N-WGIX/vとは、フロム・ソフトウェア制作のゲーム『アーマード・コア ヴァーディクトデイ』(以下ACVD)に登場する人型機動兵器である。
本来の表記は“N-WGIX/v”のIXの部分がローマ数字の9であるが、ローマ数字は環境依存文字であるため文字化け回避のため表題の表記とした。
※以下の概要にはネタバレ要素が含まれます、未プレイ、未クリアの方は注意してください
概要
ACVDのラスボスに相当する、黒い人型機動兵器。
プレイヤーの操作するAC(5m~7m)と比較して倍近い巨体を誇りながら、大出力のブースターにより驚異的な速力と瞬発力を誇る。高速で移動する際にはX字状に噴射炎が放出されるのが特徴。
さらに機体周辺に緑色に発光する粒子を散布する機能を持つが、この粒子は攻防の両面において、一般的なACのそれを遥かに上回る性能をこの機体に与えている。機体周辺に球状に展開している(ように見える)際には通常の武装は殆ど通用せず、また、この粒子を周辺に爆発的に放出することで、一定範囲内の敵機に攻撃も可能。その威力は並みのACなら致命傷にもなり得るほど。
反面、それ以外の火器については平凡なもので、両手に装備した二挺のライフルと肩部から発射される高速型のミサイルのみとなっている。
作中では財団が主人公を抹殺すべく投入しており、死神部隊のリーダーであるJがそのパイロットを務めた。
ミッション開始時のムービーでは大型のブースターや翼を装備した状態で飛来しており、それを順次パージしていく様が描写されている。
ゲームシステム的特徴
先述の通り攻撃はライフルとミサイルを中心とし、一定の距離に接近すると機体周辺への粒子放出を行うというものになっている。
射撃時には基本的に一定の距離を取りながら、左右のブースト移動を繰り返すというスタイルを取り、この際はほぼこちらの攻撃は粒子装甲により阻まれるが、攻撃し続けると粒子装甲が消失する。
攻撃の最大のチャンスは粒子放出を行った直後であり、この時は機体の動作が一次的に停止する。従って、このタイミングで一気に距離を詰めて集中砲火を仕掛けるというのが定石となる。
……なのだが、これまでのシリーズでは大物喰いの定番とされてきたとっつき(HEATパイル)やレーザーブレードはこの機体に対しては有効とは言えない(CE属性とTE属性への耐性が高く、一撃で仕留めることはまず不可能となっている)。
ただし、KE属性に対する耐性は軽量二脚のそれよりも劣る程度しかないので、オートキャノン等の瞬間火力に優れるKE属性の火器を用いると容易に大ダメージを与えられる。
『とでも言うと思ったかい? この程度、想定の範囲内だよ!』
かくして目出度く再起動を果たし、オペレーションを変更してラウンド2となるが、再起動後はジェネレーター出力を上昇させ、大量の粒子を生成。そしてそれを装甲や指向性爆発に用いるのではなく、単純に機体周辺に放出してくる。
このため、こちらの攻撃は問題なくダメージを与えられるし、一撃で致命傷に到る威力の攻撃も無くなるのだが、この時は自機のAPがスリップダメージを負う(距離を詰める程にAPの減少は激しくなる)ため、如何に短時間で仕留めるか、言い換えれば『やられる前にやる』事が出来るかどうかが鍵となる。
エクストラミッションでは
ストーリーミッションで登場する本機の概要は以上の通りだが、ワールドモードにおいて、前作同様エクストラミッションにて大幅に強化された本機が登場する。
全体的なスペックが向上しているというのは言うまでも無いが、こちらではストーリーミッション冒頭でパージしたブースターを装備した状態の本機と交戦する流れとなる。そのスピードは並みのACではもはや追随できない程であり、一撃離脱を仕掛けてくる時が唯一の攻撃のチャンスとなる。
攻撃面ではブースター装備中はリニアキャノンによる掃射やVTFキャノンによる爆撃、そして直撃すれば即死クラスの威力を持つアサルトキャノンによる急降下砲撃を行い、ブースター分離後はレーザーブレード(鬼追尾&光波付き)で接近戦を仕掛けてくる。
またブースター分離後は最初からスリップダメージが生じる(その関係上、粒子装甲と指向性爆発は使用しない)ようになっているため、生半可な機体構成ではクリアは困難である。
(フロム脳を全力回転させた妄想という名の)考察
ここまでの内容をご覧になって、察しの良い方は既にお気づきではないかと思われるが、本機の戦闘スタイルは『アーマード・コア フォーアンサー』におけるネクストのそれと酷似している。
- 緑色に発光する粒子による防御→プライマルアーマー
- その粒子を全周囲に爆発的に放出する攻撃→アサルトアーマー
- 粒子を高濃度の状態にすることで損傷を与える→コジマ汚染
- 大出力ブースターによる脅威的な速力→クイックブースト並びにオーバードブースト
- 交戦前にパージする大型ブースターユニット→VOB
ざっと挙げるだけでもこれだけネクストとの共通点があり、しかも、本機の外観はfAの看板機体、ホワイト・グリントに酷似している(太いケーブル上のパーツが伸びる等の相違点はある)。
加えて言うなら、ストーリーミッション10で流れる『Mechanized Memories』はfAの『Remember』のアレンジバージョンと言うべきものであり、ブーストのSEも明らかにfAのそれを加工したものである。
ミッション中でスピリット・オブ・マザーウィルに酷似した兵器の残骸が登場したり、タワー内部に『特殊な粒子』を生成する装置があったりと、AC4~ACVDまでが同一時間軸上での物語であることが示唆されている。また、財団の台詞からも、本機は「世界を破滅させた力の1つ」と位置付けられており、これはネクストを始めとするコジマ系兵器が世界を破滅に導いたと解釈することは不可能ではない。
さらに、本機パイロットであるJについても、その中の人や“J”というイニシャル、またAC4のセルフオマージュともとれる台詞の存在から、『実はJはオマージュ元のジョシュア・オブライエンその人なのではないか』と考えるプレイヤーも散見される。
その性能やイレギュラー抹殺用という用途から、機体名の意味は“N(ネクスト)-WG(ホワイト・グリント)IX(『9』)/v(Vシリーズ)”ということかもしれない。
関連動画
関連項目
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