豪血寺一族 単語

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豪血寺一族とは、アトラスノイズファクトリー開発した対戦型格闘ゲームシリーズである。

ニコニコ動画上ではゲーム中に使われた曲「レッツゴー!陰陽師」が非常に有名だが、元ネタであるこのゲームそのものは一部の濃いユーザーにしか知られていない。2009年4月まで記事がなかったくらいだ。ちきしょう。

概要

初代「豪血寺一族」は1993年アーケードゲームとして発売され、2012年までに7作品のシリーズが作られている。後にアトラスアーケードゲーム開発が縮小したこともあって、4作の「GROOVE ON FIGHT」から5作「新・豪血寺一族 闘婚 -Matrimelee-」まで非常に長い期間が開いている。「新豪血寺一族」以降は、「レイジオブドラゴンズ」の制作で知られるノイズファクトリー開発を担当している。

レッツゴー!陰陽師」がブレイクするまでは知る人ぞ知る、隠れた名(迷)作である。

玉石混淆の格闘ゲームブーム明期に登場した作品でありながらも、世界観がぶっ飛んでいたのが非常に印的である。「ほぼ全員血縁者」「70歳ババア主人公」など、個性的な設定が目白押しであった。

単なるイロモノゲーでは終わらなく、全員が2段ジャンプダッシュ攻撃、通常技をどこでも必殺技キャンセルができるなど、当時の格闘ゲームとしては新なシステムを多く導入している。特にキャラ変身キャラクターチェンジ)が有名で、ババァが相手に吸いついて、生気を奪い乙女変身する技は豪血寺を代表する技である。システムによる高い機動力を発揮するためにステージも広く、特に格闘ゲームとしては初めて縦方向に広さを持たせたゲームであった。

シリーズ通して作曲でんちゅう田中敬一)が担当している。ちなみに、ババア変身時に吸い付く音は、自らの腕を吸い付いて作成した渾身のSEである。

また、有名な「陰陽師」に代表されるように、ほとんどのステージに歌入りのBGMが入っている(2作から)。昔は容量の大きい歌入りBGMを入れることはかなりの労作であり、実際豪血寺一族2では、音楽に割り当てられている容量のうち、半分を音PCMに割いているほどである。

ステージも広めに作られていて、横2画面×縦2画面で構成されている。そういったこともあってか、やたらと高く跳びあがる対技がいっぱいあり、クセの強い必殺技が多い。

システム

4ボタン制で、Aが小パンチ、Bが小キック、Cが大パンチ、Dが大キックに割り振られている。シリーズによって、同時押しで「ごっつい攻撃(ふっとばし攻撃)」や「黒子呼び(として使える)」なども使える。

初代から全キャラとも2段ジャンプダッシュができるので、攻め込むにもジャンプダッシュの両方を混ぜることができる。特にダッシュ攻撃での性変化は通常技だけでなく、必殺技ダッシュから出すと性が変化するシリーズもある(闘婚など)。

一発義(超必殺技)は2から導入された。当時の流であった体力ゲージ依存ではなく、画面下のゲージを溜めてから放つ方式であった。このゲージサムライスピリッツの怒りゲージと似たようなもので、自分が攻撃を食らったときにしか増えない仕様であり、1試合中に何度も撃てるものではなかった。後の作品では他にも溜める手段ができたが、それでも他のゲームべると溜まりにくいほうである。ゲージが1本満タンになると、怒り爆発エフェクト(発動中無敵、攻撃判定あり)が発生する。攻め込まれている時にこれで返せることもあるが、発動で動けない隙を狙って起き攻めを仕掛けられることも。

変身」は一部のキャラが使用可で、シリーズによって使えるキャラが大きく異なる。使用条件もキャラによって違い、お種・おなどは通常投げから、小路クララ必殺技飛び道具から変身するなど多岐にわたる。多くは時間経過で解除されるが、孤院干滋はラウンド開始時に変身超必殺技を使うと変身が解けるといった特殊な変身をする。

豪血寺一族の由来、成り立ち

江戸時代の名だたる剣豪であり、類の女好きであった野十兵の隠し子、新十郎が開祖である。
ある時、武者修行の旅先で、一人激しく恋に落ち、新十郎儲けるが再び修行の旅に出てしまう。牛という姓こそ名乗れ母子であったが、 雄々しく成長する新十郎には父親「十兵衛」のことを聞かせ、”世に名高き剣豪の血が自分にも流れている”ということを何よりも誇りとして生きていくようになる。

母も他界し父も世を去った風の便りに聞いた後、新十郎に突如縁談が舞い込んでくる。 相手は「お菊」という、とある剣豪の血筋を持娘であり、二人は祝言をあげ、八人の子宝に恵まれた。
そして時が過ぎ、全ての人に名字を持つことが許される明治の世となる。この時新十郎69歳であったが、いまだ父のことを誇りに生きている新十郎は、 我が一族は、剣豪の血筋を受け継ぐ一族也」との意義を込めた名字を考えた……。すなわちこれこそが豪血寺という苗字の由来である。

豪血寺の文字が表すとおり家訓真髄は力と血筋を賛美することにあり、その血筋が弱者に継承されることを忌み嫌い、 新十郎の残した姓家訓は更に強い血筋が受け継がれていくことを託したものであった。

弱き者、豪血寺の名を語るべからず』

子宝に恵まれた新十郎の子孫たちは、姓家訓通りに、強き血筋国内外までに広げていった。

こうして大正の世が終わり、時代は昭和を迎えようとした時、豪血寺三代主であったお志摩が掘り当てた埋蔵油田の力で、豪血は世界有数の大財閥のひとつにまでなっていった。 この結果、私利私欲のためだけに主の座を狙う者が増えていき、業を煮やしたお志摩は一族全てに対して通達した。

「この度、豪血主催の格闘技大会を挙行することに決定した。 この大会で優勝した者には、豪血主の座をその日から五年間与えるものとする。 また、その期間が終了すると同時に、再び主の座を賭けて格闘技大会を行うこととする。」

血を血で洗う主の座を獲得するための格闘技大会が始まったのである。

シリーズの歴史

アーケード版作品を中心に解説

豪血寺一族
1993年発売の第1作プレイヤーキャラは8人で、主人公は豪血寺お種(78歳)。
富と権力の徴、おワールドに君臨するお種の双子である豪血寺おを倒すことが的のストーリー
庭用ではSFCMDなどがあるが、それなりにアーケードテイストは守られている。
豪血寺一族2
魔法少女クララCV三石琴乃を起用し、魔法少女変身するというノリオープニングで、前作で免疫がついているはずのユーザーすら度肝を抜いた、まさかの続編。
1994年発売。前作から一年後の話。、悲願の優勝を果たして当となったお種(79歳)は、おワールド改造し、お種ランドを作り上げた。しかし、お種ランド完成式典前に、突如お種が行方不明となったため、5年を待たずして当決定格闘技大会が急遽開始されることになる。
お種失踪のため、代わりにおプレイヤーキャラになり、ほかに5人の新規キャラクターが入っている。
その中には一代で豪血寺の財閥を築き上げ、60年前の大会でお(当時18歳)に敗れた後、行方不明だったお志摩も大会に参加している。
ラスボスは失踪(?)していたはずのお種。技性は前作とあまりかわらないが、義「」というの技を使ってくる。くらってもガードしても同じぐらい減るなかなかの極悪技。ちなみにエンディングにてお種の失踪事件の全容を知ることができる。
庭用移植作品は、次回作「最強伝説」の要素を取り入れた「豪血寺一族2 ちょっとだけ最強伝説」がプレイステーションで発売されている。移植度は変身時にロードしたり、背景が寂しかったりといろいろと残念だが、BGMだけなぜかすべて「よい音」バージョンであるため、一部のBGMマニアにはなかなか受けがよかった。PSアーカイブスで配信中なので、ロードストレスを感じない人は是非。
豪血寺外伝 最強伝説
1995年に発売された、実質3作。前作の大会を孤院干滋が優勝し、当になった干滋が戯れで開催したタッグ大会の設定。当決定戦でないこともあり、シリーズで初めて血族でない「外部の格闘」を招いている。ただし、これはifの話であり、実際は、種が2015年まで当の座を入れ替わるように奪い合っていた。(先祖供養ではおが現当)あくまでも外伝のストーリである。
お種を含む前作のキャラクター全て、およびタッグパートナー専用キャラ黒子(いちおうコレも一族の一員)が使用可。また、一部の変身キャラ変身前・変身後で別キャラとして独立している。隠しコマンドラスボスの外部格闘チャックが使える。タッグといえば普通は2キャラ必要だが、実は同キャラでもタッグを組める。BGMは基特性上、音色を変更できなかったために2のアレンジで構成されている。
GROOVE ON FIGHT 豪血寺一族3
1997年登場の実質第4作であり、前作と同じくタッグ制がとられている。
ちょいと未来2015年の話であり、2015年でもってちょうどお種とお年齢設定が100歳という偶然が怖い。(豪血寺1は1993年作、エヴァ1995年作)
まさにセカンドババアインパクト お志摩は辛うじて生きながらえているが、不整脈のため大会参加はさすがに不可能だった。
時代設定が大幅に進んでいるため、ババア達以外は新キャラであるが、の仲であったおとお種も、高齢による弱体(生気を吸っても変身は一しかできないほど衰えた)を理由に和解。「2人でひとり」扱いのほぼ別キャラで大会に挑んでくるため、実質的にすべてのキャラが入れ替わったようなものである。
連続入力式の特殊技などが取り入れられたほか、タッグを生かしたシステムも導入されている。なかには、倒れたパートナー飛び道具として投げるという技もあった。まさに外道
ラスボスデザインは「悪魔絵師」こと金子一馬氏。
アーケードST-Vであったため、庭用ではセガサターン版がある。庭用追加キャラダミアンエンディングは見もの。
ちなみに、同人ゲーである『GLOVE ON FIGHT』のタイトルロゴ元ネタでもある。
新・豪血寺一族 闘婚 -Matrimelee-
もが忘れていた頃の2003年になって登場した、シリーズ第5作にして新シリーズ。基MVSネオジオ
シリーズのように年齢西暦を合わせていた設定はとりあえず効化。村田蓮爾はすでに退社し、フリーで活躍していたため、実は中野友和が村田蓮爾の絵を似せて描いている。あと、お種とおデフォルトカラーがなぜか入れ替わった。
GROOVE ON FIGHT」よりも以前の物語であり、新キャラに混じって2の頃のキャラが多く登場する。MVSの容量の限界まで使用しているためか、この作品では変身がない。前述の通りキャラクターデザインが変わったため、誰だお前はと言わざるを得ないキャラが複数いたりする。慣れろ。ババア使いは慢しろ!!
本作より開発ノイズファクトリーであるが、代表取締役子氏はこのゲーム企画した元アトラス社員の開発ネーム、「ちゅうこ」さんであるため、どうみても豪血寺です、本当にありがとうございました。
システムにも大きな変化が多数組み込まれており、以前のシリーズと「レイジオブドラゴンズ」のシステム融合したような操作感になった。闘婚以降は一部の通常技を特殊技に繋ぐことができるようなり、連続技のバリエーションが増えている。
ストレスゲージが3本まで溜められるようになり、1ゲージ技の「ストレスシュート」と2ゲージ技の「一発義」が全キャラに用意されてい る。一部のキャラには隠し一発義(禁じ手)がある。やたら難しいコマンド義が複数あるので、キャラによってはゲージはあっても出すことがままならな いなんてこともある。
また、開発元にちなんでレイジキャラが4人参戦しており、COM戦でも条件次第で3ステージ乱入してくる。
新・豪血寺一族 煩悩解放
2006年プレイステーション2用に発売されたシリーズの6作。と、言いたいところだが実質的に「闘婚」の移植作。レイジキャラが出ない代わりにボビー・オロゴンが出る、変身技が復活しているなどの違いがあり、闘婚のアッパーバージョンであることは明だが、ボビーがいるから6作でいいんじゃー! 
本当は2006年2月23日日に発売予定だったが、ボビーが所属事務所トラブルを起こし、乱闘
その余波で5月25日に発売は延期されてしまった。
ニコニコでも見られる「レッツゴー!陰陽師」のPVは、これに収録されていたものである。
豪血寺一族 先祖供養
2009年7月31日正式に稼動した7作の新作。基TAITO Type X。
新たに双子ババアエリザベスサンドラ)が追加され、またもやキャラクター達の年齢が上昇した。
とってつけたようなババアの追加のように見えて、1995年に発売された豪血寺一族2のゲーメストムック系図で、すでに双子と設定されていた。そしてサンドラは、アンジェラ祖母である。
またBGM過去作のリミックスや、どぎつい新曲も入り乱れ、相変わらずカオスBGMになっている。
全般にグラフィックアニメーションと操作感覚が大幅に向上し(闘婚では昇コマンドが出しにくかった)、浮かせ技からエリアルを入れていくようなコンボゲー的な要素も追加された。
 しかしシステム的なバグ(一部キャラの投げ抜け不可、補正切りによる永久コンボ)がある点やキャラバランスが悪い点があり、ゲーセンで流行りきらず撤去が相次いでしまった・・・
と思いきや、2012年2月22日システムバランスを調整したNESiCA版が配信開始!!

ニコニコにおける豪血寺

陰陽師。以上。

新作の『先祖供養』では、豪血寺一族2の陳念ステージで流れた『坊主でダダダ!』とのまさかの2身合体
万が一家庭用の移植が決定したらきっと『坊主が危ない』が混ざって3身合体するやもしれん。
混ぜるなよ、絶対混ぜるなよ!!

陰陽師以外のBGM・PV

前述の「煩悩解放」には陰陽師以外にもPVが収録されている。最近では今の世相を現している貧乏人間カネナイジャー話題になっている。闘婚、煩悩解放の中で一番人気BGM闘婚行進曲だったりする(-煩悩解放フルコーラスバージョンライナーノーツより)。また、特徴的なBGMMADなどにも使われているようで、歌もの楽曲を使ったアイマス系のMADも見かけられる。 

闘婚、煩悩解放
 

豪血寺一族13

ちなみにゲーメストムックに付いていたサウンドトラック(よい音ヴァージョン)は、
PS版にてすべて聞くことができる。  

アイマスMAD

数が多すぎるので詳しくは陰陽師M@STERなどを参照されるとよし!

関連動画

MAME

MAMEによるプレイ動画などがあがっているが、MAMEヴァージョンが古いため、
一部のBGM背景などが正常に動作していない。(最近対応され、正常に動作するようになった)   

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