ウォーハンマーとは、以下のことを指す。
- 中世ヨーロッパで使われた戦闘用の金槌のこと。日本語では戦鎚とも呼ばれる。基本的な構造は槌と同様で、柄の先に直角に接合された頭(鎚頭、槌頭または柄頭)を備え、頭の両端のどちらかを相手に打ち付けるよう振って使用する。
- イギリスの「ゲームズワークショップ」社が企画、制作、販売するミニチュアゲーム及びSF/ファンタジー作品のことを指す。本項で説明。
概要
卓上でミニチュア模型を使って遊ぶミニチュアゲームの金字塔的作品。大量のミニチュアを使って戦争を再現するいわば「ウォーシミュレーション」に属する部類のボードゲームである。駒にあたるミニチュアは未彩色、未組み立てであり、購入者自身で彩色や成形を行う。こうしたクラシカルなタイプのミニチュアゲームとしては、現在では世界最大のシェアを持つとともに、海外では絶大な知名度と人気を誇る。現在展開されているシリーズも複数あり、ファンタジー物の「ウォーハンマーエイジ・オヴ・シグマー」とSF物の「ウォーハンマー40000」が存在する。
ウォーハンマーシリーズはゲーム性もさることながら、背景設定やシナリオも作られており、一つのSF及びファンタジー作品としても十分に楽しめる。
ウォーハンマーシリーズを原作としたゲームや小説、ドラマCDなども展開されており、今後は映像化にも力を入れていくという。
シリーズ一覧
- ウォーハンマー:ファンタジーバトル(WHFB)
- 元祖ウォーハンマーにしてシリーズ最初の作品。ニコ動で人気のある「ウォーハンマーRPG」の原作。1983年にリリースされた。オールドワールドと呼ばれる大陸を中心とした国家間や異種族同士の戦争を描いた作品。終末が近い世界での戦争や冒険、悲惨な物語を描く泥臭い「ダークファンタジー」の部類に入る。
- ミニチュアを使った大規模でかつ幻想的な戦いを再現でき、発売当時のミニチュアゲーム業界に新風を巻き起こして大ヒットとなった。日本語版も1996年からリリースされ、ルールブックも翻訳されているが、現在では入手が困難となっている。2014年に完結編であるストーリー及びエキスパンションである「エンドタイム」にて作品が完結。30年以上の歴史に幕を閉じた。
- ウォーハンマー:エイジ・オヴ・シグマー(WHAoS)
- ウォーハンマーファンタジーバトルの続編。2015年にリリースされた。ファンタジーバトルの世界が崩壊し、新たな舞台「定命の諸領域」と呼ばれる世界での「神々の戦争」を描く作品。前作に比べダークファンタジー成分は少し緩和され、逆にヒロイックでかつ神話的なファンタジー要素を前面に押し出した。ゲーム性も前作に比べて用意する物品が減り、ルールも整理されより遊びやすくなった。
現在でも日本語版がリリースされ、ルールブックも少しづつ翻訳が進んでいる。 - ウォーハンマー40000(WH40K)
- 遠い暗黒の未来、西暦40000年を舞台にした宇宙戦争を描く作品。1987年にリリースされ、作中で一番の人気を誇る。銀河系を舞台にした人類の存亡をかけて戦うSFモノ作品で、宇宙人や宇宙怪獣、果ては悪魔とも戦うというSF要素とファンタジー要素が見事に融合した世界観が特徴となっている。
ゲーム性としては銃火器やレーザー兵器を使った射撃戦や大型の兵器やロボット等が登場し、それらを利用したルールが特徴となっている。
この宇宙で西暦30000年に起きた大事件の時代を扱う外伝「ホルス・ヘレシー」シリーズも存在する。
現在でも日本語版がリリースされているが、ルールブックの大半がまだ未翻訳のままで遊びにくい。
ウォーハンマーシリーズの日本展開
日本では1996年に初代ウォーハンマーが日本上陸。ジョーシン電気やボークスなどの輸入代理店を通じて販売されていたが、販売を取りやめている。
2000年代からはウォーハンマー販売元のゲームズワークショップの日本支社が創設され、日本語での販売、サポート等が本格化。ウォーハンマー40Kも2004年から日本語版が発売される。東京の神保町、中野を中心にメーカー直営店ができる等、日本におけるウォーハンマーのコミュニティーやサポートが少しづつ整っていった。
しかし、2008年のリーマンショックを機に、日本におけるウォーハンマーのサポート、翻訳が縮小されていく。具体的には、今まで採用されていた翻訳チームの解雇と、それに伴うルールブックの日本語翻訳の中止、日本語公式サイトと通販の閉鎖等、今までよりも日本語でウォーハンマーが楽しめなくなる厳しい状況が続いた。
そんな厳しい状況が2017年から少しづつ改善されていく。日本語版のルールブック翻訳がこの頃から再開され、メーカー直営店の「ウォーハンマーストア」が東京、大阪を中心に続々開店。さらに、かの有名な模型雑誌「ホビージャパン」がウォーハンマーのコーナーがスタートし、グッドスマイルカンパニーからウォーハンマーの簡易キットが発売されるなど、ここ数年でウォーハンマーの日本展開やサポートが大幅強化された。
そして、有名ホビーメーカーのバンダイからウォーハンマー40Kのガシャポンとアクションフィギュアが発売が予定されるなど、日本におけるウォーハンマーの人気が少しづつだが上がっているのだ。
ニコニコ動画でおいてのウォーハンマーシリーズ
日本での知名度の低さもあってか、ニコ動のサービスが10年経った現在でも投稿された動画はそんなに多くない。特にミニチュアゲームや模型に関する動画は少なめだが、それらを原作としたゲームの動画が大半を占めている。さらに少数ではあるが、世界観や設定を解説する動画もあり、初めてウォーハンマーシリーズに触れる人でも楽しめる動画も投稿されている。
余談だが、ウォーハンマー関連の動画で再生数が上位なのは、ウォーハンマーFBのTRPG「ウォーハンマーRPG」の動画と、ガッチマン氏の「ウォーハンマー40K スペースマリーン」のプレイ動画である。
さらに余談だが、ポコニョーリ氏のSkyrimのゆっくり実況動画「ニンジャリム」に出てくる「モーターヤサシイ」の元ネタは、ウォーハンマー40Kに登場する改造兵士「スペースマリーン」である。
関連動画
ウォーハンマー ファンタジーバトル
ミニチュア、解説関連
ウォーハンマーRPG関連
トータルウォー ウォーハンマー関連
その他、デジタルゲーム関連
ウォーハンマー エイジ・オヴ・シグマー
ミニチュア、解説関連
ウォーハンマー40000
ミニチュア、解説関連
ゲーム関連
関連商品
外部リンク
- ウォーハンマー日本語公式ツイッター
- ウォーハンマー40K公式日本語サイト
- ウォーハンマーAoS公式日本語サイト
- Steamで販売されているウォーハンマーのPCゲーム一覧
- Realm of Rman - Rman氏によるウォーハンマー国内最大のユーザーギャラリーサイト。10年以上にわたってユーザーから応募されたウォーハンマーミニチュアの紹介を行っている。自分自身が作成したミニチュアの紹介やミニチュアゲームのレポートなど、初心者から上級者まで楽しめるコンテンツがそろっている。
- アニヲタWikiでのウォーハンマー紹介記事
- 4
- 0pt