ただいま伯爵
アーカードとは、少年画報社発行の月刊コミック誌『ヤングキングアワーズ』にて連載、2009年3月に単行本10巻を以って完結した『平野耕太』作の漫画『HELLSING』のラスボス主人公である。通称:旦那
英国、ヘルシング家に使役されている吸血鬼であり、対吸血鬼組織『英国国教騎士団(ヘルシング機関)』の対化物の切り札、殺し屋にしてゴミ処理屋。また、ブラム・ストーカー作『吸血鬼ドラキュラ』に登場するドラキュラ伯爵その人である。
チートの塊。時々気分で髭になったりロリになったりする人・・・ひと?!
通常の青年形態時の使用武器は454カスールカスタムオートマチックおよび対化物戦闘専用13mm拳銃ジャッカル。
双方共に対化物、対吸血鬼を想定した強力な弾丸(化物に有効とされる銀や法儀式を施した水銀など)を使用、
装弾数は2丁とも6発とされているが、あきらかにそれ以上撃っているのは100万発入りコスモガンだからと作者は話している。
髭でダンディな生前の伯爵形態時は甲冑を帯び、クレイモアと思われる十字剣を装備。
1944年のワルシャワを舞台とした外伝で初披露した少女形態時(通称ロリカードとも)はドラムマガジン付きのトンプソンM1928を使用していた。あと色気。
銃火器以外にも拳による殴打など格闘、拘束制御術式と呼ばれる自身の能力制限を一時的に開放する事による吸血鬼の能力としての使い魔(犬やムカデ)の使役、術式の零号開放(『今まで吸った人間の命』全てを亡者の軍勢として甦らせ総攻撃を行う)等を主な攻撃の手段としている。
しかし、彼をチートの塊然としているのは上記の戦闘能力だけなく、何より、同じ吸血鬼をして化物と言わしめる程の不死性であろう。
そもそも“アーカード”とは、彼が今まで吸った『血液を媒介として取り込んだ命』全てを彼自身の強靭なパーソナル他何らかの手段を以って『拘束』、『制御』し総体として活動する『運動する領地』そのもの。
判り易く言えば敵を一匹踏むだけで1UPしてしかも残機上限が99どころか∞、
穴に落ちようが串刺しになろうが吊り天井に潰されようが溶岩に落ちようがスター以上の不死身っぷりで死んだそばから機数が-1されるだけで戦闘を続行可能なマリオである。
この出鱈目な耐久性からか、基本的に攻撃の回避、防御には無頓着…どころか敵に自分の体を木っ端微塵になるまで攻撃させるドM、好き放題攻撃させた後はアッサリ再生、『それだけやったからにはやられる覚悟もあるよね?』とばかりに本気を出してワンちゃんのエサにしたり「豚のような悲鳴をあげろ!!!」と言ってトランプおじさんをフルボッコにしたりなど、攻撃する時は真性のドSになる。
ワラキア公国の公家(=国王家)に生まれ、幼少の頃にアッー!され、それが元なのかどうかはともかくとして、神様にお願いはしないでただ祈りのためだけの闘争を行うようになった。このときは髭を生やしたダンディなお方であった。しかし、結局は弟に裏切られてムスリムの皆様に捕まり、斬首される事となるが、首を落とされる直前に血液を舐め、真性の吸血鬼となる。
吸血鬼となった後はドラキュラ伯爵としてトランシルヴァニアの山中にて暮らすようになり、19世紀の暮れに、一人の代理士『ジョナサン・ハーカー』を騙しこんで城に連れ込み、後に帝都ロンドンへ船で向かう。大英帝国では散々暴れ周り、『ミナ・ハーカー』の血を吸うも、吸血鬼となった彼女によって彼もまた血を吸われることとなった。そして最終的にヘルシング教授らによって心臓に杭を打たれ倒される(この辺りの顛末はほぼ原典であるブラム・ストーカー著作『ドラキュラ』準拠と言って良いだろう)。
その後如何なる紆余曲折があったものか、ヘルシング一族によって同じ吸血鬼を狩る為に使役される従僕となった。
外伝にて語られる第二次世界大戦の折には、死神君ことヘルシング家執事ウォルター・C・ドルネーズ(当時15~6歳?の少年として登場、通称はショルターとも)と共にドイツ占領下のポーランド・ワルシャワへと送られ、彼と共にナチスドイツのアンデッド軍事転用研究機関(機関全体が『ミレニアム』に帰属していたかは名言はされていない)の実験施設を強襲、トンプソンやらカンオケやらで少佐らをフルボッコしたものと思われる。
余談ではあるが、この際アーカードは使用武器説明時に言及した通り何故か『少女』の形態を(少佐の審美眼を信用するなら、だが)採っている。
元がワラキア公ヴラド・ツェペシュ=れっきとした男性である筈のアーカードだが、本人曰く『姿形に意味は無い』との事。本人の意思で自由に姿を変えられるこの能力を利用しての事であろうが、肝心のそのルックスときたら
年の頃はおおよそ13~4歳、背中の中程まで届くストレートロングの黒髪を俗に『姫カット』、『毛先ぱっつん』と称されるヘアスタイル(秋山澪、蓬莱山輝夜、古手梨花、閻魔あい、ざんげちゃん等のあの髪型)にし、逆に装いは毛皮の帽子、コート、スーツ、マフラーから靴に到るまで純白という妙に凝ったスタイル。
揚句、外見にある程度性格が引き摺られるのかはたまた余興と称してウォルター(と主に読者)をからかうつもりなのかその言動ときたら、
「あ、ひょっとして犬語じゃないとダメかな?キミ。ワンワン、ワーン」
「それに私は敵の首魁を追わねばならぬ。悲しいけどコレ戦争なのよねぇ」
「まかせたぞ執事の権化!!がんばんなさいネー」
「何、あやつも手練れよ。傾城御覧ぜは手練れ狙うてよのう」
「なんじゃこの銃は。火打ち式マスケットに…てか、長っ!」
「もう遅いわい、ブァーカ!!」
とドSで古風なお嬢様チック+煽り系お子ちゃま風味にご乱心。
いずれにしてもコレだけは言わずばなるまい。
それにしてもこの旦那、ノリノリである。
(いいぞもっとやれ、我々の業界では御褒美です。と言うか踏んで下さい、蔑んだ眼で見下ろして下さい、罵倒して下さいorz)
その後、あまりに強大過ぎる力と闘争の為の流血を厭わない彼の性質を危険視した当時のヘルシング家当主、アーサー・ヘルシング卿(劇中時間によれば1989年前後に病没)によりヘルシング邸の地下牢獄にカラッカラに干からびた状態で封印、放置される。
しかし、インテグラの血(先代の死を機に当主簒奪の為動き出した叔父リチャードに彼女が銃撃された際の出血)を浴びて復活、
リチャード郎党を鏖殺(リチャード自身はインテグラにより射殺された)、インテグラに仕える様になった。
以後、それまでの吸血鬼狩り(ゴミ処理)を受け持ち、これまた常人を逸脱した戦闘能力を保有していたとは言え、既に70歳前後の高齢にあったウォルターと入れ替わる形で(ウォルター自身は引き続きインテグラの護衛、新たにアーカードの武器製作などのサポートを含んだ執事業を続ける事となる)吸血鬼狩りの任に就き、そして始まる闘争の嵐である。
「『あきらめ』が人を殺す。あきらめを拒絶した時、人間は人道を踏破する権利人となるのだ」
「貴方も50年前の様なおてんばのままだお嬢さん。いや貴方は今こそが確実に美しいのだ女王」
「それがいい」(最終話、50を越え自分も老いたと自嘲するインテグラに向けて。…だからババ専とか言われるんだよ旦那)
人道を踏破し、人間に許された生よりも遥かに長い時を生きたゆえか(最低でも550歳前後)、人間としての生、人間としての老い、人間としての死、即ち人間そのものの素晴らしさへの憧憬を強く持ち、それらを誰よりも深く理解しているものと思われ、誇りある『人間』へは彼なりの好意と敬意を以って接する。…だからと言って決してババ専ジジ専ではないので念の為。
「何という男だ。人の身でよくぞここまで練り上げた」
(『吸血鬼』である自分と対等に剣を交える『人間』へ。某狂戦士コミックの不死者の発言のオマージュ?)
そして自らが人間を逸脱した、『人間でいる事に耐えられなかった弱い化物』である事を何よりも忌避しており、故にこそ愛して止まない『人間』によって打ち倒されることを望んでいる節が要所要所にて散見される。
同時に同族嫌悪も手伝ってか、化物相手(とりわけ『化物』としての矜持すらない雑魚)にはそれはもう、筆舌に難いほどのドSである。
「おまえにわたしはたおせない。化物を倒すのはいつだって人間だ。人間でなくては、いけないのだ!!」
「使い魔達を出せ!!体を変化させろ!!足を再構築して立ち上がれ!!銃をひろって反撃しろ!!」
「高貴さも信念も理性もなく、キリにもコウモリにも姿を変えられない。撃たれたキズの回復すらできない。
喰うためでもないのに女・子供まで皆殺し、揚句銃弾が切れたら戦う事すらできない。
貴様、それでも吸血鬼のつもりか。恥を知れ!!」
意訳:
「人間じゃない奴になんて殺されてあげないんだから!勘違いしないでよね!狗になんか殺されたくないんだからっ!!」
ツンデレである。…なのか?
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最終更新:2024/05/26(日) 11:00
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