「トランスフォーマーアーススパーク」(Transformers: EarthSpark)とは、2023年10月より放映開始したTVアニメ、またタカラトミーから展開中の玩具シリーズである。
日本では当初Youtube以外での配信は無かったものの、12月3日よりdアニメストアなどでの全話配信が始まった。
概要
『トランスフォーマーアドベンチャー』(Transformers: Robots in Disguise)以来7年ぶり、全国枠では『超ロボット生命体 トランスフォーマー プライム』(Transformers: Prime)以来10年ぶりとなるTVアニメ作品。海外では『プライム三部作』完結後、初のアニメ作品であり、G1と世界観が繋がっている、オプティマスとメガトロンが和解するなど、かなり挑戦的な設定が盛り込まれている。
本来は30分作品なのだが、日本版では前番組であるビーストウォーズアゲインの放送枠を引き継ぐ形となったため、AパートとBパートを分割し、15分作品として放映。
日本語版ではオプティマス役に玄田哲章氏、メガトロン役に千葉繁氏、バンブルビー役には『キュートランスフォーマー』以来同キャラの吹き替えを担当し続ける木村良平氏を起用。
またOPには『超ロボット生命体トランスフォーマー マイクロン伝説』でデビューしたサイキックラバーが担当するなど、今までの日本語版トランスフォーマーの集大成と言える布陣になっている。
なおビーストウォーズ以降、日本語版では半ばお約束と化していたアドリブ(通称:声優無法地帯)については、1話以外はかなり控えめとなっている。
これについては第1話放送日である10月1日に行われたイベント、「祝!放送記念日!池袋決戦「映画版ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」劇場上映」にて、本作の音響監督である岩浪氏が「サイバーバースのようなお笑い重視の作風ではなく、プライムのようにふざけていいキャラとダメなキャラを分けており、1話のようなおちゃらけテンションはそれ限り」と公言しており、サイバーバースでの失敗を踏まえた結果と思われる。
ストーリー
オプティマスプライムによりサイバトロン星への通路「スペース・ブリッジ」が破壊され、正義のオートボットと悪のディセプティコンの戦争が終わってから15年。
フィラデルフィアからペンシルベニア州の小さな町ウィトウィッキーに引っ越してきたマルト一家のロビーとモーの兄妹は、偶然入った洞窟で、テランと呼ばれる地球生まれの新しいトランスフォーマーを誕生させてしまう。
テランのツウィッチとスラッシュの2人とロビーとモーは手に付けられたサイバー・スリーブによって感情がつながっていることに気付く。そしてテランのふたりはマルト一家の家族として生活を始めるのだった。
オプティマスプライムは人間とトランスフォーマーが平和に暮らせる世界を目指し、ゴーストと呼ばれる秘密組織で働き、ディセプティコンをとらえていた。そんな中、最近ディセプティコンたちが消えているという噂を耳にする。
新たな敵がウィトウィッキーの町に迫っていると察知したオプティマスは、かつて戦争でともに戦ったロビーとモーの母親ドットを訪ね、ゴーストに協力してほしいと頼む。謎に包まれたゴースト組織・・・
テランたちが見つかればつかまってしまう。
そしてトランスフォーマーたちを狙う新たな敵とはいったい何者なのか。
家族を、トランスフォーマーたちを守るため、みんなで敵に立ち向かう!
登場人物
トランスフォーマー
テラン
地球生まれのトランスフォーマー。本作では「サイバトロン星以外で生まれた初のトランスフォーマー」という立ち位置。ビルドロンの地球生まれ説はオメガスプリーム回で無かった事にされてるし、スタントロンもセイバートロン星で生命を授かったから地球生まれではない。いいね?
人間で言う「子供」に相当するため、通常のトランスフォーマーと比べてサイズが非常に小さく、人間の大人1.5人分くらい。また精神も未熟なため、当初はトランスフォームを自由に行うことさえ出来なかった。
誕生の契機となったマルト兄妹の手に取り付けられたグローブ「サイバー・スリーブ」を通じて、感情がダイレクトに伝わる。素材?聞かない方が良いぜ。
「テラン」とはマンドロイドこと、メリディアンが付けた名前で、純粋なサイバトロニアン(トランスフォーマー)とは違う体質を持つようである。テラン二人が名前を気に入ったためオプティマスからも正式にそう呼ばれるようになった。
ツウィッチ(CV:斎藤千和)
女性ながらも好奇心旺盛で競争心の高い性格。そのため一度バンブルビー相手にキレた事がある。
オプティマスのトレーラーに搭載されていた探索ドローンにトランスフォームする。
スラッシュ(CV::武内駿輔)
非常に陽気で天然な性格。そのため良くも悪くも純朴であり、一度スウィンドルに騙され、彼の悪事に手を貸してしまう。
頭は良いらしく、ドットの言いつけ(ルール)を屁理屈こねて都合の良いように解釈する面も。
マンドロイドのアジトで見つけたサイドカー付きの白いバイクにトランスフォームする。なおサイド部分は分離可能。
ディセプティコン
メガトロンがかつて率いていた軍団だが、戦時中にメガトロンがドットを通じて改心してしまい離脱。
その後はアストロトレイン内でのニューリーダー選挙でスタースクリームが勝てなかったのか、 全員が散り散りになって残党化した。
その日のエネルゴンさえ事欠く有様であり、一部はマンドロイドによって洗脳されて使い捨ての兵士にされている。
今のところ、スタースクリームとサウンドウェーブの登場が決まっている。
ハードトップ(CV:遊佐浩二)
スィンドルと共にその日暮らしをしているディセプティコン。「◯◯だどー」と少し訛ったような口調で喋る。変形モチーフはバギー。
第1話にてオプティマス&エリータ1との戦いの末、捕まってしまった。
その後は護送車を襲われてマンドロイドに拉致され、彼の研究材料として右腕を奪われてしまった挙げ句、洗脳されてしまう。変形モチーフはバギー。
第4話ではマンドロイドに操られてかつての親分であるメガトロンと戦う。戦闘後に洗脳が解けると、メガトロンにヘコヘコとする羽目になるなどかなり不幸な目を見る。
元ネタは『ギャラクシーフォース』の玩具限定キャラと結構マイナー。バギーに変形するのも共通。
吹き替え担当の遊佐氏は『マイクロン伝説』のイカトンボ スラストやアイアンハイド、『アニメイテッド』のプロールなどを担当した実績があり、アニメイテッドから13年ぶりにTF作品参加となっている。
スインドル(CV:加藤賢崇)
ハードトップと共にその日暮らしするディセプティコン。普段は語尾に「スィン」をつけたり、シンを「スィン」と言い換える独特のしゃべり方が特徴。僕ちゃんのパクリだブーン
元ネタはG1コンバットロンの一員…もその通りで、実際にG1スィンドルのデザインを踏襲している一方、『ギャラクシーフォース』の海外版トイでは、前述したハードトップのリカラーのスィンドルも存在しており、そちらも元ネタと思われる。
ちなみに従来とは異なり「スィンドル」ではなく「スインドル」と、イの部分が何故か大文字になっている。日本語版では子供向けを意識しているため、読みやすいように変更したのだろうか?
第7、8話ではメインヴィランとして登場。モーとスラッシュに接触し、二人を騙す。
途中で本性を現し、子供である二人に銃を突きつけるなど、冷酷な面を見せる。8話冒頭のバンブルビーとの戦闘シーンや、本状を現した時には語尾の「スィン」が消えており、独特なしゃべり方は演技であると思われる。
吹き替え担当の加藤氏はワスピーターでお馴染み。演技や声もワスピーターのゆるい感じほぼそのまま。
これまでは岩浪美和監督下において、虫キャラなら必ず呼ばれるという立ち位置だったが、今回は初めて虫に関係しないトランスフォーマーを担当することになり、虫縛りから脱却した。
今作でも今まで通りアドリブ多めなのだが、本性を現した際の演技は冷酷さと邪悪さが極まっており、加藤氏の演技及びワスピーター声の意外なポテンシャルに驚いた人も多かったとか。流石は平沢進にドラムを叩かせた男である。
関連動画
関連項目
- 2
- 0pt