グランブルー(Grand Bleu)は、フランス語で「雄大なる青」という意味の言葉。
曖昧さ回避
- グランブルー - TCG・カードファイト!! ヴァンガードのクラン(組織)の1つ。
- グラン・ブルー - 1988年公開のフランス・イタリア合作映画。リュック・ベッソン監督作品。日本では「グレート・ブルー」の邦題で公開後、「グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版」の邦題で新たに公開となった。
- グランブルー - 日本コカ・コーラ株式会社が販売していた炭酸飲料。
- グランブルー - 合同酒精株式会社が製造・発売している甲類焼酎。
- 有限会社グランブルー - 北海道にあったアダルトゲーム会社。2001年に倒産。
本項では1.のクランについて記述する。
概要
幽霊、ゾンビ、ヴァンパイアなどのアンデッドで構成される不死の海賊。
「復活」をイメージしたドロップゾーン(捨て札)からのスペリオルコールが主な特色となる。
展開の安定性にこそ乏しいが、必要なパーツがドロップゾーンに落ちてからの猛攻は目を見張るものがある。
また、同様の手段によるスペリオルライドギミックも持ち合わせているが、条件がやや厳しめ。
ドロップゾーン利用の補助としてデッキトップからドロップゾーンにカードを送る行為が多いが、そのため当初からデッキが0になって敗北する「ライブラリアウト」と隣り合わせになっている。
クランとしての代表は全団船長という肩書を持つ「ナイトミスト」。当初はグレード2の《キャプテン・ナイトミスト》とクラン代表としてはやや頼りない存在だったが、後に全海を総べる者「七海覇王」を名乗った《七海覇王 ナイトミスト》として登場、カードプール的にも名誉を取り戻している。
ただしナイトミストが「七海覇王」を名乗っているとはいえ、元々各海賊団は自由に動いているため、「コキュートス」など独自の動きを見せる者も少なくない。
キーワード能力「亡霊(ホロウ)」は、ドロップゾーンからスペリオルコールされた際に亡霊状態になれる能力。エンドフェイズに自壊してしまうが、代わりにメリット能力を得られるようになる。
アニメ「カードファイト!! ヴァンガード」では主に大文字ゴウキと彼の率いるチーム男前が使用。また、カトルナイツのラウル・セラの本来のデッキもグランブルーのようだ。
続編「カードファイト!! ヴァンガードG」ではギアースクライシス編に登場する蝶野アムとエースの両名が使用。
同一人物なのは内緒だよ。
その都合上、ボスキャラクターのクランでありながらトライアルデッキが発売されるという稀有な事態になった。
各期におけるグランブルー
1期
初期から登場し、第2弾「竜魂乱舞」にて単独構築が可能になる。
単純な展開力では劣るが、確実にラインの構築を行うことができ、当初から確かな人気があった。
以後はしばらく収録されなくなるが、ここで登場した《ルイン・シェイド》や《荒海のバンシー》、《ダンシング・カットラス》は今でも一線級の非常に優れたカードである。
2期
第6期「極限突破」にて収録。
パワー11000ラインかつスペリオルライドギミックを持つ《デッドリーソードマスター》や連続攻撃の起点となる《デスシーカー タナトス》、後に多くのサポートカードを得る《氷獄の死霊術師 コキュートス》など、強化は多岐に渡る。
しかし、人気こそあるクランだが、ここからまたも収録の機会が先延ばしにされてしまう。
3期
第13弾「絶禍繚乱」にて収録。実に7弾ぶりの収録であり、1年以上も期間が空いてしまった。
レアリティRRRのカードこそないが、「コキュートス」のクロスライドである《氷獄の冥王 コキュートス “Я”》や後に名称を得る《七海覇王 ナイトミスト》がここで収録された。
4期~5期
第17弾「煉獄焔舞」にて収録。
「序盤にドロップゾーンを整えたい」グランブルーにとってクインテットウォールが、「デッキから落ちてほしくないカードもドロップゾーンに落ちがち」なグランブルーにとって双闘システムがそれぞれ喉から手が出る程欲しかったシステムであり、双方ともここで収録される。
しかし似たような立場のたちかぜとは違い、派手な能力を持ったユニットが収録されず、5期ではレギュラーパック未収録という憂き目に遭ったため、立場が少し苦しかった。《死海の呪術士 ネグロボルト》はバトル中のスペリオルコールを行う為疑似スタンドとなり、相方の《不死竜 グールドラゴン》も優秀なガード強要力を持つため、この2枚セットが起用されることが多い。
6期
G第6弾「刃華超克」、ならびに同日発売のトライアルデッキ「冥刻の吸血姫」に収録。まさかの集中強化に驚いたファンも多い。
超越サポート「ナイトローゼ」やキーワード能力「亡霊(ホロウ)」を始め、一足先に限定パック・ファイターズコレクション2015winterで登場した「七海」名称化、強力なGユニットの収録などあらゆる方面からの恩恵を受け、一気に不遇のサブクラン状態を脱する。
しかし、「七海」強化によりグレード1のままグレード2やグレード3を呼び出したり連続攻撃を可能とする「七海ランナー」デッキの登場により、一気に環境の中でも突出したクランに成り上がっている。
「ナイトローゼ」軸もG第8弾「超極審判」の追加強化により一線級の活躍ができるようになっている。
7期
アイドルブースター「ラミーラビリンス」改め、キャラブースター第3弾「月夜のラミーラビリンス」に収録。
異次元のアドバンテージ獲得力を持つ《贖いの海賊王 ドラクート》を始めとして、強力なカードの収録により一時期環境を席巻。以後、多少の弱体化を受けながらトップデッキとして暴れていたが、このクランに対抗するためのカードが2017年夏以降収録されたクランに配られているため、インフレの基準値と化している。
デッキの基本軸
非名称軸
長らく名称のない時代が続いてきたため、名称を持たないカードは結構多い。
全てのデッキに採用できるカードとしては、デッキトップ2枚をドロップゾーンに送ることで高いパワーでアタックが可能な《ルイン・シェイド》、ソウル2枚をドロップゾーンに送ることで1枚ドローできる《ダンシング・カットラス》など。後者は後に多くのクランに互換カードが配られた優秀なカードである。
特定の状況を揃えることでドロップゾーンからスペリオルライドできるカードや、ドロップゾーンから自発的にリアガードと交代できるユニットが多いが、コスト効率があまりいいわけではないため使いどころに気をつけたい。
双闘軸
該当する双闘は《海賊貴公子 ピノ・ノワール》と《死海の呪術士 ネグロボルト》の2種のみ。
《海賊貴公子 ピノ・ノワール》はドロップゾーンが減るシークメイトを行った直後のドロップゾーンを参照するため若干使いにくいが、ノーコストのスペリオルコールにより場を整えることができる。
一方《死海の呪術士 ネグロボルト》は「双闘している時のアタック宣言時」であるため融通が利き、1:1とはいえバトルフェイズ中にスペリオルコールできるため、連続攻撃を行うことで十分に元を取ることができる。
双闘サポートカードを多めに入れるのも手だが、《死海の呪術士 ネグロボルト》はレギオンメイトも双闘に依存しない為、超越軸デッキのサブヴァンガードにも非常に適している。
亡霊(ホロウ)
「亡霊(ホロウ)」の多くは軸を選ばない効果であるため、名称要素の薄いグランブルーでは超越さえ現実的であれば大半のデッキに採用が可能。
多くはGB依存であり、自壊デメリットの代わりに強力な効果を付与できることが多い。GB持ちを相手にする場合グレード2止めが苦しいため、《エアーエレメンタル ツイテルン》の採用も一考に値する。
コキュートス
一味を率いる《氷獄の死霊術師 コキュートス》を中心としたデッキ。
“虚無”を研究していたらうっかり“虚無”と融合してしまったクロスライドであるЯユニット《氷獄の冥王 コキュートス “Я”》やGユニット《氷獄の冥界神 コキュートス・ネガティヴ》など、名称的にはグレード3以上で占められている。
《スケルトンの魔界騎士》により若干ながら《氷獄の死霊術師 コキュートス》へのライドを高めることができるが、ソウルに《氷獄の死霊術師 コキュートス》を直接置く手段がないため、クロスライド要件はやや難しい。
「コキュートス」進化態はいずれも低コストでドロップゾーンからスペリオルコールできるが、代償として山札の消耗が激しいため、ライブラリアウトには細心の注意を払いたい。
七海
グランブルー全団船長を名乗りブレイクライドユニットとなった《七海覇王 ナイトミスト》を中心としたデッキ。
《七海覇王 ナイトミスト》やサポートGユニット《七海に愛されし者 ナイトミスト》は、ドロップゾーンから自壊デメリットが付与された状態で2体をドロップゾーンからスペリオルコールする能力を持つ。
「七海」がヴァンガードの際ノーコストでドロップゾーンからリアガードと交代できるユニットや「亡霊」持ちなどの自壊能力など、相性のいいカードは多く、《七海剣豪 スラッシュ・シェイド》によりスタンドトリガーなしで4回以上の連続攻撃が実現できる。
七海ランナー
ファーストヴァンガード《七海見習い ナイトランナー》をメインエンジンとした、グレード1止めデッキであり、七海の亜種構築。
グレード1でライドを止めることで相手の超越・双闘を完全に封じ込め、ドロップゾーンからのユニット入れ替えによりヴァンガードがグレード1でありながらグレード2や3のリアガードを作り上げ、破格の火力を得るどころかリアガード張替による連続攻撃までも可能とする。
《七海見習い ナイトランナー》を張り替えるなどしてドロップゾーンに送り、デッキを削ることでスペリオルコール、ドロップゾーンから出せるユニット達を展開すると、G1速攻ながらやっていることは確かにグランブルーである。
デッキの方針上、ヴァンガードがグレード2以上になることは殆どないため、双闘やGユニット使用前提のデッキの戦術を完全に破綻させることができる。その上で、G1速攻デッキの中でも極めて高い安定性と爆発力を兼ね備えるため、2016年後期の環境で大流行していた。
後に《七海見習い ナイトランナー》にファーストヴァンガード使用不可かつ一枚制限が課せられ、2017年6月にはさらに《七海操舵主 ナイトクロウ》も追加で規制される。
ナイトローゼ
新米女船長《夜霧の吸血姫 ナイトローゼ》を中心とした夜薔薇(ナイトローゼ)海賊団のデッキ。「夜薔薇」は「ナイトローゼ」と読ませることに強い拘りがあるらしい。
《夜霧の吸血姫 ナイトローゼ》自体は超越ボーナス持ちであり、安定したスペリオルコールを行うことができ、GB2を達成すればデッキトップ3枚をドロップすることで、ドロップされたリアガードを再スペリオルコールできる。これは超越したターンのエンドフェイズにも有効だがデッキを犠牲にするため使いどころは考えたい。
基本的にGユニットを用いた自ターンのみの大量展開を行うデッキ。名称自体、キーワード能力「亡霊(ホロウ)」との結びつきが強く、そのため相手ターンでは空の盤面が自分ターンではほぼ埋まりきる、という光景を作り出すのも容易であり、盤面干渉効果には極めて強い。
10回を超える連続攻撃やアドバンテージの荒稼ぎ、果ては相手ターンにおける妨害など、器用貧乏を遥かに超える器用万能クランとして、2017年環境争いに君臨。特に前半はほぼ二強であり、夏ごろからはこのデッキを意識したカードが増加しはじめることに。
関連項目
- カードファイト!! ヴァンガード/カードファイト!! ヴァンガードG
- カードファイト!! ヴァンガードのユニット一覧
《ユナイテッド・サンクチュアリ》
ロイヤルパラディン/オラクルシンクタンク/シャドウパラディン/ゴールドパラディン/エンジェルフェザー/ジェネシス(カードファイト!! ヴァンガード)
《ドラゴン・エンパイア》
かげろう(カードファイト!! ヴァンガード)/たちかぜ(カードファイト!! ヴァンガード)/ぬばたま/むらくも(カードファイト!! ヴァンガード)/なるかみ
《スター・ゲート》
ノヴァグラップラー/ディメンジョンポリス/エトランジェ/リンクジョーカー
《ダーク・ゾーン》
ダークイレギュラーズ/スパイクブラザーズ/ペイルムーン/ギアクロニクル
《メガラニカ》
グランブルー/バミューダ△/アクアフォース
《ズー》
メガコロニー/グレートネイチャー(カードファイト!! ヴァンガード)/ネオネクタール
《該当国家なし》
クレイエレメンタル/刀剣乱舞(カードファイト!! ヴァンガード)
外部リンク
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