サッカーウェールズ代表とは、ウェールズサッカー協会（FAW）により編成されるサッカーのウェールズ代表チームである。愛称はザ・ドラゴンズ。ユニフォームはホームがシャツが赤でパンツが白。アウェイはシャツが白と緑でパンツが赤。
概要
| サッカーのナショナルチーム | |||
| ウェールズ代表 | |||
|---|---|---|---|
| 基本情報 | |||
| 国旗 | 
|
||
| 協会 | FAW | ||
| 大陸 | UEFA（ヨーロッパ） | ||
| FIFAコード | WAL | ||
| FIFA加盟 | 1910年 | ||
| 監督 | ロブ・ページ | ||
| FIFAワールドカップ | |||
| 出場 | 2回 | ||
| 最高成績 | ベスト8（1回） | ||
| UEFA欧州選手権 | |||
| 出場 | 2回 | ||
| 最高成績 | ベスト4（1回） | ||
サッカー発祥の地であるイングランドとはイギリスという同じ国（厳密にはカントリーで区切られている）であるため、非常に早くから代表試合が行われていた。FIFAワールドカップには2度、UEFA欧州選手権も2度出場。EURO2016では快進撃を見せ、ベスト4入りを果たしている。
欧州の育成大国として知られイアン・ラッシュ、マーク・ヒューズ、ライアン・ギグスとスター選手を輩出してはいるが、思うような成績は残せず長年に渡り低迷。そのため、欧州の中では弱小チームという位置づけになっていた。2010年代に入り、ガレス・ベイルやアーロン・ラムジー、ジョー・アレンの世代が台頭し、EUROでは2大会連続でグループリーグ突破、2022 FIFAワールドカップでは68年ぶりの出場を果たしている。
国内リーグとしてウェルシュ・プレミアリーグがあるが、選手の大半はイングランドかスコットランドのチームに所属している。ホームスタジアムとしては、カーディフのミレニアム・スタジアムを使用。愛称の「ザ・ドラゴンズ」は、国旗にある竜の紋章が起因となっている。
歴史
初試合は1876年。FIFAワールドカップには他の英国協会と同様に1950年大会からで、欧州予選を突破して初出場を果たしたのは1958 FIFAワールドカップ・スウェーデン大会だった。このときは勝ち点で並んだ前回準優勝のハンガリーとのプレーオフを制し、グループリーグを突破。準々決勝ではブラジル相手に善戦したが、ペレのワールドカップ初ゴールによって敗れている。
1958年大会を最後にFIFAワールドカップ、UEFA欧州選手権ともに予選を突破できない時代が長く続き、1980年代のイアン・ラッシュ、マーク・ヒューズ、1990年代のライアン・ギグスといった名プレイヤーの力をもってしても歴史を変えることはできずにいた。
2000年代に入り、FAWは育成年代からゲームモデルを一貫して採用する「Welsh way」を導入。この改革によってガレス・ベイル、アーロン・ラムジー、ジョー・アレンが台頭するようになり、EURO2016で実を結ぶようになる。予選をベルギーに次ぐ2位で突破し、UEFA欧州選手権初出場を果たす。本大会では宿敵イングランドとの直接対決こそ落としたものの、ベイルの3試合連続ゴールによって首位でグループリーグを突破。ラウンド16で北アイルランドとのイギリス対決を制すると、準々決勝では優勝候補のベルギーを破る。準決勝ではポルトガルに敗れたが、ベスト4入りという大きなサプライズを起こし、負け続けてきた歴史を変えた大会となった。
EUROの躍進でワールドカップ出場にも期待が膨らんだが、2018 FIFAワールドカップ欧州予選では最終節でアイルランドとの直接対決に敗れ、グループリーグ敗退となった。レジェンドであるライアン・ギグスが監督としてチームを率いたEURO2020では予選を勝ち抜き、2大会連続での出場権を獲得。ところが、女性問題でトラブルを抱えたギグスが本大会での指揮を採れなくなる。それでも、本大会ではグループAで2位に入り、ベスト16という成績を残す。
2022 FIFAワールドカップ・カタール大会では、欧州予選プレーオフを勝ち抜き64年ぶり2度目の出場を果たす。本大会では、初戦こそベイルのPKでアメリカと引き分けたが、イラン、イングランド相手に連敗したことでグループ最下位に終わり、敗退となる。絶対的エースだったベイルが引退後初の大きな大会となったEURO2024ではプレーオフ決勝でポーランドに敗れ、敗退。またも本大会出場は叶わなかった。
主な戦績
主な選手
- トレヴァー・フォード（1942-1957）- 歴代得点3位（23得点）
- アイヴァー・オールチャーチ（1950-1966）- 歴代得点3位（23得点）
- クリス・ジョーンズ（1959-1969）- 歴代得点8位（16得点）
- マイク・イングランド（1962-1974）
- ジョン・トシャック（1969-1980）
- イアン・ラッシュ（1980-1996）- 歴代得点2位（28得点）
- ネヴィル・サウスオール（1982-1997）- 歴代出場4位（92試合）
- マーク・ヒューズ（1984-1999）- 歴代得点8位（16得点）
- ディーン・ソーンダース（1986-2001）- 歴代出場10位（75試合）、歴代得点5位（22得点）
- ガリー・スピード（1990-2004）- 歴代出場6位（85試合）
- ライアン・ギグス（1991-2007）
- クリス・コールマン（1992-2002）
- ロビー・サヴェージ（1995-2004）
- クレイグ・ベラミー（1998-2013）- 歴代出場7位（78試合）、歴代得点7位（19得点）
- ロバート・アーンショウ（2002-2010）- 歴代得点8位（16得点）
- ジョー・レドリー（2005-2018）- 歴代出場9位（77試合）
- ガレス・ベイル（2006-）- 歴代最多出場（111試合）、歴代最多得点（41得点）
- クリス・ガンター（2007-）- 歴代出場2位（109試合）
- ウェイン・ヘネシー（2007-）- 歴代出場3位（108試合）
- アーロン・ラムジー（2008-）- 歴代出場7位（78試合）、歴代得点6位（20得点）
- アシュリー・ウィリアムズ（2008-2019）- 歴代出場5位（86試合）
- アンディ・キング（2009-）
- ジョー・アレン（2009-）
- ベン・デイビス（2012-）
- ジョージ・ウィリアムズ（2014-）
2022 FIFAワールドカップ・カタール大会メンバー
- 1 GK ウェイン・ヘネシー（ノッティンガム・フォレスト / イングランド）
- 2 DF クリス・ガンター（ウィンブルドン / イングランド）
- 3 DF ネコ・ウィリアムズ（ノッティンガム・フォレスト / イングランド）
- 4 DF ベン・デイヴィス（トッテナム・ホットスパー / イングランド）
- 5 DF クリス・メファム（ボーンマス / イングランド）
- 6 DF ジョー・ロドン（スタッド・レンヌ / フランス）
- 7 MF ジョー・アレン（スウォンジー・シティ）
- 8 MF ハリー・ウィルソン（フラム / イングランド）
- 9 FW ブレナン・ジョンソン（ノッティンガム・フォレスト / イングランド）
- 10 MF アーロン・ラムジー（ニース / フランス）
- 11 FW ガレス・ベイル(C)（ロサンゼルスFC / アメリカ）
- 12 GK ダニー・ウォード（レスター・シティ / イングランド）
- 13 FW キーファー・ムーア（ボーンマス / イングランド）
- 14 DF コナー・ロバーツ（バーンリー / イングランド）
- 15 DF イーサン・アンパドゥ（スペツィア / イタリア）
- 16 MF ジョー・モレル（ボーンマス / イングランド）
- 17 DF トム・ロッキャー（ルート・タウン / イングランド）
- 18 MF ジョイー・ウィリアムズ（スウィンドン・タウン / イングランド）
- 19 FW マーク・ハリス（カーディフ・シティ）
- 20 MF ダニエル・ジェームズ（フラム）
- 21 GK アダム・デイヴィス（シェフィールド・ユナイテッド / イングランド）
- 22 MF ソルバ・トーマス（ハダースフィールド / イングランド）
- 23 MF デラン・レヴィット（ダンディー・ユナイテッド / スコットランド）
- 24 DF ベン・カバンゴ（スウォンジー・シティ）
- 25 DF ルビン・コルウィル（カーディフ・シティ）
- 26 MF マシュー・スミス（ミルトン・キーンズ・ドルズ / イングランド）
歴代監督
太字はワールドカップで指揮を執った監督。国旗が付いているのは外国人監督。
- ウェイリー・バーンズ（1954-1955）
- ジミー・マーフィー（1955-1964）
- デイヴ・ボーウェン（1964-1974）
- ロン・バージェス（1965）
![]( "イングランド")
マイク・スミス（1974-1979）- マイク・イングランド（1979-1987）
- デイヴィッド・ウィリアムズ（1988）
- テリー・ヨラス（1988-1993）
- ジョン・トシャック（1994）
![]( "イングランド")
マイク・スミス（1994-1995）![]( "イングランド")
ボビー・グールド（1995-1999）- ネヴィル・サウスオール（1999）
- マーク・ヒューズ（1999-2004）
- ジョン・トシャック（2004-2010）
- ブライアン・フリン（2010）
- ガリー・スピード（2010-2011）
- クリス・コールマン（2012-2017）
- ライアン・ギグス（2018-2022）
- ロブ・ページ（2020-）
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関連項目
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