ジェノアス(形式番号:RGE-B790)とは、アニメ「機動戦士ガンダムAGE」に登場するモビルスーツ(MS)・モビルセキュリティ(ロボット)である。
概要
A.G.(アドバンスドジェネレーション)世界の地球連邦軍が制式採用している量産型モビルセキュリティ(警備を主目的としたモビルスーツのカデゴリ)。A.G.史上連邦軍で初めて配備された戦闘用モビルスーツとして扱われることも多い。「機動戦士ガンダム」のジムや「機動新世紀ガンダムX」のドートレス、「機動戦士ガンダムSEED」のストライクダガー等の流れを受け継ぐ、いわゆる「やられ役の地球軍量産機」(とはいうもののアニメ本編に関して言えば、同じ連邦の機体であるシャルドールや後継のアデル、クランシェと比較すると、最も撃墜されている描写が少ないのだが)である。シンプルな機体構造と赤系統のカラーリング、パイロットスーツを思わせる真っ青なバイザーが特徴。バイザー内部には一つ目が配置されており、14、15話では内部メカを見ることができる。
「アンノウン・エネミー(UE)」の出現にあわせて、モビルスタンダード(作業用モビルスーツ)であるデスペラードを元に開発され、量産、配備された。制式採用されているとはいえ、「銀の杯条約」により兵器廃棄と技術封印が行われた後に作られた兵器なので性能は高いとはいえず、14年間もUEに対しては辛酸を舐めさせられ続けていた。
武装は車両破壊用のを対MS用に改修した「ビームスプレーガン」と対MS用に改修した近接戦闘用の「ヒートスティック」の二種類を標準装備としているが、いずれもUEに致命傷を与えることは叶わなかった。また、HGジェノアスにはヒートスティックと差し替えで使うビームサーベルが付属しているが、こちらは本編未登場である。
A.G.123年あたりから後継機「ジェノアスII」が登場。後述のドッズガンやビームサーベルを装備した本機と混成で運用され続けたが、ジェノアスIIが普及するにつれ性能が対UE戦に不十分な本機は姿を消していくようになり、A.G.140年あたりでは完全に退役している。
数々のカスタム機や色違いなどが存在する。
バリエーション
- ジェノアス(ラーガン機)
- ディーヴァのパイロット、ラーガン・ドレイスが駆るジェノアス。待ち伏せされた機体としてその筋には有名。
- ファーデーンに駐留していたとき同艦のメカニック、バルガス・ダイソンにより装甲の強化が行われた(外見上に目立った変化はない)。非力ながらもバクト相手に時間稼ぎをしたりと活躍している。対ストラー艦隊戦からは量産型ドッズライフルであるドッズガンを装備、ついにUEを倒せるようになり、ディーヴァのエースの一人として活躍した。
- ラーガンは「(こいつも)まだまだやれるさ」と本機への愛着を口にしている。激戦となったコウモリ退治戦役も最後まで戦い抜いた。
- RGE-B790CW ジェノアスカスタム
- 「白い狼」の異名を取るウルフ・エニアクル専用にモビルスーツ鍛冶のムクレド・マッドーナがカスタマイズしたジェノアス。スラスターの増設、ツインアイ化、アンテナの大型化などのより戦闘用に適した設計変更をしたり、ウルフにあわせて機動性重視のチューンが施されており、専用兵装として銃剣つきの「ビームスプレーガンIIIB」を装備する。
- この機体を持ってしてもUEを倒すのに性能が足りなかったため、Gエグゼス登場以降はマッドーナ工房に引き取られ、フェードアウトしていったが、後の連邦軍モビルスーツの礎を築いたこの機体も評価に値する。
- ジェノアスカスタム・ナハト
- ゲーム「ユニバースアクセル/コズミックドライブ」で登場。パスワードで設計図を入手できる。
- ウルフのジェノアスカスタムをさらにカスタマイズしたMS。その性能は制式量産タイプであるジェノアスIIの上を行くほど。カラーリングは藍色。ウルフがこの機体を見たらどう思うのだろうか・・・。
- RGE-B790CF ジェノアスフォックスカスタム
- 連邦軍のエースパイロット、フォックス専用にモビルスーツ鍛冶のムクレド・マッドーナがカスタマイズしたジェノアス。重武装化が図られており、両腕に装備した巨大バズーカ「フォックス・ビーム」は絶大な破壊力を誇り、仮にUEの装甲を貫けなくても相当な衝撃を与えることが可能である。機動力を補うべく、脚部はホバーとなっている。
- 『EXA-LOG』で詳細が明らかになった機体だが、実はアニメにもほんの少し登場している。
- ジェノアス(地球連邦軍第8宇宙艦隊カラー)
- ストラー・グアバラン中佐率いる地球連邦軍第8宇宙艦隊特別分遣隊のジェノアス。青いカラーリングが施されているが、性能、武装は通常のジェノアスと同じと思われる。モブ兵が搭乗してた機体とはいえガンダムの攻撃を回避するなど、なかなかの動きを見せた。
- コテツジェノアス
- 外伝作品「機動戦士ガンダムAGE トレジャースター」に登場するコテツ・サカイ専用の魔改造ジェノアス。UEの装甲にダメージを与えるほどの威力を持つ火器や隠し腕「アシュラアーム」を4本搭載しており、全ての隠し腕を展開し、重装備して一斉射撃する必殺技「全弾丸撃ち尽くし(ぜんぶのせ)」を使う。
- ジェノアス・テリオ
- ゲーム「ユニバースアクセル/コズミックドライブ」で登場するチューンナップされたジェノアス。外見こそジェノアスそのものだが、性能は第二世代モビルスーツと同等となかなかの高性能機。第二世代目の各地のMSファクトリーで販売されており、比較的簡単に調達できる。黒と青紫のカラーリングに真っ赤なバイザーを備え、かなり毒々しい外見をしている。
- ジェノアス・カロ
- ゲーム「ユニバースアクセル/コズミックドライブ」で登場するジェノアス。ゲーム内シミュレーター「MSG」でのみ登場する。カラーリングはアデルマークII(陸戦型)と同様の深緑。プレイヤー側で使用することはできない。
- ジェノアス(訓練機)
- アーケードゲーム「ゲイジングバトルベース」(稼働終了)で登場するジェノアスの訓練機。黄色のカラーリングをしている。
ジェノアスII
ジェノアスII(形式番号:RGE-B890)は、アセム編(A.G.140)における地球連邦軍の主力量産機であり、ジェノアスの後継機でもある。
機体の外見はマッドーナ工房が改修を施したジェノアスカスタムと同一で、同機を参考に開発・量産された。機体カラーはジェノアスと同様のカラーリングが基本となっているが、バイザーはジェノアスカスタムと同様のカラーとなっている。本機を含めてアセム編の連邦のMSの装甲はAGE-1並に強化されており、ヴェイガンのMSのビームバルカンなどを防げる様になっている。
武装はドッズライフルの簡易量産型ではあるが、初期の本家にも劣らない威力を持つドッズガンと、近接戦闘用のビームサーベルを標準装備としている。上記のように装甲材やフレーム材、武装、そしてジェネレーターやスラスター、電子機器、センサーなどにAGE-1の技術が投入されており、性能はかつてのジェノアスとは比べ物にならない位に強化されており、ヴェイガンのMSとも渡り合える。
信頼性も高く、ガンダムAGE-1の量産仕様である後継機「アデル」に更新される中で長くパイロットに愛された。特に、先代ジェノアスで腕を慣らしたMSパイロットに愛用されたといわれてる。運用そのものはA.G.123年時点ですでに確認されており、息の長い機体。実はジェノアスの基本設計自体はすでに初代の時点でヴェイガンのMSに勝るとも劣らない完成度であり、容易に改修が可能なように設計されていたので様々なバリエーションを生み出していき、後世において語り継がれる傑作機となった。
16話(アセム編第1話)ではコロニー・トルディアに配備されている機体がシャルドール改2機を従え、ヴェイガンを迎撃するべく出撃。僚機を失い自身も中破するが、AGEのモブ正規兵らしく文字通り転んでもただでは起きないアシストを決め、加勢に入ったガンダムの勝利に貢献している。
第三部、第四部では後継機種の普及もあり一線を退いたが、ごく少数ではあるものの運用が確認されている。また、戦艦ディーヴァのMSパイロット、オブライト・ローレインはジェノアスIIに強いこだわりを持ち、改修を重ねながら運用を続けていた。大気圏内では高い飛行機能を持つ連邦軍主力機「クランシェ」に追随するため、サブフライトシステム「ウェイボード」を併用するケースも多い。
バリエーション
- ジェノアスII(ディーヴァカラー)
- 戦艦ディーヴァで運用されているジェノアスII。青色のディーヴァカラーが施されており、同艦のMS隊員オブライト・ローレインが搭乗する実質的な彼専用機である。
- ジェノアスII(ラーガン機)
- 外伝作品「機動戦士ガンダムAGE 〜追憶のシド〜」に登場するベテランパイロットであるラーガン・ドレイスが駆るジェノアスII。
- 外見は普通のジェノアスIIと変わらないが、ラーガンが乗ることにより高い戦闘力を発揮し、主人公であるウィービック・ランブロの駆るGサイフォスを圧倒した。秘技「マスターズ・ステップ」で軽やかに、しかし正確にシドの攻撃をよける様は「量産機の動きじゃない!?」と言わしめた。
- ジェノアスII・イオ
- ゲーム「ユニバースアクセル/コズミックドライブ」で登場するジェノアスII。ジェノアス・カロ同様MSGでのみ登場する機体で使用不可。どこぞのシャア専用機みたいなカラーリングをしている。
- ジェノアスOカスタム
- キオ編以降に登場するジェノアスIIのオブライト専用カスタム機。ジェノアスIIを連邦軍が持つ最新技術で全面改修した結果、凄まじい性能になっており、アデルすら凌ぐと言われている。装備自体もクランシェが用いていた新型ドッズライフルやビームサーベルを旧型モビルスーツ用に改修したのを用いている。
- ジェノアスII自体はほぼ全機退役しており、アデルやクランシェが主力の今、前線で活躍する数少ないジェノアスの一機。乗り続けている理由は今は亡き愛する人が影響しているとも。
- 三世代編OPではガンダムの切り替わりと共に時代の変遷を表す演出があるが、地味に格納庫の機体も変わっており、ガンダムAGE-3と映っているのがこの機体。ジェノアスもまた、ガンダムとともに進化しヴェイガンとの最終決戦まで戦い抜いた機体であり、この演出は「進化するジェノアス」などと言われることも。
- クランシェに乗るジョナサン、デレクをフォローしながら活躍する様はまさにいぶし銀。ラ・グラミス攻防戦ではヴェイガンの特機二機相手に互角の活躍を見せたが…
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