が皆を守った。
「散兵」と「放浪者」は一つとなり、そしてそれを祝福するかのように神の視線が降り注いだ。彼はその神の目で攻撃を防ぎ、「死ね」という一言と共に自分を取り戻した。過去の自分を倒した後、彼は「散兵」の名や身分を捨てることを宣言した。そして暗闇からの助力としてナヒーダや旅人に協力することを誓い、ナヒーダの提案で旅人から名前を授かった。
執行官になるまで
雷電影がカーンルイアの技術で自身の代わりとなる人形を創造した際、その試作品の一個体として誕生した。夢の中で涙を流したことで失敗作と判断され、殺すことに抵抗を覚えた影が秘境「借景ノ館」で眠らせて永遠に保管した。
彼は「未知なるエラー」で目を覚ますものの、借景ノ館から出ることができず閉じ込められた。そんな中、たたら砂の職人である桂木が偶然そこに立ち入って彼を救出した。彼は丹羽や長正に迎えられたたら砂で過ごすことになり、「傾奇者」という名前で幸せな時間を過ごした。
ある時たたら砂にフォンテーヌの機械職人であるエッシャーがやって来て、新技術の炉をそこに導入した。それは作業の効率を上げる一方で有毒ガスを出し、死傷者が増えたことで封鎖された。しかしその頃には炉を止めるために近づくのも危険な状態となっており、天守閣に助けを求めに向かった人も誰一人として帰ってこなかった。
そして傾奇者が身分の証である金色の羽を持って天守閣へと向かうも、すでに雷神は人形に代わっており面会が拒否された。代わりに八重神子が来た時にはもう遅く、傾奇者は雷神に見捨てられたという事実だけを持って帰った。
彼がたたら砂に帰ると丹羽の姿はなく、職人は丹羽が出奔したと語った。そしてエッシャーは炉を浄化する装置を傾奇者に渡し、傾奇者はそれを持って炉を浄化した。傾奇者が装置の中身を尋ねると、エッシャーはそこから枯れた心臓を取り出してこう言った。
「丹羽様は罪を恐れて出奔されましたが、あなたへ贈り物を残されました。罪なき従者から奪った、あなたにとって念願のものであるとのことでした」と。
それを聞いた傾奇者は怒りと悲しみから心臓を地面に叩きつけ、たたら砂を去った。その後たたら砂に彼が戻ってくることはなかったが、生き残った住民はいつも彼が居た時のことを思い出していた。
たたら砂を出た傾奇者はある子供と暮らした。その子供は両親がたたら砂の事故で死亡し、名前を与えられる間も無く一人になった。彼らは家族として一緒にいると約束し、小屋で共に暮らした。
しかしその子供も同じ病気であり、程なくして亡くなってしまう。こうしてまた一人になった彼は稲妻を去り、誰も仲間とみなすことなく放浪した。
目的もなく一人で放浪する人形を、ある一人の男が止めた。その男はファトゥスの「道化」であり、彼にファデュイに入るよう説得した。長い交渉の末に人形はファデュイとなり、道化と共にスネージナヤに向かった。
スネージナヤ本土では「博士」に迎えられ、アビスへの探索を命じられた。そこで彼は故障と修理を繰り返しながら強化され、ついに成果を上げ「散兵」の名を授かった。
ゲーム内では
週ボス『「正機の神」七葉寂照秘密主』として実装されており、5つの元素を組み合わせて戦う巨大なロボとして登場した。
またVer3.3でプレイアブルキャラ「放浪者」として、衣装や身分を一新した上でプレイアブルキャラとしても実装された。
余談
「正機の神」の戦闘BGM「三千娑界の御詠歌」はスメールまでの原神音楽を主導したYu-Peng Chen氏自らがメインコーラスを務める楽曲で、氏のmiHoYoでの集大成のような楽曲である。稲妻の楽曲でも使われた和楽器による演奏、Yu-Peng Chen氏による力強い歌声、スカラマシュの心情を表したラテン語歌詞、そして歌詞に日本語が含まれるなど様々なこだわりで高い評価を得ている。
以前からスカラマシュのテーマ曲「浮浪人の魂胆 (Ominous Fandango)」は「ボヘミアン・ラプソディ」が元ネタではないかと噂されていたが、歌詞がスカラマシュの過去と未来を連想させるものであることに加え、三千娑界の御詠歌のMVでボヘミアン・ラプソディのパロディがあったことから関連性があると見られる。
本作発表後から氏がクレジットされる曲は少なくなり、フォンテーヌを前にmiHoYoからの独立が発表された。コンサートではオペラ歌手のPaolo Andrea Di Pietro氏が担当している。
魔神任務本編やキャラクターストーリーで過去についてはかなり掘り下げられているが、それを理解する上ではVer2.6の期間限定イベント「華やぐ紫苑の庭」が参考になる。特に第四章「黒に染まりし宵暗の御所」以降は魔神任務の理解に直接的に関わってくる。(Ver4.8時点ではイベント見返し機能がないため当時の配信や録画を見る必要がある)
その他、聖遺物「蒼白の炎」の超越の盃、「華館夢醒形骸記」のストーリーでも彼について触れられている。
本編でスカラマシュとして戦うことはできないが、刀の使い手でありながら術(おそらく法器?)も使える描写がある。100年前の時点で武装した幕府の護衛を一振りでまとめて斬り殺しており、一目見て実力差を悟ったモナは旅人やフィッシュルと共に咄嗟に逃げた。
ファデュイではコードネーム通り、各地で行われる機密行動の支援を行なっていた。またアビス探索も長期間にわたって行なっており、この分野に関してはかなり詳しい模様。
「博士」によって雷神が掛けた封印が解かれており、さらに長い期間で幾度とない強化を受けたことで第六位となった。
本作でキャラの容姿について言及されることはほとんどないが、スカラマシュ(傾奇者/放浪者)だけは例外的に様々な表現で何度もその美しさに言及されている。
キャラクター紹介の「眉目秀麗」、超越の盃の「至高の美」、衆生の歌の「美しい人形」、『稲妻のたたら砂エリアに存在しうる重大な歴史事件についての簡単な分析』の「その見た目は秀麗」、「傾奇者は見た目が非常に美しく(以下略)」など。
登場から実装までにかなりの期間が経っており、また「淑女」の前例があることから実装前には不安視する声もあった。「有名声優なので実装される」「聖遺物ストーリーで触れられているので実装しない」「アルベドスキルの裏技で動いたので実装する」「悪役なので実装しない」など様々な予想がされていたが、結果としては形を変えて実装した。
明確な悪役で旅人と敵対していたキャラクターが実装された前例ができたことで、後発の悪役(特に執行官)や同社別作品のキャラクターにさえも実装予想に影響を与えた。
MMDモデル
公式からはMMDモデルが配布されていないが、有志によって着せ替えモデルが制作・配布されている。
改造方法(クリックで展開)
放浪者の公式モデルと着せ替え衣装をダウンロードし、着せ替え衣装のtex・sphフォルダの中身を放浪者モデルの同名フォルダに移す。着せ替え衣装の他のファイルは基モデルのフォルダ内に移す。
PMXEditorで流浪者.pmxを開き、上のバーの「絞」をクリック(中央あたり)。「絞り込み表示(マスキング)」というウィンドウが出るので「頂点/材質」タブで1~11と13、14、21、22のチェックを外す。
そして「選択」欄の頂/面/⻣/剛/Jを全てクリックし、Ctrl+Aで全選択。Delを押して出てくるアラートでOKを押す。そのままShift+Delを押して出るアラートのOKを押す。
この状態で「絞り込み表示(マスキング)」の「反」ボタンを押すと生首と手足の皮膚が出てくるので、手足のみマウスで選択してShift+Delで消す。生首状態になっていればOK。
「PMX編集」ウィンドウのファイル>インポートで「お着換え用散兵衣装.pmx」を開き、「インポート方式」欄で追加を選択。モデル調整に全てチェックを入れてOKを押す。これで散兵衣装ができるため、ファイル>エクスポートで流浪者.pmxと同じフォルダに別名(スカラマシュ.pmxなど)で保存。
あとは通常のMMDモデルと同様にMMDで開いてみて動けば完成。
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