ドランゴ引換券とは、ドラゴンクエストVIの登場キャラクター「テリー」についた不幸なあだ名である。
理由
テリーはドラゴンクエストVIの人間キャラクターの中では最も遅い時期に仲間になるキャラクターである。
テリーが仲間になるのはゲームの終盤に突入するかどうか、といったタイミングであり、通常プレイであればパーティーメンバーは大体基本職のいくつかをマスターし、それを条件とした上級職まで辿り着いていると思われる。しかしやっと仲間になったテリーは、上級職のバトルマスターになってはいるものの転職したばかりの状態、基本職も何故か戦士しかマスターしていない(バトルマスターに転職するには武闘家のマスターも条件に含まれるが、テリーはまったく習得していない。そのため、武闘家をマスターしていれば覚えられる正拳突き、回し蹴りといった強力な特技を使うことが出来ない)。
また、初期レベルも通常プレイで到達した場合のパーティーの平均より低く、出会う先々で散々主人公一行をバカにしてきた彼がどんなに強いのかとスタメンに入れたプレイヤーの期待を見事に裏切ってくれる。他キャラのほとんどは仲間になった時点では職業に就いていないため、そういう点では優遇されていると言えなくも無いが、加入時期を考えれば戦士しかマスターしておらず、バトルマスターになったばかりというのはやはり物足りない。
基本的なステータスでは素早さが若干優れており、かっこよさも高い。また攻撃の回避率が高めに設定されていたりもする。もちろんキャラクター自体が弱いというわけではなく、あくまで加入タイミングに対する成長度合いが足りないだけであり、きちんと育てれば十分な能力を発揮してくれる。・・・彼の不幸は、序盤から第一線で活躍して大抵の場合十分に育っているであろうハッサンと役割が被ってしまうことかもしれない。
そして引換へ・・・
サブイベントのひとつに、テリーがパーティにいる事を条件として発生するものがある。そのイベントで仲間にすることが出来るキャラクター「ドランゴ」は、ステータスが非常に高く、かつバトルレックスであるために特殊な条件を満たさないと就く事が出来ない強力な職業「ドラゴン」に最初から就いている。それ以外の職経験はテリー同様全く無いのだが、それを補って余りあるほど「ドラゴン」の覚える特技は便利かつ強力である。
こういった経緯のため、テリーを仲間にしたら速攻でドランゴを仲間にしに行き、ドランゴを仲間にしたらテリーから装備を剥ぎ取りルイーダの酒場行きにしてドランゴだけを育てる・・・というようなプレイをするプレイヤーも少なくない。
故に、テリーはドランゴを仲間にするためだけの足がかり的存在、「ドランゴ引換券」と言う不名誉なあだ名を付けられるに至った。
雷鳴の剣など装備品も充実しているため、ドランゴ引換券であるだけでなく雷鳴の剣の配達人でもあるのだが、これ以上の記述はテリーが可哀相なのでやめておこう・・・
リメイク版
発売前の製作者インタビューにおいて、堀井雄二が「テリーは強くなりましたか?」という質問に対し「はい、期待していてください」と答えたことから、ついに引換券から主力の座へ躍り出るのか、と期待されていた。
ふたを開けてみたところ、初期レベルが23から28に上昇し、戦士だけでなく武闘家もマスター済み(バトルマスターへの条件を満たしていることになる)と、到達LV次第では他メンバーに引けを取らない性能へと強化されたものの、かのドランゴにも更なる強化が加えられたため、結局ドランゴの方が強いという状況は変わらず、やはり引換券の名は健在なままであった。ついでに回避率の補正もなくなっている。泣きっ面にハチである。
リメイク版では仲間モンスターが(ドランゴを除くと)スライム属しかいないため、仲間モンスターのせいで馬車から追い出されることは少なくなったが、仲間会話が面白いとの理由で人気上昇中のアモスのおかげで、プラマイゼロといったところだろう。
主力にもなれず、ネタキャラとしての座も失ったテリーさんに明日はあるのだろうか。
スマホ版
強化したはずだったDS版でも扱いが大して変わらなかったのは開発スタッフにとって不本意だったようで、2015/6/11リリースのスマホ移植版ではこれでもかと言うほどの再強化を受けた。
- 初期レベルが33に。
デュランを倒した時点の平均的なレベルよりも頭一つ抜きん出た高さになった。 - 初期状態で戦士、武闘家に加え魔法使いと僧侶もマスターし、この状態でバトルマスター★1。
戦闘の基礎となる4つの職を全て網羅している。当然、魔法戦士・パラディン・賢者に必要に応じていつでもなれる。 - 基礎ステータスも大幅アップ。
力若干アップ、素早さは従来の1.5倍近い高さにまで上昇。これによりミレーユと並ぶほどの素早さを手に入れ、漫画版DQ6における彼の異名「青い閃光」の名に恥じない性能を手に入れた。
このように完全に即戦力以上の強さを誇っており、強さだけで見ればドランゴの有無に関わらず彼を外す選択肢はほぼ無くなったと言って良いだろう。
余談
テリー(ドラゴンクエスト)の記事にもあるが、本編DQ6以外でのテリーはむしろ優遇されすぎと言って良い扱いである。
ドラゴンクエストモンスターズでは彼が主人公である作品も多く、彼無しではシリーズが成り立たない。
ドラゴンクエストヒーローズにも出演しているが、ともすればバランスブレイカーになりかねない程の圧倒的性能を誇る強キャラとして君臨している。
いただきストリートSPでは子供時代(DQM)準拠の姿で出演しているが、マップ構造もあって彼と対戦するステージがやたら難所になっている。
ただDQMバトルロードでは強いには強いが敵専用であり、こちらが使う事はできない。
しかもクリアするとテリーの代わりにドランゴが使えるようになっており、ネタではなく本当の意味でドランゴ引換券になっている。
関連項目
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