悲しみに暮れ果てて 誰にも言えない、この願い。
私を喰べたい、ひとでなしとは、『電撃マオウ』2020年10月号から連載中の苗川采による漫画である。略称は「わたたべ」。
概要
海辺の町で空虚な日々を過ごす少女と妖怪の出会いを描いた、危うくも美しい、新感覚ガール・ミーツ・ガール。
引き込まれるような美麗な絵と、仄暗い少女たちの拗れた関係を描いた哀しさと儚さを感じさせる物語が高い評価を得ている。
百合ナビの第5回百合漫画総選挙のストーリー部門で9位に選出。
テレビアニメが2025年10月から放送中。
あらすじ
6歳のころ自分以外の家族を交通事故で亡くした死にたがりの女子高生・八百歳比名子は、ある日、堤防で磯女という妖怪の襲撃に遭う。
「やっと家族に会える」という思いを胸に浮かべる比名子だったが、ミステリアスな雰囲気をまとう少女・近江汐莉が磯女をものともせず倒したことで生還。
汐莉は指一本動かせずにいる比名子に対し、自分は人魚であることと、比名子が完璧に美味しく熟すまで守って見せると約束して姿を消す。
次の日、比名子のクラスに季節外れの転校生として汐莉が転入してくる。
登場人物
- 八百歳 比名子(やおとせ ひなこ) 声 - 上田麗奈
- 海辺の町で一人暮らしをしている厭世的な少女。幼少期に事故で家族を亡くしたつらい過去を持つ。少し危なっかしいところがあり、周囲から心配されがち。汐莉曰くあらゆる妖怪を惹きつける特別な血肉を持ち、「殆どの妖怪が食べたいと思う匂い」を放つ。右の肩に事故で負った大きな火傷が残っている。
- 近江 汐莉(おうみ しおり) 声 - 石川由依
- 比名子が美味しく育つまで彼女を守り、その血肉をいただこうと計画している美食家の人魚。全てを見透かすような海色の瞳を持つ。比名子を「美味しくする」ため、彼女に対し優しく強引に、死ぬために生きる努力を強いる。
- 社 美胡(やしろ みこ) 声 - ファイルーズあい
- 比名子のことが大好きな彼女の親友。明るいが体が弱い。事故の後、周囲が腫れ物を扱うように比名子に接する中、今までと変わらず彼女に寄り添ってきた。正体は「オキツネ様」という土地神の一種。お参りにやってきた比名子の家族を守れなかったことを悔やみ、事故以来、比名子を狙ってやって来る妖怪を片っ端から始末してきた。本来は人喰いの妖怪だが現在は人を絶っているため軽い飢餓状態にある。比名子と汐莉に正体がバレた後は本来の姿となり汐莉と戦闘を繰り広げるが、変わらず自身を友達だとみなす比名子を見て妖力が蓄積されている尻尾を自ら喰いちぎり、妖怪としての位を捨て、彼女の側に居続けることを選ぶ。
テレビアニメ
スタッフ
- 総監督 - 葛谷直行
- 監督 - 鈴木裕輔
- シリーズ構成・脚本 - 広田光毅
- キャラクターデザイン - 郁山想
- プロップデザイン - 井波慎一
- 色彩設計 - 水野多恵子
- 美術監督 - 工藤義隆
- 撮影監督 - 武原健二
- 3Dレイアウトモデリング - 志田じしろ
- 編集 - 瀧川三智
- 音楽 - 井内啓二
- 音楽制作 - ポニーキャニオン
- 音楽プロデューサー - 渡部直
- プロデューサー - 末田裕美、浅川哲、塩谷尚史、西前朱加、山岡実菜、有水宗治郎、佐々木秀太
- アニメーションプロデューサー - 高木秀仁
- プロデュース - インフィニット
- アニメーション制作 - スタジオリングス
- 製作 - わたたべ製作委員会
主題歌
- オープニング主題歌「贄-nie-」
- 歌手:吉乃 / 作詞・作曲:ユリイ・カノン / 編曲:ユリイ・カノン、Naoki Itai
- エンディング主題歌「リリィ」
- 歌手:八百歳比名子(上田麗奈) / 作詞・作曲:北澤ゆうほ / 編曲:佐藤厚仁
関連動画
関連静画
関連リンク
関連項目
- 百合
- 漫画作品一覧
- アニメ作品一覧
- 2025年秋アニメ
- ババンババンバンバンパイア