党首が大津綾香氏に変わってからの政策については「みんなでつくる党」の記事に記述しています。
NHKから国民を守る党とは、
- 2013年に設立した政治団体。2019年7月~2024年1月まで国政政党。党首は立花孝志→大津綾香。現在の名前は「みんなでつくる党」。
- 2019年に設立した政治団体。国政政党となったことはない。党首は立花孝志。2024年11月現在、立花をはじめNHKから国民を守る党の名義で活動している政治家はこちらに所属している。
本記事では上記1.のうち、立花が党首であった頃の記述をメインとしている。
また、本記事では、上記1.の過去名称である「NHK党」「嵐の党」「政治家女子48党」などについても紹介する。
なお、2020年東京都知事選挙で出馬していた「ホリエモン新党」はまた別団体である。本記事でも軽く触れるが、詳細は当該記事を参照。
概要
NHKから国民を守る党 | |
えぬえいちけいからこくみんをまもるとう | |
---|---|
基本情報 | |
国・地域 | 日本 |
本部所在地 | 千葉県船橋市 |
成立年月日 | 2013年6月17日 |
解散年月日 | 「みんなでつくる党」として現存 |
政党・政治団体テンプレートボックス |
元NHK職員で、NHKの不正経理疑惑を週刊文春に告発して自主退職した後、フリージャーナリストとして反NHK活動に携わってきた立花孝志が2013年6月に「NHK受信料不払い党」として設立した。
放送法に基づくNHKとの契約義務・受信料徴収・予算といった問題点や、「電通などの関係機関との癒着がある」「NHK職員は犯罪件数が際立って多い」等の主張を掲げ、自作の「NHK撃退シール」の配布等による受信料支払い拒否の促進、ひいては放送法改正による契約義務の撤廃を目指すとしている。[1]
NHK以外の政策についての議決(賛成・反対)は「党員の多数決で決める」(直接民主制)としている。ただし、憲法改正については「国民投票によって、別途国民の多数決を行う機会がある」ことを理由として、憲法改正を狙う自民党らとの交渉材料に使うことを明言している。「生活保護の現物支給化」をもう一つの党公約として掲げていたこともあったが、現在は外している。
代表である立花の選挙履歴や現職議員の所属自治体を見ればわかるように、大都市圏のベッドタウンを狙って候補者を擁立しており、これは「NHKの集金で困っている一人暮らしの学生や社会人が多く、浮動票を狙いやすいため」と説明している。
立花は2013年9月の摂津市議選、2014年2月の町田市議選と連続落選の後、同年4月の船橋市議選で初当選し地方議会に進出。任期中に辞職して出馬した2016年東京都知事選挙ではNHKの政見放送で「NHKをぶっ壊す!」と発言したことが話題を呼んだが、幸福実現党候補に次ぐ8位で落選した。翌2017年1月の茨木市議選、同年7月の都議選葛飾区選挙区と落選が続いたが、翌2018年11月の葛飾区議選で当選し、約2年ぶりに議員職に返り咲いた。
2019年7月の参院選において比例代表で1議席を獲得。また、選挙区で擁立した候補者の得票率が2%を超えたために政党要件を満たした。[2]
党名
この党は、2020年末ごろから党名を頻繁に変更している。
中でも「NHKから国民を守る党」であった期間が約7年ともっとも長く、「NHK党」を名乗った時期も略称を含めると通算で約2年あるため、Twitter等では「N国」「NHK党」とも呼ばれる。
党名 | 略称 | 期間 |
---|---|---|
NHK受信料不払い党 | - | 2013年6月17日~2013年7月23日:37日間 |
NHKから国民を守る党 | N国 | 2013年7月23日~2020年12月21日:2709日間 |
NHKから自国民を守る党 | NHK | 2020年12月21日~2021年2月5日:47日間 |
NHK受信料を支払わない方法を教える党[3] | NHK党 | 2021年2月5日~2021年5月17日:102日間 |
古い政党から国民を守る党 | 古い党 | 2021年5月17日~2021年6月28日:43日間 |
嵐の党 | あらし | 2021年6月28日~2021年7月21日:24日間 |
NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で | NHK党 | 2021年7月21日~2022年1月20日:184日間 |
NHK受信料を支払わない国民を守る党 | NHK党 | 2022年1月20日~2022年4月25日:96日間 |
NHK党 | NHK党 | 2022年4月25日〜2023年3月8日:318日間 |
政治家女子48党 | 政治家女子 | 2023年3月8日~2023年8月9日:154日間 |
NHKから国民を守る党 | NHK党 | 2023年8月9日~2023年11月6日:90日間 |
みんなでつくる党 | みんつく | 2023年11月6日~ |
そのほか、提案・表明はされたが実際には採用されなかった党名候補としては以下のようなものがある。カッコ内は党名変更の話が出ていた時期。
- みんなの党(2019年12月頃)[4]
- 渡辺喜美の同意が得られなかった。
- NHKとコロナの自粛から国民を守る党(2020年5月8日)[5]
- 15日に立花自身が撤回した。
- ゴルフ党(NHKから国民を守る党)(2020年11月13日)[6]
- 民主党(2020年12月4日)[7]
- 総務省に却下された。
- NHK集金人が来たら内緒で録音する党
- NHKの弁護士法72条違反を追及する党
- NHKのスクランブルを実現する党(3つとも2021年1月29日)
- 特になし(2021年4月29日)[9]
- 既成政党を支持しない党(2021年5月10日)[9]
- 最終的に「古い政党から国民を守る党」になったので不採用。
- NHK党と少数意見を大切にする党(2021年7月9日)[10]
- 最終的に「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」になったので不採用。
ちなみに「NHKから自国民を守る党」に変更する際、略称は太字部をとって「自民党」で申請したのだが受理されず、「NHK」となった。[11]
また「嵐の党」は立花としては失敗だったという。事実、2021年7月の都議選では練馬区選挙区において「嵐の党」公認候補者と、これとは別途設立された政治団体「NHKから国民を守る党」の候補者が並んだのだが、正統の「嵐の党」よりも別途の「N国党」の方が約4倍もの得票があり、この結果について「NHK問題に集中しろ」ということではないかと考え、再びNHKを含む党名(NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で)になったという。一方で、「党名はいくら変更してもお金はかからないので、あえて失敗しにいっている。」とも語った。[10]
党首が大津に変わった後、最後に改名された「みんなでつくる党」になった際には、大津は「もうこれ以上みだりに党名を変更しない」と宣言した。
党首交代と党運営の混乱
2023年3月、ガーシーが参院を除名になったことを受けて、引責として辞任。
これにより、成立以来初めて党首が交代となり、後任には大津綾香が就任した。同時に政党名を「政治家女子48党」に変更した。
しかし、これ以降大津と立花が対立するようになる。立花は大津を除名し、代表権がないと主張したが、東京地裁で敗訴している(大津に代表権があり、除名は成立していないとの判断)。これについては立花は最高裁まで争うとしており、決着はついてない。
2024年1月には政党助成金の入金口座を巡って対立。これにより現職国会議員2名は本党を離党し、無所属で活動することとした。これにより本党は政党要件を失った。
基本政策
※代表が大津綾香に変わってからの本党の政策については、記事「みんなでつくる党」を参照。
- NHK放送のスクランブル化
- 結党時より変わらない方針。これは「料金を支払わなければNHKを視聴できなくなる」システムのことで、これにより「NHKを視聴していないのに受信料を払わされている(BS放送等で見ていない放送の料金を払わされている分も含む)」「受信料を払っていないのに視聴(タダ見)する人間がいる」といった不公平感を無くすことを主張している。
- また、受信料を戸別訪問して取り立てる行為は弁護士法72条に違反する行為(非弁行為)であると主張している。党規約による目的の第1項にも「NHKの受信料制度について、多くの国民及び視聴者が真剣に考える機会を提供すること。」と書かれている。
- また、「スクランブル化が実現した場合、直ちに解党、立花孝志も議員を引退する」とも公言されている。
- お金を使わない、しがらみのない選挙の実現
- 現在の選挙は多額の費用をかけることが当然となっており、ゆえに政治資金パーティーなどで寄付を募ることになるが、それはしがらみや忖度を生み出し政治家が国民と向き合う時間を減らす行為であると主張している。
- この基本政策により、本党は寄付を受け付けておらず、国から支給される政党交付金のみを原資に活動するとしている。
- 少数派の意見を大切にする政治の実現
- 現在の政治は多数決を重んじる民主主義であるが、多数決を重んじるがゆえに少数派が抑圧されることに危機感を抱いており、少数派個人の基本的な人権と自由は保障されるべきとしている。
- この基本政策に関連して、本党は「諸派党構想」を打ち出している。詳細は後述。
諸派党構想
立花が打ち出している構想で、「少数派の意見を大切にする政治の実現」につながる施策。
現在の制度では、公党ではない政治団体には政党助成金が下りない。これは公平ではないとして、すでに公党となっている本党を「諸派党」として、各政治団体の候補者を「諸派党」から立候補させるというものである。「諸派党」が受け取った政党助成金は、各政治団体に得票に応じて寄付として分配する。本党の公式HPのドメインがsyoha.jpであるのもこの構想に由来する。
この独自の制度(?)により、供託金さえ用意すれば党はどんな人物でも公認を出す。公認を得たい場合は本党公式HPより申請が可能とした。
niconicoと縁の深い人物
ホリエモン新党
その後、2021年1月14日~2023年7月24日では本党の政治資金団体として活動。政治資金団体とは政党のために資金を援助することを目的とし、その政党(ここでは本党)が指定した団体のこと。
関連動画
関連チャンネル
関連リンク
- NHKから国民を守る党 - 現在の党のHPができてからも、コールセンター・NHK撃退シール・裁判の予定など反NHK団体としての活動は引き続きこちらに掲載されている。
- NHK党 - 記者会見や党声明など、政治家としての活動は主にこちらに掲載されている。
- 丸山穂高氏がN国入党=立花代表、ほかに11人に打診 2019.7.29
関連項目
- 政治
- 党の一覧
- ホリエモン新党
- みんなでつくる党
- 立花孝志 / 上杉隆 / 丸山穂高
- NHK
- 参議院議員選挙2019
- 2016年東京都知事選挙
- ボウズプロパガンダー
- ゆづか姫 - N国時代に本党の広報担当をしていたことがある。また、新藤加菜名義で都議補選や印西市長選挙にも出馬。
- 田中健
- 東谷義和
- へずまりゅう
- 黒川敦彦
- 平塚正幸
- ポピュリズム
- ニコニコ超会議2022 NHK超撃退ブース
- 反社会的カルト集団
脚注
- *党規約 | NHKから国民を守る党公式サイト
- *れいわ、N国が政党に【19参院選】2019.7.22
- *NHKから自国民を守る党が党名を変更 2021.02.05
- *N国・立花党首、コロナ禍なければ逮捕だった 渡辺喜美の言い分は(デイリー新潮 )
- *N国が党名変更の意向表明 「NHKとコロナの自粛から国民を守る党」に(毎日新聞)
- *N国が「ゴルフ党」に名称変更へ 立花氏「新たな看板追加」(産経新聞)
- *N国党改め「ゴルフ党」、今度は「民主党」に改名!?(ハーバー・ビジネス・オンライン)
- *〝N国党〟が〝NHK党〟へ 「NHK受信料を支払わない方法を教える党」に改称(東スポ)
- *NHK党の新党名「特になし」に総務省がNG判断「既成政党を支持しない党」に変更(東スポ)
- *「嵐」の名称が消える! 立花孝志党首が5度目の党名変更を示唆(東スポ)
- *N国、略称「NHK」に 「自民党」使用認められず 2020.12.26
- *平成30年6月17日執行立川市議会議員選挙の開票結果(午後11時58分確定)
- *開票結果 豊島区議会議員選挙(平成31年4月21日)
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