概要
1995年4月の改正で導入された883系を使用した特急の名称で当初は883系の車両愛称から「ソニックにちりん」という名称だった。
現在の名称に変更されたのは登場から2年後の1997年3月で、その後も「にちりん」の系統分離が進み現在では博多発の日豊本線特急は殆どが「ソニック」を名乗る事となった。
JR九州では初めてとなる振り子式特急であり、速達化に貢献。博多~大分間をおよそ2時間で結んでいる。
かつては883系は7両編成と5両編成の2つがあったが、中間車を投入して全編成を7両化している。また、883系の後継車両である885系もソニックに投入されており、こちらは6両編成で「白いソニック」と呼ばれている。885系「白いかもめ」編成もソニック風の装いになって共通運用を行っている。
近年では883系・885系問わず鬼滅の刃やスプラテューン等のラッピングが行われる事も多い(883系はビートの無い増結車2両のみ)
なお、路線経路の関係で途中の小倉駅で進行方向が変わる。小倉駅到着直前に座席を回すよう促す案内放送が、日本語・英語のほかに中国語・韓国語でも放送される。
日中のソニックのうち、4本に1本(1時間に2本ソニックが運転される場合)の割合で大分駅にて「にちりん」に同じホームで接続している。接続しているソニックは「ソニック(& にちりん)」、行き先を「大分(宮崎空港)」として案内されている。
ちなみに、ソニックはJR在来線特急の中で2番目に本数の多い列車である。(54本、定期運転のみ、2023年3月現在。1位は「はるか」(60本)。3位は「成田エクスプレス」(54本)。)
それゆえ東九州新幹線の構想もあるが、西九州新幹線の問題を片付ける方が先決であり、建設まではもう少し掛かりそうである。ルートも小倉周りではなく久留米周りの久大本線ルートになる可能性もあり、行橋・中津向けにある程度は残る可能性もある。
「ソニック」データ
- 会社:JR九州
- 運用線区:鹿児島本線・日豊本線
- 車両:883系・885系(783系・787系の代走も多々あり、詳細は後述)
- 区間:博多駅~大分駅(29往復)
博多駅~佐伯駅(1往復)
博多駅~中津駅(1往復)
中津駅~大分駅(1往復)
小倉駅~大分駅(繁忙期のみ運転) - 885系編成図
1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 G | 指 指定席 指定席 自由席 自由席 自由席 - 883系編成図
※Gはグリーン車指定席1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 G | 指 指定席 指定席 自由席 自由席 自由席 自由席
停車駅
●は全列車停車、○は半数以上が停車、△は半数未満の一部が停車、-は通過。
| 路線名 | 鹿児島本線 | 日豊本線 | |||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 駅名 | 博 多 駅 |
吉 塚 駅 |
香 椎 駅 |
福 間 駅 |
東 郷 駅 |
赤 間 駅 |
折 尾 駅 |
黒 崎 駅 |
八 幡 駅 |
戸 畑 駅 |
小 倉 駅 |
下 曽 根 駅 |
行 橋 駅 |
宇 島 駅 |
中 津 駅 |
柳 ヶ 浦 駅 |
宇 佐 駅 |
杵 築 駅 |
亀 川 駅 |
別 府 駅 |
大 分 駅 |
鶴 崎 駅 |
大 在 駅 |
幸 崎 駅 |
臼 杵 駅 |
津 久 見 駅 |
佐 伯 駅 |
| 速達型 [博多~大分] |
● | - | - | - | - | - | ● | ● | - | - | ● | - | ● | - | ● | - | - | - | - | ● | ● | ||||||
| その他 [博多~大分] |
● | △ | ○ | △ | △ | △ | ● | ● | △ | ○ | ● | △ | ● | ○ | ● | ○ | ○ | ○ | △ | ● | ● | ||||||
| 12号、41号 [博多~佐伯] |
● | - | - | - | - | - | ● | ● | - | - | ● | - | ● | ○ | ● | ○ | ○ | ○ | - | ● | ● | ● | ○ | ○ | ● | ● | ● |
| 101号、102号 [中津~大分] |
● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||||||||||||||||
| 201号、202号 [博多~中津] |
● | ○ | - | ○ | ○ | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||||||||
| 繁忙期増発 [小倉~大分] |
● | - | ● | ○ | ● | ○ | ○ | ● | △ | ● | ● | ||||||||||||||||
日中は、折尾駅、黒崎駅、小倉駅、行橋駅、中津駅、別府駅の6駅のみ停車する速達型列車と、速達型に加えて香椎駅、戸畑駅、宇島駅、柳ヶ浦駅、宇佐駅、杵築駅に停車する列車が運行されている。
また、朝晩を中心に、吉塚駅、福間駅、東郷駅、赤間駅、八幡駅、下曽根駅、亀川駅のいずれかに停車する列車や、佐伯駅発着の列車、博多駅~中津駅間、中津駅~大分駅間の区間列車が運行されている。
ゴールデンウィークやお盆、年末年始など繁忙期には、小倉駅~大分駅間で増発列車が運行される。増発列車が883系、885系で運行する場合は「ソニック」、787系、783系で運行する場合は「にちりん」として運行される。
運賃計算の特例
ソニックは路線の都合上、西小倉駅を通過し、小倉駅で停車後、折り返して再び西小倉駅を通過するため、西小倉駅間~小倉駅間が重複区間となる。そのため、特例として小倉駅で下車せずに引き続き乗車する場合は、西小倉駅~小倉駅の往復(営業キロ1.6 km)を運賃・特急券に含めずに計算する。
ちなみに、この特例により博多駅~大分駅間の営業キロが200.1kmから198.5kmとなる。200kmをわずかに下回っており、料金が少し安くなっている。
また、大分駅で「ソニック」と「にちりん」を乗り継ぐ場合、乗り継ぎ料金制度により、特急券は通しの料金となる。「ソニック」と日豊本線以外の特急列車(「ゆふ」「九州横断特急」など)との乗り継ぎは別々の料金となる。
他形式での運転
ソニック専用の車両である883系が8編成しか製造されていないため、車両検査や悪天候などで車両の変更が多々ある。883系と885系で間に合わなくなった場合は、783系5両、787系6両・7両・8両(4両×2本)を使用することも稀によくある。783系や787系は振り子機構を有していないため、代走時は数分~数十分遅れる事が多い。2022年の西九州新幹線部分開業で885系の運用に少し余裕が出来たので現在は多少マシになっているかもしれない。
代走運転の事例
- 2015年7月28日、運転中の883系の窓ガラスが破損し運用を離脱。代走として787系4両を2本つなげ、8両編成として運転した。
- 2016年12月28日、にちりんシーガイア20号(783系・博多行き)が遅延。そのため、運転中のにちりんシーガイア20号を大分駅で打ち切り、代わりに大分駅に到着した885系を大分駅始発で運行した。その後、にちりんシーガイア20号で使用していた783系をソニック58号として運行した。
- 2018年9月10日、走行中のソニック6号(883系・博多行き)がパンタグラフ等を破損し運用を離脱。運転再開後、19日まで787系7両が代走運転を行った。
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