伊藤洋輝 単語

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イトウヒロキ

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伊藤洋輝いとう ひろき、1999年5月12日 - )とは、静岡県浜松市出身のプロサッカー選手である。
ドイツブンデスリーガVfBシュトゥットガルト所属。サッカー日本代表

利き足は左足。ポジションはDF、MF188cm81kg。

経歴

プロ入り前

静岡県浜松市中央区(旧:東区)での4人家族の末っ子として生まれ、幼少期からサッカーを始める。ちなみに母親清水商業高校出身で元日本代表MFであり、ジュビロ磐田黄金期を支えた藤田俊哉と同級生であった。

小学生になると地元のSANTOS FC SOCCER ACADEMY JAPANに所属し、この頃はサッカーフットサルの両方を学んでいた。小学4年生のときにブラジルの名門サントスFCの下部組織セレクションに合格しており、春休みを利用してブラジルへの短期サッカー留学を経験している。その後、浜松サッカースポーツ少年団に入団しサッカー一本で勝負するようになる。小学6年生の時点で身長162cmあり、2011年ナショナルトレセンU-12東海メンバーにも選出されている。

中学生になると、ジュビロ磐田U-15に入団。中学生になっても身長はさらに伸びており、183cmの大ボランチとして期待を寄せられていた。3年生になった頃にはトップチーム練習にも参加しており、トップチーム練習試合でゴールまで決めてしまうスーパー中学生だった。高校生になると、順当にジュビロ磐田U-18に昇格。アンダー世代の日本代表にも選出されるようになる。

ジュビロ磐田

2017年5月19日高校3年生にしてトップチーム昇格が発表され、J1リーグジュビロ磐田プロ契約を交わし、同時に2種登録選手となる。トップチームに昇格が決定した後はユースの試合には出場せず、通信高校に編入するなどしてトップ練習に帯同することになった。

2018年から正式に選手として登録されると、3月7日Jリーグルヴァンカップ第1節清水エスパルス戦に後半34分から出場し、プロとしての公式デビューを果たす。4月4日ルヴァンカップ第4節ヴァンフォーレ甲府戦で初スタメンを飾る。8月19日J1リーグ第23節柏レイソル戦で途中出場し、Jリーグデビューも果たす。

2019年1月9日J1リーグ名古屋グランパスへ期限付き移籍することが発表される。しかし、当時の名古屋ボランチには本拓ジョアン・シミッチといった実者がいたためここでも出場機会に恵まれず、リーグ戦、カップ戦合わせて9試合のみの出場に終わる。

2020年J2リーグに降格となったジュビロ磐田に復帰。新型コロナウィルスの感染拡大によってリーグが中断となった再開後の6月28日J2第2節京都サンガでスタメンに起用され、第6節のギラヴァンツ北九州戦で3バックの左CBとしてプレーし、完封勝利に貢献したことが大きな転機となる。以降、本職のボランチではなくCBとしてレギュラーを掴み、長身を生かした守備のみならず正確な左足のキックによる最終ラインとしてチームの中で地位を築くようになる。8月12日J2第11節大宮アルディージャ戦では、快なミドルシュートを決め、プロゴール記録チームは6位でシーズンを終え、1年でのJ1復帰を逃したが、リーグ戦37試合中36試合にフル出場するなど、大きく飛躍したシーズンとなった。

2021年は開幕から出遅れ、シーズン序盤は控えという立場になる。5月5日J2第14節ザスバクサツ群馬戦でシーズン初スタメンを飾ってからはレギュラーを取り戻し、ボランチや3バックの中央など様々なポジションで起用される。

シュトゥットガルト

2021年6月23日ドイツブンデスリーガVfBシュトゥットガルトへの期限付き移籍が発表される。かつて香川真司ボルシア・ドルトムントスカウトしたSDのスヴェン・ミスリンタートのにとまり、念願の海外移籍が実現することとなった。
当初は4部リーグに所属するBチームプレーする予定だったが、守備に怪人が相次いだこともあってトップチームに帯同すると、8月28日ブンデスリーガ第3節フライブルク戦で初スタメンを飾り、ブンデスリーガでのデビューを果たす。同じチーム遠藤航が所属していたこともあってドイツ環境いうちからフィットし、3バックの一として継続してレギュラーとして起用されるようになる。11月23日の第13節マインツ戦では利き足とは逆の右足でゴラッソを決め、ブンデスリーガゴール記録11月の「ルーキーオブザ・マンス」や「今季リーグデビューベスト11」に選出されるなど、シーズン折り返し時点では市場価値が半年で推定移籍の8倍近くに上がっていた。チームは後半戦に入って勝てない時期が続き、降格圏に転落するほど低迷していたが、引き続きスタメンで起用され、4バックを採用したときは左SBとしてプレーすることもあった。シーズン終盤でも降格の危機に直面する厳しい状況の中、5月14日リーグ最終節マインツ戦の試合終了間際に遠藤航の劇的な決勝ゴールアシストし、逆転でのブンデスリーガ残留に貢献。シーズン終了後の5月22日には全移籍への移行が発表される。

2年となった2022-23シーズンも3バックの左を中心にスタメンに定着。不調のチームの中で苦戦を強いられる場面が見られ、ワールドカップのときと同様にブルーノ・ラッバディア監督からバックパスの多さを批判され、前半だけで交代させられることもあった。それでも厳しい残留争いの中での終盤戦になって評価を高めるようになり、第27節のボーフム戦ではマッチアップした日本代表浅野拓磨完封したうえに、左足でのシーズンゴールとなるゴラッソを決め、勝利に貢献。最後は入れ替えプレーオフにまで回ったが、チームは残留を果たしている。

2023-24シーズンは開幕戦でアシスト記録すると、左SB戦場に偽のSBとしてゲームメイクに関与するなどプレーの幅を広げ、前半戦快進撃を見せたチームに貢献。

日本代表

2015年U-16日本代表に選出されており、2017年からはU-18代表の常連メンバーとして名を連ねる。

2018年1月中国で開催されたAFC U-23選手権2018に出場するU-21日本代表メンバー飛び級で選出される。当時はチーム最年少であり、チーム一の高校生だったが、グループリーグ第3節のU-23北朝鮮戦で2アシストの活躍を見せる。もっともU-21代表にはこの先定着することができず、2021年東京オリンピックには補にすら入らず、落選している。

2018年6月にはU-19日本代表の一員として2018 FIFAワールドカップを戦う日本代表トレーニングパートナーを務めるためにロシアへ帯同している。11月にはインドネシアで開催されたAFC U-19選手権2018に出場。初戦の北朝鮮戦でゴールを決め、ボランチのレギュラーとしてプレーするが、準決勝でサウジアラビアに敗れている。2019年5月には、ポーランドで開催された2019 FIFA U-20ワールドカップに出場。チームリーダー格として期待されるが、初戦のエクアドル戦でミスを連発したことで次の試合からスタメン落ちとなる。第3戦のイタリア戦では自ら志願してPKのキッカーを務めるが、痛恨の失敗となってしまう。敗れたラウンド16の韓国戦では出場機会がく、ほろ苦い大会となった。

シュトゥットガルトでのブレイクによって2021年後半あたりにはフル代表への待望論が出るようになり、アジア最終予選後の善試合で初めて招集される。2022年6月2日パラグアイ戦で左SBとしてスタメンで出場し、代表デビューを果たす。2022 FIFAワールドカップカタール大会の日本代表メンバーにも選出され、グループリーグ第2戦のコスタリカ戦の後半開始から3バックの左として出場。しかし、消極的なプレー立ち、失点シーンにも関与したことで批判が殺到。その後の試合で出場機会は与えられず、悔しさの残る大会となった。

2023年6月20日ペルー戦では、前半22分左足を振りぬいての快なミドルシュートを決め、代表初ゴール記録2024年1月に開催されたAFCアジアカップ2023では初戦、第2戦、準々決勝の3試合に左SBとしてスタメンで出場。敗れたイラク戦、イラン戦では先のワールドカップと同様に判断の悪さやパス回しの消極さから批判を受ける。

個人成績

シーズン クラブ リーグ 試合 得点
2018 ジュビロ磐田 J1リーグ 1 0
2019 名古屋グランパス(loan) J1リーグ 2 0
2020 ジュビロ磐田 J2リーグ 37 2
2021 ジュビロ磐田 J2リーグ 20 2
2021-22 シュトゥットガルト(loan) ブンデスリーガ 29 1
2022-23 シュトゥットガルト ブンデスリーガ 30 1
2023-24 シュトゥットガルト ブンデスリーガ

プレースタイル

プロデビュー時はボランチの選手だったが、徐々にセンターバックで起用されることが多くなり、左サイドバックでもプレーできるマルチロールとなっている。戦術理解度が高く、圧倒的な身体の高さも持ち合わせていることから複数のポジションに対応ができる。何といっても188cm81kgと体格に恵まれており、手足のリーチも長いため広い守備範囲からボールを奪うこともできる。最高時速33.7キロで走ることができるなど、冨安健洋に同等以上のスピードの持ち。特に3バックの一として起用されたときは積極的に前に出て行って相手の起点を潰す守備を得意としている。また、裏のスペースのケアの意識も高い。

最大の売りは左足から放たれるキックの精度の高さによって攻撃面での貢献度が高いことである。もともととしてボランチを務めていた経験からゲームメイクが高く、楔とフィードの両方ができ、最終ラインとして期待もできる。最後尾からビルドアップが始まる現代サッカーにおいて、広い視野を確保でき、懐でボールを収められるレフティーセンターバックとして重な存在である。

欠点はパスの送り先の判断を間違えて、結果パスミスに繋がってしまいがちなところ。また、相手からのクロスに対してボールウォッチャーになってしまうことと前に出て行った後の戻りが遅くなることは善の余地がある。

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