ポイズンピンクとは、2008年2月14日にバンプレスト(現:バンダイナムコゲームス)から発売された、PS2専用のSRPGである。開発は、サモンナイトシリーズでおなじみフライトプラン。
概要
ゴスロリやらショタやらお姫様やら美男子やら狼やらがドロドロしたダンジョンの中で魔神を狩るゲーム。
人気作品『サモンナイト』を生んだ、バンプレストとフライトプランのコンビで新たに作り出された、新規タイトル。サモンナイトシリーズ、BLACK/MATRIXシリーズに続き、新たな分野へと手を伸ばした意欲作である。
従来のフライトプラン作品にはなかった、非常にダークでハードな世界観と雰囲気が特徴。サモンナイトや他のRPGのように、作品中の世界を広げることはなく、突如現れたダンジョンの中での閉鎖的な出来事のみを描くことで、直接登場はしない世界・王国で起こっている出来事が明らかになっていく。
キャラクターデザインも大きく意趣を変え、幻想的な絵柄が特徴的なtomotikaを登用。敵として登場する『魔神』のデザインには、仮面ライダー電王のイマジンデザインなどを担当した韮沢靖や、バンダイの玩具デザインなどで有名な安藤賢司をメインに据えたほか、著名なデザイナーがこっそり参加している。
売り上げ・アマゾンでの評価・ファミ通での評価共に芳しくなかった。特に戦闘時のロードの長さや、経験値獲得などのためのフリー戦闘がないなどのシステム面で厳しい評価を受けたほか、会話時などの一枚画とプレイ中に流れる3DCGムービーでのキャラクターの容姿が著しく違うことも、デザインに惹かれたプレイヤーを痛めつけることになり、しまいには当年のKOTYで話題に上がってしまうほどだった。しかし、他の作品には見られないようなそのダークな世界観は人気が高く、システム面に目を瞑ってでも楽しむプレイヤーも多い。
ストーリー・設定
人の地に、魔と精霊が存在していた時代――
現世界アーレア。そのサンディークス大陸の北欧一帯を、1400年の長きにわたり統治してきた聖バルダミアン王国。そこには、騎士団の若き団長との婚約を間近に控えている、聖バルド王の娘、ルナーシェ姫がいた。
しかし、婚約を10日後に控えたある日、ルナーシェ姫は忽然と姿を消し、同時に王国の辺境に突如として獄界ベセクが現れる。不安と恐怖が国中を駆け巡り、評議会が明確な対処を打ち出せない中、聖バルド王は驚くべき声明を発表する。
「身分、民族、信仰、の何事も問わぬ、獄会ベセクの最深部に連れ去られし姫を救い出せ。さすればノゾミの褒美を与えん」
そして、バルド王の声明の前後、人間を凌駕する能力を持つ異形の者、『魔神』が支配する獄界ベセクに赴くいくつかの人影があった。
禍々しい魔力を放つ古びた本を抱え、導きの賢者を傍らに、氷の微笑を浮かべる少女。聖バルダミアン王国の騎士団長であり、同時にルナーシェ姫の婚約者でもある騎士。次期教皇候補とまで評される能力で、白魔法を自在に操る聖バルド教の若き神官。
物語は、上記のあらすじの中に登場する3人の主人公のパート、加えて隠しパートである2人、全てクリアした後の最終章の、計6編で構成される。
最終章以外は同時進行、もしくは時系列が不明瞭であり、どれか1つをクリアしたのでは物語の謎は解けない。1つのパートをクリアした後は、他のパートをクリアすることで、残された謎が解けていくという仕組みになっており、非常に複雑に結びついているため、繰り返しクリアしないと理解・解明できない部分が多い。
しかし、それを踏まえても台詞回しや物語の流れは難解であり、このことは本作の不評にもつながっている。
登場キャラクター
前述の通り、ストーリーと設定が非常に複雑である上に謎が多いため、全て書き起こすことは出来ない。ウィキペディアのような便利なまとめは一切ないため、自分で買ってプレイしてまとめることを勧める。
テージ編
- テージ 『獄界に降りた魔姫』 CV:須藤由美
恐らくこのゲームのメインキャラクターであり、3人の主人公のうちの1人。
ゴスロリ+金髪+碧眼の女王様気質の14歳。年齢に反して非常に大人びており、魔術を幅広く使いこなすほか、教養も深い。
準ペットのラナンキュラスと、拾ったルティカを引きつれ、『究極の毒』を探していく。
何だかんだでルティカとはいい関係になっていくが、結構ただれている。
普段は冷静で淡々と喋るが、お気に入りの愛玩動物・クク族を食べる魔神と、ロリコン間男魔神には容赦がない。
『クク族は食べ物じゃなあああい!!』 『クク族を枕元に並べればぐっすり眠れるのよ!』 『べ、別に膝枕をしてあげようなんて思ってないんだからね!』 『私は脱いだらかーなーりすごいわよ?』 『伝説のロリ王と称してあげるわ!!』 『恨んでキッチンに出たら、一族根絶やしにしてあげる』 『アナタはどっちが趣味なの?』
- ルティカ 『罪無き咎の烙印を持つ少年』 CV:冬馬由美
ショタ+邪気眼属性の14歳。テージとは対照的に年相応の幼さを持っており、ラキやテージのチートっぷりについていけない部分がある。彼女らのからかいに対して声を荒げて反論するなど、未熟さが目立つ。
魔術を使えないはずなのに何故か獄界に侵入していた。殺されそうになった所をテージに拾われ、強引に従属の契約を結ばれる。以降、一方的に部下としてテージに引き回されることになる。
邪気眼属をいいことに、人格が豹変してるから、という理由でネタ会話を詰め込まれた不遇のキャラクター。また、多少打ち解けたテージに対して膝枕を要求するなど、妙な方向に度胸のある性格でもある。
『答えはきいてない』 『テージと同じ風呂なんて無理だろ』 『もう萌えの話はいいよ!』 『いわゆるツンデレってやつかな』 『ウェーイ』 『アハハハハハハハハハ!』 『黙れエロンキュラス』 『一度でいいからテージの膝枕で眠ってみたいんだ』
- ラナンキュラス 『白銀の賢者』 CV:大川透
ゲデヒトニス属性の狼。はたから見ればどう見てもテージのペットだが、かつては『銀狼』と呼ばれたほどの偉大な魔神である。
何故かテージに付き添っているが、理由は不明。彼女をサポートするが、テージの考えについていけないところがあるらしく、彼女が拾ったルティカに対しては、三角関係にも似たような嫌悪の念を向けている。
テージとの関係は、部下であり保護者であり相棒でありペットでありペドフィリアである。彼女の行動に対して父親のように静止をかけることもあれば、性的な意味での犬か奴隷のように、人間性(狼性?)を疑われるようなことを平気でもらすこともある。汗のにおいでテージの動揺を感じ取るなど、凄いけど変態臭いことをする。
『青春だワン』 『テージの服にそれは…』 『テージを背中に乗せる我はガチでウィナー』 『この年齢にはありがちだ』 『小僧、前かがみになるな!』
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関連項目
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