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学歴差別とは、主に相手の学歴が低いことを理由として行われる差別のことである。また、その差別行為自体のことを言う。
概要
主に相手の学歴が低いことを理由として行われる差別のことである。学位の違い(大卒以上、短大・専門学校卒、高卒、中卒)による差別や、大卒でも卒業した大学のレベル(偏差値)によって差別が行われることがある。
主に就職活動や資格試験(特に国家資格)、結婚の際に行われることが多い。
具体例に言えば、
- 就職活動…大卒は応募できるが高卒は応募できない。また、同じ大卒でもFランク大学だと応募できない(学歴フィルター)。
- 公務員試験、国家試験…高卒は受験資格が無い。あっても実務経験などが必要。
- 結婚…学歴が自分より低い人は避ける。
などである。
ただし、学歴差別については後述するように合理性があることから必要悪としてある程度認められるため、差別ではなく区別とされることも多い。
学歴差別は本当に正しいのか?
よく「学歴は人種や生まれた家などと異なり生まれつきの要素ではなく、努力によって手に入れるものだから学歴差別は仕方ない(または正しい)」とか「実際の個人のレベルはともかく、高学歴の方が有能な人間や努力ができる人間が多いから学歴差別は正しい」などと主張する意見もある。だがこれは必ずしも正しくない。
そう言える根拠としては以下のようなものがある。
- 家庭環境が悲惨だったり家が貧しかったりすると子供が高学歴になるのはきわめて難しいという厳しい現実もあり、必ずしも「低学歴は自己責任」というのは正しくない。
- 世の中には病気や障害(発達障害、知的障害を含む)が理由で高学歴になるのが難しい人も多い。
- 日本は他の先進国(アメリカ合衆国、ヨーロッパなど)に比べて奨学金制度が貧弱であり、人生逆転のチャンスがきわめて少ない。
また、「低学歴(特に中卒)は犯罪率が高いから関わらない方が良い」というスリザリン顔負けの選民思想を持った人間も世の中には一定数存在するが、これも必ずしも倫理的に正しいとは言えない。何故ならば、以下のような根拠があるからである。
- 低学歴の人の多くは悲惨な家庭環境で育っていることが多い。(児童養護施設や里親家庭を含む)
- そもそも低学歴だと(工業高校や農業高校、水産高校、職業能力開発大学校、専門学校などで技術を身に付けた人を除き)就職先が大きく制限されてしまいやすいため、必然的に貧困に陥ってしまう可能性が跳ね上がる。
「生まれた家で身分(階級)が決まるような社会と違って、学歴社会は努力で身分が決まる制度だから公平である」と思っている人が多いが、実際には「学歴社会はあくまで江戸時代の士農工商などよりは相対的にマシである」というだけであって「学歴社会は必ずしも公平とは言い切れない」ということを覚えておこう。
ちなみに表向きは日本より奨学金制度が充実しており公平であるとされるアメリカ合衆国ですら、黒人の高学歴の人の割合は白人より圧倒的に低いという統計データが出ている。
逆差別
具体的に言えば、高学歴の人に対して激しく嫉妬したり「高学歴なら仕事ができるのは当たり前でしょ」とか「高卒(やFラン大卒)でもできるのに、お前はこんなこともできないのか!?」などと嫌味を言ったりすることである。
特に発達障害(アスペルガー症候群、ADHDなど)を持った高学歴の人が逆差別を受けやすい。
また、中小企業では逆学歴フィルターと言って、難関大学の卒業生を採用しないというシステムを導入しているところも一部存在する(大企業にありがちな学歴フィルターとは真逆のことをやっている)。これは「高学歴だけどヤバい奴を排除するため」とか「内定辞退者を減らしたいから」などの理由があるからと言われている。
関連項目
- 差別
- 必要悪
- 学歴 / 超学歴社会
- 階級社会 / 士農工商
- 選民思想
- 職業差別
- 運も実力のうち / 親ガチャ
- 人類皆平等 / 平等主義
- 自己責任論 / 意識高い系
- 韓国、中華人民共和国、台湾、アメリカ合衆国、イギリス、フランス、ドイツ…日本以上に学歴差別が横行しているとされる主な国。ただし欧米は奨学金制度は日本より充実しているという点は考慮する必要がある。
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