概要
東京スポーツとは「日刊ゲンダイ」「夕刊フジ」と並ぶ三大ネタ新聞夕刊スポーツ紙である。通称「東スポ」。
グループ紙に「大阪スポーツ」(大スポ)、「中京スポーツ」(中京スポ)、「九州スポーツ」(九スポ)の各紙がある。
「飛ばしの東スポ」の異名を持ち、浅草キッドからは「東スポは日付以外は全て誤報」と評されたことがある。
なお夕刊紙という特性上、翌日の日付で発行される為、ある意味日付含めて全部ウソとも言える。
情報を判別せずにそのまま掲載することが多く、ほとんどが憶測とネタで埋め尽くされているものの、時折「本物の独占スクープ」だった例もある為、油断ならないことも。的中させた場合は「本紙既報通り」と記事に書かれる為、先行する報道を知らずとも判別できる。
他の夕刊紙よろしく飛ばし記事によってファン感情を逆撫ですることが多い為、アンチが存在する一方、ネタに突き抜ける姿勢やたまにあるスクープ記事目当てで支持するファンも多い。
因みに東スポの運動部記者は必ずと言っていいほどスーツ姿で取材に臨む事を心がけており、「選手がユニフォームという正装を着ているのだから記者も正装をすべき」という考えによるものだという。ならもっとマシな記事書けというツッコミをしてはいけない。
そういった姿勢もあってかゲンダイ、夕刊フジと違い「取材対象から出禁を食らってない」。
(一時全日本プロレスから「断交」されたものの、現在は取材を許可している模様)
特徴
夕刊スポーツ紙ということもあり、社会問題を真面目に扱った記事を出すと立ち位置が他の夕刊紙と被り、かといって野球や相撲などの試合速報ではまず朝刊紙には勝てないため、エンタメ性の強い読み物記事、また競馬やプロレス関連、お色気に強みを持つ。
お色気関連としては「男セン」面を掲載している他、連載漫画の「みこすり半劇場」、同紙のプロ野球記者からAV女優に転向した澁谷果歩が有名。また野球関連では埼玉西武ライオンズの情報に定評があり、一方中日ドラゴンズ関連では煽るような記事が多いため嫌われている。
プロレス
創刊当時からプロレスには特に力を入れており、古くは力道山の頃にまで遡る。
理由としては夕刊紙であり他のスポーツの速報に勝てないということの他に、「八百長(ブック)疑惑がある為他の新聞が扱わなかった」などが挙げられる。
その年活躍したプロレスラーを表彰する「プロレス大賞」を制定する他、過去には東スポ主催の興行も行っていた。
余談だが、プロレスラーのKUSHIDA(現:WWE所属)は学生時代にアルバイトとして働いていた経験がある。
競馬
毎年11月に重賞レース「東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ)」を開催している通り、競馬にはガチ。
中央競馬の開催前日発売号には全レースの馬柱(馬の成績表)を掲載する他、開催前日が日祝日の場合は通常休刊となるところを臨時発行したりと充実している。さらに500円ほどする競馬新聞に比べ1部150円と値段も安く、予想も確実という点で評価されることも多い。
コラムも充実していて、主な寄稿者には競馬専門記者だけでなく、安藤勝己や田原成貴といった元騎手、井崎脩五郎や矢野吉彦といった競馬メディアに携わる者、さらには田中将大や田中裕二といった他の世界の有名人の名前も。
東スポ見出し
とにかく見出しのインパクトで読者を引き込むスタンスを取っており、「大事件翌日でも何一つブレない」ことで有名。
以下にその一例を挙げる。
- 衝撃写真カッパ発見
- 阪神次期監督上岡龍太郎
- デーブスペクター埼玉生まれの日本人
- ネッシー遂に生け捕り
- マドンナ痔だった
- 人面魚重体脱す
- バージニア山中で発見、プレスリー生きていた
- マイケル、まだらチンポ
- 電線に止まったUFO
- アンパンマン ペコちゃん追放
- 眞鍋かをり 出馬の香り
- 小倉キャスター生放送中にヅラ落ちる
- 大仁田爆死!(隣に小文字で「も辞さず」)
- 松井AV1000本箱詰め処分
ただし、見出しにもトリックがあり、ゴシップ的な内容の芸能人の見出し文には「?」「!!」「!?」「か」「へ」「も」「説」「論」「危機」「疑惑」などと小さく書いて断定表現を避けている。ただし、UMA関係、明らかな芸能人ネタ、ある程度事実を掴んだネタ、誤解を招かないようにフォローした記事に関しては断定表現を使う傾向が多い。
インターネット上にアップロードされている東スポの見出しを撮った写真について全面または広く写っている写真は良いのだが、文末の部分より先がない写真に関しては断定表現を避けた文字や記号が入っている可能性が高いため、気を付けて読まなければならない。
その他
- 松井秀喜のAV好きネタ、東京ヤクルトスワローズの赤川克紀・中村悠平のホモ疑惑(所謂「あっ、ホモだ」)、新日本プロレス・内藤哲也とのファミレスコントインタビューなどスポーツ選手関連の元ネタはここからだったりする。
- 名誉毀損で訴えられた際に「東スポの記事を信用する人間はいない。本人にとっては不快だろうが、東スポのくだらない記事なんだから名誉棄損までにはいかない(要約)」と主張し、一審では勝訴した。
しかし、二審では東スポは敗訴となったが、その経緯が面白い。判決の内容が「その記事を見て信じる人もいる可能性がある(要約)」という判断で名誉棄損として認められたが、直後に裁判長から東スポに「東スポが『記事を信用する人はいない』と自分で言って開き直ってたら、『新聞として私はもう死んでます』と言ってるのと同じでひどく無責任だ(要約)」と説教をした逸話がある。どちらにしても両裁判長も東スポの無責任さについて述べており、このことから「東スポの記事を信用する人間はいない」という裁判での解釈だけは残ったのである。のちの裁判で証拠物件に東スポを持ち出した人間が敗訴した。東スポはソースにならないという判断からである。
関連動画
関連項目
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