この世界の攻略本を拾ってしまいましたとは (コノセカイノコウリャクボンヲヒロッテシマイマシタとは) [単語記事]

この世界の攻略本を拾ってしまいましたとは、2023年 1月23日より連載されているアッチあいによる漫画である。略称は「せか本」。

概要

偶然“今いる世界”『エターナルストーリー Ⅲ』の攻略本を拾ってしまった道具屋の娘・サナが、モブキャラの枠を超えてゲームのストーリーに大きく関わってしまい、勇者や王子を始めとした主要キャラクターに追われることになってゆく、異世界ラブコメ冒険ファンタジー。

昔懐かしの王道ファンタジーとなろう系がミックスされた世界で、主人公ができるだけ未来が悪い方向に変わらないよう、彼女なりに注意を払いながら攻略本で得た知識をもとに行動した結果起こる影響を美麗な絵で見せていく。

単行本がKADOKAWAから刊行されている。既刊2巻。

あらすじ

エスカドール王国の城下町で家族とともに道具屋を営むサナは、回復ビンの薬草を摘むためいつものように出かけた森の中で『エターナルストーリー Ⅲ 完全ガイド攻略本』と書かれた本を拾う。

サナは詳細な情報が載っているその本を禁書と呼びながらも、木の下に隠されている通貨を発見したのを機に、本来サブクエストで死んでしまう兄の死や友人家族が経営する酒場が潰されるのを回避してゆくが、ゲームの最初のイベントが発生する前にいろいろ行動してしまった結果、いつの間にか“道具屋の娘”から“ヒロイン”に昇格してしまう。

主なキャラクター

サナナ・リタ: オレンジ色の頭が特徴の主人公。愛称は「サナ」。自分の知り合いに害が出ないよう、もともとのストーリーがおかしくならない範疇で攻略本で得た知識を行使した結果、世界に影響が出ていく。
お兄ちゃん: 最高品質の回復薬をつくるメガネをかけたサナの兄。本来は「お兄ちゃんの仇を討って」というサブクエストで存在だけが語られる、ゲーム本編が開始する前に死んでしまう存在だったが、不安を感じたサナが機転を利かせたことで生き延びる。足が不自由だったが、サナから石化薬の売り上げで魔導防具膝当てをプレゼントされたことで杖を使わずに歩けるようになった。
メリオロス: エスカドール王国の第二王子。民の事を考えず女遊びを繰り返す、金髪で長身の黒いコートに身を包んだオレ様でわがままで自己中のクズなのだが、占い師として登場したサナにいろいろと言い当てられ、さらに他の女とは違って自身になびかない彼女に興味を持つ。幼少期にゴースト系モンスターに追いかけられたことがキッカケでお化けが苦手で、11歳まで乳母に添い寝してもらっていた。ステータスとしては魔力がとても高く高度な攻撃魔法を習得可能だが、体力と物理攻撃力はかなり低い。
ツバサ: イッポ村で暮らしていた勇者。『エターナルストーリー Ⅲ』の本来の主人公。13歳の時に起きた事故で両親を失い、さらに伝承と誤解もあり村の人間から長年邪険に扱われてきた影響で疑心暗鬼気味になっており、サナのことも当初はスパイだと怪しんでいたが、屈託のなく孤独を照らしてくれる彼女にどんどん惹かれ、本来の目標とは異なる理由で村を旅立つ。
ターシャ: 父親が営むドグルス酒場で踊り子をしているサナの友人。踊り子としての技量は高く外国の貴族もお忍びで足を運ぶほど。本来はメリオロスへの恨みからメインクエスト「王子の後悔」で“闇の踊子”として登場し成敗され、王子が改心するキッカケとなるのだが、サナの介入で酒場が潰されずに済んだためメリオロスとの因縁は薄い。
マクモーサ: 狙撃銃を扱う、スナフキンっぽい見た目のベテラン冒険者。行商人のフリをしながら各地で強者をスカウトしている。サナからは「マクモサさん」と呼ばれる。
シシジ: 渦巻きメガネとシルクハットが特徴的な医者。