クソゲーオブザイヤーinエロゲー板2023(KOTYe2023)とは、2023年の1月1日から12月31日の間に発売された18禁アダルトゲームの中で一番のクソゲーを選評・総評したものである。
この年について
前年2022年に本家クソゲーオブザイヤー据置部門が無期限休止(事実上の廃止)となったことより、KOTYは2006年以来17年ぶりの単独開催となり、KOTYeとしても15周年という記念すべき年となった。
前年度の総評審議も終わらぬ2月、最初にやって来たのは3月末での解散が発表されていた戯画が遺したファイナル戯画マイン「JINKI -Unlimited-」であった。
最初の選評の時点で「フレームレートがUnlimited(無制限)状態でありGPUに過剰な負荷を与える」「徹底して分かりにくく、不便すぎるUI」「戦略性の欠片もなく、低質グラフィックのRTS」「回想モードなし」といった多数の問題点が報告され、さらには進行不能バグがあり、それを解決するためのパッチでなんとデバッグモードが使用可能となっていた(その次のパッチで塞がれたが)といったネタ要素まで完備する全方位スキなしのクソゲーとして門番を務めることになった。また、この時の選評主は最後までクリアすることなく力尽きており、未解体のまま門番として鎮座することとなった。
しかし、そんな戦術核兵器レベルのスターターピストルをものともせず、年間通して選評が投下され続け、終わってみれば過去最多となる32本のエントリーとなった。
エントリー傾向としては前年同様低価格タイトル中心で粗製乱造の傾向を引き継ぎつつも、門番が存在したためか特筆すべき一芸を持った作品が多数エントリー。その中でもRosettaの「星と乙女が占う未来」は本編は平凡な百合ゲーながら、R-18パッチを当てることでエンディング後に見ることができるHシーンで謎の存在「あなた」の男性器のような何かがヒロインに挿入される、ユーザーにとっては不意打ちに近い[1]「竿挿入シーンが存在」したことにより多くの百合ゲーマーに重篤なアレルギー症状を引き起こさせた。しかし、その他にはこれといって問題点がなく、挿入シーンもぼかした表現であったことから理解できない者はクソさが共感できず、問題の個所がゲームクリアに必須ではないアペンドパッチであったことも相まって特に物議を醸した。
次点にはCGの量も質も十分でシステムも必要十分ながらシナリオの説明や掘り下げが全く足りず、段階すら踏まないエロですべてを台無しにした老舗ルネの「エルフェンキング」、前作から健在の化石のようなシステムに加え、前作よりさらに劣化しAI生成疑惑まで浮上したCG、薄っぺらいシナリオと全方位隙なくクソな上自分の国へ戻ったヒロインを追いかけ、数行で民主化する超展開で話題を攫った前年王者WendyBellの「モラトリアム ~ブルーアワー幸せの時間~」が選ばれた。その後、総評審議期間に星乙女の申し開きが行われた結果、範囲は限定的ながらも威力は致死級である点が評価され見事次点入りを果たした。
しかし、年末に海外有志の手により解体され、爆発出力を全開にしたJINKIにはこれらも太刀打ちできず、結果としてJINKIが最後まで逃げきる形で大賞となった。
余談として、前年に史上最多エントリーを達成したアトリエさくらが9本のエントリーを達成し2年連続で記録を更新。この偉業を称え、総評で長文の説教と分析が行われる異例の事態となった。
大賞&次点作
大賞作”Don't believe THE TRUTH,? Believe YOUR JUSTICE and YOUR HEART.
さあ、お前のJINGI……貫いてみせろ!”
- JINKI -Unlimited-(戯画)
遅れすぎて年の最初にやってきた年末の魔物ならぬ「年初のファイナル戯画マイン」。
発売当初は進行不能バグが多発しまともに遊べる状態になく、幾多のアップデートを繰り返した挙句ようやく遊べるようになった。
そしてようやく明らかになった本来の姿を拝もうと起動するとUnlimited(無制限)のフレームレートでGPUを破壊しに来る先制攻撃が待っている。そしてタイトル回収。ゲームを始めれば選評主に「クソがたくさん詰まった」と評された、誤操作を誘発するポイントが各所に仕込まれている徹底的に不便極まりないUIがゲーム全体を通してプレイヤーを苦しめる。そして、設定画面を開いてもそれらをどうにかできる項目はない。
売りであるリアルタイムストラテジーパートも敵AIがガバガバで戦略性無し、グラフィックも「PS2時代のシンプル2000シリーズ」「シムシティ2000を3Dにしたレベル」と非常に低質。マップもギミックはなく単調。武器の特性やパラメーターはゲーム性が前述のような状態のためDPS(火力)以外のパラメーターは死んでいる。さらに難易度の曲線がおかしく異様に難易度が上がるといった具合に苦行ポイントの山で楽しくない。一応、シナリオを楽しむためのイージーモードも用意はされているがあまり有効に機能していない。
ではADVパートはどうかと言うと、オート文字送りもバックログもなく今どきの同人ゲーにも劣る有様。中身もボリューム不足な上に未完成シナリオとこちらもいいところなし。その上周回でしかルートが分岐せず。オールクリアには3周を要する「3回周って徒労も3倍」仕様でリアルタイムストラテジーパートが前述したような有様であることも相まって苦痛。
そして、エロゲーで最も重要なエロシーンであるが、こちらはCGの質そのものは高い水準でまとまっているものの、独立したHシーンはわずか23個しかない上に回想モードがなく、シナリオ選択でHシーンがあるシナリオを選択できる仕様で代用している。CGギャラリーは存在するが差分が見れないなど総じて同人ゲーかそれ以下のレベルで使用には厳しい出来である。
また、Hシーン自体も敗北オンリーな上に基本リョナと人を選ぶ振り切った仕様でありながらCGの表現が甘く、趣味が一致するユーザーも十分満足できない誰得な仕様である。
また、リリースされた修正パッチの中にデバッグモードが解放されるパッチが存在し、それを使えばゲームをクリアせずともCGを全て回収できるという救済ともギャグとも取れるような事態も発生した。
このようにどこを取ってもクソな一方、随所から完成を目指した理想の姿は垣間見えるだけに、ひときわ悲哀が漂う作品でもある。
なお、JINKIシリーズは本作で全作品エントリー達成、シリーズ初の大賞となり、戯画の作品としても初、そして最後の大賞と墓標ならぬ記念碑となった。
次点作
関連動画
関連項目
| 前年度 | 今ここ | 次年度 |
| クソゲーオブザイヤー2022 | クソゲーオブザイヤー2023 | クソゲーオブザイヤー2024 |
| [据え置きハード大賞] 該当作なし |
[据え置きハード大賞] 無期限休止 |
[据え置きハード大賞] ー |
| [エロゲー大賞] 悪魔と夜と異世界と |
[エロゲー大賞] JINKI -Unlimited- |
[エロゲー大賞] GEARS of DRAGOON 3 ~竜刻のレガリア~ |
脚注
親記事
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- なし
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- クソゲーオブザイヤーinエロゲー板2024
- クソゲーオブザイヤー2009
- クソゲーオブザイヤー2005
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- クソゲーオブザイヤー2011
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