「雲龍型輸送艦ですって?冗談。
雲龍の本当の力、見せてあげるわ」
雲龍(艦これ)とは、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」に登場するキャラクターである。
旧日本海軍、雲龍型航空母艦一番艦「雲龍」をモチーフにした艦娘。
輸送任務ではないわ、概要よ。
2014年夏イベント「AL/MI作戦」の第5海域、MI作戦海域最終エリアのクリア報酬として先行実装。
外国産でも何でもない純然たる日本の空母であり、設計思想から飛龍をベースに蒼龍のパーツをくっつけたような形になるものと思われていたのだが、いざ実装されてみると白に近い銀髪に金眼、そして彼女以前のどの艦娘とも異なった三国無双どこかアジアンテイスト漂う服装と、色んな意味で予想を超えるデザインだった。
しかしそのおっp・・・スタイルはかなりのものを持っており、意味ありげに中央にスキマが開いている胸部装甲上の服も合わせ、早速撃沈される提督も多数いた模様。と言うか8/14の時点でケッコンを成し遂げた提督がいる事が確認されている。
大きく出ているヘソの下はひじょ~~~に短いプリーツスカートで、当然のごとく絶対領域も完備。
中破するとスカートが全部脱げてモロパン(?)状態で片立て膝という物凄いポーズを見せてくれる。
更に改では下着がより露わになるが、上下ともほとんど紐のみという超絶エロ下着だ、けしからん!
彼女が扱う艦載機発艦方式は式神に命を吹き込んで艦載機を生み出す方式で、龍驤や飛鷹・隼鷹などの陰陽道スタイルの軽空母に近いものとなっている。
しかし全く同じと言う訳でもなく、彼女が使う飛行甲板は巻物ではなく錫杖の先に掛け軸をくくりつけたような形のもの(幡(ばん)?)である。
雲を模していると思われる髪形・色や服装のデザインも合わせて考えると、陰陽道ではなく修験道をベースにしているのではないかと思われる。
性格は物静かな部分が多く、口にする言葉の上では戦闘時など結構熱くなっているところがあるのだが、声そのものは荒げる事はあまり無い。
戦争末期で余裕を持った建造というものが殆ど無かった時代の生まれであるからか、工廠で新しい艦娘が完成すると誰でも「戦時急造艦」と呼ぶ。
なお、改にすると「天城かな?」と新造艦を見るたびに妹の配備を待つセリフが聞かれる。天城と言えば、正規空母・赤城が空母に改装される前に同時建造されていた姉妹艦の巡洋戦艦・天城がおり、赤城と共に航空母艦に改装されていたものの関東大震災の被害による大破から改装が中止され解体されているが、雲龍型航空母艦2番艦の天城はたまたま名前が被っただけであって、艦自体は何の関係も無い別もの。建造時期も20年以上離れている。
また艦載機を積む事がなかった史実のためか、新しい艦載機を積む事に強い興味を示す。
改にすると新型艦載機をくれたお礼に「色々してあげる」とまで。
なお放置すると提督の耳が聞こえていないと思ったのか、涼しい顔をして連絡機か艦爆の2択を迫ってくるので注意。
雲龍の本当の性能、見せてあげるわ。
「完成したのが終戦間際すぎたせいで、積むべき艦載機が残っていなかった」と言う史実を反映してか、初期装備としては何も艦載機を持っていない。持っているのは対空機銃系装備2つのみである。
鎮守府で開発しているものを配備してあげよう。
ステータスとしては量産前提の中型空母である事からそこまで高い訳では無く、一見すると正規空母の中ではかなりの低水準に見える。
しかし本艦の最大の特徴はその燃費の良さにある。飛鷹型軽空母に毛が生えた程度の消費量であり、大鳳・加賀の様な大型空母と比較すると約半分~2/3ほどしか消費しない。
更に火力ステータスは48と一航戦に迫るものを持ち、艦載機を積んでもすぐに全滅する3機スロットに熟練整備員を載せれば大鳳に準ずる打撃力を実現できる。
ただし搭載数は中型空母である故に少なく、制空値の確保という正規空母に求められる任務をこなすのは難しい。
総合的に見ると「低燃費火力特化型」という尖った性能の空母であり、活躍できるか否かは提督の手腕次第と言えるだろう。
その特性から「正規空母ではなく最強の軽空母」と評される事もある。
改造はレベル50と正規空母の中でダントツで一番高い。全艦娘で見ても大和のレベル60に次いで、伊8~168らと並んだ2位タイである。
しかも改装設計図を必要とするため、彼女を改にするには相当な準備が必要。
何も持っていなかった無印初期状態とは打って変わって、改では初期装備として六〇一航空隊が操るネームド艦載機を3つも持ってくる(ついでに彩雲)。それぞれ紫電改二・流星・彗星一二型甲の上位互換の性能を持つ強力な艦載機である。
しかもこのうち艦戦の「零戦52型丙(六〇一空)」は、度重なる雲龍関連任務の終着点として、「烈風(六〇一空)」への換装が可能。烈風を超える強力な対空性能と、彼女をそこまで育てる苦労と、任務達成の条件として烈風を2個も廃棄する必要がある事など、色んな意味で入手までの道のりは長い。
ちなみに「一度も実戦に出ることが無かった上に初任務で沈んだ」艦であるが、運は10(改造で12)とごく普通。
史実か……。艦載機もしっかりお願いね。
太平洋戦争の開戦直前となる1941年に、海軍では昭和十六年度戦時艦船建造及航空兵力拡充計画(通称マル急計画)を策定した。その中に、飛龍型航空母艦を設計ベースとした中型空母の建造計画が含まれていた。
当初、軍本部では、飛龍がそもそもその時点で10年前の設計であること、中型空母であること(飛行甲板が短いと、必然的に最新型ほど大型化していく艦載機の離着艦が出来ないものになる)から難色を示し、1隻だけ作ってみようかということで一時まとまりかけたが、それを覆したのが42年6月の"あの"ミッドウェー海戦である。
一気に4隻の正規空母を失ったため、慌てて今度は15隻の追加建造にGOを出す(極端すぎだろ軍本部)が、その後の戦局の悪化や物資不足のため、結局着工にこぎ着けたのすら6隻、そして完成したのは1番艦だった「雲龍」を含め全部で3隻(あとは「天城」と「葛城」)で、残る3隻(「笠置」「阿蘇」「生駒」)は未完成、そして残る8隻(うち1隻は「鞍馬」の名前まで決まっていたが[1])は戦況悪化のため、建造着手にも至らぬまま終戦を迎えることになる[2]。
ちなみに、この雲龍型と同時期に計画されたアメリカ海軍のエセックス級空母は、最終的に24隻が竣工している。これが米帝だ。
さて、雲龍型1番艦「雲龍」は、このような経緯で、1944年8月6日に横須賀海軍工廠で竣工し、2番艦の「天城」と共に栄光の第一航空戦隊に編入される。
とはいえ、この日付を見てお判りであろう。日本海軍航空戦力は44年6月のマリアナ沖海戦ですり潰され、一航戦も「翔鶴」「大鳳」を失っており、事実上解隊しての再編成であった。(一航戦で残されていた「瑞鶴」は「瑞鳳」「千歳」「千代田」と共に三航戦として再編された)
その初陣となった……もとい、なるはずだったのはレイテ沖海戦。しかし、肝心の載せるはずだった六〇一航空隊の艦載機と搭乗員達は台湾沖航空戦ですり潰されてしまい、新生一航戦は留守番となってしまう。
そして、出撃した三航戦の空母達は、エンガノ岬沖航空戦で壮絶に散っていった……。
もはや乗せるものが何も無い空母となった「雲龍」に下された初の任務、それはアレ……特攻兵器「桜花」のフィリピンへの輸送任務だった。
1944年12月17日。「雲龍」は、護衛に駆逐艦「時雨」と松型駆逐艦2隻を連れて、呉からマニラに向かって出発した。
しかし、その行動は既に米軍に筒抜けだった。
12月19日、悪天候の中を突いて東シナ海を南下していた「雲龍」達は、だがそこで待ち構えている存在を知る由も無かった。それは歴戦の米軍潜水艦「レッドフィッシュ」だった[3]。
16時30分、「レッドフィッシュ」は魚雷4発を斉射。「雲龍」はその魚雷発射音を探知、直ちに回避行動に入った。そして、3発までは回避したが、最後の1発をかわせずに、右舷にまともに受けてしまう。缶に進水し、機関室では火災が発生して、ついに足が止まってしまう。
それは、よりによって「レッドフィッシュ」の目の前だった。
絶好の好機を逃す義理などない「レッドフィッシュ」は魚雷を発射し、それは「雲龍」の右舷に命中する。最初の魚雷のせいで右に傾いていたため、その魚雷が命中したのは、本来は海面より上に位置して魚雷が当たるはずもない第1格納庫であり、そしてそこには「桜花」が満載されていた。
次々と「桜花」が誘爆し、そして火災はついに火薬庫に及び、「雲龍」は大爆発を起こして沈没し、艦長以下1241人が共に海に沈んだ。
護衛任務に就いていながら、目の前でしてやられた「時雨」達は猛反撃を見せ(実際に爆雷を撃ったのは松型駆逐艦「檜」であるが)、あと一歩まで「レッドフィッシュ」を追い詰めるも、取り逃がしてしまう(この時の損傷のため、「レッドフィッシュ」は45年7月まで修理)。
こうして、「雲龍」は本来の任務のはずの航空戦を一度も出来ないまま、僅か4ヶ月という短い艦生を終えて東シナ海に眠ることとなった。1945年2月20日、除籍。
そして、時は流れて2008年、そうりゅう型潜水艦2番艦「うんりゅう」として、その名は受け継がれた。2010年に竣工した「うんりゅう」は、奇しくも「雲龍」が最後に旅立った呉を母港として、現在も任務にあたっている。
関連動画・・・満載したいわね。
関連静画は何がいいかしら。
情報ね、関連項目はどうなっているの?
- 艦隊これくしょん~艦これ~
- 正規空母 / 空母(艦これ)
2014年夏イベント『AL/MI作戦』 新規実装艦娘 白露型駆逐艦 - 春雨
夕雲型駆逐艦 - 早霜 清霜
雲龍型航空母艦 - 雲龍陽炎型駆逐艦 - 時津風 磯風
大淀型軽巡洋艦 - 大淀 - 時雨(艦これ) - 図らずも、雲龍の最後を看取ることになった。
- 川澄綾子 - 川澄艦隊
脚注
- *なお、2番艦以降は山の名前になっているが、これは空母を量産することになったために43年6月から命名基準が変更されたという理由があり、重巡から流用したわけではない。分かりやすく言うと名前のネタ切れ回避。
- *建造計画が1隻+15隻で合計16隻、完成3隻未完3隻中止8隻だと合計14隻。あれ、計算が合わなくね? と思われた方は正しい。実は、残る2隻は、ある未成戦艦を空母に改装する代償として建造中止になっている。その改装空母こそ110番艦こと「信濃」である。
- *ちなみにこの「レッドフィッシュ」は、わずか11日前には「隼鷹」に深手を負わせている。なんとか沈没は免れたものの、この時の損傷が元となって、「隼鷹」は二度と外洋に出られなかった。詳細は「隼鷹(艦これ)」の記事を参照。
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