Q.レーザーディスクは何者だ?!
A.レーザーディスクとは「絵の出るレコード」である。
概要
フィリップス社が開発した技術方式と、MCA社が開発した技術方式で、レーザーディスクが誕生する。
1974年に、フィリップスとMCAが協議をし、フィリップス/MCA方式として両方式を統一。
翌年にベルリンで行われた両方式のデモにより、パイオニアがその両方式を採用した。
日本ではパイオニアが率先的に製品化したことで知られている。
「レーザーディスク株式会社」→「パイオニアLDC」(LDCは元社名の略)
のちのジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントである子会社を設立させ、シェア獲得のため、映画の配給やアニメ事業などもするほどの大掛かりに展開することとなる。
そう、レーザーディスクと言えば、パイオニアである。
VHD襲来
VHSのシェア争いで実績のある日本ビクターからレーザーディスクのライバルとなるVHD規格が登場し、当初はこちらを支持するメーカーが多くいたため、パイオニアは不利な立場だったそうな。
しかし、レーザーディスクは再生専用であるが解像度はVHSやVHDより高いため、高画質を求める層には受けたのである。
のちにVHSで主流だった画面のトリミングをやめ、劇場公開時と同じワイドスクリーンサイズの画面を採用。映画ソフトを次々に発売し、映画マニアの心をがっちりつかむ。
同じ光ディスクである音楽CDのコスト問題解消のために量産技術を高めたことが後にレーザーディスクの諸問題を解決するのに役立ち、結果として、VHDとの規格争いには勝利したと言える。
だが、レンタルは全面禁止で販売専用だったため、それほど売れずにソフトの低価格化が進み、普及率はビデオテープレコーダ(VTR)に遠く及ばなかった。
レーザーディスクといえば、カラオケ
カラオケ機に搭載された際に、VHDのカラオケ機では耐久性の面に問題が多かったそうな。
業務用カラオケ機器販売大手の第一興商もレーザーディスクを取り扱っていたほどだ。
カラオケ機「レーザーカラオケ」は、スタジオ収録や楽曲のオリジナル音源とPVなどのアーティスト本人出演映像を収録できる点から演歌・歌謡曲をはじめとする定番曲での利用では一定の評価を得られていた。費用面から通信カラオケ機器導入に消極的な飲食店や壮年者を中心としたカラオケファン(歌謡曲愛好家)が自宅で楽しむなど根強い需要が2000年代に入っても残っていた。
ソフト方式のため新曲対応が困難なのが最大の弱点であった。
だが、2007年3月までは、個人向けに20cmのカラオケソフトが細々と発売され続けた。
その間、「レーザーカラオケ」は、通信カラオケの「ビーマックス」に移行された(その後は、後にUGAを運営するBMBにカラオケ事業を譲受され「ビーマックス」の権利も譲渡された)。
レーザーディスクゲーム
ゲームへの利用では、アーケードゲームがよく活用され「レーザーディスクゲーム」と、一つのジャンルを形成した。
代表するものでは「ドラゴンズレア」が有名。タイトーは「忍者ハヤテ」や「タイムギャル」をリリースした。
また、LD-ROMを採用した「レーザーアクティブ」があり、こちらは、PCエンジンと、メガドライブ(メガLD)で、
両専用パックどちらかを前面スロット差し込むことで対応したプレイができた。
詳細はLDゲームを参照。
時代は、D・V・D!D・V・D!
さらにDVDディスクの登場で、大型で耐久性も劣るレーザーディスクはその地位を急速に奪われていったわけだが…、
MPEG2かなんかで映像圧縮されたDVDディスクよりは、画質が格段に上なんだぜ?
すんごい早いスタッフロールのテロップなんかも、ブロックノイズにならないんだぜ?
その魅力はわかって欲しい。だからこそ、もっと評価されるべき規格なんだ。
だが、2009年1月。その時がきた。ユーザーからの要望もむなしく、パイオニアはレーザーディスクプレーヤー事業を継続してきたが、ついに撤退すると発表したのだ。
今後はDVL-919等の4機種合計3000台の製造をもって終了となる。
レーザーディスクは化け物だ!
商標公開される前に、吉幾三が『俺ら東京さ行ぐだ』の歌詞に「レーザーディスクは何者だ?」のフレーズがある。
上記の通りレーザーディスク展開に不利だったパイオニアはその感謝のしるしに、吉幾三に同社のレーザーディスクプレーヤーを贈ったそうな。
その後「レーザーディスクは何者だ?」を「レーザーディスクは化け物だ!」と歌っていた時期があるそうな。
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関連項目
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