ユキノビジンとは、1990年生まれの日本の元競走馬・繁殖牝馬である。
この記事では実在の競走馬について記述しています。 この馬を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するキャラクターについては 「ユキノビジン(ウマ娘)」を参照してください。 |
概要
父サクラユタカオー、母ファティマ、母父ロイヤルスキーという血統。父は中距離戦線でレコードホルダーとして名を馳せた快足馬。母父は日米でGI馬を輩出した米国馬。母は1勝馬で近親に活躍馬もいないが牝系は非常に古く、遡るとクモハタ、セフト、シアンモア、ガロンと戦前~戦後を代表する種牡馬が血統表に現れてくる。
旧3歳8月、公営岩手の所属馬として盛岡競馬場でデビューし勝利。岩手ではデビューから3連勝を飾るが重賞の南部駒賞で5着に敗れる。
旧4歳になり中央競馬へ移籍。この時代はオグリキャップを筆頭に地方からの移籍馬がターフを賑わせたが、ユキノビジンの場合は元々中央でデビューする予定だったが預託厩舎に空きがなかったため一時的に地方でデビューさせたのであり、当初から中央へ移籍することが前提だったので少々事情が異なる(馬主のしばらくダートを使いたいという意向もあったようだが)。
中央初戦はOPクロッカスS。芝実績が全くなかったこともありブービーの9番人気だったが、実質逃げるような競馬から上がり最速で3馬身ちぎる圧倒的な競馬で勝利。クラシック戦線へ駒を進める。
迎えた桜花賞。大本命はトライアルのチューリップ賞をデビュー3戦目で圧勝してきたベガ。4戦2勝2着2回の安定勢力マックスジョリー、トライアル4歳牝馬特別(現:フィリーズレビュー)を快勝したヤマヒサローレルが対抗で上位3頭の評価だった。ユキノビジンは5番人気である。
2番枠から出たユキノビジンは枠なりで中団のインに落ち着き、先行策を取った人気馬をみる位置につける。前が早めに動き出したのに合わせユキノビジンも3角で馬群を割って外に持ち出し、前を射程圏に入れる。そのまま4番手で直線を向くと、残り1ハロンから末脚を伸ばして人気各馬をかわしていく。先に抜けていたベガにも勢いよく迫ったがクビ差振り切られ惜敗する。
続くオークスは3番人気に押し上げられた。本番は前走と逆に自身が3番手の積極的な競馬に出て直線では一度先頭に立つが、外につけてきていたベガにあっさり振り切られまたも敗戦。しかし後続馬は封じて2戦連続の2着に入り地力を示した。なお、この頃は股関節の不安と戦いながら走っており、まともだったらあるいは・・・と言われたとか。まあ、それを言ったらベガも生まれつき脚部不安を抱えていたので同じなのだが。
夏は休養し、秋初戦のGIIIクイーンSは春の戦いぶりが買われ1番人気。レースも早め先頭から最速上がりの強さでホクトベガを完封。重賞初制覇を果たした。しかしGIエリザベス女王杯では前走破ったホクトベガらの前に10着と惨敗。騎乗した岡部幸雄曰く「スタンド前で歓声に喜んでスキップしちゃった」そうな。
続くOPターコイズSでは意地の勝利を見せたが、その後脚部不安が長引き出走できないまま引退した。繁殖牝馬としても実績は残せず、功労馬となったのち2016年に26歳で逝去した。
(元々中央所属予定馬だったとはいえ)地方出身の生い立ち、東北のイメージにも合う美しい馬名とそれに似合ったライバルとは対照的な父譲りの栗毛と可愛らしいルックス、また白いメンコにたてがみにも白いリボンを編み込んだ名前さながらの馬装もあって実績以上に高い人気を誇り(特に女性人気が大きかったそうな)、オークス後には重賞未勝利馬としては異例のぬいぐるみも発売された。時勢に乗ったとはいえ、一時代を彩った牝馬といえよう。
ちなみに、ユキノビジンの担当厩務員はユキノビジンが活躍したことで知り合った女性と結婚。娘さんは、タレント・YouTuberとして、現在は経歴を生かし地方競馬の広報番組MCを努めているが、名前はユキノビジンから取られた「優希乃(ゆきの)」である。
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https://twitter.com/yukino__0828/status/1568982742645489666
血統表
サクラユタカオー 1982 栗毛 |
*テスコボーイ 1963 黒鹿毛 |
Princely Gift | Nasrullah |
Blue Gem | |||
Suncourt | Hyperion | ||
Inquisition | |||
アンジェリカ 1970 黒鹿毛 |
*ネヴァービート | Never Say Die | |
Bride Elect | |||
スターハイネス | *ユアハイネス | ||
スターロツチ | |||
ファティマ 1983 栗毛 FNo.6-a |
*ロイヤルスキー 1974 栗毛 |
Raja Baba | Bold Ruler |
Missy Baba | |||
Coz o' Nijinsky | Involvement | ||
Gleam | |||
ビューティワン 1975 栃栗毛 |
*ダッパーダン | Ribot | |
So Chic | |||
ミスジェーン | *リンボー | ||
ジエーン | |||
競走馬の4代血統表 |
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あいつさえいなきゃなあ。ルックスでは圧勝してるのに
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関連項目
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