オールアロング(all along)とは、「最初から」「ずっと」と意味する英熟語である。
オールアロング(All Along)とは、1979年生まれの
フランスの競走馬である。鹿毛の牝馬。
通算成績21戦9勝[9-4-2-6]
主な勝ち鞍
1982年:ヴェルメイユ賞(仏G1)、モーリス・ド・ニュイユ賞(仏G2)、ペネロープ賞(仏G3)
1983年:凱旋門賞(仏G1)、ロスマンズインターナショナルS(加G1)、ターフクラシックS(米G1)、ワシントンDCインターナショナル(米G1)
表彰
1983年:エクリプス賞年度代表馬、最優秀芝牝馬 フランス年度代表馬、最優秀古牝馬
1990年:アメリカ競馬殿堂入り
ブラッド・ホース社選定 20世紀のアメリカ名馬100選 68位
父*ターゴワイス、母Agujita、母父Vieux Manoirという血統。
父ターゴワイスは8戦5勝でフランスの2歳G3を2勝しているが、G1では勝ち負けにもならなかった。種牡馬としては日本でも天皇賞(秋)馬レッツゴーターキンを出した一発大物タイプ。
母Agujitaは11戦2勝。
母父Vieux Manoirは5戦3勝でパリ大賞優勝馬。イギリスのセントレジャーでも2着に入着している。
オールアロングはフランスの画商でAllez Franceの馬主としても知られるダニエル・ウィルデンシュタインによって生産・所有された。16ハンドの雄大な馬体に育ち、のちにパトリック・ビアンコーヌ調教師に預けられた。
この年の11月10日、アミアン競馬場でのドルノイ賞で同着ながら1着となっている。2歳戦の出走はこれだけだった。
この年は2月27日のサンクルーのミルスカ賞から始動。4馬身差で優勝している。
3月27日のペネロープ賞(サンクルー・芝2100m・G3)でも4馬身差で優勝し、この年のオークス戦線に名乗りを挙げた。
5月23日のサンタラリ賞(ロンシャン・芝2000m・G1)では重馬場に見舞われ、Harbourから4馬身離された2着に終わった。
6月5日にはイギリスのオークスステークス(エプソム・芝12f6y・G1)に挑戦。しかしここでは1000ギニー2着でのちのチャンピオンS、キングジョージ、コロネーションカップ優勝馬Time Charterから5馬身3/4差離された6着に終わった。
そのわずか1週間後、ホームであるフランスのオークス、ディアヌ賞(シャンティイ・芝2100m・G1)に出走。しかし重馬場に見舞われサンタラリ賞優勝馬Harbourから5馬身3/4差の5着に敗れた。
7月14日の牡馬および古馬混合戦モーリス・ド・ニュイユ賞(サンクルー・芝2500m・G2)ではスーパークリークの父としても知られる*ノーアテンションを半馬身抑えて優勝。
9月12日の3歳牝馬最終戦ヴェルメイユ賞(ロンシャン・芝2400m・G1)では良馬場に恵まれ、ディアヌ賞2着馬Akiydaを1馬身半差抑え、初のG1の栄冠をつかんだ。
10月3日の凱旋門賞(ロンシャン・芝2400m・G1)ではまたしでも重馬場に見舞われ、前走で勝っているAkiydaから21馬身も離されたいいところなしの15着に敗れた。
11月28日にはこの年から欧州馬の招待も始まった第2回ジャパンカップ(東京・芝2400m・国内G1)に遠征。レースでは道中中団につけ、直線でアメリカ賞金王John Henryなどをかわし一度は先頭に立つも、最後に外側からアメリカのHalf Icedに交わされ2着に終わった。この着順は凱旋門賞馬としては2023年現在も最先着となっている。
ビアンコーヌ師はこの年のオールアロングの多くの敗戦を重馬場のためだとした。
この年は6月12日のラ・クープ(シャンティイ・芝2400m・G3)から始動したが、3着に敗れた。続くサンクルー大賞(サンクルー・芝2500m・G1)ではブービー人気の*ダイヤモンドショールが前走ミラノ大賞からG1連勝を挙げ、一方の本馬は7馬身3/4差の7着と敗れた。
フォワ賞(ロンシャン・芝2400m・G3)では前年のオークスステークス馬Time Charterに敗れたが3/4差の2着は確保した。このレースでは先行が多かったそれまでとは違う控えての末脚勝負への脚質転換を図っている。
10月2日、この年の凱旋門賞(ロンシャン・芝2400m・G1)は良馬場に恵まれ、ライバルTime Charterやこの年のオークスステークス・セントレジャー馬Sun Princess、ジャック・ル・マロワ賞とムーラン・ド・ロンシャン賞を連勝して距離延長して臨んできた牝馬Luth Enchantee、のちのジャパンカップ馬Stanerraなど、牝馬の強豪が顔を揃えた。レースではオールアロングは道中中団につけ、直線でSun PrincessやTime Charter、Luth Enchanteeと競ったが、最後にオールアロングが1馬身抜け出し優勝を果たした。
その後、オールアロングはアメリカ遠征を敢行。カナダのロスマンズインターナショナルS(ウッドバイン・芝13f・GI)を2馬身差で優勝、ターフクラシックS(アケダクト・芝12f・GI)では前走で2着に破ったThunder PuddlesやGI3連勝を含む5勝を挙げた実績のあるErins Isle相手に8馬身3/4差で圧勝。さらにワシントンDCインターナショナル(ローレル・芝12f・GI)では3馬身1/4差で優勝とわずか41日の活動でG1を4連勝として、アメリカ競馬界に衝撃を与えた。
これによりエクリプス賞初のアメリカ外調教馬および芝のみを走った馬としての年度代表馬となり、1990年にはアメリカの殿堂入りを果たし、さらにのちに20世紀のアメリカ名馬100選の1頭に選定された。なお、北米での3レースはすべて稍重で、そのときのやや柔らかい馬場が彼女にあっていたのではないかと専門家は分析した。
この年も現役を続行。しかし調整が遅れ、ターフクラシックS(ベルモントパーク・芝12f・G1)を4着、凱旋門賞(ロンシャン・芝2400・G1)を3着、ロスマンズインターナショナルS(ウッドバイン・芝12f・G1)を4着と勝ちきれないレースが続いた。この年から設立されたブリーダーズカップ・ターフ(ハリウッドパーク・芝12f・G1)では直線で先頭に立つが最低人気のLashkariにクビ差で2着と惜敗し、これを最後に引退・繁殖入りした。
ビアンコーヌ師はオールアロングを「人生で最愛の馬」と語っている。
オールアロングは10頭の子を産んで、そのうちの4頭が勝ち上がり、そのうちの1頭*アロングオールがG2グレフュール賞を優勝したが、現役時代の輝かしい成績に対して物足りないとされた。
オールアロングは2005年2月23日に死亡した。
そしてその子孫もしばらくパッとしなかったが……。
2022年に3代子孫のLittle Big Bearがアイルランドの2歳G1フェニックスSで優勝、子孫からついにG1馬が登場。
そして日本では2023年に3代子孫のミックファイアが無敗で南関東三冠を達成。
ついに子孫が花開くこととなった。
| *ターゴワイス Targowise 1970 黒鹿毛 |
Round Table 1954 鹿毛 |
Princequillo | Prince Rose | |
| Cosquilla | ||||
| Knights Daughter | Sir Cosmo | |||
| Feola | ||||
| Matriarch 1964 黒鹿毛 |
Bold Ruler | Nasrullah | ||
| All Along 1979 鹿毛 |
Miss Disco | |||
| Lyceum | Bull Lea | |||
| Colosseum | ||||
| Vieux Manoir 1947 鹿毛 |
Brantome | Blandford | ||
| Vitamine | ||||
| Vieille Maison | Finglas | |||
| Agujita 1966 鹿毛 FNo.1-d |
Vieille Canaille | |||
| Argosy 1950 鹿毛 |
Coastal Traffic | Hyperion | ||
| Rose of England | ||||
| Prosodie | Prince Rose | |||
| Protein | ||||
| 競走馬の4代血統表 | ||||
クロス:Prince Rose 4×4(12.50%)
掲示板
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最終更新:2025/12/05(金) 22:00
最終更新:2025/12/05(金) 21:00
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