漢字でGO!とは、あの番組の第2ステージのような無料漢字クイズゲームである。
概要
2023年5月にWeb上でブラウザ版(パソコン/タブレット[1])・ダウンロード版(Win/Mac)として公開。作者はマルチクリエイター・BMS作家で漢検準一級持ちのMicelle氏。PLiCyゲームコンテスト2023参加作品。これまでにも漢字クイズのゲームは多数存在したが、中でも群を抜いてクオリティが高く、2023年8月以降に一部のインターネット配信者の間で流行した。
タイトルが似ている『電車でGO!』とは特に関係はない。むしろあの番組で登場する、5人で乗り物に乗って迫ってくる漢字の読み仮名を入力して答えるクイズに似ている。ただし出題は読み問題だけであり、書き問題については出題されない。
漢字のフォントは似たもの(セイビタカナワ(B))を使っており、読みの表示や残機、制限時間などの配置、失敗時の演出も似せている。ただし、キャラクターや背景、音楽、アニメーションについてはMicelle氏作のものを使っている(効果音のみOtoLogicのものを使用)。
ちなみに、このような内容にも関わらずこのゲームはRPGツクールMVで制作されている。Micelle氏もワンオペで改善を進めているので、致命的な不具合でない限りは要望はほどほどにしたほうがいいかもしれない。要望を送る前には「よくある質問」の項目も参照。
先述の通りMicelle氏の本分はBMS作成をはじめとする作曲分野で、Micelle氏のホームページやYouTube、SoundCloudにてこれまでに作られた曲を聴くことができる。本作のBGMが気になった人は足を運んでみるのもよいだろう。
操作
次第に難易度が上昇する7問・10問・16問(以下参照)のいずれかの読みを解答する「メイン」と、お題に沿って10問(3問×3ステージ+最終ステージ1問)を解答する「カジュアル」、一定の難易度の7問・10問・16問(以下参照)の読みを解答する「ラッシュ」、漢字以外を解答する「エクストラ」の4つのモードがある。
解答は五十音パネルではなく、キーボード入力やフリック入力を使用する。一応カタカナや漢字も入力は可能だが、ひらがな以外は正答として認識されないので注意。全角または半角の「q」を解答することでギブアップが可能なほか、カスタマイズの「いれかえ」を設定した場合は、何も入力せずEnterキーを押すと1回だけパスが可能。
設定画面は3つに分散している。一番最初のモード選択画面では音量、モード内のメニュー画面では上で残機設定・問題の入れ替え・ボーナスステージの設定、下で縛りプレイや解答時間の延長などのカスタマイズ・ステージのデザイン・解説表示の有無を設定できる。
レベル
概ね、以下のようにレベルが決まっている。ただし、一部例外もあり、学校教育上は難しい漢字だが、日常やメディア・娯楽分野等でよく使われるため世間的な認知度の高い読みは難易度が下げられている(例:「薔薇」はレベル3)。逆に、高校までで習うような読み方でも、使用頻度が低く意外と読める人は少ない場合には難易度を高く設定することもある(例:「畝」はレベル4)。
レベル3までは常用漢字が多く、ほとんどが高校までのテストで出されてもおかしくはない漢字になっている。レベル4辺りからは「日常生活で見聞きする機会があるが、あまり漢字では書かない言葉」や「一般的に知られていない言葉」が登場し始める。
レベル5以降はほとんど一般には知られていない漢字や読みを中心に出題されるほか、6以降になると極めて専門的な用語が増加する。レベル7は2023年9月4日のバージョンアップ(0.7.9β)で追加された。
最初の設定画面横にあるクレジットによると、読み・解説に関しては各種のインターネット辞典サイトを確認しているようで、レベル5~7については典拠が少なく、特にレベル6・7の読みの別解については「オマケ程度」に捉えてほしいとのこと。
キャラクター
漢字出題時に表示されるキャラクターには名前がついている。BOOTHのグッズの商品名から記載。
- キャンドリー(デフォルト①、アメ)
- 古典インク(デフォルト②)
- VT-lvk01S(デフォルト③、ロボット)
- 破損データ(デフォルトボス)
- アーサー(アクア①、ヒトデ)
- シデンクラゲ(アクア②)
- 覇流鬼華丹亜(アクア③、鎧)
- ミジンコ(アクアボス)
- ピョコまる(スカイ①、ウサギ)
- レイピオス(スカイ②、蛇)
- UF-lvk67A(スカイ③、ロボット)
- ツミノカブト(スカイボス)
- マイス(パラレルワールド)(ボーナス)
各モード
メイン
ノーマル・ハード・ゲキムズで出題される一部のレベルの問題については、収録されている全ての漢字から比較的簡単なものに絞って出題される。ただ、Ctrlキーを押すと「+」として出題範囲を無制限に設定変更できる。
v1.0.2以前は「+」がなく、+が追加された1.0.3以降は以下のように難易度が変化している(参考)。
- ノーマル(レベル1~4)
- 初めての方にオススメ!千里の道も一歩より
- 常識的な漢字が多く、特に最初は小学生レベル。漢字が得意であれば、初見で16問ノーミスクリアも十分に可能。社会人であれば多少ミスがあっても16問クリアはできるようにしたいところ。
- ハード(レベル2~5)
- 慣れてきた方向け 貴方は何問いける?
- 最初こそ簡単だが、後半になると一般的な大人でも答えに詰まる漢字が出題されてくる。一般人がクリアできるかどうかの瀬戸際の難易度であるためか、一番遊ばれているモードのようだ。
- ゲキムズ(レベル3~6)
- 物足りない方へオススメ 毅然たる態度で臨むべし
- 「物足りない方」とあるように、ノーマル・ハードが簡単に感じる人向けの内容。漢字検定準1級以上の難しい漢字を覚えていない場合、このあたりから16問クリアは困難になってくる。
- ヘル(レベル4~7)
- この世の終わりみたいな難易度
- ノーマル・ハード・ゲキムズがある画面から右か左を押すと表示される。並の人であれば1問目から頭を抱えることも珍しくない。
カジュアル
♦の数によって難易度が表されている。v0.7.9以降では、Ctrlキーを押すとベーシック以外は「+」として難易度が1段階上昇する。
- ベーシック(♦1)
- 小学校低学年や、外国人の日本語初学者向け。漢字自体はレベル1の中でも特に簡単なものを取り揃えており、問題も多くが漢字単体で出されず例文の形になっているほか、解説もひらがなで表示される。
- バラエティ(♦3)
- メインモードの問題を厳選したもの。難易度は無印なら「ノーマル」、+なら「ハード」に近いが、問題数は10問のみで、デフォルト設定ではボーナスステージが登場するなど、あの番組に近い構成になっている。ちなみにボーナスでは誤字訂正や慣用句などが出題されるが、現状としては賑やかしの機能であり、特に正解しても報酬はない。
- 鬼・バラエティ(♦6)
- バラエティをさらに強化したもの。無印は「ゲキムズ」、+は「ヘル」に近い難易度。v0.7.9以降の追加。
- 一文字(♦5)
- 一文字の漢字の読みだけが出題される。v0.7.9以降の追加。
- 四字熟語(♦4)
- 四字熟語のみが出題される。v0.7.9以降の追加。
- 国・都市の名前(♦5)
虫の名前(♦5)
水生生物の名前(♦5)
植物の名前(♦5) - それぞれのテーマに沿った漢字だけが出題される。最初はまだ推測で何とかなるが、途中からの難易度が非常に高い。読みがわからない場合もあれば、出題された言葉がマイナーでそれ自体を知らないパターンもある。ただし収録問題数が少ないので、何度もやって覚えれば何とかなるかもしれない。ちなみに「国・都市の名前」では日本国外の都市のみが出題される。9月初頭までのver0.7.8以前は難易度が「+」(♦6)相当のみで、「国・都市」と「虫」のみが実装されていた。
ラッシュ
v0.7.9β以降に追加。レベル1~6の漢字に限定して10問を「1ラッシュ」~「6ラッシュ」の各コースで解答できる。予習・復習に最適なモードになっている。
以前「カジュアル」にあった「4ラッシュ」と「5ラッシュ」をさらに拡張したもので、これによって漢字を勉強中の学生でも遊びやすくなった。ちなみに隠しコマンドを実行すると「7ラッシュ」が表示されるが、ヘルをクリアするまでは遊ぶことができない。
エクストラ
- 数字アタック
- 四則演算の問題を素早く解答する。最初は小学生レベルの簡単なものが出題される。「■+1=2」のような、式中の記号の数字を答える問題も含まれる。他のコースと異なり、出題数が多い設定になると難易度が上昇する。最大難易度で式の項は4つまで、解答の桁数は4桁までが中心。
- 英語アタック
- 表示される日本語の意味を示す英単語を答える。レベル4のみ高校生レベル。
- 元素記号
- 118個の元素について、表示された名前から記号を解答する。レベル2までは比較的知名度があるが、レベル3以降はマイナー寄りの元素が出題される。
関連動画
関連リンク
- 漢字でGO!
- 漢字のゲームができました[漢字でGO!](YouTube公式動画)
- 漢字でGO! ステージBGM集(YouTube公式動画、デフォルト・アクア・ボス)
- 漢字でGO! ステージBGM集(スカイ&ボーナス)(YouTube公式動画)
- 『漢字でGO!』開発(X, 旧Twitter)
- 漢字でGO!グッズ公式(BOOTH)
- citadel - 作者ホームページ
関連項目
脚注
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