OLとアザトースとは、漫画家「くぼたふみお」による漫画作品である。
概要
くぼたふみおは『ぬいぐるみのきもち』等の商業作品がある職業漫画家だが、本作はTwitter、pixiv、ニコニコ静画 (マンガ)にユーザー作品として投稿している非商業作品。
「とあるOLがある朝目を覚ましてみると、部屋にアザトースが居た。アザトースと言えば「ひと目見ただけで存在の根底が破壊されかねない外なる神」。そんなヤバいモノが自室に居つく事を嫌がったOLは何とか出て行ってもらおうとするが……」という出だしで始まる。
基本的にはクトゥルフ神話を時々解説しながら進むギャグ/コメディマンガだが、徐々に様々な勢力も登場し、ちょっとシリアスなところもあるストーリーも展開されていく。
2018年4月28日に作者Twitterとpixivに第1話が投稿された。その際のツイート文曰く「流行に乗ってOLが可愛い生き物と同居するマンガを描いてみたよ」とのこと。
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https://twitter.com/kbt230/status/990198967190237189
そしてニコニコ静画 (マンガ)にも数か月後の2018年8月5日に改めて第1話が投稿された。Twitterやpixivに追いつくまでのうちは1日1話投稿くらいのペースだったようだが、その後追いついてからはTwitterやpixivと概ね同日に投稿されるようになっている。
2022年8月31日からは、4コマ漫画「Oアザの4コマ」もニコニコ静画 (マンガ)にて投稿開始された。
キャラクター
メインキャラクター
- 小泉桔梗
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主人公のOL。会社勤めをしつつ、1K(キッチン付きワンルーム)の狭い部屋で一人暮らししている。ある日現れた謎の泡立つ汚泥をひと目見るなり「アザトースである」と認識して驚く程度にはクトゥルフ神話に詳しい。学生の頃に好きでよく読んでいたらしい。日本語ラップを嗜んでいるためか、普通人であるにも関わらずクトゥルフ神話の神性や生物を目にしても精神が壊れないという特性を持つ。 - アザトース
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不浄な言葉を吐き出し続ける白痴の魔王にして全ての創造主。見た目は一抱えほどの不定形ななにか。「主人公と突然同居し始める不思議な存在、タイトルにもなっている」というところからして、漫画『ドラえもん』における「ドラえもん」みたいな主役級の存在のはずなのだが、外見がぐちょぐちょした塊でしかなく、さらに知性が無いとされ意味のある言葉をほぼ発しないためにあまり主役っぽくはない。ナイアルラトホテップ曰く、桔梗の部屋にいるのはあくまで遠大なアザトースの「一部」にしか過ぎないらしい。 - ナイアルラトホテップ
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アザトースの息子でやはりクトゥルフ神話の神性。アザトースを痴愚で醜悪であると蔑みながらも「お父様」と呼んで溺愛している最悪のファザコン。アザトースの「ヒトという矮小で下等な種族の暮らしを体験してみたい」という望みを読み取り、その望みをかなえるために桔梗の部屋にアザトースを持ち込んだ張本人。基本的には「執事服を着た褐色肌の美青年」の姿でアザトースと絡みに来ているが、アザトース関連の事で動揺すると「闇に吠ゆる者」という顔の無い円錐形の頭部を持つ異形の姿で桔梗に詰め寄ることもある。
桔梗の同僚など
- 星野智慧
桔梗と仲が良い同僚OL。クトゥルフ神話についてよく知らない。そのため、桔梗など他の登場人物が彼女に解説するかたちでクトゥルフ神話知識が作中で語られることもある。ナイアルラトホテップの人間型の化身である執事風美青年の姿に少しときめいている。桔梗に見つめられてドギマギするなど、少し百合の気もあるようだ。名前の由来はクトゥルフ神話に登場する、ナイアルラトホテップを崇拝する宗教集団「星の智慧派」か。- 天王寺黄衣
桔梗や智慧の同僚の眼鏡っ娘。名前の「黄衣」は「おうい」と読む。クトゥルフ神話TRPG(Call of Cthulhu、略称CoC)が好き。桔梗や智慧がクトゥルフ神話の話題をしていたことからCoCの同好の士かと思って話しかけてきた。実際にはそれは勘違いだったが、せっかくなので二人をCoCのセッションに誘う。クトゥルフ神話に詳しいせいか、人間のふりをしていたナイアルラトホテップの正体に気付いてしまい「一時的狂気」に陥って倒れるなど酷い目に遭うことも。フード付きのパーカーを着ていることが多いが……。- ハスター
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クトゥルフ神話の神性。いわゆる「黄衣の王」。天王寺黄衣の身体を自らが憑依できる安息所として普段から重宝しており、その安息所の前にナイアルラトホテップなどを出して危険な目に遭わせた桔梗に対して抗議してくる。ちなみに天王寺黄衣はハスターが自分の体を使っていることを知らないし、憑依されている間の記憶もないらしく、要するにハスターが勝手に体を無断使用しているようだ。とはいえ「安息所」を壊さないための何らかの配慮をしているのか、憑依されても天王寺黄衣の肉体が破綻したりする様子はない。憑依時には天王寺黄衣がパーカーのフードを深く被った姿となるが、誰も着ていない状態のパーカー単体でもハスターの意思を宿して這いずって動ける。 - 家元蓉
- 桔梗、智慧、黄衣らの会社の先輩。目つき鋭く、不遜な口調。クトゥルフとハスターの対立関係を反映してか、黄衣と蓉も互いに口悪くののしり合う仲。だが実際には、クトゥルフモチーフのアナログゲームで対決しあったり(要するに一緒に遊んだり)とそう険悪な仲でもないようだ。高価なアナログゲームを多数所有しており、桔梗曰く「かねも」(金持ちの意)。名前(いえもといるる)の元ネタはクトゥルフ神話に登場する、クトゥルフ崇拝の書籍「ルルイエ異本」か。
- 芥戸水神
- 桔梗らの同僚で、天王寺黄衣や黒野深音子や家元蓉のクトゥルフ関連アナログゲーム友達、特に家元蓉と親しい。作中でのクトゥルフの来訪に呼応して?皮膚に鱗が現れるなど容姿が変貌し始め、そのことに慄いている。「生贄になるために生まれてきた」らしい。名前(あくたとみかみ)の元ネタはクトゥルフ神話に登場する文献「水神クタアト」か。
株式会社クタニド
- 黒野深音子
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天王寺黄衣のCoC友達。アザトースを信仰しており、アザトースがこの世を壊すお手伝いをしたいと考えているヤバい女。神話生物を駆除する会社「株式会社クタニド」の社員だが、会社の方針よりもアザトースへの思慕を優先する。名前(くろのみねこ)の元ネタはクトゥルフ神話に登場する文献「ネクロノミコン」か。 - 朱陽密
桔梗の隣の部屋に引っ越してきた女性その1。「普通のOL」を名乗るが、センタータン(舌の中央のピアス)、スクランパー(牙を模した口内ピアス)、タトゥーなどのOLらしからぬ外見をしている。実は「株式会社クタニド」の一員で、アザトースらを監視することが目的。名前(しゅようひそか)の元ネタはクトゥルフ神話に登場する文献「妖蛆の秘密」(ようしゅのひみつ)か。- 四色典子
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桔梗の隣の部屋に引っ越してきた女性その2で、密のルームメイト友達だと桔梗には説明している。密に比べて大人しめの外見に見えるが……。同じく「株式会社クタニド」の一員で密とは同僚だが、友人であるという点には嘘はない。名前(よついろのりこ)の元ネタはクトゥルフ神話に登場する文献「屍食経典儀」(ししょくきょうてんぎ)か。 - 國登霞
「株式会社クタニド」の研究開発部に所属する人物。株式会社クタニドの業務である神話生物の駆除のための装備を、旧神クタニドの協力の元に開発しているようだ。小泉桔梗がアザトースが生んだ種子を処分するために窓の外に置いてミ=ゴやシャンに食わせている(つまり餌付けしてしまっている)ことで、株式会社クタニドの仕事が増えていることをゆるく問題視している。名前(くにとかすみ)の元ネタはクトゥルフ神話に登場する学校「ミスカトニック大学」か。- クタニド
- クトゥルフ神話の神性。人間態として髪の長い美青年の姿を取り、「株式会社クタニド」に加護を与えて神話生物駆除に協力している。クトゥルフやハスターら「旧支配者」と対峙する存在「旧神」であり、慈愛に満ちた人間の味方と称している……が、なんとも胡散臭く、國登霞は面前で「どーだかなー」と疑いの言葉を投げかけてしまうほど。
- 楠瀬蒼湖
- 「株式会社クタニド」の社長。車椅子を使用する女性。名前(くすのせそうこ)の元ネタはクトゥルフ神話に登場する文献「サセックス草稿」(させっくすそうこう)か。
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関連リンク
関連項目
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