こちらホワイト・グリント
リンクス、ジョシュア=オブライエンだ
救援に向かう。持ちこたえてくれ
ジョシュア・オブライエンは、ゲーム『アーマード・コア4』の登場キャラクター。同作の主要登場人物の一人。
概要
最初期のAMS被験体となる、アスピナのリンクス
極端な高速チューンを施した構築機体を駆り
淡々と確実に任務を遂行する、理想的な傭兵
コロニー・アスピナに所属するリンクス。コロニー・アナトリアの傭兵である主人公と同じく、特定の企業に縛られない例外的なネクスト戦力として、傭兵業を行っている。リンクスNo.は「40」で最後発の登録となるが、実際のキャリアはオリジナルリンクスとほぼ同等である。
渋い声と、どこか達観した雰囲気を持った戦士。声と僅かな設定以外のキャラ情報は全く明かされておらず、その人物像は更に僅かな台詞から類推するしかない。つまりいつものACということ。
実質的な最後発のリンクスでAMS適性が低く、助けられた恩のために戦うアナトリアの傭兵とは対照的に、実質的な最初期のリンクスとして高い操縦技術を発揮し、己の故郷のために戦っている。両者は鏡写しのような存在と言える。
時に救援に駆け付けてくれ、時に敵として立ちはだかり、時に戦友として並び立つ、複雑なライバルキャラクター。エヴァンジェやジナイーダの立ち位置を更に掘り進めた、あるいは後のV.Ⅳ ラスティの原型とも言える、ACシリーズでも稀な立ち位置のキャラである。
来歴の考察
AC4の数十年後を描く続編「フォーアンサー」において、コロニー・アスピナから発展したアスピナ機関はオーメル・サイエンス社との繋がりが深いことが明らかにされた。AC4の時代において「オーメル陣営」の旗手となったオーメル社は、同陣営の他社と比べてネクスト戦力の実用化に先んじており、それにはジョシュアを始めとする最初期の被験体の活躍(あるいは犠牲)が大きく貢献したものと思われる。
アナトリアのフィオナ・イェルネフェルトとは旧知の仲。それ以外の設定は語られておらず、2人がどのような関係にあったのかは、「AC4」プレイヤーの誰もが一度は考えるフロム脳ネタになっている。ソフト内の没データにはフィオナに向けたジョシュアのセリフが収録されているあたり、もっとわかりやすく演出する案もあったのかもしれない。
アスピナのAMS機関は元をたどればアナトリアから持ち逃げされた物であり、「もしかするとジョシュアも元々はアナトリアの人間だったのではないか?」とする考察も存在する。
搭乗AC:ホワイト・グリント / WHITE GLINT
「白い閃光」の名を冠した白亜の軽量2脚ネクスト。エンブレムはエジプト神話の天空神・ホルスの目を象っている。
オーメル陣営の製品を主軸としながら、対立するレイレナード陣営のパーツも取り入れた、独立傭兵らしいパーツ構成が特徴。フレームはイクバール製軽量コアをベースに、ローゼンタール製中~軽量パーツを接続。ジェネレータとブースタにはレイレナードやメリエスの製品を多く採用している。
武装はローゼンタール製の大容量弾倉型突撃ライフル、オーメル製レーザーブレードとレーザーキャノン。細身の武装ばかりで一見すると頼りない印象だが、実際にはネクスト2機程度なら連続撃破できる火力を秘めている(ただし、レギュレーション1.60ではキャノン装弾数が大幅減。重装機相手はちょっとキツイ)。
AC4最高レベルの機動力、戦闘距離を選ばない武装、そして群を抜いて優秀なCPUのAIロジックが合わさり、AC4の敵ネクストとしては最強候補の強さを誇る。特にレギュレーション配信によって正常な強さに変更=弱体化されたネクストも多い本作では珍しく、後期レギュでも強さを維持している……どころか余計に強くなっているのも特徴。レギュ1.50以降のホワイト・グリントが救援に来てくれるミッションでは、ジョシュアに丸投げしてもまず勝ってくれるレベル。
敵に回した場合、2段クイックブーストを2段QBでキャンセルする人外のテクニックをもって、的確にこちらの背後へ回り続け、淡々とライフルを叩き込んでくる。レギュ1.60ではレーザーキャノンの連射性能も向上して更に怖い。
もっとも単純な対処法は、ホワイト・グリントのブレードレンジギリギリを保って引き撃ちすること。一度ブレードを狙い始めると、レンジギリギリでもひたすらブレードを振るブンブン丸になるため、大幅に火力を減じることができる。
ラインアークのホワイト・グリントとの関係
「フォーアンサー」には独立勢力ラインアーク所属リンクス・Unknownの愛機として同名のネクストACが登場する。この機体はジョシュアの愛機と同じ名前・同じカラーリング・同じエンブレムを使用してはいるが、それ以外の関連性は無い。Unknownか、若しくはアセンブルを担当したアーキテクトが、ジョシュアの伝説にあやかって意匠を借りたものと思われる。
現状、単に「ホワイト・グリント」と言う場合はこちらのUnknown版グリントを指すことが殆どである。これはUnknownグリントが「フォーアンサーの顔」というレベルでメディア露出していた、実際のゲーム中でもジョシュア以上に目立っていた、機体名がリンクスネームと同義となっていた、などの理由で、知名度に圧倒的な差が出てしまったため。
このためアスピナのホワイト・グリントは「ジョシュアグリント」「旧ホワグリ」などと呼ばれている。
ストーリー中の活躍
初登場は『DESART WOLF』。アマジーグが駆るネクスト・バルバロイに苦戦していると救援に駆け付けてくれる(ただし出現条件には自機APとバルバロイAPの差分が関わっているため、あちらにある程度ダメージを与えていると来てくれない)。現着するやいなや凄まじい機動戦を展開し、バルバロイを蜂の巣にするその雄姿に惚れたプレイヤーは数知れず。
しかし、クリア後に挑戦できるハードモードでは、なんとアマジーグの援軍として登場する。しかも登場時のセリフはノーマルモードと一言一句いっしょのため「ジョシュアは来ないのに、気付いたら敵が2機になっている」と混乱するプレイヤーが続出した。
以後、『SEA OF BLOOD』のハードモードで敵増援として登場したり、『EMPRESS』のノーマルモード限定で援軍として登場する。例によって登場時のセリフがほとんど一緒なので「実際にホワイト・グリントが到着するまで敵か味方かわからない」という困ったちゃんである。
企業間戦闘が本格化すると、アナトリアの傭兵と共に各地で武勲を重ね、劣勢に立たされるオーメル陣営の切り札として勇名を轟かす。『SOLDIOS』では共に巨大兵器ソルディオス部隊を迎撃することになる。
通信要請、ホワイト・グリントです。回線、開きます
ここから先は、『AC4』本編エンディングを 鑑賞後に閲覧することを推奨します。 |
『LAST DUTY』にてアナトリアの傭兵がレイレナード本社を強襲している頃、ジョシュアもアクアビット本社を強襲し、壊滅させる。レイレナード陣営は崩壊し、リンクス戦争に終止符が打たれた。
世界各地で主要拠点やコロニーが壊滅し、オーメル陣営も多大な出血を強いられた中、コロニー・アナトリアとアスピナは、それぞれの傭兵が齎した莫大な戦闘報酬による安寧の時を手に入れた……はずだった。
最終ミッション『SEED A HOSTILE EARTH』において、アナトリアはかつて封印されたはずの「悪魔の機体」、プロトタイプ・ネクストの襲撃を受け、蹂躙される。
パイロットに「人間の限界を遥かに超える精神負荷」を強いるその機体を駆るのは誰あろう、ジョシュア・オブライエンである。彼は自らの目的については終ぞ語らず、アナトリアの傭兵に討たれ、爆炎の中に消えた。
遅かったな
…言葉は不要か…終わり、か…
これで、いい…
ハードモードではこの直後、「オーメルの寵児」ことセロが駆るネクスト・テスタメントが空気を読まずに襲い掛かってくる。オーメル社は始めから「アナトリアとアスピナの傭兵、双方の抹殺」を狙っていたのだろうか。
ここから深読みして「ジョシュアのアナトリア襲撃の黒幕はオーメル社ではないか?」という仮説が浮上する。ジョシュアにとっては、故郷アスピナを人質に取られた末の苦渋の選択だったのか、それともオーメルへの尻尾振りを決めたアスピナ上層部に捨て駒にされたのか。
他にも「プロトタイプ・ネクストの再現を試みていたレイレナード社の残党がジョシュアを取り込んだ」など、様々な推論が浮かんでくる。
ジョシュアは何故、敵意の大地に種を蒔いたのか。
確かなのは「そして誰もいなくなった」ということのみである。
関連項目
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