深雪(みゆき)とは、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」に登場する、大日本帝国海軍の特I型(吹雪型)駆逐艦4番艦「深雪」をモデルにした艦娘である。
担当声優は上坂すみれ、キャラクターデザインはしばふ。図鑑番号はNo.014→559(改二)。
深雪様に関しては、艦これでの扱いを語る前に史実から語らざるを得ない。何しろ深雪様は2014年3月現在、艦これの日本艦で唯一第二次世界大戦に参加していない[1]艦娘なのである。なぜ戦争に参加できなかったのか。それは……。
深雪様は大正12年度計画鑑の1隻「第三十八号駆逐艦」として、1927年4月30日に浦賀船渠で起工。「深雪」と命名され、1929年6月29日に竣工。姉の「吹雪」「白雪」「初雪」とともに第11駆逐隊を編成、第2艦隊第2水雷戦隊に編入された。1931年10月10日、缶用乙型1号噴燃器の換装などの工事に入り、翌年7月に工事完了。12月に第2水雷戦隊に復帰する。
そして、1934年6月29日(奇しくも竣工日である)。深雪様は済州島南方沖で演習中、視界不良の中で僚艦「電」に衝突されてしまう(「悪天候の中で展開した煙幕を避けようとした深雪に向かって突如煙幕の中から電が突っ込んできた」と『第二次大戦駆逐艦綜覧』に記述有)。この衝突で深雪様は船体が断裂し、ボイラールームへの浸水が止まらなかったために船体後部は数時間後に沈没(応急処置の不手際が浸水を止められなかった原因という説もある)。
残った船体前部は「那珂」により曳航され佐世保を目指したが、途中で曳航を断念、放棄されてしまった。
この衝突事故で死者・行方不明者5人を出した深雪様は、太平洋戦争どころか日中戦争すら始まる前に駆逐艦としての生涯を終えてしまった。同年8月15日、除籍。
広島県呉市の呉海軍墓地には、深雪様の沈没事故による死者の慰霊碑がある。
なお、深雪の沈没を重く見た帝国海軍は士官教育においてダメコンの教育を強化した。このことにより戦中に重傷を負った秋月・涼月らの艦が沈没を免れることができたと考えるなら、深雪が帝国海軍に残した功績は計り知れないものがあると言えるのではないだろうか。
というわけで、太平洋戦争に参加していないにも関わらず吹雪型の4女として艦これに登場を果たした深雪様。手に入りやすいコモン駆逐艦のため、ゲーム開始直後からお世話になる人も多いだろう。なお性能的には特に「運」のステータスが低いということもなく、普通の駆逐艦の性能である。
― 夜戦に限らず常時使用可能。威勢のいい掛け声とともに武装を発射する。相手は死ぬ(もしくはカスダメ)。
そんな深雪様だが、何しろ史実が史実なので、本人のキャラクター性よりも、「電にぶつかって沈没」という史実ネタばかりが注目されることになってしまう。初期選択の秘書艦を電にした提督が最初のドロップや建造で深雪様を引き「あっ」と不安に思う程度ならまだしも、公式4コマ第2話のオチからしてこのネタであるからして、二次創作においてはもはや言わずもがな。電と共に描かれることも多く、特Ⅰ型と特Ⅲ型で遠く離れているが仲の良い姉妹であったり衝突していたりと色々である。深雪個人としては、図鑑で「ぶつかって沈んだ」という史実の自分を少なくとも自覚はしており(図鑑説明において「電」の名前は出さず、「他の駆逐艦」と言っている)、しかし電のことは苦手意識も無く避けているという風な台詞は原作ゲームには無い。改にすると母港放置時「ああ、そうね…お腹の辺りがなんかキリキリするけど…。ああ、電、別に心配いらないから!へーきへーき!!元気元気!!」と言う。深雪様は気遣い出来るし過去を引きずらない良い子なのだ。
そんなわけで、美味しいのか不憫なのかよくわからない扱いの深雪様であるが、ゲーム内では唯一戦争に参加できなかった艦ということもあってか、補給すると「いっけるいけるぅ~!早く戦いたいぜ!」、出撃すると「深雪様一番乗りぃ~!敵はどいつだぁ?」、母港に戻れば「次も頑張っていこうぜ!」と常にやる気満々である(ただしなぜか戦績確認時だけはダルそう。事務仕事は嫌い?)。せっかくなので艦これ世界でぐらいは本来の駆逐艦として暴れさせてあげたいものである。
特に公式が行う期間限定イベント作戦等では近年「その作戦の元になった史実の作戦の参加艦がルート固定等のキーとなる」ことが多いが、深雪様はその経歴上、海外艦等を除けば「絶対にルート固定に選ばれないであろう艦」という肩書も提督間であるとかないとか。よって「作戦序盤に出撃させたら差し押さえ札で使えなくなってしまい、後半のルート固定艦としてその子を使用出来ない」といった事が起こりえないだろうと序盤から安心して実戦投入出来る艦として重宝されている(これらはあくまで攻略する上での憶測でしかないが)。
その経歴上、非常に特異なキャラとしても一部では良く創作で挙げられる存在でもある。唯一戦争を経験せず沈んだ存在の為、昨今アレ過ぎて話題になったアニメ版等における「史実に引きずられる形で同じ状況になり沈む」という悲劇の運命・可能性を最も打破出来る存在ではないかとも言われたりする。武勲どころか戦歴が何もない彼女であるが、何物にも染まっていないが故に過去に囚われず、未来の可能性に溢れているのかもしれない。
次節で述べる改二が2023年4月23日に実装され、同時に「改」及び「改二」に時報が追加された。
大雑把に言えば第十一駆逐隊の朝霜、といったところ(ただし一切料理の類をしない朝霜に対し、深雪はまがりなりにもおにぎりは作れる模様。)。無論、随所に「スペシャル」がつくのは深雪にとってはお約束なのでそれはそれとして。
「日直」(秘書艦のこと。深雪にとっての扱いはこうなるそうだ)に就いた途端夜半は寝ながら時報業務を遂行。朝食は握り飯。お昼も握り飯。晩飯も作ろうかと申し出るが3食全部おにぎりを回避すべく提督がカレーをつくって振る舞ってくれる。そういえば時報及び改二実装に前後して自腹で中の人がカレー機関に客として来店したそうで… 午後の演習では演習相手として電が登場。通常ボイス同様過去のことを遺恨に残さず、今は発煙装置も電探もあるから大丈夫と応えている。また、夜10時には吹雪・初雪・白雪 が来訪、11駆で仲の良い様子が描かれている。
2023年初春イベ「絶対防衛線!「小笠原兵団」救援」開催期間中の10周年当日である2023年4月23日に行われたメンテナンスにて、予てより言及されていた深雪への改二実装が実現した。改装には、駆逐艦の改二改装レベルではかなり高水準(コンバート改装の後段要求レベルに匹敵する練度)が必要で、近年実装された吹雪型改二改装でも必要とされるようになった改装設計図も1枚要求される。なお、特型駆逐艦で前に実装された磯波で必要とされた新型砲熕兵装資材は不要なので、この点は安心してほしい。
誤った「発煙装置」使用例 |
持参する装備は12.7cm連装砲A型改二+★7、61cm三連装(酸素)魚雷及び同時実装の「発煙装置(煙幕)」。改からは火力+9、雷装+3、対空+33、装甲+3、運+3/+25。対空は皐月改二・文月改二・霞改二乙と並び、火力も素で初月改、浜風乙改、霞改二乙、曙改二、山風改二丁と同値。雷装はFletcher Mk.II、涼波改、狭霧改と同値。「火力+雷装」の夜戦火力では天霧改二丁、潮改二、浦風丁改、磯風乙改、Jervis改に並ぶ…のだが、改修済みA型改二(★1で+2~★maxで+11)、三連装(酸素)魚雷後期型(★9まで雷装+2、回避+1、★maxで火力+1、雷装+3)が加わる。特にA型改二(改修)につく補正が強力(★+1につき+1!)であり、史実補正に縁のない深雪でも装備補正でイベントに連れて行ってあげることができるかも…しれない。
装備可能な特殊装備としては大発動艇系のみ装備可能である(司令部や特二型内火艇は装備不可)
「特異点」な改二とは |
見た目はしばふ村吹雪型改二のそれを踏襲したものとなっているが、右手の連装砲にハンモックを括り付けている(マントレット[2])という他の艦娘にはない描写がある。左手には磯波改二の腕時計型高射装置の位置に発煙装置を装備。
特に重要な追加ボイスとして「なんのために自分は艦娘になったのか考えてみたが、今は艦娘として存在している事自体が嬉しい」(意訳)というものが更新・実装された。艦隊の特異点たる彼女は、本作品の意図を踏まえれば『存在している事自体が奇跡』とも言える存在であり、こうして改二も実装され、彼女自身が前向きに自身を捉えるセリフが実装されたことは素直に嬉しい。
なお、深雪改二実装と同時に年任務(4月)に「特型初代「第十一駆逐隊」演習スペシャル」任務が、また単発任務で発煙装置(煙幕)関係任務等が実装された。運営さん、せっかく年任務もできたことですし、三水戦旗艦として沈んだ白雪や明日から本気を出す司令駆逐艦の初雪の改二も是非…[3]
2022年になり、深雪に対し以下の追加要素が実装された。また、最近公式ツイートの中で深雪を「艦隊の特異点」と紹介することが時々ある。
元気ハツラツ!いつもやる気マンマンだが空回りも。
演習中は周りに注意!『吹雪、がんばります!』第1巻 主な艦娘紹介!より引用
余談ではあるが公式四コマ『吹雪、がんばります!』では前述のとおり第2話で大破したものの、第3話で復帰している。
しかし、彼女いわく「電と衝突する前の記憶が無いのと、いつの間にか雷装が上昇している・・・」と。つぶやいていた。
衝突ネタに関しては第9話においても描写されている
初めての水上訓練の際(先輩に当たる妙高と古鷹のお陰で衝突は免れたが)伊勢に「あの辺の組み合わせはヒヤヒヤするねぇ・・・」と言われている。
新年回に当たる第24話は外で乾布摩擦をしている様子が見られた。
深雪の衝突からの沈没(この場合正しくは轟沈とは言わない)ネタは史実に基づいた二次創作ネタではあるが、昨今深雪を無意味に沈めようとするぷらずまネタや、「大戦前に沈んだから改二なんかあるわけないだろ」、電もいない深雪のみの絵で「この後ぷらずまに沈められた」等という最早キャラいじりネタを越えた心無い者による深雪への暴言やいじめが一部で横行している。これらは深雪の持ちネタではあるが、それをダシに彼女をいじめていいわけでは勿論ない。あまりやり過ぎると彼女のファンも良い気分ではないし、いじめるぷらずまの元ネタの心優しい電のファンにも迷惑である。良識のある艦これファンは節度を守ってほしい。
吹雪型姉妹 / 吹雪型駆逐艦 |
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1.吹雪 - 2.白雪 - 3.初雪 - 4.深雪 - 5.叢雲 - 6.東雲 - 7.薄雲 - 8.白雲 - 9.磯波 - 10.浦波 |
掲示板
282 ななしのよっしん
2023/04/30(日) 06:15:46 ID: V6fOJe2Qe2
if改装やらif海戦やらやりまくっているゲームなのに「開戦前に沈んでだから」という理由で特別扱いするの、割と意味わからんな。
10周年記念だし何かやっておきたいけど金はかけたくないから、それっぽい箔を付けて低予算で終わらせた、というだけでは……
283 ななしのよっしん
2023/06/25(日) 05:04:07 ID: K6DuMbdGJf
>>282
他所のゲームだって普段より豪華な装備配ったりガチャやって終わりやろ。普段リアルイベントしてるから何か期待したのかもしれないが難癖の類やぞ
284 くりはし
2023/06/26(月) 00:08:50 ID: 3JRLU0enYE
今日6月26日は深雪ちゃんの進水日(95周年)ですね、おめでとうございます(^^♪
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最終更新:2024/12/02(月) 04:00
最終更新:2024/12/02(月) 04:00
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