『風来のシレンGB2 砂漠の魔城』とは、チュンソフトが2001年7月19日に発売したゲームボーイカラー専用ソフトである。
リメイク版である『風来のシレンDS2 砂漠の魔城』が2008年11月13日に発売されている。
GBC,DSともに動画タグは「砂漠の魔城」に統一されている(→タグ検索
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概要
GBシリーズ第二弾。GBからGBC専用になりグラフィックも向上した。時系列上は4の後、3の前に当たる。
今作より通信機能に対応し、初めて救助システムが搭載された。他にも強化限界、祝福と呪い、共鳴など後のシレンシリーズに引き継がれる新要素が数多く登場した。
ストーリー
砂漠で行き倒れたシレンが、砂漠の城の警備兵によって地下牢に閉じ込められるも、城のお姫様に助けられてそこから脱出する。砂漠の街に辿り着いたシレンは、その城に住んでいる領主の突然の異変について調べることになる・・・。
キャラクター
年齢は公式ファンブックを元にしているが、時系列的に矛盾が生じる事を考えるとシレンの年齢は21歳が適正である。
詳しくはガイドブックなどを買うべし。
- シレン
- 主人公。推定年齢は23歳。
砂漠を彷徨っていた所で倒れ、気が付くと牢屋に閉じ込められていたが脱出に成功。
城下町イルパにてペケジと再会し、再び魔城に乗り込む。
- コッパ
- 「語りイタチ」というイタチで、シレンの相棒。
- ペケジ
- 自称シレンの弟で、シレンを「アニキ」呼ばわりする。推定年齢は23歳。
シレンとこばみ谷で出会って以来、城下町イルパで再会する。
魔城の財宝を狙っていたが、結果として邪神復活のきっかけを作ってしまうトラブルメーカー。
特殊能力は何も無いが、攻撃力が高めである。SFC版と違ってシレンに誤爆したりおにぎりを強請る事は無い。
- お竜
- 豹変した領主の事を調べるため魔城に潜入し、アテカ姫と通じる役目を担っていた。
その最中、ピンチに陥ったシレン達を助けてペケジ同様にこばみ谷の時以来の再会をする。推定年齢は25歳。
特殊能力は目潰し。しかしSFC版と比べると目潰しの効果範囲が目の前だけという弱体化がされている。
SFC版と比べてデザインがかなり変更されているのは、セクシー路線が社内でウケたからだとか。
SFC版のリメイクであるDS1でキャラ絵とドット絵が全然違うのはこの為である。
尚、DS2ではドット絵もちゃんとGB2仕様になり、目潰しがSFC仕様に強化されている。
- それだったらDS1の時点でドット絵作り直してもよかった気が…
( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!
- ンフー
- 邪神討伐後、ジャハンナムの扉奥深くから料理屋トンファンの横に飛んできて誕生した犬に似た謎の生物。
人の言葉を喋る事ができ、語尾に「フ~」を付ける。犬のような見た目だが箸はちゃんと使える。
ご飯を与えてくれたサチに恩返しをするために、シレンと共にトンファンの穴に潜り込む。
特殊能力はモンスターの肉を食べて、そのモンスターの特殊能力を10個まで覚えることができる。
ほぼそのまま覚えるもの、若干アレンジされた特技になるもの、覚えられないものもある。
他の仲間に比べて特殊能力が桁違いに強力であり、ガチ構成にすれば持ち込み可能前提の高難易度ダンジョンも持ち込み無しでクリア可能。攻撃と防御も高いため一番使える仲間かもしれない。
- マーモ
- 砂漠で黒く汚れていて倒れていた所をイルパの住民に見つけられ、イルパにてシレンと10年以上ぶりの再会をする(シレンはマーモの事を覚えていなかったらしい)。
シュテン山の守り神の化身が何故砂漠にいるの?とは突っ込んではいけない。
特殊能力はN64同様にアイテムを10個まで預ける事ができる。投げても容量に余裕があるならシューノーしてくれるが、店のアイテムを預けると泥棒扱いされるので注意がいる。また、敵から攻撃されると預けたアイテムを落としてしまうことがあり、うっかりなくさないように注意。
- 人形
- イルパのオカマコンビ、オハギとキナコが作り上げた戦闘マシーン。能動的にイベントをこなさないと仲間にならない。
矢を撃って攻撃するが、レベルが上がると矢の種類が変わっていく。人形の名前も変わるが特に大きな意味は無い。
他の仲間とは違い、経験値ではなくダンジョンのある程度深い階層まで到達することによってレベルが上がっていく。その性質上、1回の冒険でレベルは1しか上げられず、最高レベルまで鍛えるのは面倒。それでいて倒されるとレベル1からやり直しになるため、常用するには愛が必須。
本作の特徴
本作から登場した要素には、携帯電話(メール)などの情報技術の普及を受けて「モバイルアダプタGB」などの通信に対応したものや、アイテムや装備品にさらなる個性を持たせるようなものが追加されている。
これらの多くは重要な要素として以降のシリーズに引き継がれている。
- 風来救助
- 今作における、後のシレンシリーズにおいて最も重要な要素がコレ。
ダンジョンで倒された際、他のプレイヤーに通信ケーブル、モバイルアダプタGB、パスワードなどで救助を依頼することができる。救助する側は救助隊で依頼に対応した方法で救助依頼を受け、救助側が倒れダンジョンと全く同じ構造のダンジョンを進み救助者がいる階にたどり着けば救助が完了し、パスワードの場合復活の呪文が表示される。これらを救助者が受け取って入力することで、倒れたその場から復活することができる。
GB2では持ち込み不可にアイテムを持ちこんで救助に行ける等、まだ不備な部分もあった。
- 強化限界
- 今までは全ての装備品が+99まで伸ばすことができ装備の基本値の意味が薄めだったが、本作では装備の+値に限界(多くは+15~+40程度)が設定されている。
これによって基本値と印数に強化限界が加わったことで装備品のパターンが増えることになり、
最強装備以外は一長一短な物が多く、最強装備も2パターン存在するなど強く個性が出るようになった。
後述の共鳴と合わせてもっと不思議での装備の選択のバリエーションが増えた。
- 装備品の共鳴
- 本作では、カタナと鉄甲の盾のように対になる装備セットや、重装の盾とちからの腕輪のように関係ある装備を同時に装備すると装備が共鳴して何かしらの効果が発揮される場合がある。
通常は大した効果はないが強力なものもあり最強の装備セットの一つが強力な共鳴を利用したものとなっている。
これがあるため、今作では対になる装備として他作品にない珍しい装備がいくつかある。
- 腕輪の合成
- 今作品では腕輪にも印数が設定されており、腕輪同士を合成することができる。
- これにより、ハラヘリの腕輪などマイナス効果の腕輪は「印数が多く沢山合成できる」という存在意義が生まれた。武器防具の性能次第ではベースにすることも候補に入る。
やっぱり壊れるので武器盾程ではないが重要で、中には壊れない事を売りにする腕輪もある。
持ち込み不可ではヒビの入った腕輪を印に変えることで延命したりすることも可能。
- 呪いと祝福
- 今作から装備品以外も呪われるようになり、装備品以外が呪われた場合は使用できなくなる。
その一方で祝福状態が登場し、武器や盾なら与ダメ防ダメが上がり、腕輪はヒビが入らなくなり
矢は必中、杖は回数が減らず、巻物は消費されず、これらは使う度に一定確率で祝福が解除される。
草と食糧は使いきりだが2回分の効果が出る。
DS版の変更点
7年後に発売された風来のシレンDS2 砂漠の魔城(以下DS版)では。処理システムの根幹部分が前作である風来のシレンDSつまりはSFC版を元にリメイクされておりハードの制約を受けていたGB仕様からSFCシレンに近い仕様に根本的に変更されている。その一方で、上記の本作の特徴や敵の特殊能力などはSFCのシステムに対応しつつそのまま再現されている。
もちろん追加ダンジョンがある反面、GB版で史上最難と言われた天下一ワナ道会はDS1の流用になっていたりする。
細かい部分では、GB版にあった救助限定印や印倍も健在だが、シレン3との連動で手に入ったり秘剣カブラステギは一人で作れるなどある程度緩和されている。しかし、火迅風魔刀が1本しか手に入らないなどの問題もある。モンスターのほうは、コクワガッター系が部屋外の敵を投げてこなくなリ大幅に弱体化していたり、ワルっトド系の挙動がぬすっトド系と同じになっている、ヤミウッチー系の能力が全員フイウッチーの一マス開けになった程度で大体再現されている。Lv4の追加は、深層のタベラレルーの脅威を増大した半面、ウツボカズラ系Lv4の「強化カズラ」が追加されたことでGB2にあった無限祝福に加えて無限強化が可能となり、もっと不思議での実行も容易となっている。
無限コンボや強力アイテムを削除したDS1とは逆で、あえて抜け道をGB2より多めに残したリメイクとなっておりシリーズを初めてやる人にも向いている。
ダンジョン
- 魔城
- ゲーム本編となるダンジョン。
内部は「古代遺跡」「魔城東小天守」「魔城大天守閣」に分かれている。
また、クリア後はとあるアイテムを入手するために必要な道具を揃えることができる。
- ジャハンナムの扉
- ラスボスである邪神が封印されている1回目のラストダンジョン。22階が最深層であり、ここに邪神が眠っている。
- トンファンの穴
- ンフーと共にブフーの包丁で肉を調達して戦う特殊ダンジョン。初回は20Fでクリア。
肉で敵の技を覚えることができるためラスボス級の強さを誇る仲間、ンフーの使い方がポイントとなる。
- 天下一ワナ道会
- モンスターをワナに掛けて戦う所謂ワナ道。初回は10Fでクリアになる。
GB2では他シリーズと違い、拾ったワナは全て「ワナのもと」というアイテムに変化する。このワナのもとを仕掛けることで敵を罠にかけることが出来る。仕掛けられるワナは拾う前の罠に影響されず、階層によって種類が固定されている。初めに仕掛けられるワナはランダムであり、以後は上に乗って仕掛け直すごとに規定の順序で罠を変化させられる。
- 他シリーズと違い、「1ターンで狙った罠を仕掛けられず速効性がない」「落とし穴の罠を貯めて即降りが出来ない」「階層によって絶対に仕掛けられないワナがある」などワナに関する制約がかなり強い。このため開幕やモンスターハウスで敵に囲まれると手詰まりとなることが多く、シレンシリーズにおけるワナ道最難関と言われている。DS2ではDS1と同じルールになったのでほぼ別物と化し、難易度は相対的に低下した。
- GB2では90階以降にカラクロイドの盾が床落ちしていることがあり、ここでしか手に入らない激レア盾であった。
- 壺の洞窟
- 持ち込み不可。敵を倒しても経験値が入らず、閉じ込めの壺を始めあらゆる手段で強敵から逃げ続けるダンジョン。初回は5Fでクリアになる。クリア後は99Fまで潜れるようになるが、事実上稼げないので餓死が頻発する上に30階以降はほとんどのアイテムを無効化するギャザーが出現するなど、難易度は相当なもの。
- 奈落の果て
- ストーリーの最終ダンジョン兼もっと不思議のダンジョン。初回は30Fでクリアになり、2回目以降は例によって99Fまで潜れるようになる。
歴代でも終盤の敵構成がきつい方だが、カズラを利用した反則奥義無限祝福があるため手段を厭わなければ踏破そのものは歴代でも簡単な方。DS2では強化カズラの登場により、さらに難易度が易化した。
- 鍛冶屋のかまど
- 鍛え上げた装備で戦うあかずの間系のダンジョン。99Fでクリア。
- 道具は薬草、弟切草、命の草、毒草しか落ちていないが、レアアイテムを売る店が出店している時がありこれを目当てに潜ることになる。99階にはラセン風魔の盾が眠っている。
尚、ンフーを連れていけば持ち込みなしでのクリアも可能。
- マムルのほら穴(DS2のみ)
- ボーグマムルと一緒に潜るダンジョン、持ち込み可。初回は30Fでクリア。
初回に限りボーグマムルが死ぬと冒険失敗になってしまうのでメイン装備の持ち込みは危険。
ボーグマムルを守るために身代りの杖や透明の杖等を用意しておこう。クリア時にボスからマムルの剣が貰える。
2回目以降は99階まで潜ることになるが、道中でボーグマムルが死んでも大丈夫。
99階でボスとの再戦に勝つとマムルの盾が貰え、以降はマムルの剣とマムルの盾が順番に貰える。
- マムル装備はGB2と同様に鍛冶屋のかまど80階以降で普通に店売りされているのは内緒。
- 遺跡の奥底(DS2のみ)
- 部屋内の通路が無く、ひたすらつるはしで掘り進んでいくダンジョン。持ち込み可。初回は20Fでクリア。
マップが表示されないため迷いやすく、比較的多く落ちているつるはしも壊れて尽きる場合があるのでトンネルの杖[99]や頑丈な腕輪【悟】が欲しい。
一回目のクリア時にサトリのつるはしが貰えるので、さらに奥までいけるようになる。
2回目は99階まで潜れるが80階以降には貴重な道具が山のように落ちている。あのカラクロイドの盾も床落ちしているため、DS2では比較的簡単に複数手に入るようになった。99階まで潜れば2本目以降のサトリのつるはしも手に入る。
- オババの家の隠し穴(DS2のみ)
- オババの家から入ることができるダンジョン。持ち込みは1つ(=壺に入れて5つまで)だけ持ち込め、仲間は不可。初回は20Fでクリア。
タイムアタックとなっており、2時間以内に20Fにつかないとクリア扱いにならない。
2回目以降は全50Fのタイムアタックダンジョンとなるが、Lv4が普通に出現するなど危険性はかまど以上。
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