ニコニコ大百科

>>389
コミュ不足で嫌われてたんじゃなくて
意図的に嫌われてたと思う
覇業には綺麗事だけでは済まない場合が多く
どうしてもラインハルトが恨まれるような選択をせざるを得ない場面は幾つかあったんじゃないかな
で、オーベルシュタインが助言と言う形で悪目立ちする事でラインハルトに向かうはずだったヘイトがオーベルシュタインに向けられたと
更にオーベルシュタインを仮想敵としてラインハルト一派がまとまり派閥争いを未然に防いだという面もある

冷血機械を演じる事でラインハルト派を一枚岩にしてたんだと思う

「余はあの男を好いたことは一度もない」んで、そのヘイトによって一枚岩になるのは、ラインハルト自身も含まれてるだろうけどな。
（その上で、いつも助言を採用してるのなら、結局のところ嫌いになれないってことなのかもしれんが）

>>391
諸提督がオーベルシュタインを嫌っていたのは本人でなく崇拝する偶像である
ラインハルトの覇業につきまとった影の部分を嫌ったというのはあるだろうな
意識しないけど本能で反発してたのがビッテンフェルト、理解しつつ理性で
抑えてたのがケスラー、踏み越えてしまったのがロイエンタールといった感じ

菅義偉首相を、オーベルシュタインが皇帝になったと言った人がいる

オーベルシュタインはスポークスマンじゃないし菅みたいに醜態晒さないだろう

嫌われ者だが国家の功臣といえば現実だとリシュリューとか山縣有朋が思いつくけど
あいつらはそれこそ私欲丸出しだしな
オーベルシュタインはある意味ヤンよりファンタジーな軍人かもしれない

というかオーベルシュタインみたいな誰からも嫌われてるのを
まああいつ真面目だしって最高権力の一角に据えるラインハルトがファンタジー

別に真面目だから軍トップ（非実戦部隊）に据えたわけじゃなく、自分の苦手な謀略分野に、「奴一人御せないで宇宙を手に入れられるか」で置いたわけだが。

振り返ってみるといつもあのあの男の進言を聞いてる辺り、御せてるのかは微妙だけど。

オーベルシュタインはラインハルトや帝国に仕えてるんじゃなくて自分の理に従ってるだけだから、御せる人間なんていない気がする。

仮にラインハルトとオーベルシュタインが長生きしてアレクをオーベルシュタインが理想の君主に養育出来たら、
ラインハルトを廃位する事による損をアレクを今すぐ王位に就ける利でカヴァーしきれるなら、ラインハルトに落ち度がなくても平然とラインハルトを廃位すると思う。

塩沢さんのささやくような声が非常にマッチしている

オーベルシュタインって目的はゴールデンバウム憎しで帝国ぶっ潰すことにあって
その目的にラインハルト利用した結果、自分の主張を押し通した結果
キルヒアイス死んじゃったから、それ以後はラインハルトに償い半分敬意半分で尽くしてるんじゃないか、
いうほど本人の口からＮo２不要論とか聞いてないような気がするって思った事はある

極めて慎重であろう人物なのに、不敬発言多数ありというのはどうかと思うが、それだけ帝国への憎悪は強かったということなのか

身体的差別によるルドルフの悪法を憎むってのがオーベルシュタインの行動原理だから

オーベルシュタインはその逆の、能力的に開かれた差別の薄い公正な世の中を作るのが目的になるわな

公正さを求める訳だから、理を重視するし人の感情や利益に基づく行動は憎む、身分による私益に基づく行動を批判しまくるから、それを是とする人間にはオーベルシュタインは不敬に映るし
また、プライドと言った感情面にも理解を示さないから情状酌量の隙も与えないわな

ただし基本的にヤンやキャゼルヌと同じ銀英伝屈指のリアリストだから、作中のロマンチストみたいに意見をごり押ししたりはしない
あくまでも偏屈な毒舌家に見えるだけで

ラインハルトが個人の感情でヤンとの決闘をやりたがって兵士たちに命をかけさせるのでは帝国と何も変わってないではないかっていったのが
めったに心の内を明かさないオーベルシュタインの数少ない終盤での本音なのかな

イラストが元だけど
心の中にオーベルシュタインを常駐させると良いブレーキ兼アクセル役になる
同時にストレスがたまるのが難点だが・・・

「お待ち下さい、閣下」「では申し上げます。これは罠だと思われます」
「そうです。給料を懐から引き離すための。衝動に任せて買ってなりません。動かず状況を見るべきです」

義眼「ヴェスターラントの虐殺を放置して、後々バレたら消えない汚点になります。
　　　組織の寿命を縮めない為に核攻撃は阻止しましょう。
　　　この戦いは長引いて死者は増えますが、結果的に将来救われる人は増えます。」
金髪・赤毛「我々の利益の為に、この戦争での死者が増えると分かりきった事をしろと？
　　　　　　駄目だ、核攻撃は阻止しない。」

こんな展開になった可能性もあったんじゃねーかな

所詮どこまで行っても後知恵だけど、民間人の命で後々の兵の命を買えってのは禍根になるよなぁ…
ある面でゴールデンバウム的な価値観から抜け出しきれてなかったとも言えるんだろうか
まぁ単純な数比の問題や、長引く戦乱で逼迫され続ける経済の問題、さらには内乱の問題からの同盟建て直しの危険なんかも出てくるわけだし、外野が一概に言えんのはわかってるつもりだけど

ヴェスターラントの場合、支払ってくれるの貴族連合だから……まあ結局のところ黙認したのばれたわけだが。
ハイネセンでの草刈りは、収拾つけるの上司に投げるのまで計算のうちまであるから、反論しづらい正論ではあるが本音かはなんとも。

オーベルシュタインが求めてるのはあくまでも
私心や権勢を排除した全体的な公正(公平ではないよ)な政治判断だから

その世界線はあり得るし想像するとちょっと笑える

公正で私心が無いのは結構だしそうした国家を目指すのは良いんだけど
オーベルの場合それ自体が目的と化してる節がある
そこから国民へのアプローチを感じられないんだよな
この人が生きながらえたとして、民主共和制と共存したり
王朝が立憲君主制へ移行することには賛成したのだろうか

某氏の漫画から
ウマ効果でオーベもずいぶん愛嬌あるキャラになってきたな

オーベルシュタインが取った手段はどれも正しかったとは言わないし、切り捨てられた側の人間は彼を非難する権利は十分にあると思うけど、逆にいうと切り捨てられなかった側の人間は彼の恩恵を受けているのに、その恩恵を受けている側の人々からも憎まれて恨みを買っているのが本当に損な役回りを引き受けているなぁ…と思う。
彼のナンバー2不要論も結果として徒にキルヒアイスの命を奪ったように見えるけど、もしキルヒアイスが生きていて将来的にカイザーと袂を別ったらローエングラム王朝が分裂しただろう事は明白だし
ラインハルト旗下の将校も彼一人を嫌われ役の除け者にする事で団結していたきらいがあるからなぁ

死ぬ事も仕事として扱われている軍人に対して「軍人だからと言って数百万人も死んで良い訳がない」と人道主義的な見解をこの作品の中で述べたのがよりにもよって彼というのが面白い所だよね。理屈で言えば正しい事をひたすら言い続けた彼が作中で最も嫌われていたであろう人物なのが、人間は感情の生き物なんだなと思わされる。

絶対に傍に居て欲しく無いけど、彼が居ないと組織がまともに回らない超重要人物なのが面白い立ち位置だと思う。

オーベルシュタインは組織内に他の視点を与えるという意味においてヤン艦隊内におけるムライの過激版なんやろね
よく彼の事をマキャベリズムの権化と表現するけどどちらかと言えば「最大多数の最大幸福」的な功利主義の権化だと思う（ただし数字面に偏る）
何故ならマキャベリズムにおいて畏怖はともかく憎悪は回避するべきものだから（まあ自身に憎悪を集中させる事で問題点を回避しているけど）
ルドルフを憎みつつルドルフの一面を体現した矛盾の人と言えるかもしれない

深謀遠慮…に見えて実際は目先のことに囚われがちな人。
ぶっちゃけリボ払いみたいなもんで、短期的には楽になるけど長期的に見るとむしろ負債が増えていく一方という。
ただ、とにかく時間がないラインハルトの銀河統一事業にとってはトップクラスに重要な人材でもある。
最終的にどっちも死んだことで返済不能になる前に終わったうえ、負債の大半は事実上踏み倒せたからなおさら。

負債を踏み倒すというか、全部自分が抱え込めばそれで終わりカイザー連帯保証人じゃないし……て発想かと。

帝国のリボ払い的存在ってのは言いえて妙だな
残した負債で最大のものは、ヴェスターラントや草刈りによる民心の動揺だろうけど、その点の返済が上手そうなヒルダとユリアンが後継者ってのも幸運

>>409
読者目線で言うとオーベルシュタインの価値観と立憲制は相性良いはずなんだけど、その憲法を理解し従うかどうか、最後の部分は皇帝と臣民たち全ての「人間たちの意識」に依存することになる。
そして、オーベルシュタインは、はたして「人間たち」を信じる事ができるかどうか。そこが最大の要だろうな。

>>416
立憲制の基礎は、高い教育を受けたエリートや、皇帝や王、功臣と血縁関係があるだけの「支配階層」への絶対的不信だし（だから憲法で権力を規制する）

オーベルシュタインって何考えてるのか未だに図りきれない。

特に目指す所は極めて近くても、手段で対立したキルヒアイスをどう思っていたのか。
両者共に公正さと後世への手本を求めている訳だけど、その手段は徹頭徹尾全く違う方向を向いていた。

キルヒアイス不信に基づく銃の剥奪も死に誘う意図まではなかったとは思う。ラインハルトが死にかけたのだから、狙えるわけがない。
そんな彼がキルヒアイスの死後に彼を、ラインハルトの良心をどう見ていたのか。

ラインハルトを孤高の帝王に仕立て上げられた一方で、そもそも銀河帝国が同盟併合という余計な血を流したのも、キルヒアイスが居ないせいでもある。

彼にとっての他者というのは今一見えにくい。
重度の人間不信がその基底にあるとは思うのだけど。

キルヒアイスに関しては「ラインハルトへの信頼や尊敬が代替の利くものであってはならない」なので、
上に立つ器量にも能力的にもラインハルトと同等、という極めて高い評価はしていたんだろうけど
同時にその高評価と人望ゆえに、ラインハルトの手に負えない存在になることを危惧していたのでは
作中ではそんな想定をされることもなかったけど、ラインハルトとキルヒアイスが全面的に対立した場合に
ラインハルトが物心両面で致命傷を負うことは避けられない程度に、危険な存在と認識されていた？

フリードリヒ4世と正反対な人というイメージ。理知的だが利己的なのがフリードリヒ4世で、感情的だが利他的なのがオーベルシュタイン。
後、フリードリヒ4世が文化系なのに対して、オーベルシュタインは意外とビッテンフェルト以上の猪突猛進の体育会系。ビッテンフェルトは引くべきところでは引いている。
おそらく物事の本質を見抜く洞察力は、実はフリードリヒ4世の方が上なんじゃないかと思う。