グンドュラ・ラル(Gundula Rall)とは、「ワールドウィッチーズ」シリーズの登場人物である。
プロフィール
- 姓名:グンドュラ・ラル
- 出身: 帝政カールスラント
- 使い魔:狼
- 搭乗機:メッサーシャルフ Bf109G-2のちK-4(ともに「黒の13」)
/ Bf109G-6のちK-4(『ブレイブウィッチーズ』) - 使用武器:MG42 / MG42、S-18対物ライフル、MP43+42LP(『ブレイブウィッチーズ』)
- 固有魔法:偏差射撃
- 搭乗機:メッサーシャルフ Bf109G-2のちK-4(ともに「黒の13」)
モデル
モデルはドイツ空軍のエース・パイロット、ギュンター・ラル。見越し射撃を得意とした。対フランス戦での初陣から東部戦線に移って戦果を伸ばしたが、1940年には背骨を折る重傷を負う。しかし僅か9ヶ月の入院後に前線に戻り、最終的に撃墜数275を誇るスーパーエースとなった。戦後は西ドイツ空軍に入り、空軍総監・中将まで進む。1975年退役、2009年死去。
立ち絵の初出は2010年だが、アニメ『ストライクウィッチーズ』特典資料での設定初登場時にはまだ生存していたものと思われる。
容姿・人柄
身長169cmの長身で、オレンジがかった淡い茶髪をボブカットにしている。オリーブドラブの軍服を着用するが、戦傷で腰を痛めているため魔法繊維製の黒いコルセットを着けている。あと胸がおっきい。
一見淡々としていながらもさっぱりした性格によって502JFWのウィッチたちを心服させる女傑であり、ハンナ・ユスティーナ・マルセイユや「ブレイクウィッチーズ」三人組の能力と将来性を見抜いた人物眼を有する。厳格なようでいてユーモアを忘れず、戦場では軽口で隊員の緊張を解くなど、いついかなる状況でも部下を安心させる振る舞いができる指揮官向きの能力を持つ。
そしてなによりも、地上にあってはウィッチでも空前絶後の書類弄りの天才。502JFWの戦力維持のためならば、書類の隠蔽(空襲と言う名の焚き火)・加工(人事がもう少し間抜けだったら、とは本人の言)・停滞(書類が不思議な動きをした)はお手の物、横領スレスレ(というかもはや横領そのもの)の策さえ弄して物資を確保する豪腕ぶりで、周りにどれほど怒られても涼しい顔で受け流す恐るべき図太さを誇る。
固有魔法である「偏差射撃」による完璧な見越し射撃は“アフリカの星”ハンナ・ユスティーナ・マルセイユと同様のもの。加えて芸術的な戦技と不屈の闘志で史上三番目の250機撃墜を成し遂げ、同時にエーリカ・ハルトマンとゲルトルート・バルクホルンに次ぐ世界第三位の戦果記録も持つスーパーエースでもある。
戦歴
カールスラントの生まれで、魔法力の発現後すぐに養成学校へ入学、卒業後少尉に任官され、オストマルクの防衛に当たっていたJG52に配属される。オストマルク陥落とともにカールスラント撤退戦「ビフレスト作戦」で戦い、中尉に昇進。カールスラントの陥落によって北方に撤退するとスオムスで部隊を再編し、引き続きオラーシャ方面での戦闘に参加した。
そのさなかの1941年11月、戦闘中にネウロイの破片に視界を遮られて被弾。背骨を骨折し、航空ウィッチとしては再起不能と言われるほどの重傷を負う。だが彼女は後送されたブリタニアで優秀な治癒魔法持ちのウィッチとともにリハビリに励み、たった9ヶ月で前線に復帰。復帰した1942年8月だけで30機以上を撃墜し、騎士鉄十字章を受勲した。
とはいえ、東部の激戦での無理な機動の繰り返しは古傷に大きなダメージを与え、腰の痛みを増大させる結果となった。特製のコルセットを着用するようになってからはこの痛みも減り、戦果を伸ばして大尉に昇進。さらに少佐として第502統合戦闘航空団<ブレイブウィッチーズ>司令に任命されることとなった。ただし、傷の問題もあり502JFWではあまり前線に出ず、もっぱら戦闘隊長に指揮を任せている。
交友関係
502JFW関係
502JFWでは、エディータ・ロスマンを副官的存在として重用しつつ、503JFWに所属予定だったところを横から確保した戦闘隊長のアレクサンドラ・I・ポクルイーシキン(サーシャ)に戦闘指揮の一切を任せている。サーシャの判断を尊重しつつ責任は自分でとるとはっきりさせており、その信頼は厚い。ついでにブレイクウィッチーズ関連の面倒事も盛大に任せているが、それは小さなことだ。たぶん。
その「ブレイクウィッチーズ」であるニッカ・エドワーディン・カタヤイネン、ヴァルトルート・クルピンスキー、管野直枝という組織からは敬遠されがちな三人の能力を見抜いており、502JFW結成時に三人を招聘した。また、本来501JFWに着任するはずだった下原定子を、書類を弄って横取りするかたちで確保している。
以前オラーシャ方面での戦闘中に知己となった雁淵孝美を招聘しようとしたが道中で負傷し、スオムスに派遣される予定だった妹の雁淵ひかりだけが残ったときには、ひかりを受け入れて「雁淵が所属している」として追加の物資をせしめる策に出た(扶桑で新聞の写真に写り込むまでバレなかった)。といっても、単に物資欲しさだけで所属させたわけではなく、一人前のウィッチに育てている(後述)。
その他
ブリタニアで治癒を受けたウィッチとは復帰後も親交が続いており、腰の痛みが再発した際に手紙で相談して特製の保護用コルセットを送ってもらったのもそのウィッチである。
その他、ブリタニアでの入院中に当時従軍記者として欧州を飛び回っていた加東圭子のインタビューを受けている。この時マルセイユの話をしたことが加東をアフリカ取材に向かわせ、結果的に統合戦闘飛行隊「アフリカ」設立のきっかけとなった。
第二次ネウロイ大戦初期から戦っており、JG52出身なこともあって、カールスラントの指揮官級ウィッチの多くと親交がある。501JFW司令のミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ、503JFW副司令のフーベルタ・フォン・ボニンとは、それぞれ(年齢・階級の差に関わらず)ファーストネームで呼びあい、敬語抜きで話す仲。しかし上記したように、502の戦力維持のために裏技的なやり口を厭わず、しかも態度がえらくずうずうしいため、周囲からの扱いはいまいちどころではない。
ミーナからは、下原をかっさらった上、戦闘隊長坂本美緒まで引き抜こうとし、挙句さらなる引き抜きを画策して譲歩の余地すら見せなかったために「強欲女、人類の敵、ネウロイ以下の悪党」と罵倒され、サーシャどころか副司令ボニンまで引き抜かれかけた503JFW司令ブロニスラヴァ・フェオクチストヴナ・サフォーノフ(温和寡黙で知られる)には、前者について「くたばれ」の一言、後者に「さっさとくたばれ」の一言のみの手紙をそれぞれ送られるほど。
むろん(少なくともミーナには)本気で憎まれているといった訳ではなく、古傷を心配されたりなどもしているものの、どこかよそよそしい関係になっている(全面的に自業自得である)。ちなみに、飛行学生時代に墜落し、ミーナの実家の屋根に穴を空けた経験がある。
なお、当の本人はどこ吹く風で「感じてきた」とか言い出すから困る。カールスラント陥落前にJG52で戦っていた頃から図太さでボニンを驚かせていたらしく、さらにはかつてハンナ・U・ルーデルが地上勤務を条件にスオムス派遣されることになった時、山ほどのソーセージと引き換えにJu87を調達(ほぼ横流し)したのが彼女(当時13歳ごろ)だったことが語られているくらいなので、そのあたり、まさに筋金入りの図太さといえる。
登場
初登場は原作者・島田フミカネサイト内の「next world witches」にて。書籍媒体では「ワールドウィッチーズ」に登場している他、『アフリカの魔女 ケイズ・リポート』1巻で加東圭子のインタビューを受けた際のことが描かれている。
アニメでは『ストライクウィッチーズ劇場版』で台詞無しながら他の502JFWの面々とともに姿を見せ、西へと旅立つエイラとサーニャを見送ったのが初登場。『ブレイブウィッチーズ』ではメインキャラクターとして登場する。
その後、『ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN』第11話では、統合軍東方総軍最高司令官エアハルト・フォン・マンシュタイン元帥やひかりとともに西部方面統合軍総司令部に赴いており、偶然宮藤芳佳らと行き会うというかたちでゲスト出演している。
『ブレイブウィッチーズ』での活躍
『戦いたければ、強くなるんだな』という言葉とともに、ひとまず502JFWに雁淵ひかりを迎え入れる決断を下したのが隊長である彼女である。彼女はその言葉の通り、ひかりが戦力にならないようであれば扶桑に返すと厳しく言い渡し、一度は実際にその書類を用意させるほどであった。ひかりを迎え入れたのも、負傷した雁淵孝美の着任前提で送られてくるはずの扶桑からの補給物資目当てという感は否めない。
しかしそういった言動と淡々とした性格から想像される冷徹な顔の一方で、ひかりが扶桑に帰る前の思い出づくりにと飛行を許可したり(結果として、ひかりの帰国に若干の様子見期間を与えるきっかけとなった)、“ロスマン先生”が本気でひかりの教導に乗り出したのを好意的に受け入れたりといった、クールでありつつ優しい一面も見せており、隊員たちからも慕われているのが見て取れる。
また、ときに隊員たちがお祭り騒ぎに興じるのを認めたり、自分からそれを盛り上げる行動を取りに行くようなこともあるなど、意外とお茶目なところもあるようだ。プレゼント交換(ドヤッ
関連動画
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関連項目
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兄弟記事
- ウルスラ・ハルトマン
- エディタ・ノイマン
- エーリカ・ハルトマン
- オティーリエ・キッテル
- ゲルトルート・バルクホルン
- ハイデマリー・W・シュナウファー
- ハインリーケ・プリンツェシン・ツー・ザイン・ウィトゲンシュタイン
- ハンナ・U・ルーデル
- ハンナ・ユスティーナ・マルセイユ
- フーベルタ・フォン・ボニン
- マリア・マグダレーネ・ディートリヒ
- ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ
- メッサーシャルフ社
- ライーサ・ペットゲン
- エディータ・ロスマン
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