『ファイアーエムブレム 覚醒』とは、任天堂のシミュレーションRPGである。開発はインテリジェントシステムズ。
概要
2011年9月13日に行われた『ニンテンドー3DSカンファレンス』で完全新作を発表。同年末の『ニンテンドーダイレクト』にてサブタイトルである『覚醒』が正式に発表された。
シリーズ13作目(パッケージ販売)にあたる本作は、ニンテンドー3DSでの発売となる。
開発者曰く“超集大成”とでも言うべきもので、過去作品にあった独特なシステムを様々な形で積極的に取り入れている。さらに、紋章の謎の設定やFEのプレイヤーなら思わずニヤリとしてしまうような過去作品を思わせる設定や文物などFEの歴史と言える様々なモノが随所に登場している。
その一方で新たな試みも多数盛り込まれており、バトルでは、奥義発動や必殺の一撃時にカットインが入り、キャラクターボイスも挿入された。これらはシリーズ初の演出となる。
すれちがい通信を利用することで、すれちがった相手と協力や対戦が行える。対戦に勝利するとリーダーを仲間に出来る。
いつの間に通信では、レアアイテムやシリーズ過去作に登場したキャラクターを配信する。紹介映像では、『聖戦の系譜』のアイラ、『聖魔の光石』のヒーニアス、『ファイアーエムブレム外伝』のクレアの姿も。
ストーリーはソフト単体で完結するが、遊び尽くしたいユーザーのために豊富な追加コンテンツが用意されている。
以上のような試みが功を奏し、新規ユーザーを開拓、好セールスを記録した。海外版の名称は「Fire Emblem: Awakening」北米版は2013年2月4日、欧州版は4月の発売を予定している。
システム
括弧内の作品名は、以前のシリーズ作品でも同様のシステムが登場したことを意味している。
- マイユニット
- (『烈火の剣』『新・紋章の謎』)
本作の主人公クロムと出会い、ストーリーに関わるもう一人の主人公。
- プレイヤーの分身キャラクター。性別、顔、髪の選択は勿論、本作では口調(ボイス付)の設定ができる。
前作同様戦闘に参加でき、専用クラス『戦術師』であるがチェンジプルフで違うクラスにもなれる。
- カジュアルモード、クラシックモード
- (『新・紋章の謎』)
難易度設定(ノーマル、ハード、ルナティック)のほか、マップをクリアすれば倒れた仲間が復帰し、いつでもセーブが出来る「カジュアル」モードと、倒れた仲間は二度と戦線復帰できない「クラシック」モードが用意されている。
- フリーマップ
- (『ファイアーエムブレム外伝』『聖魔の光石』)
決められた数のマップで戦わず、自由に移動しながら買い物やストーリー進行に無関係なバトルができる。
- デュアル new!
- 戦闘ユニットと隣接したユニットがいると、そのユニットも戦闘画面に登場し、後衛として一緒に戦闘する。
これまでのような支援効果を得ることができ、更に一定確率でそのユニットが追加攻撃を行うデュアルアタック、攻撃されたユニットを守るデュアルガードが発生する。
- ダブル new!
- 封印の剣などにあった『救出』の変化版。他のユニットと隣接して「ダブル」コマンドを選択することにより、2つのユニットを同じマス目に入れて1つのユニットにすることができる。ダブル中は常にそのユニットと「デュアル」状態になり一方のユニットが前衛となって戦闘を行い、前衛の能力には後衛のユニットに応じたボーナスが与えられる。
ユニットの能力の底上げ、死にそうなユニットを後衛にして庇うなど使い方は数多い。
- デュアル・ダブルによって、旧作よりも無双が容易になった一方で、やっつけ負けも頻発するので運用には注意が必要である。
- 支援会話
- (『封印の剣』『烈火の剣』など)
- デュアルやダブルで協力し続け、発生した支援会話を行う事で更に支援効果が高まる。絆が深まるほど、デュアルやダブル状態で、より多くの支援効果を得られる。また、キャラクターの意外な一面を垣間見れる。
今回は封印の剣のような支援回数制限は無い(結婚除く)のでどんどん支援を伸ばしていける。
- 結婚
- (『聖戦の系譜』)
特定の組み合わせについて支援会話の重ねていくと、最終段階でユニット同士が結婚する。
さらに、結婚したユニットの子供がユニットとして参戦してくる場合もある。
マイユニットは異性ほぼ全員と、その他もかなり色々な組み合わせで結婚できる。
- クラスチェンジ
- クラスチェンジ(CC)とは、ユニットがCCに必要なアイテムを使用する事で他のユニットになるシリーズおなじみのシステムである。キャラクターによってCCできる兵種は決まっている。CCするとレベルは1に戻るが、能力とそれまでに習得したスキルは失わない。チェンジプルフによって上級→下級のCCもできるため(『外伝』)、フリーマップと合わせてキャラクターを無限に育成することができる。
- → 同系統の上級兵種へ
- レベル10以上のユニットが、マスタープルフを使って、同系統の上級兵種へCCできる。
殆どの場合、上級職は2種類から選択できる(『聖魔の光石』)。
- → 別系統の兵種へ
- 下級LV10以上及び上級ユニットがチェンジプルフを使って、自身の系統とは異なる兵種へCCできる。
キャラによってなれる兵種が異なり、原則として下級3種程度と上級職ならその系統の上級から選べる。
- なお、無料有料を問わず、ストーリーに関係しない配信ユニットは、マイユニット同様に性別限定職と固有職を除いてほぼ全ての兵種にクラスチェンジが可能である。
- スキル着脱
- (『蒼炎の軌跡』『暁の女神』など)
一定レベルに上がると兵種に応じたスキルを習得でき、それらは5つまで自由に着脱もできる。
キャラクター
ここでは、配信マップを含まないゲーム本編で仲間に出来るキャラクターのみを記述する。
親世代
- クロム
- クラス:ロード
主人公。イーリス聖王国の王子で、国宝の封剣ファルシオンを持つ。王子でありながら、自警団を率いている。→クロム(ファイアーエムブレム)
- ルフレ(マイユニット)
- クラス:戦術師
もう一人の主人公。記憶を失い倒れている所をクロムらに発見され、自警団に軍師として参加する。名前やグラフィック等は変更可能。→ルフレ
男性キャラクター
- フレデリク
- クラス:グレートナイト
イーリス聖王国の騎士団長かつ、クロムの自警団の副団長。→フレデリク
- ヴィオール
- クラス:アーチャー
気品ある態度の貴族。ことあるごとに、様々な女性(男性も)を口説こうとする。→ヴィオール
- ヴェイク
- クラス:戦士
クロムの幼馴染。自警団の団員であり、何かとクロムをライバル視している。
- ソール
- クラス:ソシアルナイト
イーリス聖王国の騎士。自警団の団員でもある。人当たりが良く、食欲も良い。→ソール(ファイアーエムブレム)
- ドニ
- クラス:村人
イーリス聖王国の村人。畑仕事が得意な青年。ルナティックの救世主。→ドニ(ファイアーエムブレム)
- ロンクー
- クラス:剣士
フェリア国の剣士。剣の腕は一流だが、とある事情から女性を苦手としている。キルソード剣士。
- リヒト
- クラス:魔道士
最年少の自警団員。マスコット的存在だったが、本人は子供扱いされる事に不満を感じている。
- ガイア
- クラス:盗賊
イーリス聖王国の盗賊。報酬次第でどんな仕事も受ける。甘党。→ガイア(ファイアーエムブレム)
- グレゴ
- クラス:傭兵
ペレジア国の元傭兵。ペレジアに捕らわれていたノノを助け、逃亡していた。→グレゴ
- リベラ
- クラス:バトルモンク
イーリス聖王国の僧侶。美しく、良く女性に間違われる。絵が上手い。
- ヘンリー
- クラス:ダークマージ
ペレジア国の呪術師。非常に優秀だが、とある事情により心が壊れている。
- バジーリオ
- クラス:ウォーリア
フェリア国の西の王。豪快な性格であり、武人としての実力は相当。
女性キャラクター
- リズ
- クラス:シスター
クロムの妹で、イーリス聖王国の王女。自警団団員でもある。一見ワガママだが、根は優しい。→リズ(ファイアーエムブレム)
- ソワレ
- クラス:ソシアルナイト
イーリス聖王国の騎士。自警団の団員でもある。勇猛で男勝りな性格。
- ミリエル
- クラス:魔道士
イーリス聖王国の魔道士。自警団の団員でもある。冷静沈着で、知的好奇心の塊。→ミリエル(ファイアーエムブレム)
- スミア
- クラス:ペガサスナイト
自警団の団員で、何もない所で良く転ぶ。また、クロムに淡い恋心を抱いている。花占いが趣味。→スミア(ファイアーエムブレム)
- マリアベル
- クラス:トルバトール
イーリス聖王国屈指の名門貴族の令嬢。高飛車な性格だが、意外と優しい。自警団の団員でもある。
- ベルベット
- クラス:タグエル
兎に変化する種族タグエルの最後の生き残り。義理がたい人物。
- ティアモ
- クラス:ペガサスナイト
イーリス天馬騎士団の一員。スミアの幼馴染で、クロムに対して叶わぬ想いを抱いている。→ティアモ(ファイアーエムブレム)
- ノノ
- クラス:マムクート
千年を生きる竜族。グレゴに助けられ、捕らえられていたペレジアから逃げていた。→ノノ(ファイアーエムブレム)
- サーリャ
- クラス:ダークマージ
ペレジア国の呪術師。趣味はまじないであり、よく他人に呪いをかける。→サーリャ
- アンナ
- クラス:トリックスター
お金が大好きな行商人。各地の行商人は、全て名前と顔が同じ別人らしい。謎の多い人物。
- オリヴィエ
- クラス:踊り子
フェリアの西の王バジーリオの知り合い。踊り子であり、各地にファンがいる。極度の恥ずかしがり屋。→オリヴィエ(ファイアーエムブレム)
- セルジュ
- クラス:ドラゴンナイト
ヴァルム大陸出身のドラゴンナイト。かつてはヴィオールの召使いであった。→セルジュ(ファイアーエムブレム)
- サイリ
- クラス:ソードマスター
ヴァルム大陸の小国ソンシンの王女。現在は、ヴァルム帝国に対抗する解放軍の代表となっている。
- チキ
- クラス:マムクート
神話の時代から生き続ける神竜族。現在でもヴァルム大陸で巫女として祀られている。
- フラヴィア
- クラス:勇者
フェリア国の東の王。バジーリオと同様に豪快な性格。
子供世代 ※軽いネタバレ注意
- ルキナ
- クラス:ロード
クロムの娘。クロムと同じく、国宝であるファルシオンを持つ。→ルキナ
- マーク
- クラス:親依存
ルフレの子供。ルフレとは逆の性別となる。立派な軍師を目指している。→マーク(ファイアーエムブレム)
男性キャラクター
- ウード
- クラス:剣士
リズの息子。良く血が疼き、秘められた力が暴走する恐怖と日々戦っている。→ウード(ファイアーエムブレム)
- アズール
- クラス:傭兵
オリヴィエの息子。女性をナンパするのが日課だが、母同様に恥ずかしがり屋でもある。→アズール(ファイアーエムブレム)
- ブレディ
- クラス:僧侶
マリアベルの息子。顔に傷があり人相も悪いが、非常に育ちが良い。→ブレディ(ファイアーエムブレム)
- ジェローム
- クラス:ドラゴンナイト
セルジュの息子。常に仮面をつけ、クールな素振りを見せている。→ジェローム(ファイアーエムブレム)
- シャンブレー
- クラス:タグエル
ベルベットの息子。非常に臆病であり、自らが死ぬことで種族が絶滅する事を恐れている。
- ロラン
- クラス:魔道士
ミリエルの息子。母同様に真面目で頭が良い。苦労人でもある。
女性キャラクター
- デジェル
- クラス:アーマーナイト
ソワレの娘。生真面目な性格で、毎日の鍛錬を欠かさない。料理が苦手。→デジェル(ファイアーエムブレム)
- シンシア
- クラス:ペガサスナイト
スミアの娘。やはり何もない所で転ぶ。スミアに強い憧れを抱いている。→シンシア(ファイアーエムブレム)
- セレナ
- クラス:傭兵
ティアモの娘。いわゆるツンデレであるが、自分の美貌を利用するあざとい一面も。→セレナ(ファイアーエムブレム)
- ノワール
- クラス:アーチャー
サーリャの娘。臆病な性格だが、もう一つの人格になると性格が豹変する。
- ンン
- クラス:マムクート
ノノの娘。ノノとは対称的に努力家で、周囲の期待に答えようとしてきた。→ンン
いつの間に通信配信マップ
以下のDLCと異なり、無料。
本編で死亡したキャラが仲間になる。
ダウンロードコンテンツ
『シアトリズム ファイナルファンタジー』に続き、DLCシステムを導入。
別にDLCを入れなくてもストーリーには関係ない。本編は本編でちゃんと完結している。
DLCマップは4章クリア後に出てくる「異界の門」からアクセスする。
DLCマップは「異伝」となる。
また、DLCキャラに支援会話は無い。みんなの部屋にも出てこない。
第1弾:英霊の魔符
ある異世界にて、英雄を模した"魔符"が暴れているから何とかして欲しい、というおじいさんの願いに応えるクロム一行であった。
- 4/19配信
- 4/26配信
- 5/2配信
- 5/10
- 5/17
- 5/24
- 6/7
- 6/21
- 7/5
- 7/26
第2弾:神軍師への道
過去の英雄たちの魔符を封印したところで、特殊なネタマップや高難易度マップに挑む。カテゴリーとしては以下の3つになる。
- 究極の試練編(4マップを配信予定)
限界突破+オールカンストでも力押しできないヤバい敵に挑む。
あるいは準備なしでは敵を捌ききれず後味の悪いことになるマップ。
一部マップでは特別な勝利条件が設定されている場合もある。
最終マップはボス以外も"邪竜の鱗"スキル装備という噂が…
(※邪竜の鱗:ダメージ半減、カウンター・滅殺無効、本編ではこのスキルを装備した敵は片手で数えられる程度)
- 絶望の未来編(3マップ全て配信済み)
※本編ネタバレ含むので白文字
本編のパラレルワールドで元の子世代よりも状況が悪化しており、このままではギムレーによって滅びの運命が決定している終末の異界に、ナーガの力によって降り立ち子供達を、そして世界を救うために戦うマップ。
- 異界のリゾート編(3マップを配信済み)
ネタマップ。息抜き用。
以下のものが現在配信中/配信予定。
- 8/9
- 8/30
- 9/13
- 10/4
- 10/11
- 10/18
- 11/1
- 11/15
- 11/22
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