ヨコハマ買い出し紀行とは、芦奈野ひとしによる漫画、及びそれを原作としたアニメ、小説等の作品群である。1994年春の四季賞受賞(単行本1巻に収録)、後に2006年まで月刊アフタヌーンに連載されていた。
第38回星雲賞コミック部門受賞作品。
概要
お祭りのようだった世の中がゆっくりとおちついてきたあのころ。
のちに夕凪の時代と呼ばれるてろてろの時間、ご案内。
夜の前に、あったかいコンクリートにすわって。
年々海面が上昇して街が沈み、文明が滅びつつある時代を受け入れながら穏やかに生活する人々を描いたSF作品。ロボットや人工筋肉、巨大な果物等高度な技術が存在する描写はあるもののはっきりとした記述は存在しない。関東地方を舞台としているが国家としての日本は存在せず「かながわの国」、「ムサシノの国」といった小国家(ただし「国会」の規模から見てもかなり小規模に見える)が存在する。
主な登場人物
かながわの国
- 初瀬野アルファ (CV:椎名へきる)
- 喫茶店「カフェ・アルファ」を経営するA7M2型ロボット。甘党。魚をモチーフにしたレリーフや小物を作るのが趣味。子海石先生曰く、「自分なりの楽しみ方をほじくり出す彼女の心情はすでに本来のスペックからは説明できない」。
- おじさん (CV:寺島幹夫,飯塚昭三)
- カフェ・アルファの常連客。カフェ・アルファの近く(といってもそれなりに距離がある)のガソリンスタンドを経営しており、アルファの面倒を見てくれる。子海石先生の後輩であり、若い時は仲間(2人以外にも居るような描写があるものの登場しない)と「旬なもの」を見て回った。
- タカヒロ (CV:陶山章央,豊永利行)
- カフェ・アルファの常連客の少年。おじさんと一緒に暮らしているが続き柄は不明。マッキと共に時の流れを象徴する人物。
- マッキ (CV:長沢美樹)
- タカヒロの幼馴染。タカヒロの就職後はカフェ・アルファの手伝いをするように。
- 子海石先生 (CV:杉田郁子)
- 雷に打たれたアルファを治療した女医。A7型ロボットの開発に関わっていた事があり、「ターポン」の室長「子海石アルファ」を預かっていた事がある(ココネ曰く幻のA7M1型)。若い時はおじさんを色々な所へ連れまわした。小説版のサブタイトル「見て、歩き、喜ぶ者」は自身のデザインしたマークに込めた意味である。
ムサシノの国
- 鷹津ココネ (CV:中川亜紀子)
- ムサシノ運送で働くA7M3型ロボット。なんでも難しく考える所がある。内外にファンが多いがアルファに憧れるあまりに眼中に無い。
- 丸子マルコ
- 額縁屋で働きながら絵を描いているA7M3型ロボット。「おてもと便」をきっかけにココネと知り合い、ココネの話とナイから送られた写真からアルファに興味を持つ。
- シバちゃん
- ココネの同僚で休憩時間等によく話をする。ココネの「カタい」所をネタによくいじっている。
その他
- 初瀬野先生
- アルファのオーナー。アヤセが持っていた紹介状を見た人がこう呼んだ。小説版では感覚を保存する研究をしていたとされるが原作では明らかにされていない。
- 子海石アルファ
- 「ターポン」の室長で乗組員からは「アルファー室長」と呼ばれている。フルネームで呼ばれるシーンは無いが容姿と身に着けているペンダントから子海石先生の言うロボットである事が示されている。
OVA
2度OVA化されており、2期にはタイトルに「-Quiet Country Cafe-」が付く。音楽は1期がゴンチチ、2期はショーロクラブが担当している。特に2期は作品の雰囲気と相まって、同じくショーロクラブが音楽を担当する「ARIA」としばしば比較される。
ドラマCD
椎名へきるのラジオ番組内で放送されたラジオドラマなどを収録。内容は原作のエピソードを抽出したものとなっている。
小説
香月照葉によるノベライズ。「人の夜」の時代、独りとなったロボットの少年「オメガ」がアルファの記憶に触れ「夕凪の時代」を追体験してゆく。マッキやココネが登場しない等漫画とは設定が異なる他、著者の解釈による設定の補間が行われている。漫画連載終了後にアフタヌーンに掲載された短編「峠」を収録。
関連動画
関連静画
関連コミュニティ
関連項目
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