1993年クラシック世代とは、競馬において1990年に生まれ1993年にクラシック競走を走った（旧4歳、現3歳を迎えた）競走馬の世代である
概要
国内
菊花賞を含むGI3勝、15戦連続連対を挙げた顔がでかい馬ナリタブライアンの兄ビワハヤヒデを代表とする世代。クラシックで三冠を分け合った「鬼脚」の皐月賞馬ナリタタイシン、柴田政人にダービーを贈った日本ダービー馬ウイニングチケットとの頭文字を合わせてBNW世代とも言われる。
その他の牡馬のGI馬では、日本レコード2回を記録したネーハイシーザーと、サクラ軍団の主戦・小島太の騎手キャリアの掉尾を飾ったサクラチトセオーの天皇賞(秋)馬2頭に、宝塚記念のレコード勝利がライスシャワーの悲劇に掻き消されてしまった不運な馬ダンツシアトル、朝日杯3歳S以来3年11ヶ月ぶりにアルゼンチン共和国杯を勝ち最長重賞勝利間隔記録となったエルウェーウィンがいる。騸馬では、レガシーワールドに続いてジャパンカップを優勝したマーベラスクラウンがいる。
牝馬のGI馬では、曲がった脚で二冠に輝き繁殖としてもアドマイヤベガ・アドマイヤドンの兄弟を送り出した「西の一等星」ベガ、ベガはベガでもエリザベス女王杯で三冠を阻止した後にダートに転向して無敵を誇りドバイで星になった「永遠なる砂の女王」ホクトベガ、マイル戦線に君臨した「マイルの女王」ノースフライト、阪神3歳牝馬ステークスで120,740円の当時馬連最高払戻金額を叩き出したスエヒロジョウオーがいる。
その他、ステイヤーとして長く活躍したリアルシャダイ産駒のステージチャンプ、ステージチャンプと同じリアルシャダイ産駒で同じく長距離路線の名脇役だったハギノリアルキング、芝とダートで活躍したトーヨーリファール、シンザン系最後の大物として期待されたマイシンザン、帯同馬としてフジヤマケンザン・シーキングザパール・アグネスワールドの海外遠征を支えたドージマムテキ、未勝利のまま青葉賞に挑み条件戦でもGIでも相手なりに善戦し続けたロイスアンドロイス、障害帰りで挑んだ日経賞で単勝355.7倍の超大穴を開けたテンジンショウグンなど。
牝馬には岩手からやって来た美少女アイドルホースのユキノビジン、混合重賞4勝を挙げ中距離で牡馬と渡り合ったワコーチカコ、ハーツクライの母で自身も重賞2勝を挙げたアイリッシュダンス、可愛らしい名前と綺麗な馬体で人気を集めたキャロットファーム初期の活躍馬ポジー、七冠馬シンボリルドルフと牝馬三冠馬メジロラモーヌの間に産まれ「十冠ベイビー」と呼ばれたメジロリベーラなどもいた。
地方競馬では、第1回黒船賞で地元高知勢の意地を見せたリバーセキトバ、東海三冠に加え名古屋の秋の鞍も制した"東海四冠馬"サブリナチェリー、中央から名古屋に移籍して東海地区に君臨し黎明期の交流重賞でも活躍したマルブツセカイオー、などがいる。アングロアラブには、サラブレッド相手にも勝利を重ねアラブ系競走馬として最高額の2億6550万円を稼いだ南関東アラブ三冠馬トチノミネフジ、セイユウ記念を3連覇したシゲル軍団のアラブ代表シゲルホームラン、全国区競走である楠賞全日本アラブ優駿に九州所属馬として初めて勝利したダイメイゴッツ、などがいる。
海外
北米は、サイテーション以来45年ぶりとなる16連勝の大記録を達成したGI11勝馬シガーの世代。他、短距離路線には日本じゃ無敵のサクラバクシンオーを負かすべく国際レースとなったばかりのスプリンターズSにアメリカから何か凄い馬が来るらしいと聞いていたら何か凄い名前の牝馬が来たソビエトプロブレム[1]、牝馬では20世紀最後のN.Y.トリプルティアラ達成馬スカイビューティなどがいる。
また、米三冠競走ではジュリー・クローン騎手がコロニアルアフェアーでベルモントSを制し、女性騎手として初めて米三冠競走の勝利ジョッキーとなった。
欧州戦線は、あまり競走面では優秀とは言い難い世代で、1995年のジャパンカップなどGI7勝を挙げたドイツのランドが活躍馬だろうか。一方で、2004年のワールドレーシング・チャンピオンシップ総合優勝馬スラマニなど多数の活躍馬を出した仏ダービー馬エルナンド、イングランディーレやスマイルトゥモロー等を輩出した伊ダービー馬ホワイトマズル、芝・ダート問わず多数の活躍馬を出した英愛ダービー馬コマンダーインチーフ、エルコンドルパサーやキングカメハメハを送り出して日本の血統図に一大勢力を築き上げた仏2000ギニー馬キングマンボ、ドイツで三度リーディングサイアーとなったモンズーンなど繁殖面では優秀な世代でもあった。また、メイショウドトウの父として知られる種牡馬ビッグストーンもこの世代。
その他、1994年のムーランドロンシャン賞で武豊に「日本人騎手初の海外G1制覇」の偉業を達成させた名牝スキーパラダイスがいる。スキーパラダイスが来日して勝った1994年の京王杯SCは1～4着を外国馬が独占して日本の競馬ファンを愕然とさせたが、2～4着に入ったザイーテン、サイエダティ、ドルフィンストリートも同世代である。もう一頭ぐらい来日していたような気もするが気にしちゃいけない。スキーパラダイスは繁殖牝馬としてもエアトゥーレを出している。
オセアニアでは、1995年にニュージーランドのドリエマスがコーフィールドカップとメルボルンカップの同一年度制覇を成し遂げている。
主要競走勝利馬
中央
世代別平地GI
| 競走名 | 1992年(現2歳/旧3歳) | 1993年(現3歳/旧4歳) |
|---|---|---|
| 朝日杯3歳ステークス | エルウェーウィン | |
| 阪神3歳牝馬ステークス | スエヒロジョウオー | |
| 皐月賞 | ナリタタイシン | |
| 東京優駿(日本ダービー) | ウイニングチケット | |
| 菊花賞 | ビワハヤヒデ | |
| 桜花賞 | ベガ | |
| 優駿牝馬(オークス) | ベガ | |
| エリザベス女王杯 | ホクトベガ |
地方
古馬混合競走
| 競走名 | (現3歳/旧4歳) |
(現4歳/旧5歳) |
(現5歳/旧6歳) |
(現6歳/旧7歳) |
(現7歳/旧8歳) |
(現8歳/旧9歳) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 川崎記念 | ホクトベガ | ホクトベガ | ||||
| かしわ記念 | ヤマノセイコー | |||||
| 帝王賞 | ホクトベガ | |||||
| 北日本マイルチャンピオンシップ南部杯 (～1994) マイルチャンピオンシップ南部杯(1995～) |
ホクトベガ | |||||
| 東京大賞典 | ||||||
| セイユウ記念 | エルデンライデン | |||||
| タマツバキ記念 | 1996年より地方開催 | |||||
| 全日本アラブ大賞典 | トチノミネフジ | トチノミネフジ | カサイオーカン | 1997年廃止 | ||
| 全日本アラブクイーンカップ | ||||||
| 農林水産大臣賞典 |
海外
米三冠
| 競走名 | 1993年(3歳) |
|---|---|
| ケンタッキーダービー | Sea Hero |
| プリークネスステークス | Prairie Bayou |
| ベルモントステークス | Colonial Affair |
その他の平地主要競走(芝)
| 競走名 | 1993年 (3歳) |
1994年 (4歳) |
1995年 (5歳) |
1996年 (6歳) |
|---|---|---|---|---|
 ガネー賞 |
Pelder | |||
 コロネーションカップ |
||||
| アスコット・ゴールドカップ |
||||
| サンクルー大賞 |
||||
| エクリプスステークス |
||||
| キングジョージVI世&クイーンエリザベスステークス |
||||
 アーリントンミリオンステークス |
Awad | |||
| インターナショナルステークス |
||||
 バーデン大賞 |
Lando | Lando | ||
 アイリッシュチャンピオンステークス |
||||
| マンノウォーステークス |
||||
| アイリッシュセントレジャー |
||||
| ターフクラシック招待ステークス |
Turk Passer | |||
| カドラン賞 |
Molesnes | |||
| 凱旋門賞 |
||||
| ワシントンD.C.インターナショナル |
||||
| チャンピオンステークス |
Dernier Empereur | |||
 ロスマンズインターナショナルステークス |
Husband | Raintrap | ||
 ジョッキークラブ大賞 |
Lando | |||
 コーフィールドカップ |
Doriemus | |||
| ロワイヤルオーク賞 |
Raintrap | |||
| コックスプレート |
||||
| メルボルンカップ |
Doriemus | |||
| ブリーダーズカップターフ |
||||
 香港国際カップ |
||||
| 香港国際ヴァーズ |
その他の平地主要競走(ダート)
| 競走名 | 1992年 (3歳) |
1993年 (4歳) |
1995年 (5歳) |
1996年 (6歳) |
|---|---|---|---|---|
| ドンハンデキャップ |
Cigar | Cigar | ||
| ガルフストリームパークハンデキャップ |
Cigar | |||
| サンタアニタハンデキャップ |
Stuka | Urgent Request | ||
 ドバイワールドカップ |
Cigar | |||
| ピムリコスペシャルハンデキャップ |
As Indicated | Cigar | ||
| ハリウッドゴールドカップ |
Cigar | |||
| ホイットニーステークス |
Colonial Affair | |||
| パシフィッククラシックステークス |
Tinners Way | Tinners Way | ||
| ウッドワードステークス |
Cigar | Cigar | ||
| ジョッキークラブゴールドカップ |
Miner's Mark | Colonial Affair | Cigar | |
| ブリーダーズカップクラシック |
Cigar |
年度表彰馬
JRA賞
| JRA賞 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 表彰部門 | (旧3歳) |
(旧4歳) |
(旧5歳) |
(旧6歳) |
1996年 (旧7歳) |
(旧8歳) |
1998年 (旧9歳) |
| 最優秀3歳牡馬 | エルウェーウィン | 3歳限定部門 | |||||
| 最優秀3歳牝馬 | 3歳限定部門 | ||||||
| 最優秀4歳牡馬 | ビワハヤヒデ | 4歳限定部門 | |||||
| 最優秀4歳牝馬 | ベガ | 4歳限定部門 | |||||
| ビワハヤヒデ | |||||||
| ノースフライト | |||||||
| 最優秀父内国産馬 | |||||||
| 最優秀スプリンター(~1992) 最優秀短距離馬 (1993年~) |
|||||||
| 最優秀ダートホース | |||||||
| 最優秀障害馬 | |||||||
| 最優秀アラブ | マリンワン | ||||||
| 年度代表馬 | |||||||
NARグランプリ
| NARグランプリ | ||||
|---|---|---|---|---|
| 表彰部門 | 1996年(現6歳/旧7歳) | |||
| サラ系3歳最優秀馬 | 1994年新設 | |||
| アラ系3歳最優秀馬 | 1994年新設 | |||
| サラ系4歳最優秀馬 | 1994年新設 | |||
| アラ系4歳最優秀馬 | 1994年新設 | |||
| サラ系5歳以上最優秀馬 | 1994年新設 | マルブツセカイオー | ||
| アラ系5歳以上最優秀馬 | 1994年新設 | トチノミネフジ | ||
| 年度代表馬 | 1994年統合 | トチノミネフジ | ||
| サラ系年度代表馬 | 1994年統合 | |||
| アラ系年度代表馬 | トチノミネフジ | 1994年統合 | ||
| ばんえい年度代表馬(~1993) ばんえい最優秀馬(1994~) |
ダイヤキャップ | |||
エクリプス賞
| 表彰部門 | (2歳) |
(3歳) |
(4歳) |
1995年 (5歳) |
1996年 (6歳) |
|---|---|---|---|---|---|
| 最優秀2歳牡馬 | Gilded Time | 2歳限定部門 | |||
| 最優秀2歳牝馬 | Eliza | 2歳限定部門 | |||
| 最優秀3歳牡馬 | Prairie Bayou | 3歳限定部門 | |||
| 最優秀3歳牝馬 | Hollywood Wildcat | 3歳限定部門 | |||
| 最優秀4歳以上牡馬 | 4歳以上限定部門 | Cigar | Cigar | ||
| 最優秀4歳以上牝馬 | 4歳以上限定部門 | Sky Beauty | |||
| 最優秀4歳以上芝牡馬 | 4歳以上限定部門 | ||||
| 最優秀4歳以上芝牝馬 | 4歳以上限定部門 | Possibly Perfect | |||
| 最優秀スプリンター | Cherokee Run | Not Surprising | Lit de Justice | ||
| 年度代表馬 | Cigar | Cigar |
著名馬
- アイリッシュダンス
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ウイニングチケット
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エルウェーウィン
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サクラチトセオー
- サブリナチェリー - 東海四冠馬
- シゲルホームラン
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スエヒロジョウオー
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ステージチャンプ
- ダイメイゴッツ
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ダンツシアトル
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テンジンショウグン
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ドージマムテキ
- トチノミネフジ
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ナリタタイシン
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ネーハイシーザー
- ノーザンレインボー
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ノースフライト
- ハギノリアルキング
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ビワハヤヒデ
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ベガ(競走馬)
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ホクトベガ
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マーベラスクラウン
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- マルシンヴィラーゴ
- マルブツセカイオー
- メジロリベーラ - 十冠ベイビー
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ユキノビジン
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ロイスアンドロイス
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海外
- アワッド(米)
- エルナンド(仏)
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キングマンボ(仏)- コマンダーインチーフ(英)
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- ソビエトプロブレム(米)
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ハリウッドワイルドキャット(米)- ビッグストーン(仏)
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ランド(独)
関連動画
関連リンク
関連項目
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脚注
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