『ドラゴンボール 神龍の謎』とは、鳥山明の漫画『DRAGON BALL』を原作としたファミコン用アクションゲームである。発売元はバンダイ、開発はトーセ。
概要
『ドラゴンボール』のゲーム化第1作。1986年11月27日発売。1988年には北米とフランスでNES(海外版ファミコン)版も発売されているが、タイトルは『Dragon Power』となっており、『ドラゴンボール』とは無関係のゲームになっている。
売り上げ本数はなんと125万本。これはジャンプ原作のゲームとしては史上2番目の記録である(長らく1位の座を死守していたのだが全世界で発売されたゼノバースによって抜かれた。)
主人公の悟空を操作して、敵を倒しながらシナリオにそってステージを攻略していく。
基本はトップビュー方式のフィールドだが、ボスや一部のイベントはサイドビュー方式に切り替わる。
FCソフトにありがちな高難度のゲームとして有名で、ネット上の動画ではじめてラスボスを見たという人は多い。
また、ヤムチャが異様に強いゲームとしても有名である。プレイした人なら間違いなく3面のヤムチャに泣かされた思い出が出てくるだろう。
なお、本作はニンテンドーDSソフト『ドラゴンボールDS2 突撃!レッドリボン軍』やニンテンドー3DSソフト『バンダイナムコゲームスPRESENTS Jレジェンド列伝』に再収録されており、現在でもプレイが可能である。(ただし突撃!のほうはあるコマンドを入力すると体力が回復、Jレジェンド版はステートセーブ、ステートロード、ヒント機能があるため純粋な難しさはファミコン版でしか味わえない)
シナリオ
ブルマとの出会い~ピラフ城までは、多少のアレンジはあるものの原作の流れを踏襲している。
ピラフ城攻略後に神龍が登場し、願い事をひとつ叶えてもらえる。
「神龍の謎」というゲームタイトルからして、初見の者はこの時点でそろそろ終盤に近いかなと思いがちだが、実際にはまだ全体の半分にも達していない。
神龍後はオリジナルのシナリオが展開し、カンフー大会に出場したり、月やジャングルに行ったり、高層ビルを登ったりする。タイトルに反して、ぶっちゃけ神龍とは全く関係ない。ちなみに、作中に登場するオリジナルキャラの「クリリアン」は原作者の鳥山明氏による描き下ろしである。
ところどころで挿入される会話シーンはタルいので飛ばすことが多く、月以降の難度が鬼畜なためにシナリオを気にしている余裕がないので、悟空がいったい何と戦っているのか理解せずにプレイした人は多いはず。
実はこのゲームが開発されていたときはジャンプでマッスルタワー編が始まったばかりの頃であり、アニメも4月に始まったばかりという「どう考えてもゲームにするには素材不足」という状況であった。そのためこのようなオリジナルの要素が強いシナリオになってしまったと思われる。
願いごと
ピラフを倒すと神龍登場イベントが起こり、願い事をひとつ叶えてもらえる。
願い事は用意された選択肢から任意で選ぶのだが、その内容は「タイトル画面の龍を動かす」というどうでもいいものから「体力の最大値を上げる」という超重要なものまでいろいろ。
もし本気で全クリする気ならば、体力上げ一択である。時間を節約したければ「未来を見る」もあるかもしれないが。
なお原作にならって「パンティーがほしい」という選択肢も存在する。
これまた初見殺しというか、これが正解だろ常考と選んでも、固有のショボイ会話イベントが見られるだけでゲーム攻略にはまったく役に立たない。
難易度
プレイした人ならわかるが結構な難度で有名である(ウワサでは2ちゃんねるのゲーム板でファミコンの高難度のゲームをクリアするスレッドがたったとき、このゲームだけはクリアできないと2ちゃんの住人が投げたらしい)。
高難度の原因は体力が約4秒に1ずつ減っていく(宇宙なら1秒につきHP1減っていく)という大飯食らいの悟空を再現しすぎてしまったシステムのせいだろう。
HPの回復にはホイポイカプセルから出る肉(HP20回復)かケーキ(HP100回復)もしくはルーレットカプセル部屋で特殊な条件で取ると出るカプセルハウス(HPが現在値に+100され、かめはめ波が一発こっきりのPかめはめ波になる)しかない。ところがこのゲームのホイポイカプセルは敵を倒したときにランダムに出るか、隠し部屋や特定の建物にしかない。さらに出てくるアイテムもランダムである。
つまり普通のアクションゲームなら「ここに体力の回復がある」というポイントが存在するのだが、このゲームにはそういったものが道中存在しない。※ただし6面終了時の体力の最大値を上げる願いをかなえると7面スタート時にHP250になり、そのまま進んでいって10面終了時HPが1でもあれば11面ではHP150からスタートするようにはなっている。ただし両方とも面をクリアしないといけないため、やはり道中のHP回復は祈るしかない。
さらに11面以降コンティニューするとなんと11面からのスタートになる(たとえ最終14面でコンティニューしても11面からスタートとなる)うえに、HPの最大値は150に戻り(しかもスタートするときはHP100の状態)いままでストックしたかめはめ波も如意棒もすべてロストした初期状態からスタートする。そのため11面以降でコンティニューすると難易度が跳ね上がるため、リセットボタンを押して最初からやり直した方がマシというのも高難度に拍車をかけている。
とはいえ少人数ながらRTA走者もいるゲームなので決してクリアできないわけではなく、隠し部屋をすべて暗記し、雑魚には目もくれず、ボス戦はパターンを構築してしまえばどうにかクリアできる。またアクション部分は忍者龍剣伝や魔界村、高橋名人の冒険島に比べると低いのでがんばればどうにかなる・・・と思う。
なお、補足しておくと「ケーキが出ないとクリアできない」、「運ゲー」とよく言われるが相当練習すれば前述のように雑魚に目もくれず、ボスはパターンで倒せる上、ラスボスはHP60程度あれば撃破できるのでクリアは可能である。
ただ、異様に短いBGMのループにイライラくるのと、そこまでの腕になるのにかなりの時間を費やすことになるので余程ドラゴンボールが好きか、このゲームを意地でもクリアしたいかのどっちかでないと途中で嫌になること請け合いである。
最後に意外と知られていないが実はラスボスが一番右端まで移動すると悟空がかめはめ波をストックしていない場合、かめはめ波以外悟空の攻撃が一切届かないというまさかの安全地帯持ちラスボスである。
関連動画
プレイ動画
TAS
CM・BGMなど
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- ドラゴンボール
- ドラゴンボール関連項目一覧
- ドラゴンボール 大魔王復活
- キャラゲー
- ゲームのタイトル一覧
- ファミリーコンピュータ
- バンダイ
- トーセ
- ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境 (「トーセが開発してバンダイから発売された1986年のファミコンのキャラゲー」という共通点が多いゲームソフト。本作と同じく、売り上げ本数125万本のミリオンセラー)
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