TL-T “CHIRON” / ケイロン とは、『R-TYPE』シリーズに登場する異層次元戦闘機である。
[人型変形試作機]
運用可能な場面を広げるために開発された可変機の試作タイプ。
低コスト量産機R-9Kのフレームを流用して開発された。
本機に搭載された「ハイブリッド波動砲システム」は
2つの波動砲を機体の形状によって使い分けるというもので、
様々な場面での活躍が期待されたが、高コストのため搭載機体数は数機にとどまった。
機体解説 ─大きさだけにこだわるな。─
| No. | 62 |
|---|---|
| 名称 | CHIRON ケイロン |
| 波動砲 | 拡散試作/衝撃波動砲 |
| フォース | シールド・フォース ●赤:レーザーランス ●青:レーザーブレード ●黄:レーザーシールド |
『R-TYPE FINAL』に登場する試作機体。
人型への可変機構を備えた機体の試作タイプ。敵施設の制圧・占領を目的に設計されており、展開したシールドによって敵の攻撃を防ぎながら耐久力を削る、というコンセプトの武装を搭載している。
キャンサー、ではない。では全く別のものかと言うと違うとも断言出来ない、非常に曖昧な存在である。
第一次バイドミッション時に接触したバイド軍兵器『キャンサー』を鹵獲、研究調査の結果生み出されたものではないかと推測される。
実はキャンサーには可変機構が存在しており、見知ったあの姿からR戦闘機に酷似した形態への変形が可能であるとされる。
軍とTeam R-TYPEがこれを解析・流用、R-9Kのフレームをベースにキャンサーコピーを作り上げ、波動砲やフォースコンダクター等の装備を追加して対バイド兵器に仕立て上げたという噂は根強いが、これに対して軍は肯定も否定もしておらず、その説を黙殺しているのが実情である。
また人型可変機体のプロトタイプとは言え、その姿はドブケラドプスを思わせる“頭部”を中心に人間のシルエットをもつとは言い難い。本機もまた「バイドを以てバイドを征す」という言を向けられる存在の一つであるのかも知れない。
ちなみにケイロンとはギリシャ神話に登場するケンタウロス族の賢者のことである。
父親はクロノス、母親はオケアノスの娘ピリュラであり、ゼウスらの異母兄弟に当たる。
アポロンやアルテミスを師とし、ヘラクレス、カストル、イアソンにアスクレピオス、アキレウスといった英雄達を弟子にもつ。(この弟子らはTLシリーズの諸機体の名に冠せられている)
ヘラクレスとケンタウロスの争いの際に毒矢の誤射を受け、不死身の自身とヒュドラの猛毒のせめぎ合いに苦しみ、ゼウスに頼んで不死性をプロメテウスに譲り渡して死を選んだ。
他説あるものの、射手座のモチーフがケイロンだといわれている。
本機の横に記された「大きさだけにこだわるな。」というコピーは自身に悩む男性諸氏に対してこの賢者が発した金言であろう。
武装
- ハイブリッド波動砲システム1
- 2ループチャージ。機体形態に合わせて発射する波動砲の種類を切り替える特殊システムの試作型。
飛行形態(フォース分離)時には拡散波動砲試作型、人型形態(フォース合体)時には衝撃波動砲を発射する。試作タイプとは言え、威力面で少々物足りない。 - シールド・フォース
- 人型可変機体の防御力を高めるべく作られたフォースである。
レーザー発射時にラウンド・シールド(円形盾)型のシールド状レーザーが形成され、敵の攻撃を防ぐという点が従来のフォースと異なる。
ビームシールドによる防御面積拡大で攻撃を受け止める、という発想で作られているのが特徴。
前方投影面積が大きいという人型可変機体の欠点を補う為に回避性能よりも防御能力を重視したという事であり、攻撃される前に倒すのではなく、迎撃するのでもなく、受け止めるという選択をしたという点がR戦闘機に於けるTLシリーズの特異性を示している。
実際の戦場ではその防御力を生かして急速接近、一撃加えて急速離脱というヒットアンドアウェイ戦法に用いられるなど職人気質のパイロットに愛用されたという。
そんな運用にヒントを得て開発されたのが後の『ビームサーベル・フォース』だというのは有名な話。 - レーザーランス
- シールドを発生させると同時に、前方にビームの刃を展開するレーザー。
円状に立ち並ぶビームの刃が高速回転する事で接近した敵をくり抜くように攻撃することが出来る。 - レーザーブレード
- シールドを発生させると同時に、傾けたビームの刃を展開するレーザー。
回転するビームの刃で敵と攻撃を切り飛ばす性質を持つ……という設定らしいが、あくまでフレーバーテキストであり、敵弾を防ぐ能力はない。 - レーザーシールド
- シールドを発生させると同時に、円周方向にビームの刃を展開するレーザー。
射程は最も短いが、刃の分だけ防御範囲は広くなったとも言える。 - 4WAY追尾ミサイル
- TLシリーズの象徴である多連装ミサイルポッド。
通常の追尾ミサイルよりホーミング性能は若干落ちているが、4発同時に発射されるので高い打撃力と迎撃力が望める。また、機体形状によって発射方向が変更される特徴を持つ。特に人型形態時は後方から発射されるので背後を含む全方位の敵に対応できる。 - シールド・ビット
- TLシリーズやR-9DP3などが採用している防御型のビット。フォース成長時の支援攻撃を行わない代わりにフォースと同等の防御力を持ち、敵弾を防ぐ事が可能。
キャンサー
本機に関連するバイド体、キャンサーについても加えて解説する。
『R-TYPE』の一面から登場し、『R-TYPE FINAL2』まで出現し続けた古参の敵キャラクター。
何故か『R-TYPEIII』にのみ登場していない。
要塞内部や宇宙空間、大気圏内など、様々な状況下で出現する小型バイド体で、自機を追尾しながらバイド粒子弾を発射してくる。R-9Aのレールガン(通常弾)一発で破壊可能な雑魚キャラであり、特筆すべき能力は持たない。
しかし、出現する場所や状況、難易度によっては、非常に厄介な敵と言える。
移動スピードが遅いので長時間画面内に留まる事に加え、後方や上下から多数出現する事が多く、上手く処理しないと十字砲火に晒される為である。実際、シリーズにおいて難所と呼ばれる地点には大抵キャンサーが出現している。特に初代七面「腐敗都市」では多くのプレイヤーを苦しめたと思われる。
『R-TYPEII』には後継機のキャンサー2が登場するが、性能や外見に目立った差異は見当たらない。『R-TYPE FINAL』ではデジタル化したキャンサー・Dが登場するが、やはり性能に差異は無い。
『R-TYPE TACTICS』シリーズにおいても、バイド軍のユニットとして登場。
STGと同様にバイド粒子弾と体当たりで攻撃を仕掛けてくるが、両方とも射程距離は1マスと短い。対するR戦闘機は射程2マス以上の武器や迎撃用のバルカンを備えている為、簡単に殲滅する事が出来る。登場するステージも少なく、B-1Dを始めとしたバイド戦闘機の陰に隠れる形となってしまった。
バイド軍側プレイにおいても、生命戦闘機やゲインズ程の活躍が見込めない事から、製造すらされない事も多い。地味に拠点の占領が可能だが、腐れPOWアーマーやゲインズにも可能なので省みられる事はまずない。更に『R-TYPE TACTICSII』では攻撃モーションが簡略化され、番外編には占領する施設すら無いという不遇な扱いを受けている。
なお、『R-TYPE TACTICS』ではキャンサーの後継機として『R-TYPE⊿』に登場する要撃兵器Uロッチが開発されたという設定になっている(STG世界における両機の関係性は不明)。
キャンサーとR-9との関連性について
アイレムの公式ムック本『ILLEGAL MISSION』には衝撃的なイラストが掲載されている。
イラストにはR-9がキャンサーへと変形する様が克明に描かれている。
この初期設定の変形形態こそがキャンサーの元ネタであり、TL-Tの元ネタであると推測される。
関連動画
| 本機は13:44~ |
けいろん! |
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
外部リンク
| R's MUSEUM | ||
| No.61 TP-2M FROGMAN |
No.62 TL-T CHIRON |
No.63 TL-1A IASON |
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