『Another Century's Episode:R』とは、プレイステーション3用ゲームソフトの名称である。『Another Century's Episode』シリーズの4作目にあたる。略称はA.C.E.RまたはACE:R。
概要
フロム・ソフトウェア制作、バンダイナムコゲームス(バンプレストレーベル)が販売を行う3Dロボットアクションゲーム。『スーパーロボット大戦』シリーズのように多数の人気ロボットアニメからロボットが登場する。
前作『ACE3』からハードをPS3に移しての発売となる。
前作タイトルの「THE FINAL」はPS2での最後、という意味だったらしい。
ゲーム性だけでなく、その道では変態企業と謳われるフロム・ソフトウェアによる高度なCG技術が駆使されており、質感あふれるロボット群が活躍する様も見ものだろう。自然ながら、モーションの再現度も非常に高い。
『Acid Black Cherry』の『Re:birth』がイメージソングとして使用されている。
登場作品
オレンジはスパロボシリーズも含めたバンプレストのクロスオーバー系作品への新規参戦。
赤字はACEシリーズ新規参戦。
並び順は公式サイトと同じ。機体は現時点で確認されているもののみ。
白字は公式で発表されていない隠し機体。大抵周回で解放され、12周終了=全ての作品のルートをクリアすると全て揃う模様。EXミッション限定機体が2つある。
- 超時空世紀オーガス
- 機動戦士Zガンダム
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- 機動戦士クロスボーン・ガンダム
- クロスボーン・ガンダムX1改(キンケドゥ・ナウ)
- クロスボーン・ガンダムX3(トビア・アロナクス)
- クロスボーン・ガンダムX1
- クロスボーン・ガンダムX1フルクロス※フルクロス出撃中は他のクロスボーン系が出撃できない。
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- フルメタル・パニック!
- ARX-7 アーバレスト(相良宗介)
- M9 ガーンズバック[マオ機](メリッサ・マオ)
- M9 ガーンズバック[クルツ機](クルツ・ウェーバー)
- ボン太くん
- M9 ガーンズパック[宗介機]
- オーバーマン キングゲイナー
- コードギアス 反逆のルルーシュR2
- 創聖のアクエリオン
- マクロスゼロ
- マクロスフロンティア
- スーパーロボット大戦OGシリーズ ACE:Rオリジナルその他
版権作品に関してはこれで全て、追加作品はないとのこと。
発売前のアレコレ
- 『フルメタル・パニック!』は、スーパーロボット大戦においても携帯機のみのボイス無し参戦であったため、声付きで参戦するのはロボットゲームとしてはこれが初めてとなる。
(ちなみに、発表された参戦作のリストには入っていないが、続編の『ふもっふ』の版権表記が確認されている。まさかのボン太くん参戦か?→まさかのボン太くん参戦でした。) - 『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』はスパロボでも未参戦。ナイトメアフレームが3Dでどのように表現されるかに期待が集まる。
- 『マクロスF』はマクロスシリーズのゲームの中で共演はあったものの、他のロボット作品と共演するのは初。
- 参戦作品には、河森正治がデザイナーを担当した作品が多い。
- ここの掲示板でも何度も触れられ、登場作品の項にも記したが、バンプレスト、フロム・ソフトウェアオリジナル以外の版権作品はこれで全て。
『ガンダム00』『ガンダムUC』などは登場しない。続編に期待しよう。
なお、『マクロスF』に関しても、劇場版の追加パック装備(トルネードパック等)が出てくる事はないと断言している。 - ACE:Rオリジナル機体『アルファート』のパイロット、『オータム・フォー』の声優は沢城みゆきである。
あと、オリジナル敵キャラとしてPVで判明しているのはロリっこのスプリングと名前だけ登場するウィンターの2人。他にもいるかもしれない。 - スパログで寺田氏がばらしてしまったXANやボン太くんなどから推測するに、上記以外の作品でも隠し機体が登場したらそれと乗り換えが可能になると思われる。→宇宙世紀ガンダムとベクターマシンだけでした。
- 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』については、機体のみの参戦であることがゲーム雑誌の紹介記事などから判明している。寺田Pはスパログにおいて「クワトロは裏切りません」と発言している。
- ACE:Rオリジナル敵キャラの声優は以下の通り。
システム
前作までとは操作系が一新された。正面の視界確保のためか、機体が右側または左側に寄るようになり、慣れるまで真っ直ぐに進み辛いので注意。
ロックオンはL2ボタンに移動。システムでオートロックオンのON/OFFの他、ロック距離、カメラ優先、機体方向優先の設定が行える。ミッションにより最適なロック設定が異なるので、思った通りの対象にロックオンできない場合はゲーム中のコントロール設定を変えて試してみよう。
変形機体については、右スティックで行うようになった。その影響か、スティック1本でのカメラ操作は無くなり、L2+右スティックでのカメラ操作となっており、同時にロックオン対象の手動操作になっている。また、宇宙戦闘での右スティックを使用してのピッチ操作も無くなった。そのため、宇宙空間MAPであっても常に機体がマップに対してまっすぐに立つため、宇宙戦闘であっても常に上や下を意識する必要がある。
緊急回避はパイロットの能力に依存するようになり、×ボタン+R1で上、×ボタン+R2で下への緊急回避、×ボタン+左スティック方向への緊急回避に変更された。また、変形機体の緊急回避ロールやクイックターンも消滅しており、実質変形中における攻撃は有効性が低下し、移動や間合いを広げる意味合いが強くなっている。
×ボタンでのブースターはACでのオーバードブーストのように移動専用に変化しており、ブースト使用中には攻撃できなくなった。
武装の選択について、前作までとは異なり、1つのパネルに3つの武装がセットされていて、機体によって武装の数は異なるが、最大で5つ分のパネルをL1ボタンまたは十字キー(操作オプションで設定)で切り替えて使用する。拡張されるパネルの各武装は、機体設定で出撃前に入れ替えることができる。
通常は標準武装パネル→拡張パネル2から4→サポート攻撃パネルと切り替えることになるが、十字キーでの切り替えを有効にする事で、逆順でパネルを選択できるようになる。
新システム
チェイスモード
- ミッション中に『チェイスモード』と呼ばれる特殊なアクションモードに移行することがある。
- 『チェイスモード』中は自機の移動がセミオートになり通常とは異なるカメラアングルでゲームが進行する。
- プレイヤーは『敵機体の撃破』『敵からの攻撃を回避』『タイミングアクション』など
チェイスの展開に応じた操作でミッションをクリアしていく。
テンションゲージ
- 本作ではテンションゲージというものがあり、敵を撃破する・時間経過などでテンションが溜まっていく。
- ある程度テンションを溜めると、強力な武装や必殺技を使用できるようになる。
- テンションの増加タイプは、機体に搭乗しているパイロットによって変化する。
パイロットチェンジ
- 宇宙世紀系ガンダムからの参戦キャラ(カミーユ、クワトロ、アムロ<『Z』>、キンケドゥ、トビア<『クロスボーン』>)は宇宙世紀系のモビルスーツならどれでも搭乗可能。パイロットによって武装が変化することもある。
- アクエリオンのキャラのベクターマシンの乗り換えも自由。搭乗キャラクターの組み合わせにより合体後の武装(技)も変化する。
サポート攻撃
- ウェポンパネルでの選択と使用でチャージ開始後にテンションゲージを消費し、パイロットごとに設定された効果が発揮される。
- 2と3で好評だったコンビネーションアタック演出は存在しない。
- プレイヤー機体、僚機、それぞれで使い分けることができる。
- 単体攻撃、複数攻撃、HP回復、テンションゲージ増加、獲得スキルポイントUP、ミサイル妨害など。
- ただし、発動させた機体は一定量のAPを消費する。
カスタムサウンドトラック
- PS3のゲームとしては珍しく、カスタムサウンドトラック設定が可能。推奨はAAC並びMP3の128kbps。
- ゲーム全体での設定ではなく、ステージのイベント、シーンごとに設定できるようになっているため、一部のステージを除いてお気に入りの楽曲でプレイできたり、イベントに関わる作品の楽曲を設定できる。
武装
チャージ攻撃
バースト攻撃
テンション攻撃
- テンションを消費して発動する各機体毎の必殺技。原作での決め技か?
- ソーラーアクエリオンの場合は『無限拳(むげんパンチ)』『無限交差拳(むげんクロス)』など。
- 専用演出により、他の攻撃に邪魔をされず行える攻撃がある。
- ただし、大型ボスなど一部の敵に効果の無い攻撃がある。
評価など
良い評価
- 様々な作品のスタートから集束していくルート展開は、これまでのシリーズと比べて好きな作品でのスタートからプレイできる事から良い評価を得ている模様。
- 前作までと比べて僚機も良い向上点として挙げられる。これまで空気または分散用のデコイ、コンビネーション要員の僚機が、仲間と共に戦っている感じが強く受けられる(ボスすら落とす)程に強化された。
- 敵戦艦の上に乗れる、ワイヤーアクション等、マップ内オブジェクトを利用してのアクションが行えるようになった。
- パイロットも単に経験点だけではなく必要な所を伸ばせるようになった。各ロボットについては「改造をリセット出来る」など、改造面の利便性も含まれている。
悪い評価
- システム面や操作面については2や3で評価の高かった「ハイスピードロボットアクション」としての操作面から離れてしまったという既存プレイヤーの意見が多い。筆者もそうだ。また、これまで簡素化とアクションの両立がされていた操作面は、何故かパネル式やスティック操作の入る格闘コンボなど、ライトユーザー層を意識しつつヘビーユーザーの意見を取り入れようとし、どっちつかずの失敗をしたように見受けられる。
- PS3ということでグラフィックの進化に期待したプレイヤーも多かったが、確かにHD解像度でのロボットとしては綺麗になったとはいえ、マップなどの進化は3に毛が生えた程度で、せっかく作られた市街マップも目を見張る進化とは言い難い。
- 操作できるユニットの少なさは、これまでのシリーズプレイヤーにとっては致命的な問題点。敵ユニットだろうが使えた前作までとは比べ、フリーミッションにおいてもユニットの縛りが発生する。また、敵ユニットも見ることができたユニットヴューワーも自機に限られてしまった。
総評としては、かつてのACE1の頃の評価と同程度とも言える。売上は既存作を遥かに超えた初動もあり、作品としての業界評価は低くはない。
悪評の高いロックオンについては結果的に慣れればそう難儀することは少ないのだが、人気が出たシリーズとしての続きであったこと、これまで培ってきたシステムを投げ捨てた事、何よりロボへの浪漫が足りない事が、既存ユーザーにとっては仇となっている。
逆に、本作から入ったユーザーは特に操作面は「思ったように動けないけどなんとかなる」程度で、評価的には「キャラゲーとして普通」という結果になっている。
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
- Another Century's Episode
- Another Century's Episode 2
- Another Century's Episode 3 THE FINAL
- Another Century's Episode Portable
- フロム・ソフトウェア
- バンプレスト
- Acid Black Cherry
- なんだただの実写か
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