パイルバンカーとは (パイルバンカーとは) [単語記事]

パイルバンカー (Pile Bunker)とはサンライズの『装甲騎兵ボトムズ』および派生作品に登場した架空の武器の事である。

概要

金属製の槍(あるいは杭)を炸薬や電磁力など、爆発的または瞬間的な勢いにより射出し、敵の装甲を打ち抜く近接戦闘装備であり、『装甲騎兵ボトムズ』クメン編に登場したル・シャッコが搭乗するクエント星製アーマードトルーパー(AT：Armored Trooper)「ベルゼルガ」の左腕の盾に装備された標準兵装である。

また、OVA『装甲騎兵ボトムズレッドショルダードキュメント野望のルーツ』に登場するAT、スコープドッグリーマン専用機に電磁式パイルバンカー、陸戦用ファッティ（A型）の左肩にもパイルバンカーが装備されていた。

ATの脚部に装備された車輪走行時の急速方向転換用の杭、「ターンピック」機構や火薬の力で相手に腕部の拳を叩きつける接近戦用武器「アームパンチ」機構と同様に、実在の土木作業機械「杭打ち機」からヒントを得た接近戦用武器である。

なお、土木作業機械「杭打ち機」は「パイルドライバー」(Pile Driver)と呼ばれる。

射出される杭（パイル）は「本体から遠方へ飛翔する弾ではない」と言うところが重要である。刃渡りの長い飛び出しナイフを接近戦で突きつける、と表現すれば、理解しやすいだろうか。この性質によって近距離格闘でしか使えないが、重く大きく貫通力が激しい弾体を、ほぼ確実に再利用できる。

同作の外伝である『青の騎士ベルゼルガ物語』の主人公の乗機となるAT、『機甲猟兵メロウリンク』主人公の携行する歩兵兵器「対AT ライフル」の標準兵装としても登場した。

ボトムズやその派生作品での登場から、ドリルほどではないにせよ、後のゲームやアニメ等の作品において武器または兵器として登場し、一定の知名度を持つ。殆どの場合、必殺技に近い扱いを受けている。

一部を除き、金属製の杭を打ち込む、近接用、装甲貫徹、といった要素は変わらず、攻撃力の高さと相反して扱いづらい武器として描写されることが多い。所謂ロマン武器である。

スーパーロボット大戦でのバンプレストオリジナル兵器、アルトアイゼンのリボルビング・ステークなどが挙げられる。同OG シリーズでは汎用武器に「G・インパクトステーク」があり、また、派生作品である無限のフロンティアでは、小型化したアルトアイゼンの他、主人公の武器にもステークという名で付属している。

R-TYPE シリーズでは、戦闘機 R-9DP系列に搭載されており、実用性を兼ね備えたネタ機として親しまれている。

プレイ動画からは、アーマードコア3から登場した射突型ブレード、通称「とっつき」が有名。同シリーズにおいては浪漫武器の代表格として認知されているが、大型兵器を短時間で撃破するには極めて有効な武装であり、とっつきによる魅せプレイ動画も存在する。また、TAS 動画においても当てづらい事はTASさんには何の障壁にもならず、無ロックのロケットととっつき装備はむしろ当たり前のようだ。