343
331 ななしのよっしん
2024/09/30(月) 16:39:40 ID: O5AfNfOH7q
>>329
統一基準なんてないというのは前提で>>323の人は個人(自分)が違和感を抱く基準はどこにあるんだろうと言う話だと思う
「杞憂」は>>328の例でも書いたけど、大半の人は「心配しないでいい事を心配すること」として杞の国の名前を一切出さずに意味を説明できるので、違和感がない事は不自然ではない
さらに言えば「杞の国」のエピソードを知っている人でも「杞の国が具体的にどこか、何故このエピソードは杞の国でなければならないか」までイメージしてる人もほぼいないから、「杞の国」自体がファンタジー国家と同程度の存在感でしかなく逆に作中世界に杞の国が存在しないと確信する事もできないだろう
332 ななしのよっしん
2024/09/30(月) 16:47:11 ID: O5AfNfOH7q
もちろん言葉に対する解像度が変化すれば基準も変わるし、今の読み手の解像度がどの辺かを正確に知る事はできないわけだけど、基準はどうやって生まれるかの説明はある程度できると思うし、その考察が読者層や周辺作品から今どの辺が基準か推測する役にはいくらか立つと思う
ヤクザに関しても作品慣習によらず現実でも「ざっくり犯罪組織」の意味で使っていてマフィアって何と聞かれて「海外のヤクザ」としか答えられない人ならカモッラをイタリアのヤクザと呼ぼうがナポリのマフィアと呼ぼうが違和感はない
解像度が上がって来て反社会的暴力組織みたいな一般化した説明を覚えて、ヤクザやマフィアや色々なギャング組織の類型を覚え出すと違和感が出る可能性がある
解像度が上がり過ぎて日本のヤクザも一概には言えないしとか暴力団の定義とはまで行くと一周回って何でも受け入れるようになる(上の太守や代官の話と同じ)
333 ななしのよっしん
2024/10/01(火) 18:53:07 ID: O5AfNfOH7q
自分の中で説明に固有名詞が入らなければOKになるの何でだろうと考えてみたけど翻訳(>>328の1)で押し通す十分条件を満たすからだろう
作品中の会話文は元となったファンタジー語なり舞台となる外国語や古文語があるという建前がある
つまりハンバーグや八百長や杞憂やヤクザを「原語」の言い回しに再翻訳できるなら問題ない
ただし自然な翻訳に統一基準を作れないのと同様に当然自然なファンタジー表現の統一基準も作れない。あくまで個人の判断目安
例えば『彼は王都に住むカモッラの一人で』とかいきなり書かれると意味は通じても何で他の現実語訳じゃなくカモッラ?となると思う
334 ななしのよっしん
2024/10/02(水) 16:10:31 ID: ww8VrZOx/X
すごい個人的な印象で申し訳ないけど、
「ハンバーグみたいな料理」「サンドイッチみたいな料理」が異世界の食卓に出てきてもサラッと流せそうだけど、
「ハンバーガーみたいな料理」が出てきたら「いや、これ絶対地球人がどっかで一枚噛んでる伏線だろ!」と思ってしまう。
ハンバーグとサンドイッチがある異世界ならハンバーガーが自然発生しても何もおかしくはないはずだけど、やっぱりこれも「異世界らしさ」が薄れて現実世界に寄ってくるラインがどっかにあるんだろうなぁ。
335 ななしのよっしん
2024/10/08(火) 15:24:51 ID: O5AfNfOH7q
(1)
直接的には自分の料理体験から「これくらいどこの家庭でも作れ"そう"、誰が作っても同じになり"そう"」と感じるかどうかだろう
理屈的に異世界にあって自然かどうかとは無関係なのはその通りだが、「自然にありそう」な物が思い込み補正の産物な場合の方が多いと思う
(2)
まず現代日本風の「ハンバーグみたいな料理」や「サンドイッチみたいな料理」が異世界の食卓に出てきてサラッと流せてしまってる所に既に原因がある
そういうのが出るとフライパンや白い食パンが普通にある台所や市場が想像されてしまうので、その世界のそれまでの描写によっては、名前がハンバーグとかサンドイッチとかジャガイモやトマトがあるとかどうとでもなる些細な問題に比べてとても厄介
とはいえその料理の成立背景が物語に関わる事も少ないので普通は見ないフリをするかそもそも想像できない
でも見てないだけでなくなってる訳ではないのでハンバーガーのような更に新しい時代の料理が出た時に真面目に自然な設定を考え直すと保留したハンバーグ問題が全部出て来る、どこであふれ出るかだけの違い(ハンバーグだけならミートローフや肉餅で変換してもいいが、歴史の長さの違いからハンバーガーが簡単には自然発生しなくなる)
(3)
最初のハンバーガーとか各国のハンバーガー的なパン料理を並べてみるとナンチャッテであれ中近世ファンタジー風の料理の中でピンポイントでバーガーチェーン的な形の物だけが発生していたらあまり自然ではないと思う
ファンタジー知識だけの会話からマルシルの地元の郷土料理みたいなのが出てくると「なんで急に察しが悪く(良く)なるんだよ」と言わざるを得ない
逆にアメリカンな伝統料理やダイナー風の料理が描写されていればハンバーガーが描かれても違和感は少ないと思う…そういう料理が合わない世界なら恐らくハンバーガーも合わないだろう
多分趣旨と違うと思うがハウルとかハガレンみたいな近代風異世界なら当然問題ない
336 ななしのよっしん
2024/10/08(火) 16:51:41 ID: O5AfNfOH7q
ファンタジー宿屋でRundstück的な食べ物が皿に乗せて出されても違和感はないと思うし、西部劇のサルーンで紙に包まれたチーズバーガー出て来たら違和感あると思う
恐らく家庭やレストランの一品料理として収まっていれば何だかんだ閉鎖空間内に説明を隔離できるが、チェーン店や屋台のような画一的食品が安価に供給される体制を想起させると(前近代の)ファンタジー的ではなくなるのだと思われる
337 ななしのよっしん
2024/11/09(土) 00:55:05 ID: AunSXmXmx/
正直その世界の歴史で何らかの食品革命が起きてハンバーガーが発生したというのはありえる
我々は地球文明という一つのサンプルしか知らないので、「見た目的に中世~近世っぽい世界ではハンバーガーは自然発生しない」と断言するにはサンプルが少なすぎる
いや、むしろ現実の地球の歴史とは違う順番で技術が発明されていったという方が腹落ちはする
極端な話をすると、その世界では現実で言う2024年まで歴史が進んで、核戦争か何かで滅びて、SFでいうところの「射撃手と農場主」の気まぐれで地球上に魔法やモンスターが発生して数万年経ったかもしれない そしてたまたまハンバーガー文化が文献に残っていたのかもしれない
これを世界観上のノイズと考えるかどうかって問題になってくるんじゃないだろうか
338 ななしのよっしん
2024/11/16(土) 10:16:37 ID: O5AfNfOH7q
基本的にフィクションでファンタジーだから作者が自然発生しましたと言い張って自然発生しない物の方が少ない
「理由はわからないが昔からそこにある」としか言えない物を描くのはファンタジーの醍醐味だから読者も大抵は「不思議だねー」で済む
衛生観や倫理観とかは大体説明なく現代準拠である方が便利だし
むしろ「理由があって発生した」と思われてしまった時の方が問題
不思議だねーで済まさない場合は、実在の歴史を真似るか自分で歴史や理屈を作るかだけど後者は結構重労働
現実世界でRundstückやミートローフが存在した地域でハンバーガーがすぐに生まれなかったのは偶然か必然か?について自分なりの答えを出す作業になるから
あるいは読者に委ねて「現代的文明崩壊後の遠未来」とか根幹に関わる設定を勝手に想像されてしまうよりは「読者視点では地球人としか思えない人が突然現れてレシピだけ教えて忽然と消え去った、現地の人にとってその人の正体は未だに不明である」とした方がむしろ楽ですらある
339 ななしのよっしん
2024/11/16(土) 10:30:21 ID: O5AfNfOH7q
あと上>>335で自分が書いてる「自然発生しなくなる」については元々>>334の人が書いてる「自然発生しても何もおかしくはないはず」を受けての否定で、そこまで強い内容ではないはず(「(必ずしも)自然発生しなくなる」)なので反証サンプル数1でも一応十分かと思います
340 ななしのよっしん
2024/11/16(土) 19:39:58 ID: ww8VrZOx/X
個人的にはチェーホフの銃のカテゴリに入る話かなーとも思う
ファンタジー世界で「あえて」ハンバーガーみたいな料理を出したことに、「いやこの世界ではそういう歴史の流れを辿ったんです。でも話の本筋には何の関係もないです」よりも、
「この後地球人が絡んでくる伏線だな」と解釈する方が作劇の意図としては自然だし、逆にそういう意味がないのにあえてハンバーガー出す作家は、それだけで非難されることはなくても「下手」な印象を受けやすいと思う
341 ななしのよっしん
2024/11/23(土) 05:07:24 ID: AunSXmXmx/
個人的好みとしてはそういうノイズはちょっとはあった方がいいね
ルイス・モルガン流の社会進化論は文化人類学では廃れて久しい
ましてや架空のファンタジー世界で、現実地球でいう中世~近世ヨーロッパっぽく見える地域・年代を舞台に選んだとしても、あらゆる舞台道具がそれっぽく揃えられているというのはちょっとあざとく感じてしまう
そうした架空文明ではいくつかの分野では発展段階のスキップが発生し、現実の中近世らしくなく見える「もつれ」が起きているはずだ
342 ななしのよっしん
2024/12/08(日) 13:14:37 ID: O5AfNfOH7q
作風にもよるがファンタジーは本筋と関係ない部分にも背景世界が広がってるのを想像させる方が大体楽しいのでノイズは多少あった方がいい
逆に「地球人がちょくちょく来訪してるフシがあるけど本筋とは全く全然関係ない」とかでもいい
ただどのような背景を想像するかは最終的に読者各位に委ねられ、人によって技術観も魔法観も異なるのでノイズが大き過ぎるとイメージの統一が困難になる(あえてバラけさせるために入れるのもアリ)
「もつれ」があった方がいいかどうかは好みの問題だし、あった方が好きな場合でも「もつれの内容」がどうなるかは取り入れた事物と読者の想像次第で、それが作者や読者の好みに合うかどうかも別の問題になる
こだわりがなければ「あってもおかしくない」より「おかしいけど何故かある」方がいい場合もある…こだわりがある人はそれを書けばいいから問題ないだろう
343 ななしのよっしん
2024/12/08(日) 14:08:36 ID: O5AfNfOH7q
ハンバーガーが持ち込むノイズを考えると三種類くらいあるかな
そのどれかが読者の許容量を超えると地球人が召喚されるのだろう
(1)技術面
今日のチェーン的な店が成立する背景技術は多岐に渡り作者が正確に把握するのは難しい割りに身近なので描写がずれた時の違和感が湧きやすい
その料理を世界観の中心に置くわけでもない場合、衛生面のような「こうあって欲しい」という逆算のアプローチも取りにくい
「鬼魅は易く犬馬は難し」の一例だろう
(2)表象面
現実でも近現代になったからと言って世界中でサ
ンドイッチとハンバーグからあの形のハンバーガーが発生した訳ではない
ファンタジー世界で地球との干渉なしに同じ形になる理由は偶然だけで説明できる一方で偶然以上の説明ができず、良いか悪いかは別にして作者の恣意性を感じさせてしまう
(3)感覚面
ハンバーガーは日本の読者には身近なので、架空のハンバーガーのような物が出た時に「そのファンタジー世界でいかにもありそうなハンバーガー」を想像するより先に「最近見た現実のハンバーガー」のイメージが大量に連想されてしまうので、理屈抜きに物量でファンタジー世界の想像を覆ってしまう
全てを解決する方法としては『Feast of Legends』世界の人間を召喚すればファンタジー純度100%のジューシーなハンバーガーを出せるし、そのミートパテは決して冷凍ではなく常に焼きたてだからファンタジー世界の人の心にも希望の温もりが宿っていいと思う(ぐるぐる)
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