サイコロきっぷとは、2022年7月29日よりJR西日本で発売される切符の名称である。
概要
2022年7月1日に発売が発表された切符である。特徴としては以下の通り。イベントを除き、ネット購入のみである。
- 大阪市内を発着とし、下記の7個所のいずれかまでの往復切符を購入できる。右に()が書かれた行先の場合、()内の駅での途中下車も可能。
- 新幹線・特急列車の指定席も利用可能。
- 往復5,000円と格安(子供料金は無し、払い戻し不可)。東舞鶴行きでも約半額、博多行きともなればおよそ8割引きで旅行が可能。
- 最大6人まで同時購入が可能。
- 切符は連続した3日間のうち使用可能。期間は7/29から購入が10/29、利用が10/31まで。
- 購入にはネット会員用アプリからの事前エントリーが必要。エントリー期間は7/19から9/30まで。
そしてこのきっぷを語るうえで欠かせない要素、それが
ということである。確率としては白浜~芦原温泉が1/6、尾道が5/36、博多が1/36である。さすがに同時購入すれば同じ行先になる、はず。
なお、この切符は2回エントリーが可能であり、2回とも同じ行き先を引いた場合は「博多」を選択することが可能。なので2回エントリーすれば博多を引く確率は23/108に上がる。
7/1に切符のプレスリリースが出るや否や、ネット上では「サイコロの旅じゃねーか!!」との声が上がった。当たり前である。
また、7/22・23に大阪ステーションシティで開催される「真夏の鉄フェス2022」でも「サイコロきっぷ」が発売されることになっており、こちらは本当にサイコロを振って行き先を決める。
基本的にネット購入と同じであるが、こちらは各日1000組限定。また、サイコロで「尾道」の出目が出た場合はもう一度サイコロを振って1/6の確率で「博多」に決まる。
ちなみにプレスリリース曰く「偶然から始まる運命的な旅」とのこと。確信犯だろこれ。
各目的地の見どころ・行き方・元ネタサイコロの旅とのかかわり
※以下の行き方は初稿作成日(7/2)の12時に大阪駅を出発するという仮定で作成。言うまでもないが、実際に旅行に行く際は各自検索のこと。
白浜(和歌山県)
- 太平洋に面した土地であり、その名の通りの白い砂浜やイルカショーで有名なアドベンチャーワールドなどで有名。
- 大阪駅を12時13分発の快速・奈良行きに乗り、天王寺で下車。そのまま特急くろしお11号に乗り換えて、14時41分着。乗車時間は2時間半、移動距離178km。
- 白浜はサイコロの旅6にて候補地となったが出なかった。和歌山県へはサイコロの旅2で和歌山港に到達し、そこで時間切れになっている。
餘部(兵庫県)
- 鉄道ファンにとっては有名な餘部鉄橋で知られた土地。鉄橋越しの海も絶景。とはいえ途中下車できる城崎温泉のほうが旅行先としては魅力的な気もする。
- 大阪駅を12時11分発の特急こうのとり9号で14時54分城崎温泉着。1時間半後の普通列車に乗り換えて、17時4分着。所要時間は5時間(乗車時間は3時間半)、移動距離213km。
- 餘部が候補地になったことはない。兵庫県北部についてはサイコロ3後編にて湯村温泉へと訪れ(この際の顛末は「大泉ヘリ嘔吐事件」を参照)、その後上述のはまかぜ号を用いて京都へ移動(する途中に紙下着のショーを実施)している。
東舞鶴(京都府)
- かつては海軍の軍事基地としても栄えた、京都北部にある港湾都市。新鮮な魚介類や旧海軍の施設などが魅力である。
- 12時45分に快速・野洲行きに乗り、京都駅で下車。その後特急きのさき7号と普通列車を乗り継いで15時4分着。乗車時間は2時間20分、移動距離145km。
- そのほか、時間によっては特急まいづる号を用いる方法もある。
- ちなみに特急まいづる号で西舞鶴駅・東舞鶴駅まで移動した上で、使用済みのサイコロきっぷを西舞鶴駅の京都丹後鉄道窓口に提示すると、京都丹後鉄道・丹後海陸交通バス・京都交通バス・天橋立観光船の乗り放題がセットになった「もうひとつの京都 周遊パス」の1日乗車券が200円・2日乗車券が1,000円で購入できる。天橋立へ移動するのに有用かもしれない(サイコロきっぷは企画乗車券につくはずの「企」マークが券面に無かったため、企画乗車券扱いされずに購入可能と言う扱いになった。8月中旬頃から「企」マークが付け足されたが、特例として購入可能扱いとしている模様)。
- 舞鶴はサイコロ3後編にて候補地となったが出なかった。京都府に訪れたことは3度(3前後編・4)ある。
倉敷(岡山県)
- 昔ながらの街並みが残る美観地区などが有名な土地。
- 新大阪駅移動後12時23分発ののぞみ85号で岡山、そこから普通列車に乗り換えて13時39分着。乗車時間1時間30分、移動距離216km。
- 岡山で途中下車できるので、岡山で観光したり、別のきっぷと組み合わせて四国に向かうことが可能。
- 倉敷へはサイコロ3後編で訪れており、鈴井が東京行き深夜バスの目を出している。
芦原温泉(福井県)
- 福井と石川の県境近くにある関西の奥座敷。
- 12時12分発の特急サンダーバード21号に乗り、14時18分着。乗車時間2時間10分、移動距離209km。
- 芦原温泉から先の乗車券を買えば、加賀温泉や金沢と言った石川県内へのアクセスに使える。1日間有効であるが「北陸おでかけパス」と組み合わせるのも有用。
- 芦原温泉が候補地になったことはない。福井県については3前編にて敦賀に訪れている。
尾道(広島県)
- 大林宣彦監督の「尾道三部作」の舞台としても知られる観光地。
- 新大阪駅移動後12時38分発ののぞみ23号で福山、そこから普通列車に乗り換えて14時13分着。乗車時間1時間50分、移動距離263km。
- 「setowa」の「広島ワイドパス」等と組み合わせれば、広島に向かうことも可能である。
- 尾道が候補地になったことはない。広島県については4にて訪れ1泊している。
博多(福岡県)
- 説明不要の九州最大の都市にして、美味しいものの宝庫。
- 新大阪駅移動後12時38分発ののぞみ23号に乗り、15時6分着。乗車時間2時間40分、移動距離626km。
- サイコロの旅では5で2度乗った東京発の深夜バス「はかた号」でおなじみ。そのほかにも2では高知発・3前編では金沢発の深夜バスで、4では時間切れで、6ではゴールとの2択を外して、と都度6度も訪れている。
大阪(大阪府)
- サイコロの旅では1・5・6で4度(6では2度)訪れ、5度サイコロを振っている(6で1泊しているため)。1では新潟行きの寝台急行「きたぐに」(現・廃止)を出してしまい、おまけに寝台席が3枚しか取れず痔持ちの大泉が座席で揺られる羽目になった。
サイコロきっぷのその後
サイコロきっぷが大好評だったことから、2022年9月15日から第2弾として広島発のサイコロきっぷも発売されて、こちらは、博多・松江・姫路、そしてレア駅の金沢というラインナップになっている。
さらに、第3弾として第1弾と同じ大阪発のサイコロきっぷが2023年1月10日から発売。行先は、加賀温泉・出雲市・湯田温泉・博多というラインナップになっている。
しかし話題になった反面、各方面に向かう新幹線・特急列車の指定席がどんどん埋まっていき、特に出雲市が出た時に乗ることになる特急やくもについては、満席になって指定席が取れないという事態が発生してしまい(自由席の選択は不可)、JR西日本は当初2月7日までだったエントリー期間を1月27日までに前倒しすることを発表した。
そのため2023年に発売された岡山発サイコロきっぷでは、金~日発の場合はエントリー代含めて8000円に値上げ、秋に再発売された大阪発サイコロきっぷは、枚数上限が設定されたうえで事前抽選が行われるなど混雑緩和対策が行われた。
ちなみに2024年(厳密には2023年末)には、秋の大阪発サイコロきっぷの抽選で外れた人を対象とした「大阪発サイコロきっぷセカンドチャンス」も発売された。
その他
大阪市内発着と言う指定があるが、乗車経路上の駅であればどの駅でも乗車・下車できる。例えば、倉敷発着で姫路駅から向かう場合がそれにあたる。なお、指定された途中下車駅以外で下車した場合はそこで前途無効になるが、降りられないわけではないため、経路上の駅に用があるのであれば有用な使い方ができる。
逆に経路上の駅から乗ろうとすると自動改札機に無効判定されるが、有人改札から入れば問題なく使える。
ちなみにJR東日本も7月5日に「どこかにビューーン!」と言う似たような企画を発表している。
こちらは12月開始予定で、東京駅・上野駅・大宮駅発着とし、東北新幹線(那須塩原駅以遠)・山形新幹線・秋田新幹線・上越新幹線(上毛高原駅以遠・ガーラ湯沢駅含む)・北陸新幹線(安中榛名駅〜上越妙高駅間)の各駅から選ばれた4択の駅のどれかに移動できる(4択の抽選自体は申込前に可能)。
関連リンク
関連項目
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