これは一匹狼の女医の話である。
大学病院の医局は弱体化し、命のやりとりをする医療もついに弱肉強食の時代に突入した・・・
その危機的な医療現場にの穴埋めに現れたのがフリーランス…すなわち、一匹狼のドクターである。
たとえば、この女。
群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけが彼女の武器だ。
外科医、大門未知子。またの名を、ドクターX! (CV.田口トモロヲ)
ドクターX〜外科医・大門未知子〜とは、米倉涼子主演の医療ドラマである。
当初は全3部作予定だったが、その人気が衰えることがなかったため、スペシャル版、第4、第5シリーズも制作されている。
これは一匹狼の概要である
2012年10月期にスタートし、以後1年ごとに続編が作られるようになったテレビドラマオリジナルの人気作品。
テーマソングは全シリーズ一貫してSuperflyが歌うロック調の楽曲になっている。
話の内容は上に書いてあるお決まりのオープニングナレーションにあるように、『私、失敗しないので』のキメ台詞で難手術を次々と成功させる破天荒な外科女医・大門未知子の活躍を描く。話の展開自体は結構『水戸黄門』的にお約束が含まれているので読みやすいが、それに沿わない話が作られて大門本人が一切手術をしない回もある。
早い話が女性版『ブラック・ジャック』に『医龍』『白い巨塔』といったドクタードラマに『半沢直樹』にも通ずる痛快な主人公を合体させたような作品といったところ。
実際に『医龍』からは守銭奴やらせたらこの上なく似合うことで定評のある岸部一徳が、『白い巨塔』からはこれまた関西弁の胡散臭い男を演じるとこの上なく似合う西田敏行といった面々が出演している。
このドラマは当初短期シリーズで開始されたものの、後述のとおりシリーズを重ねるごとに人気が増し、さらに海外にも輸出されて大評判になっている。
主な登場人物
- 大門未知子 演:米倉涼子
- タイトルにもなっているこのシリーズの主人公の外科医。
専門は未だきちんとは明かされていないが、脳外科手術から心臓手術、果ては獣医として馬の手術に至るまでありとあらゆる術式に精通した天才医師。趣味「オペ」と履歴書に記載するぐらいの手術マニアで仕事が無くなると「オペがしたい」とだだをこねる。 - 過去についてはパート1で語られた部分を除いてあまり明らかになっておらず、一体何時ごろ晶の下に弟子入りして、そこからどのように今のような医者になったのかは不明。
- あまり症例が無いような病気や前例がほとんど無いような手術にも臆することなく挑戦し、病院側からのいやがらせや教授らの圧力といったどんな権力にも屈することなく『私、失敗しないので!』の一言であらゆる手術を成功させる。
- 歯に衣着せぬ物言いとその悪魔のごとき天才的実力ゆえに反論できないことから大門を捩って『デーモン』なんて呼ばれることも。
- 医師免許が無くてもできる仕事には一切興味が無く、雑務を振られると『いたしません』と返して軽くあしらう。
- 一方、私生活は晶に対する借金故かかなりボンビー生活らしく、ギャンブルに大金をつぎ込んで大負けしているほか、晶に高級料理をおごってもらう時以外は、大体神原名医紹介所のテーブルで麻雀や卓球に明け暮れる毎日のようだ。
- なお、晶にこき使われる主要因だった親の借金はパート3でほぼ完済したことが明らかになっており、その見返りとして大門専用の病院も建てられる予定だったが、晶が密かに貯蓄していたその資金全額を自身の宇宙旅行に使い果たしてしまったため、やはり未だ貧乏生活のまま。
- 神原晶 演:岸部一徳
- 大門が所属する名医紹介所の所長。愛猫家。
元美容室を改造したため、どう見ても外見が床屋にしか見えない場所に事務所を構えている。 - 元医師で、大門の師でもある。フリーランスの大門が彼の紹介所に所属しているのは神原が大門の父の借金を肩代わりし、それを返済するためでもある。
毎回大門が手術を成功させると病院の上層部に自ら出向き、「この度はうちの大門を使っていただきありがとうございます」などと丁寧な言葉と共に正当な理由の下でメロンを片手に法外な金額の請求書を手渡しするのがお決まりのパターン。
パート3のラストでは手術不能なほどに身体が蝕まれていたことが明らかとなったが、大門の決死のオペにより生きながらえる。以後、やはり愛猫ベンケーシーと共にメロンと請求書を持って各地を転々としている模様。 - 現在のおおらかな人柄とは裏腹に現役時代は非常に厳しい人物だったらしく、回想シーンではごく限られた医療設備のみで自身の技術を大門に叩き込む様子が描かれている。どんな患者や病名からも目を逸らさない彼女の鋼の精神の根幹はここから来ているのかもしれない。
- 城ノ内博美 演:内田有紀
- 天才麻酔科医。パート1では大門に近い啖呵をきる女医として描かれ、パート2後半ぐらいからは実質的に大門の相棒。一人娘を育てるシングルマザー。
- パート1では医局に所属していたが、医局が解体となったことで異動の辞令が出たものの、娘の育児を優先させたい考えと大門自身の薦めもありフリーランスに転進。
- 以後大門の行う数々の難手術の頼れるサポーターとして活躍。
一度は自身も難病に冒されたが、大門の手術によって生還を果たしている。 - また、普段は紹介所内の麻雀相手の一人になっている。
絶対失敗しない視聴率のハナシ
ファーストシリーズは、全8話と短期シリーズで終わり、裏番組の『秘密のケンミンSHOW』や『和風総本家』といった親世代、団塊世代好みの番組があったことからか、平均視聴率が19.1%とやや落ち着いていた。
それでも最終回に近づくにつれ『ドクターX』のタイトルの意味と大門との関係が明かされていく構成に興味を惹かれた視聴者が多かったためか、最終回に近づくにつれて視聴率は上昇し、最終話は24.4%と同年の民放ドラマ最高の数値を叩き出した。
視聴率がよかったことや内容も好評だったことから、すぐに続編製作がきまり、1年後に復活。
2013年のシリーズでは第一シリーズの高評価もあったほか、裏番組の司会者が度重なる不祥事を起こしたり、出演者が生活保護の不正受給をしながら出演を何事も無かったかのように続ける、番組そのものが同じような内容の繰り返しでマンネリ気味になっていた、といったことがあり、それらの視聴者が興味を惹かれてこちらに流れたためなのか、平均23%と一気に4%もの上昇をみせた。このシリーズでは第3話を除き一度も20%を着ることなく推移している。
さらに最終章を銘打った2014年のパート3では初回から1度も20%を切る事なく推移し、同年にシリーズ復活となったフジテレビの『HERO』を越え、2014年ファイナルシーズンのドラマにして同年ドラマ最大の視聴率とシリーズ最高の大ヒットを記録。シリーズ完結編となった3シリーズの最終話はかつての敵と大門の師匠の二人の患者を軸に『最もやりたくない手術と最も手術をしたい患者』との間で揺れる、という展開で、研修助手医師時代の様子も描かれた。
パート3で完結を宣言しているが、かつてパート1も人気故にシリーズ再開となった経緯があり、続編を期待する声が早くも多数聞かれている。パート4の制作が決定し、さらにパート5も放映されました。やったね!!
しかし、意外にもtorneのランキングではあまり上位に入っていなかった(視聴者層とプレステハード所有層との違いとみられる)。但し、さすがにパート3の最終話ではベスト3入りし、話題性が大きかったことを物語っている。
パート4以降は作品の面白さが知れ渡ったことや、プレイステーションシリーズの多くのハード(PS4の普及率が高まったことが特に大きい)、Xperiaシリーズでのアプリ配信も手伝って放映期間中はトルランキング、ミルランキング共に高い順位を保っている。
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関連項目
- 米倉涼子
- 特捜エクシードラフト - 大門=デーモンの元ネタ?
群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけが彼女の武器だ。
またの名を、ドクターX。
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