歴 史 ハ 改 竄 ヲ 赦 サ ナ イ ・ ・ ・
Chronicle 2ndとは、SoundHorizonが作成した自主制作CDのうち、最後の作品である。
略称としては、クロセカと呼ばれる事が多い。
主催するRevoが最初に制作したアルバムである1st CD 「Chronicle」をリニューアルして作られた作品であるため、1st Story Renewal CDと記載されている。
自主制作の際の作品であり、09年ごろまでは不定期に刷られてとらのあなで新品で買うことができたものの廃盤し、メジャーデビュー後の作品と異なり入手することがかなり困難なため、結構な額のプレミアが付いている。
なお、初版のトラックリストでは「聖戦と死神」全4部が一纏めになっていたが、再プレス版では各部にサブタイトルが追加されている(ブックレット内のトラックリストのみに記載)。
収録曲
SoundHorizonの楽曲の解釈は各自委ねられているため、ここでは簡単に各楽曲の概略を紹介する。
- 黒の予言書
楽曲の内容よりも途中のコーラスが、ブラック★ロリコンと聞こえることで有名。
一度そう聞こえてしまうと、もうブラック★ロリコンとしか聞こえなくなるとかならないとか。
勿論実際は、曲のタイトル通りBlack Chronicle(ブラッククロニクル)と歌っている。 - 詩人バラッドの悲劇
Chronicleから再録のインストゥルメンタル曲。歌詞は存在しないが、ブックレットにショートストーリーが記載されている。
天才と謳われた詩人エンディミオ・バラッドが時の女王に、その美貌を詩にせよと命じられるものの、これに従わず
処刑される事となる。その獄中バラッドが最期に残した唄は、人から人へと伝わっていきいつしか誰が
綴ったかも分からない名もなき詩として大陸中に広まっていく。 - 辿りつく詩
ルーナが自身の過去の経験を語るお話。若きルーナは、手掛かりなく消息を絶った恋人エンディミオを探す為、とある詩を道連れに孤独な旅へと出発する。困難の末、その詩はエンディミオが最期に残した唄であると確信に至る。 - アーベルジュの戦い
Chronicleから再録のインストゥルメンタル曲。
ショートストーリーの内容は、後の英雄であるアルベール・アルヴァレス(アーベルジュ、アルベルジュ)の故郷であるベルガが敵国の侵略に会い、滅亡するものを想起させるものである。後の曲からその敵国はプロイツェンであると思われる。 - 約束の丘
アルヴァレスとその彼女であるシャルロッテは、ある丘で必ず君の元へと帰るという約束を交わした。
アルヴァレスはそこで生涯忘れえぬ夕日を見ることになる。 - 薔薇の騎士団
ブリタニア王国で 圧政に苦しむ民衆を解放した前女王の姪であるローザ・ギネ・アヴァロン、自身の大切な人であるエンディミオ・バラッドの名を背負ったルーナ・バラッドが登場する。
フランドルが聖戦と称してブリタニアへと進行を開始する。薔薇の騎士団とはそのような状況の中、人々が再び一つに纏まっていく情景をルーナが綴った詩の一節である。 - 聖戦と死神 第1部「銀色の死神」 〜戦場を駈ける者〜
フランドルに身を寄せるアルベルジュは、先陣を切り、数的不利を物ともせず、プロイツェン・カスティリヤと制圧していく。その姿を見たものは誰しか彼を「ベルガの死神」と呼ぶこととなる - 聖戦と死神 第2部「聖戦と死神」 〜英雄の不在〜
アルヴァレス率いる軍は、ブリタニアへと進行をする。ある山村で行われた虐殺の最中にある少女に火矢が放たれた際、その少女の姿に恋人であったシャルロッテの姿を重ねて、その少女を助ける。その火矢を放った人物はアルヴァレスが率いて壊滅させたプロイツェンで捕虜になったゲーフェンバウアーであった。ゲーフェンバウアーもその際に、アルヴァレス同様すべてを失い世界を憎み、アルヴァレスに復讐を誓う。アルヴァレスはフランドルを裏切り少女を抱え、軍から逃亡、ゲーフェンバウアーに過去の自分を重ね苦悩する。 - 聖戦と死神 第3部「薔薇と死神」 〜歴史を紡ぐ者〜
助けた少女が目を覚まし、その少女がブリタニア王女ローザ・ギネ・アヴァロンであることが判明する。苦悩していたアルヴァレスは王女に叱責され、ブリタニアへと亡命することとなる。この際にそれまで名乗っていたアルベルジュから王女がブリタニア風にアーベルジュと名乗るよう強引に説得した。 - 聖戦と死神 第4部「黒色の死神」 〜英雄の帰郷〜
アルヴァレスがブリタニアに亡命をしたことにより、軍民問わず亡命者が殺到する。またそれまでフランドルが侵略してきた旧カスティリヤ領、旧ロンバルド領 、旧プロイツェン領が、次々に独立宣戦を布告。熾烈な四正面作戦を強いられたフランドルは、次第に疲弊し、領土を失う事となり、休戦協定会談を申し出されることになる。
その会談の際にアルヴァレスは何者かが放ったゲーフェンバウアーにより襲われ、ゲーフェンバウアーもブリタニアの英雄パーシファルの槍に倒れることとなる。この謀殺劇は一体誰が仕組んだものであったのだろうか・・・ - 書の囁き
この作品の鍵となる<黒の予言書>(ブラッククロニクル)についての曲。ここで語られる男が誰かについては議論がある。 - 蒼と白の境界線
Chronicleから再録のインストゥルメンタル曲。
ショートストーリーの内容は、海と船乗りの父親を愛する少女のお話。碧石の首飾りは当時父親が持っていたものと思われる。 - 沈んだ歌姫
赤の歌姫と称されしフィレンツァ領主・フィレンツァ公爵家の令嬢「ロベリア・マリア・デッラ・フィレンツァ」と、蒼の歌姫と称されしミラーナ領主・ビスコンティエ公爵家の令嬢「ジュリエッタ・シモーネ・デル・ビスコンティエ」。2人は家の政治的思惑も絡み<最高の歌姫>を目指し、ロマーナへと向かう。若き王太子が<最高の歌姫>を王妃に迎えると発令すると、争いは更に加熱。この戦いに負けたジュリエッタは、国賊として処断され、逃亡するも最期は海へと身を投げる… - 海の魔女
海に沈んだジュリエッタは、ただ歌を歌いたかっただけだと気づくも、もう人ではなくなった彼女はセイレーンとなる。 - 碧い眼の海賊
セイレーンの暴風に巻き込まれたアニエス、彼女を助けた船の船長レティーシァが身に着けていた首飾りは、彼女の父親がつけていたものだと気づく。その首飾りはレティーシアがその男を助けた時にもらったと話す。父親が生きていると知ったアニエスは早速早く船を出すことを命令する。恐らくアニエス親子は蒼と白の境界線で登場した親子であると思われる。 - 雷神の左腕
Chronicleから再録のインストゥルメンタル曲。
かつて邪神を封印した際に右腕を失った男。 再び邪神の復活を感じた彼は左腕だけでそれを抑えようとするも、右腕がなく限界を感じ諦めかけたその瞬間、意識を失いつつある中で幾千の人々の祈りを感じ、その力と自身の左腕で再び抑えこみ、雷神の伝説として語り継がれていくこととなる。
なお、CD-EXTRAのボーナストラック内には、右腕を失った雷神の物語「雷神の右腕」も収録されている。 - 雷神の系譜
かつて邪神を封印した後、彼の亡き後雷の紋章引き継ぐ雷神の民。その中に、紋章が輝かざる少年がいた。その少年に手を差し伸べたのは長の娘だった。時は流れ、3度目の邪神が封印が解かれ、雷神の民が次々と倒れていく中、力なき少年の眩しい閃光が貫いた。彼は、直系の雷を受け継ぎし者であったのだ。かつての英雄は、邪神を封印する際に右腕を失ったが彼も命を賭け邪神を封印しようとする。そこに現れたのはかつて彼に手を差し伸べた少女。二人の紋章を重ね遂には、邪神を封印する。
- 書の魔獣
- キミが生まれてくる世界
- <ハジマリ>のChronicle
- <空白>のChronicle
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関連項目
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