築地魚河岸三代目とは (ツキジウオガシサンダイメとは) [単語記事]

築地魚河岸三代目 とはビッグコミック（小学館）に2000年～2013年の期間連載された漫画である。

概要

画・はしもとみつお。原作・大石けんいち（第1巻）・鍋島雅治（第2巻～第21巻）・九和かずと（第21巻～最終42巻）。

築地市場の魚河岸（水産物の卸売市場）を舞台に、仲卸業の三代目として継ぐことになった元・銀行員の主人公：赤木旬太郎の奮闘を描いている。

この漫画を原作とした映画も2008年に作成された。

余談ではあるが作品監修：小川貢一は声優：平野文と結婚しており、平野自身も監修に加わっている。

小川貢一自身が｢築地魚河岸三代目｣であり、平野文さんが｢その嫁」としての経験が監修に生きているのかを読むのも楽しみの一つかも。

登場人物

魚辰

80年続く築地魚河岸の仲卸業者

三代目/赤木旬太郎
元・銀行員。上司から100人リストラを命じられ最後の1人として自分をリストラし妻の父親が営んでいた「魚辰」の専務＝三代目として跡を継ぐ。
マイペースな性格だが、困った人はほっておけないお人好しで銀行員だけあって数字に強い。
魚についてはドが付く素人だが、知識欲と食いしん坊気質、一度食べた物の味を忘れない特殊能力からどんどん海産市場について学習していく。
コラ画像の印象から受けるサイコパスではないし乱暴な言葉も言わないが、時々無表情の四白眼なので感情的な顔とギャップが凄い。また、知識欲と食欲に関しては「病的」と劇中で評されるなど一般人とはズレた部分はある。
戸川英二
元・板前の従業員。
平井雅
6年目従業員。お調子者のムードメーカー。
木村拓也
3年生目従業員。大人しい性格だが心の中や序盤の三代目には毒舌。
漁師の息子でカツオにはうるさい。
菊野エリ
レジ担当の女性従業員。

築地魚河岸

新宮三代目/新宮秀一郎
寿司ネタ専門の仲卸業者の老舗「新宮」の三代目。ストイックな性格で旬太郎をシロウトと軽蔑しているが自分に徐々に自分には無い視点や人間関係などの能力を認めていく。

その他

横山
スーパーマーケット「共新ストア」の鮮魚担当。トラブル新商品の開発を三代目に提案してくる。
ミッキー江戸川
グルメ評論家。食いしん坊気質の三代目と気あったのかプライベートでも食事に行ったりしている。

語録・コラ画像

青字……原作
赤字……コラ

「日本人の心もプラスチックになっちまったのかなぁ」(1巻Fis 思い出の香り)
エリの祖父で木桶職人の松じいは「魚辰」の従業員に雑な仕事＝「嘘」の仕事をされた事と自身が「本物」の仕事と自負している木桶の需要の減少を重ねて嘆いた台詞。
一応、話のオチとしては「彼らはいい従業員」「気持ちいい嘘もある」という考えに変わっている。
「鶏肉です」←「トビウオのつみれ汁です。」(6巻Fish8…下支えの出汁(後編))
豚骨ラーメンに負けない出汁用魚を探していた時、英二が作ったまかないのつみれ汁の具材を聞くシーン。
元の右端は三代目が汁をすするシーンでコラの左端の顔(話数不明)は無い。
「返せよ」(8巻Fis h3…目利き勝負(前編))
乙女が落した初めて見る魚：ヤガラに三代目が驚くシーン。
「ヤガラの頭さ！」がページ最後の台詞なので「返せよ」部分の顔(話数不明)は無い。
包丁を持っている画像/だがそれが逆に三代目の逆鱗に触れた!/「……あ…？」←「……あ…!!」(10巻Fis h2…箱入りの白ウニ(中編))
「とりで寿司」のガイドブック審査の為、更なる味を求めて一般的な寿司屋で使うミョウバン加工され既に剥かれて箱に敷き詰められたウニ：通称「箱ウニ」では無く「生きたウニ」を使う事を思いつき仕入れた三代目だったが、新宮三代目にとある欠点を指摘されて「このままでは店が潰れる」と言われてハッとするシーン。
キレてるわけではない。
身体部分の出典は不明。皺の書き方がこの作品と違うし手と包丁もコラっぽいので、別作品もしくは画像製作者の自作を複数組み合わせた物と思われる。
「何かと思えば…――」(12巻Fish1…サワラぬ神に…(前編))
東京では刺身には向かないサワラを刺身にしようとしている客の事が引っかかっており、会合の帰り新宮三代目にサワラの刺身の事を聞くと、事情を知らない新宮三代目に「そんな事もしらないのか」と失望されるが、その情報だけでは納得出来なかったシーン。
煽られてキレてるわけではない。
「スジが旨かったか聞いてんだよ」←「え～～～………」(13巻Fish1…築地のおでん(前編))
会社でリーダーに任命された元・後輩：山田が親睦会でおでんを用意することになり、牛で無く魚スジ(サメの軟骨)派の為に用意する。前日に自分も食べてが美味しかったが何故か失敗してしまい疑問に思っているシーン。
望みの返答じゃなくてキレてるわけではない。
「味わう程に香りと酸味はどこまでも広がり身からは深い味がどんどん湧き出てくる。」(13巻Fis h3…マグロ屋に無いマグロ(前編))
直前まで目を閉じて頬を染め鼻息を出していたのにいきなり真顔で長文なのでシュール。
「なんで？」←「こんなケガニ売りつけやがって…――」(14巻Fish1…ごちそうのケガニ(前編))
祖母がクリガニをケガニと偽られて売りつけられた経済学部学生：真一は安いケガニに疑惑の目を向けるが三代目に「魚のプロにシロウトを騙すはいない」と言われる。しかし、卸売市場の不信感からインターネット通販でケガニを買うが又もや騙され、祖母が参ってしまい三代目に八つ当たりするシーン。
「なんで？」のコマ(14巻Fish5)は実際は泣く真一の台詞。三代目の言う事を聞く前に注文している為、実際特に責任は無い。
「今度の事で考え直していただけますよね！」(包丁を出す)(14巻Fis h2…ごちそうのケガニ(後編))
真一からぼったくった悪質通販詐欺業者を問い詰め、反省を促すシーン。
実際は包丁を出すコマは無く真一の家族が悪質業者を睨んでいる。
滅多に怒らない三代目も人の気持ちを踏みにじる詐欺行為にキレてる。
「今俺にバカって言ったか？」←「冷凍物にも鮮度？」(18巻Fis h4…冷凍マグロは不味い…のか？(後編))
冷凍マグロのセリ場に学びに来た三代目はそこの業者から長期間の冷凍保存ともう一つの要因で冷凍マグロの質が落ちる事を教えて貰うシーン。
鮮度の方に聞き返しているのでキレてるわけではない。
「おれみたいに素質も才能もないものはこうやるしか方法はないんだ」←「握った感じが手になじむかどうか――」(32巻Fish8…夫婦の包丁)
コラの台詞は漫画『キャプテン』の台詞。