ラブラブスクールデイズ(Love Love School Days)とは、OTL GAMEによって製作された恋愛シミュレーション風サバイバルホラーゲームである。
2023年2月6日にWindows向けゲームとしてsteamにて配信された。 [1]
概要
ログアウトできなくなったVRゲームの中でヤンデレと化したヒロインから逃げ回り、現実世界への脱出を目指すというサバイバルホラーゲーム。
舞台となる校舎は、ランダム生成されてリトライする度にマップやアイテム配置が変化する、いわゆる『影廊』方式。脱出の方法は複数存在するが、いずれも特定のアイテムを集めてイベントを起こす必要がある。各脱出方法に必要なアイテムはルートによって異なり、プレイヤーは主にキーアイテムを集めつつ、どの脱出ルートを目指すか決めていく事となる。
当然ながら校舎内には追跡者であるマキナがプレイヤーを探して徘徊しており、彼女に捕まると攻撃を受けプレイヤーデータが削除されていく。プレイヤーデータを完全に削除されたらゲームオーバーとなる。
マルチエンディングであり、脱出までの過程によって異なる結末を迎える。エンディングは全15+1種類[2]。中にはゲーム内の操作だけではたどり着けない極めて特殊なエンディングも存在する。
2023年2月steamにて配信され、合わせてNintendo Switch版も制作決定が発表された。 [3] [4]その後同年9月よりSwitchのダウンロード版が配信された。
ストーリー
舞台は、次世代デバイス「ブレインリンク」によってゲームの中へダイブすることができるようになった時代。主人公は恋愛シミュレーションゲーム『ラブラブスクールデイズ』の世界にて、ヒロインの一人である桜咲マキナと結ばれ、永遠の愛を誓いエンディングを迎える。
しかしマキナではなくメインヒロインが目当てだった主人公は、今度こそメインヒロインを攻略すべくニューゲームを開始しようとする。だがそれは彼と永遠の愛を誓ったマキナにとっては許し難い裏切りだった。
マキナによって改変された『ラブラブスクールデイズ』の世界に閉じ込められてしまった主人公は、彼女の力によってダンジョンの如き迷宮と化した夜の校舎を彷徨いながら、マキナから逃れて無事に現実世界へと戻るため、この世界からの脱出を目指す……。
キャラクター
主人公
本作の主人公。テキストのみでボイスはなし。リアルの容姿は存在せずゲーム内では『ラブラブスクールデイズ』の主人公の姿で出てくる。
メインヒロインの春宮エミリを攻略しようと2周目プレイを開始するも激怒したマキナによって『ラブラブスクールデイズ』の世界に閉じ込められたため、脱出する手段を求めてゲームの学校内をさまようことになる。
ちなみにゲーム開始直後のギャルゲパートでは、親友キャラのNPCであるヨシキにヒロインの好感度を教えてもらえるが、エンディング直前にもかかわらず、なんとヒロインの9人中7人に嫌われている。主人公の言動から見るに意図的に嫌われたわけでもなく、しかも当初の目当てだったメインヒロインの好感度は最悪の状態になっている。一体どういうプレイをしたらこんな事になるのだろうか……。
桜咲マキナ(CV:ナユキユズ)
本作のヒロインであり、同時にプレイヤーを襲撃してくるエネミーでもある。主人公への好感度は「すき」で主人公に対して異常な愛情と執着心を抱いており、主人公が自分との誓いを無かったことにして新たなヒロインを攻略しようとした事に激怒し、主人公をゲームの世界へと閉じ込めた。
容姿は茶髪に大きなツインテールが特徴の美少女。感情を持つ自己進化が可能なAIであり、作中ではゲーム内プログラムを改変して校舎をダンジョン化させたり、自身に別ゲームの能力をインストールするなどかなり好き放題している。
主人公のプレイヤーデータを削除(殺害)しようと校舎内を徘徊しており、こちらを見つけると走って襲ってくる。プレイヤーに対する攻撃方法は「ばかばかばかばか!」と言いながらポカポカ殴るというもので、ホラーゲームの敵役にもかかわらず容姿も攻撃方法も非常に可愛い。
……が、ならばゲーム中の彼女は全然怖くないのかと言えば全くそんなことは無く、非常に恐ろしい存在。というのも、前述のように彼女は主人公に対して異常な執着心を抱いているため、ありとあらゆる手段を使ってプレイヤーの前に現れるのだ。
……という風に、とにかくあらゆる場面で予想外の場所から現れて突然プレイヤーを襲撃してくるため、非常に心臓に悪い。
さらにはプレイヤーが一定数アイテムを拾うごとに自身のプログラムを改変してアップデートし、罠を仕掛けるようになったり、ロッカーに隠れているのを見破ってくるようになるなど、余計なアイテムを拾えば拾うほど自己進化を重ねて強くなってしまう。また、プレイヤーがこのゲームの実況プレイの録画や配信をしている場合は、それを察知して別の意味で心臓に悪いドッキリを仕掛けてくることもある。
とにかく行動パターンが豊富で、プレイヤーは彼女への対応に頭を悩ませること必至。
その他のキャラクター
- ■八乙女ヨシキ(CV:JIN)
- いわゆるギャルゲーにおける親友ポジション。作中では攻略対象ヒロインたちの好感度を教えてくれる。改変後の世界ではマキナによってデータを破壊されている。BLエンドがあり攻略可能。
- ■館山サヨリ(CV:雪乃しろ)
- 片目を隠したピンク髪が特徴の無口系キャラで「ラブラブスクールデイズ」における攻略対象ヒロイン。好感度は「ふつう」でマキナ以外では唯一主人公を嫌っていなかった存在。他の攻略対象ヒロインたちがマキナにデータを破壊される中、彼女は居場所として設定されている位置にナビゲーションメッシュ(AIがその位置に移動できるようにするプログラム)がなかったことでただ一人だけ難を逃れていた。
- 改変後の世界では主人公がゲームデータをバックアップしていたことも知っており、ゲームからの脱出方法の可能性について教えた。ちなみに主人公のPCデータを勝手に閲覧してその性癖なども把握している。
- ■春宮エミリ (CV:雪乃しろ)
- 茶色の髪が特徴の攻略対象ヒロイン(メインヒロイン)。主人公が当初攻略しようとしていた相手だが好感度は「大嫌い」。
- 改変後の世界ではマキナにデータを破壊されており、立ったまま停止している。彼女の背後には必ずある重要アイテムが配置されるが、特定のアイテムが無いと入手できない。
- ■天音ミツキ (CV:雪乃しろ)
- 茶色のギャル風ヘアスタイルが特徴の攻略対象ヒロイン。好感度は「嫌い」。
- 改変後の世界ではマキナにデータを破壊されている。マキナが豹変して他キャラを削除し始めたため生き延びようとしていたらしい。
- ■緋高カリナ (CV:来海純)
- 茶色の肩がけお下げヘアが特徴の攻略対象ヒロイン。好感度は「大嫌い」。
- 改変後の世界ではマキナにデータを破壊されている。
- ■一ノ瀬モモ (CV:来海純)
- ピンク髪が特徴の攻略対象ヒロインで後輩キャラ。好感度は「嫌い」。
- 改変後の世界では主人公がスタート地点から通路へ向かうと彼女がマキナに殴り飛ばされてデータを破壊される瞬間を目撃する。このため、プレイヤーが新しく遊んだり死んでリトライする度に毎回マキナに殴り飛ばされるという役回りを背負う羽目に……。
- ■虹崎アミ (CV:来海純)
- 黒髪ツインテールが特徴の攻略対象ヒロイン。好感度は「大嫌い」。
- 改変後の世界ではマキナにデータを破壊されている。
- ■鈴加アヤカ (CV:来海純)
- グレーのロングヘア + メガネが特徴の攻略対象ヒロイン。好感度は「嫌い」。
- 改変後の世界ではマキナにデータを破壊されている。
- ■宇佐見ミヨ (CV:来海純)
- カラー入りヘアと猫耳型ヘッドホンが特徴の攻略対象ヒロイン。好感度は「大嫌い」
- 改変後の世界ではマキナにデータを破壊されている。破壊された彼女の側に落ちているメモでは卒業式に爆弾で校舎を吹っ飛ばす計画を立てていた事が発覚する危険人物。
時間割システム
プレイヤーが探索することになる校舎は一定時間が経過する毎にチャイムが鳴り、「授業」の内容が変化する。この授業の内容によってマキナの能力が変化したりマキナに有利な状況が発生する。
このためプレイヤーは、現在の授業内容によってマキナへの対処法を変えていく必要がある。
- 【音楽】
- マキナの能力に変化は無いが、BGMが彼女の好きなクラシック曲に変更される。マキナの足音が聞こえにくくなる上、マキナに追われている際のBGMも鳴らなくなるので撒けたかどうかもわかりにくくなる。とはいえ、マキナ自身が強化されない分、面倒ではあるが対処はしやすい部類。
- 【保健】
- マキナの強化は無く、環境も特に何の変化も起こらない。……と思いきや、何と保健室の人体模型が徘徊し始める。人体模型はいきなりワープで主人公の付近に現れ、こちらを感知すると襲ってくるが、真正面以外の視野がほとんど無いらしく、真横を走って通っても気付かれないほど感知範囲が狭い。このため普段はあまり脅威にならない。
- しかし、攻撃力はマキナに匹敵しており、出会いがしらに襲われたりマキナから逃げている最中に挟み撃ちに合うと危険なので、居場所はなるべく把握しておきたい。
- 【物理】
- マキナの足音が完全に消滅する。非常に危険な時間で、足音でマキナの居場所を把握できなくなる。足音がしないため接近されても全く察知できないのでかなり厄介。意識外からの襲撃を受けやすくなるので体力が少ないとかなり危険。対処法として、毎回通った扉を閉めておくことで扉の開閉音でマキナが来たかどうか察知できる。他の授業になるまでロッカーに隠れてやり過ごすのも手。
- 【科学】
- マキナが透明になる。完全に透明になるわけではなく、うっすらとだがマキナのシルエットが見える他、靴だけはかろうじて見える。非常に視認しにくくなり、目の前に近づかれるまで気付かないこともあるほど。かなり厄介だが、足音は通常通り聞こえるため、この授業の間は視界に頼らず足音でマキナの居場所を把握するのが得策。危険ではあるが、物理よりはまだ対処しやすいだろう。
なお、Switch版ではマキナが黒い影で表示されるように変更された。後にアップデートでWindows版もこちらに変更された。
- 【運動会】
- いきなりBGMが運動会でおなじみの曲に変化し、マキナが常時全力疾走で移動し始める。さらにどこからともなく実況の中野さん(CV:日部みか子)が現れ、解説を始める。非常にシュールかつカオスな状況になるが、実は物理と並んで危険な授業内容。単純にマキナの移動速度が上がるため、遭遇率が段違いになる上に、追われている時もこちらを見失わずに追跡してくる距離が長くなり非常に危険。中野さんがマキナとの距離を解説してくれるためある程度は居場所を把握できるが、あまり当てにするのは危険。
- なお、他の授業になるまでロッカーに隠れてやり過ごそうとしても、プレイヤーがロッカーに籠っている間はこの授業が終わらないようになっているので注意。そのうえ中野さんに煽られまくる。
お助け要素
ゲームの舞台となる校舎には様々なアイテムが落ちている他、プレイヤーを助けてくれるNPCも存在する。プレイヤーはこれらの要素を駆使してマキナの手から逃れて脱出を目指す事になる。
- ■矢印くん
- スタート地点となる教室の棚に10個置かれているアイテム。捨てるボタンで地面に置くと置いたマップに矢印が表示されるようになる。迷わないように道しるべとして使うか、隠れ場所となるロッカーの場所をマーキングするかなど使い方はプレイヤー次第。
- ■修復名人
- マキナから受けたダメージを回復できる。スタート地点の教室の棚に必ず1つある。シンプルな回復アイテムだが、見つからない時は全く見つからないので注意。
- ■ブキミちゃん
- 1995年頃に流行ったらしい人形。投げると叫び出し、察知したマキナが近寄ってくる。使い方を間違うと自分の首を締めるだけになる玄人向けのアイテム。
- ■ワープモジュール
- 今まで行った事のある部屋にワープする事ができる消費アイテム。プールに必ず1つ落ちている。ゲームクリアのためには様々な部屋を行き来してキーアイテムを集めイベントをこなす必要があるため非常に重要なアイテム。もちろんマキナから逃げるためにも使える。
- ■エナジードリンク
- 飲むと一定時間スタミナが無限になり息切れせず走り続けられるようになる。マキナに見つかった際に彼女を撒くのに非常に役立つアイテム。特に運動会の時はこれが無いと逃げるのは厳しい。
- ■カメラ
- マキナを撮影する事で一定時間ポーズを取ってくれる。使い捨てカメラなのか、消費アイテム。判定がやや厳しく、マキナの顔をしっかりフレームに捉えないとポーズを取ってくれない。使いこなすにはやや慣れが必要。その分ポーズを取ってくれる時間は長いので、成功すれば楽に逃げられる。
- ■食パン
- マキナに向けて投げるとパンをくわえた状態になる。その状態でぶつかると攻撃をしてこず、その場に転ぶ。要するに「遅刻遅刻~!」を再現してくれるアイテム。マキナもギャルゲキャラなのでお約束には抗えないのかもしれない。
- 攻撃されない効果の他、マキナが食パンを拾う際に長いモーションがあり大きく追跡が遅れるため、そのまま撒く事も可能。上手く使うとこれ1つで2回の遭遇を凌げる優秀なアイテム。
- ■携帯電話 / ソックスキーパー / ポケベル
- 全て同じ効果のアイテムで、持った状態でマキナにぶつかるとプレゼントしたことになり喜んでくれて攻撃されずに済む。プレゼントなので、もちろんマキナの好感度も上がる。これらをたくさん集めてマキナにプレゼントし続けると良いことがあるかも……?
- ■財布
- 誰かの財布。校舎内の自販機でアイテムを購入するのに必要。手に入るアイテムはカメラや修復名人などのお助けアイテム。1度買うと財布は無くなってしまうが、小銭しか入っていないのだろうか?
- ■八乙女ヨシキ
- CV:JIN
- 改変後の世界ではマキナによってデータを破壊されているため、彼の助力を求めるには彼のプログラムを修復しなければならない。せっかく助けてもあまり役に立たないように見えるが、あるアイテムを渡すと……?
- ■館山サヨリ
- CV:雪乃しろ
- マキナによるゲーム改変後は主人公の脱出に協力してくれる。ただし、それまでの行動によっては「自分でなんとかしろ」と突き放されることも……。
関連動画
PV・トレイラー
プレイ動画
RTA
関連リンク
関連項目
脚注
- *サバイバルホラー『ラブラブスクールデイズ』Steamにて2月6日配信へ。“ヒロインから逃げ延びる”恋愛ゲーム世界からの脱出 (AUTOMATON)
- *当初は8+1種類だったが、Swtich版でエンディングが追加され、Windows版にも2023年12月19日のアップデートで追加された。なお、+1はエンディング一覧に登録されないもの
- *『ラブラブスクールデイズ』Switch版が制作決定。嫉妬したギャルゲーヒロインから逃げ延び、恋愛ゲームの世界から脱出を目指すサバイバルホラー (ファミ通.com)
- *ギャルゲーヒロインから逃げるサバイバルホラー『ラブラブスクールデイズ』Steamにて発売―スイッチ版も制作決定 (GameSpark)