AMX-102 ズサとは、TVアニメ『機動戦士ガンダムZZ』に登場するモビルスーツ(MS)である。
本記事では派生機やオプションのズサ・ブースター、類似MSのズサンも解説する。
概要
ZSSA ズサ |
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型番 | AMX-102 |
全高 | 15.85m(未装備) 16.94m(肩ポッド付) 25.11m(ブースター) |
重量 | 23.7t / 74.5t(全備) |
出力 | 1,820kw |
推力 | 34.600kg 120,400kg(総推力) |
装甲 | ガンダリウム合金 |
搭乗者 | マシュマー・セロ 他 |
兵装 | (AMS-02H) 7連装ミサイルポッド×2 |
(AMS-05S) 3連装ミサイルポッド×2 |
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(AMS-03H) 4連装ミサイルポッド×2 |
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(AMS-02S) 内蔵ミサイル×38 |
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30mmバルカン砲×2 | |
腹部拡散ビーム砲 | |
ビーム・サーベル |
アクシズ(ネオ・ジオン)が地球侵攻作戦のために開発した重砲撃型MS。
白兵戦用MS「ガルスJ」の後方支援機として開発を受け、全身にミサイルを搭載。反面、近接戦闘能力は必要最低限にまで抑えられている。装備がオプション化されており、様々な機能・役割を持った支援パーツを装備できる。
特筆すべきはズサ・ブースターという名の飛行用支援機(ブースター・ポッド)を背部ラッチに装着し、オプションとの融合を図ることで強化できる点にあった。
ブースター装備は一年戦争時から存在するGパーツの構想と相似しており、ズサ・ブースターと合体する事によって擬似的なモビルアーマーにもなれる。このため、白兵戦用のガルスJよりも運用の幅が広い。逆転現象である。
図体に似合わず頭頂高15mと小型化したのも特徴。これは時流(大型化真っ只中のネオ・ジオン戦争期)に反する設計コンセプトと言えるだろう。
形状はグリプス戦役時にロールアウトしたガザEと似ている。どちらか(時期的にズサ)が参考にしていると考えられる。
全体的に構造が簡略化され、頭部とボディ、肩部と上腕部が一体化しており、可動部は一般的な機体に比べて減少している。頭部が動かない分、横に広く伸びたモノアイレールでそれを補っているようだ。
先行試作機がネオ・ジオンの先遣艦隊の「エンドラ」に配備。マシュマー・セロが搭乗し、支援機でありながらメタスを上回るパワーを見せつけ、アーガマ隊を苦しめた。
この戦闘での活躍が評価され、ズサの量産化が決定。以降、ダカール戦などでも投入され戦争後期まで主力機として活躍する事になる。
0096年の袖付き仕様の残存機の中には、ギラ・ドーガのビームマシンガンやシールド、ケンプファーのショットガンを流用装備した機体もあった。
武装
ズサは全身に大型のHタイプと小型のSタイプのミサイルを装備している。
通常弾頭の02S型と03H型のほかに、多弾頭型の04H型、近接信管型の05S型などが装備される。
- AMS-02H 7連装ミサイルポッド×2
- オプション化した外付けミサイルポッドを両肩部にマウント。通常はブースターポッドに装備されるが、取り外してズサに単体で装備するパターンもある。重量は8.2t
- AMS-03H 4連装ミサイルポッド×2
- ブースターポッドの武装。こちらは取り外しはしない。ブースター装着時は上部にマウントする。
- AMS-05S 3連装ミサイルポッド×2
- 両腕部ポッドの近接信管型ミサイル。
- AMS-02S 内蔵ミサイル×38
- 脚部に3連装×2。腿部に6連装×2、脚部(展開式)に10連装×2。計38発。
- 頭部バルカン砲
- 30mmバルカン砲を800発収納する。牽制用。
- 拡散ビーム砲
- 腹部に拡散ビーム砲がセッティングされている。出力は7.64MW。誰か使ってあげて
- ビーム・サーベル
- 脚部(展開後)装甲の内側がサーベル・ラックになっている。出力は0.62MW。
ズサ・ブースター
ズサ用に開発されたオプション。重量は26.3t(恐らくミサイルポッド抜き?)。
ブースターポッドは3基のスラスターとコックピットが付いており、単独行動もできる。
ドラムフレーム部(後述)にオプション兵装「02H型7連装ミサイルポッド」「03H型4連装ミサイルポッド」を装備している。単独で運用される場合、戦闘機もしくは突撃艇のように扱われ、ズサ本体と連携を取ることも可能。
基本的に装着したズサは「強襲形態」として扱われ、大推力で敵陣に切りこんだ後に全弾発射して大打撃を与える。合体後に弾切れを起こした場合、本体と分離する事で死重を回避できる。
なお、ZZ本編でこうした戦術が取られた事はない(そもそも単独運用すらされてない)。
しかも当時のムックやキット解説書ではズサ・ブースターとは呼ばれておらず、後年のゲーム作品でズサ・ブースターという呼称が付けられ、それが定着したものと思われる。
その形状は、半世紀くらい後の機体「ガルグイユ」を思い起こさせる。
ズサ・ブースター・マリンタイプ
公式外伝AOZシリーズ第3弾『A.O.Z Re-boot ガンダム・インレ 黒うさぎの見た夢』に登場。
U.C.0091年の火星では、過去の「オメガ脱走事件」を受けて飛行禁止令が布かれている。これによって幾つかの装備は廃案に追い込まれた(ズサ・ブースターもその内の一つだった)。
レジオンに敵対する火星ジオン残党「ジオンマーズ」は、戦力不足の中でインレ強奪作戦を成功させる為に戦力増強の必要に迫られた。そこへ白羽の矢が立ったのが使用不可能だったズサ・ブースターである。
本作で基盤となるドラムフレームの採用が判明し、ズサブースターの接続に用いられたと設定されている。ドラムフレームを中心に、前方には機首とセンサー、後方にはブースター、背面中央部に浮沈用バラストタンクを備える。また整流カバーやミサイル(魚雷ポッド)、推進器等の各部が水中用に改装されている。
ズサブースターM型はズサではなくジム・クゥエルの改修タイプが装備し、インレ奪回作戦に投入された。
ズサ・カスタム(ズサ改)
本機は新ネオ・ジオン軍が反連邦組織カラードに供与したズサ改修機である。
ミサイル搭載量を減らし、肩部ポッド分の余剰スペースをビームキャノンに充て、重量も大幅削減された事で機動性・格闘性能が強化されている。
腕部に速射式ビーム砲「ガン・スピア」をマウントし、取り外し可能な肩部ビームキャノンを装備。さらに3連装ビームランチャーと12連装ミサイルランチャー2基を搭載したズサ・ブースター「攻撃用パックAk-90s」が用意されている。
アルヴェニシカ・キースト(アニー)が搭乗し、サイド6の連邦襲撃作戦に参加。Dガンダムとの交戦中、カラードのリーダーであるエルデスコ・バイエのザクⅢを有線爆弾から庇って大破する。
なおアニーはこの後捕虜となり、脱走してズサ・ダインに乗ることになった。
ズサ・ダイン
ズサの格闘戦能力を主眼に置いた新規設計機であり、恐らくズサ・カスタムの上位機と思われる。従来のブースターに該当する部分がバックパックとして一体化しているのが特徴で、ミサイルも両肩部だけになった。また腕部に格闘戦用クロ―を装備し、メガビーム砲や胸部固定ビーム砲が装備されているのも特徴。
復帰したアニーが搭乗している。
ズサン
月のマウンテンサイクルから発掘されたMS。
黒歴史の時代で活躍したズサの相似機だが、アーム伸縮機構、螺旋状の原子格子構造が与えられた特殊な伸縮超合金の脚部ワイヤーアンカー、そして無人制御が可能という点が決定的に異なる。
ハリー・オードがこれは無人(ロボット)であると指摘していた通り、殆どは恐らくAIによって制御されている。
黒歴史の時代にはALICEや8、モビルドール等の高性能な人工知能が存在するが、ズサンにもこれらと同じ何らかのシステムが搭載されているのだろう。
ズサと違って役割に徹し切れておらず、万能であるがゆえに全てが中途半端なMSと言われている。
ちなみにG-M2Fがギンガナム隊登録時の番号、AMX-1002が元機体の番号である。
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