ぬばたまとは
1.あやめ科の植物、檜扇(ひおうぎ)の種子、射干玉(ぬばたま)。
2.1に由来する枕詞、ぬばたまの~。 射干玉のように黒いという意味から「夜」や「髪」「松崎しげる」などにかかる。
3.TCG・カードファイト!! ヴァンガードのクラン(組織)の1つ。
ここでは3について記述する。
概要
ドラゴン・エンパイア所属の隠密部隊。
竜と獣人で構成された、忍者をイメージしたヌバタマ・ニンジャクラン。
無印アニメでは「ニンジャマスターM」が使用。3期では「ニンジャマスターNEO」と改名している。マーク・ホワイティングと言ってはいけない。
ぬばたまの強化頻度の関係上ニンジャマスターのファイト回数は僅かであり、その関係上アニメでは非常に影が薄く、次回作「カードファイト!!ヴァンガードG」ではトムス制作の間は全く音沙汰なしだったが、「カードファイト!!ヴァンガードG NEXT」においてU20チャンピオンシップ第1回優勝者である鬼丸カズミが使用。同作1話で本格的なファイトシーンを披露した。
条件付きで相手の手札を捨てさせる能力(俗にハンド・デストラクションと呼ばれる効果。略してハンデス)を持つ。
が、手札が重要となるヴァンガードのゲーム性上、その能力が強すぎると判断されたためか、2期で封印された設定のロイヤルパラディンとかかげろうとかシャドウパラディンとかより遥かに長く未収録が続き、3期において遂にデッキ構築が可能なところまで収録されたという経緯を持つ。
3期以降のぬばたまは、一時的にカードをフィールド外に消し飛ばす「バインド」をもう一つの特徴として得ている。バインドを介して相手の手札を減らすという形で、ハンデス効果の特色を残しつつ苛烈さを和らげている。ワザマエ!
それに関連したキーワード能力「残影(ざんえい)」も登場しており、時限式バインドが切れて手札に戻るタイミングで、自分の手札が6枚以下なら残影持ちリアガードを回収できる。
そして、2017年6月発売の「鬼神降臨」では新たなキーワード能力「支配」の獲得と共にメイン級の扱いを受け、トライアルデッキ「邪眼の支配者」の同日発売までされた。
「支配」は一言で言えば「相手のリアガードに他の相手ユニットをアタックさせる」連続攻撃効果。超ややこしい効果なので後述の注意点を参照。この「支配」を絡めた手札破壊効果も存在するため、特色を残しつつ新たな攻撃力を手に入れたことになる。
ちなみに2017年6月の強化時点では、統一構築を強いる名称は存在していない。そこまでカードプールが多くないともいえるが。
そのため、どの軸でもカウンターコスト1で手札を捨てさせる《忍竜 ドレッドマスター》と《忍竜 ボイドマスター》が採用可能。特に前者の効果により序盤から相手の手札を削ることができる。
なお、「残影」登場以前のものだが、バインド系カードを多く採用する場合採用できるギミックとして、シラヌイ以外にも《忍獣 タマハガネ》を始めとしたいくつかのカードはバインドを介してリアガードにも干渉することができ、これらに《忍獣 クロコ》を組み合わせることで、ヴァンガードにヒットさせた時にバインドゾーンからドロップさせることができるため強力。
「忍者」というテーマ自体は「ぬばたま」と対を為すという設定の「むらくも」へと受け継がれている。
各期におけるぬばたま
1期~2期
他のサブクラン同様、第1弾で若干数の収録に留まる。
先述の通り、コンセプト自体があまりに強力すぎたため、単クランでの構築はずっと先送りにされ続けていた。
3期
ブースターパック第13弾「絶禍繚乱」にて遂に単クランでぬばたまが構築できるようになった。実に二年半ぶりである。
これは単構築不可能な特殊クラン・エトランジェとクレイエレメンタルを除けば、登場から最長の記録である。以後これが塗り替えられることはないだろう。
手札破壊の特徴はそのままに、「バインド」という新たな能力を備え、上級者が使えば強力なクランへと成長した。が、おそらく意図的にか、最低限追加はされたがまだまだ強豪には足りない程度の調整がされている。
4期~5期
通常パック収録なし。プロモカードでしか追加されていない。
一応双闘は配られ、トリガーユニットが1種追加され、トリガーを選ぶ選択肢ができるようになった。
5期で追加されたGユニットは強力無比の一言であり、双闘とGユニットを駆使すれば十二分に戦える。
6期
2回目の一般パック収録が告知された。ただし通常パックではなく、ぬばたまに相応しくテクニカルブースター第1弾「THE RECKRESS RAMPAGE」での収録となっている。
今回の強化では新たな名称効果「残影」が追加される。「残影」はバインドされた相手カードが手札に戻った際、自分の手札が6枚以下なら手札に戻せる効果であり、これによりある程度手札のコントロールが可能になる。
《六道忍鬼 アタゴロード》と《六道忍竜 ツクモラカン》はともに強力な効果を持ち、これらを同時に採用することで、手札の多い状態と少ない状態の両方でプレッシャーをかけることができる。
7期
このように、常時扱いが慎重に行われていた本クランだが、7期に突入してから先述のアニメでの扱いも含め状況が一変。
ブースターパックG11弾「鬼神降臨」収録によりレギュラーパック復帰を果たし、それと同日にトライアルデッキ「邪眼の支配者」が発売。ボスキャラクターのクランとして一気にメイン格の扱いを受けることになる。
G12弾「竜皇覚醒」にも収録され、こちらでは「支配」だけでなく「残影」軸の強化も追加されることとなる。
8期
ブースターパックG14弾「竜神烈伝」にて収録。
GNEXTにてボス級の存在になった当クランは、G期の注目クランの一つとして最後まで強化されることとなった。
環境のトレンドにあわせ、手札から強制スペリオルコールのち支配アタックという動きができるようになり、支配する対象がいないと何もできないという弱点を克服した。
デッキの基本軸
修羅忍竜
ぬばたまの単クラン化当初から登場していたが、名称化はファイターズコレクション2015からとなる。ブレイクライドや双闘に対応。大半のグレード3がこの名称を有している。
《修羅忍竜 クジキリコンゴウ》は強力なブレイクライドユニット。相手の手札を1枚直接捨てさせ、1枚さらにエンド時までバインドするため、「修羅忍竜」軸なら是非とも採用しておきたい。
アタック時にカウンターブラスト2消費で相手の手札1枚とフィールド1枚の計2枚を確定で消し飛ばす「修羅忍竜」サポートカード《六道忍竜 ジョウルリラカン》に加え、元々修羅忍竜に属しているうえに条件を満たせば相手リアガードを全て一時的にバインドすることで相手の布陣を崩す《剛刃修羅忍竜 ハヤクジラカン》と、強力なGユニットも備えている。後者は双闘を前提としたサポートカード《修羅忍竜 ムラサメコンゴウ》の要件も満たすことができる。
シラヌイ
「THE RECKRESS RAMPAGE」で登場した新たな軸。
修羅忍竜サポートが利用できない代わりに《忍竜 シラヌイ》は超越時確定で相手の手札を削るという極めて強力な超越ボーナスユニットであり、これに超越時手札を強制的に4枚にする《六道忍竜 ツクモラカン》を組み合わせることで相手の手札を確実に3枚にできるため、この上で相手の手札を削ればガード不能の布陣を敷くことができ、極めて強力なファイナルターン力を誇っている。
アニメ「GNEXT」で鬼丸カズミが使用しているのはこちら(前半は残影軸、後半は支配軸)。カズミちゃん、なんてことを…
残影軸
《忍竜 シラヌイ》を始めとした相手カードの時限式バインド系効果が終了して、手札に戻る行為を感知して、自身の手札が6枚以下ならば自身が手札に戻る「残影」効果を主軸としたデッキ。
基本的に手札の温存がしやすく、速攻をかけることも容易であり、同じぬばたまでもなければ手札に干渉されることは少ない。後述の「支配軸」にとっても、支配の対象を残さないプレイングが可能であるが、難点として2017年時点で「残影」自体の枚数がかなり少なめである。
支配軸
「鬼神降臨」「邪眼の支配者」以降は、キーワード能力「支配」を中心とした軸に新生する。無論、今まで通りのハンデス戦術もそのまま使用可能。
キーワード能力「支配」とは、相手のユニットを強制的にスタンドさせた後「支配」し、相手の他のユニットにアタックさせる効果。
相手のカードを使った、自分の盤面に左右されない連続攻撃。それに留まらず、「支配」からアタックが終了するまでに解決できるスキルがあるならば、それを支配している側が自身のカードのように発動させ、全て利用することも可能。
これによりぬばたまも連続攻撃手段を手に入れ、攻撃能力が格段に上昇。これが大抵のクランには猛威を振うが、リアガードを相手ターンに残さないクランや相手ターンにもコールできるクラン相手ではかなり分が悪くなる。
具体的にはペイルムーン、グランブルー、バミューダ△といったクランならば、支配に対して有利に立ち回れるだろう。また、支配しても効果を使えないことの多いネオネクタールやノヴァグラップラーに対する刺さり方は微妙。しかし、それらを除く大半のデッキには非常に強く刺さる効果である。
後に、手札から強制的にスペリオルコールさせる実質上のハンデス効果が登場し、上記弱点も克服されることとなった。
なお、「支配」カードは「残影」持ちと組み合わせるのはやや難しい。「支配」は「支配」で枠を多く取ってしまうため、「残影」を生かすためのスペースを割くことができないのである。
「支配」の注意点
使う側もかなり手を焼く効果なので、主な留意点を記載しておく。
- 「支配」する際は、スタンド→「支配」→(追加効果→)攻撃、の順番で適用する。
ただし《閻魔忍鬼 ムジンロード》は例外として追加効果→スタンド→「支配」。
注意点として、「支配」はスタンド後に行う行為である。また、「支配」を使用した場合、効果処理後即座に支配ファイターは支配されているユニットで攻撃を行わなければならない。
重要なポイントとしては、支配前にスタンド処理が入るため「スタンドした時の誘発効果は、支配するファイターの使用対象にならない」ところ。これは主にノヴァグラップラーの『闘魂(ラッシュ)』効果が影響を受けるものである。
一方で、支配後の追加効果で支配されるカードの効果が誘発される場合は、支配しているファイターがそれを使用できる。主にディメンジョンポリスのパワーアップ時効果がこの影響を受け逆用されることとなる。
しかし、敵味方両方を指定してのパワーアップが先に入る《閻魔忍鬼 ムジンロード》は例外であり、支配前にパワーが上昇するため、ディメンジョンポリスなどのパワー上昇感知を逆用することができなくなる。 - 「支配」による支配アタックは、「支配」と追加効果の適用後即座に行う。発動する効果以外の処理を割り込ませることができない
具体的には、支配ユニットのアタックが終わるまで、ターンプレイヤーは他のユニットのアタック処理を行うことができない。まず支配状態の時に誘発する効果処理を行い、それが全て終了した後アタック、支配解除、という順番となる。支配解除まで終わった後、初めて他の任意処理を行うことができる。 - アタック対象が指定されていなければ、支配されているリアガードは他のリアガードを攻撃できる。後列から前列に、前列から後列に攻撃することも可能であり、攻撃される対象は『抵抗』の有無を問わない
他のユニットを効果でアタックさせる関係上、アタック先の指定がない効果で支配された場合、ヴァンガードだけでなくリアガードに対しても、前列・後列の関係を問わず好きな対象を殴って構わない。複数支配する関係上アタック先が限定されている《閻魔忍鬼 ムジンロード》のような例でない限り、リアガードでリアガードをアタックして実質上の退却効果にすることも可能。この効果で、効果対象に選べない『抵抗』持ちカードもアタック対象には選べるため、実質上『抵抗』持ちに対する回答がこの効果となる。 - 「支配」の解除時は、全ての支配ユニットの「アタック後」の効果処理が終了するまで。終了後、支配状態が一斉に解除され、元のステップを続行する
アタックして即終了というわけではなく、複数ユニットが支配されている場合は、それら全てが攻撃終了するまで支配状態は解けない。支配状態が解除された後は、支配効果を発動したフェイズをそのまま再開することとなる。例として、《魔忍竜 シラヌイ“朧”》の支配効果を発動するタイミングはストライドステップであり、その支配能力の処理が全て終わったあとは一度そのままストライドステップに戻る。 - 「支配」する際、付与された効果はそのまま継続される
何らかの要因で処理途中に効果やパワーが付与されている場合、「支配」が解除されてもされなくても、変わらずそれらは残り続ける。《魔忍竜 シラヌイ“朧”》の超越ボーナス効果で、支配後のターン中パワーアップを受けたカードは、そのままターン中パワーアップし続け、Gユニットのカードによる「支配」時もパワーアップされたまま相手を攻撃させることが可能。 - 元の持ち主は、「支配」されている間のリアガードをコストやインターセプトに使用できない。リアガードサークルを指定して、効果処理を行うことは可能
支配アタックを受ける場合、元の持ち主は効果のコストとして支配されているユニットを使用できず、他の支配ユニットをインターセプトに使用することができない。これは支配状態が解除されるまで、リアガードの持ち主は支配しているファイター扱いになるためである。ただし、リアガードやそのサークル自体に干渉する効果は発動できるため、コール効果による上書き、ユニットを対象としたバウンス効果などは発動できる。
たとえば、スペリオルコール処理を行うGガーディアン《触れ合う手と手 レオナ》で支配状態のユニットを上書きコールすることでアタックがヒットしない状態を作れる。相手ヴァンガードが《大いなる飛躍 リディ》ならば、アタックされた時に自分のリアガードを戻す効果があり、支配アタックでのヒットを無効にしつつリアガードを回収できる。これらの要因から、支配は特にバミューダ△には凄まじく刺さりづらい。 - 相手のヴァンガードを支配した場合、支配しているファイターが相手のヴァンガードに応じたトリガーチェックを行う。相手は支配中一切のガードができない。ただし、リアガードがいない状態ではアタックができず、そのまま支配は解除される
ヴァンガードを支配する《邪眼冥皇 シラヌイ“朧”》を利用する際の注意点。ヴァンガードの支配アタックの場合は、相手のヴァンガードを参照して支配側がトリガーチェックを行うことが可能。
また、一時的に相手のヴァンガードを支配する=相手のヴァンガードが存在しなくなるため、ヴァンガードが存在することを前提とした効果が一切使えなくなる。対象に取る効果でもないため、ヒットしない効果を事前に与えられていなければほぼ完全除去となる強みを持っている。
ただし、ヴァンガードを支配したときにリアガードが存在しない場合は、アタック対象が存在しないため支配アタックができず、トリガーも捲れないことに注意。 - 複数カードを同時に「支配」した場合、支配しているファイターが支配ユニットの攻撃順を指定する。支配しているファイターは、その間支配ユニットを別の支配ユニットの効果の支払いコストにすることが可能
6同様の理屈で、支配しているファイターは、アタックが終わった状態の支配中のユニットをコストに使用可能。たとえば同時支配で最初に殴ったリアガードを、2回目に殴るリアガードの攻撃時効果のコストに使用できる。 - 支配ユニットが効果で場を離れる際、必ず持ち主の所定の領域に移動する。コストと効果自体は支配ファイターが適用することになる
支配状態でコストになったカードも、たとえ領域を離れたとしても、支配しているファイターが効果を使用可能。たとえば「ダメージゾーンに移動した後、ダメージゾーンの他のカードをコールする」効果を持っていれば、元々の持ち主のダメージが支配カードが移動した増え実質1ダメージを負い、支配ファイターがダメージから1体コールすることになり実質1ダメージ回復することになり、結果的に2ダメージ差がつくことになる。
また、「位置を移動させる」効果は「支配しているリアガード同士」ならば可能。アタック後同じ縦列のリアガードと位置を交換する《カップルダガー・セイラー》の場合、単体支配時は効果を使用できないが、同じ縦列のリアガードと同時に支配された場合はそれを対象に効果を発揮させることが可能。
また、アタック後同列のリアガードを除去できる《クロノファング・タイガー・G》は、単体支配の場合同列のリアガードを除去対象にできるが、同じ列の全カードを同時支配した場合、そのユニットを除去対象に選ぶことはできず、効果を使用できない。 - 支配ユニットがヴァンガードを参照する際は、支配しているファイターのヴァンガードが参照先になる
名称・種族などヴァンガードの種別を参照する場合は、自身のヴァンガードを必ず参照する。そのため、たとえばぬばたま以外の『盟主』持ちは、支配しても支配する側はぬばたましかクランを持っていないため攻撃不能。相手の名前・種族・国家をコピーするサポートカードも存在するが、『盟主』だけはそのサポートカードを利用しても攻撃不能となる。相手ヴァンガードを支配する《邪眼冥皇 シラヌイ“骸”》を使用する際、最も注意しなければならないことであり、状況によって完全に一手を無駄にすることになりかねない。 - 支配されているリアガードの列情報は、支配している側のものを適用する
特定の位置に置くことで効果を発揮する《呼応する根絶者 アルバ》などは、支配されることで持ち主ではなく支配するファイターから見た位置と判断されるため、列情報による効果適用はされなくなる。 - シャッフル効果が含まれている効果を「支配」で使用した場合、処理の結果に関わらず、両者ともにデッキをシャッフルする
これは週刊ヴァンガードコラム第36回で明かされた裁定である。 - 支配カードの盤面操作は全て相手に行ってもらう
相手の盤面に勝手に触れてカードを操作させるのはマナー違反である。
関連項目
- カードファイト!!ヴァンガード / カードファイト!!ヴァンガードG NEXT
- カードファイト!! ヴァンガードのユニット一覧
《ユナイテッド・サンクチュアリ》
ロイヤルパラディン/オラクルシンクタンク/シャドウパラディン/ゴールドパラディン/エンジェルフェザー/ジェネシス
《ドラゴン・エンパイア》
かげろう(カードファイト!! ヴァンガード)/たちかぜ(カードファイト!! ヴァンガード)/ぬばたま/むらくも(カードファイト!! ヴァンガード)/なるかみ
《スター・ゲート》
ノヴァグラップラー/ディメンジョンポリス/エトランジェ/リンクジョーカー
《ダーク・ゾーン》
ダークイレギュラーズ/スパイクブラザーズ/ペイルムーン/ギアクロニクル
《メガラニカ》
グランブルー/バミューダ△/アクアフォース
《ズー》
メガコロニー/グレートネイチャー/ネオネクタール
《該当国家なし》
クレイエレメンタル/刀剣乱舞(カードファイト!! ヴァンガード)
外部リンク
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