ガリ(モンスターファーム)とは、ゲーム「モンスターファーム(以下MFと表記)」シリーズに登場するモンスターの種族である。
初代MF、MF2、ソロモン、MFアドバンス2、MFDS、MFDS2、100万人のMFに登場。
バトルカードシリーズにもモンスターカードとして登場している。愛称および敬称は「ガリ様」。
見習いの神様であり、派生種はサブ種族の守護神という設定。仮面とマント、そして時折姿を見せる本体らしき白き霊体(右画像で拳を突き出している方)だけという、とても一目見てかわいいとは言えないであろう姿だが、育てていくうちに何故かかわいく見えてくる、MFらしいモンスターである。なお、初代ではあることをすれば中に潜む神様を出して育てることができる。
MF2ではヨイモンの代表格だが、初代では意外と不真面目。そのせいかアニメでは敵幹部「ワルモン四天王」の一人として登場した。
シリーズを通してかしこさの適性が高く、魔法攻撃によるかしこさ技を得意とする。炎や風、雷等といった自然現象を操り攻撃に用いる他、本編以外の外伝作においてはバトルカードにて魔法反射、ソロモンにて時間停止と、神と称するに相応しい高度な魔法を行使する。一方かしこさ以外の適性はタイトルごとにあまり統一されておらず、攻撃偏重気味だったり逆に防御よりだったりする。一応、ライフの適性は一貫して低めで上げにくい。
以降は最もプレイヤー人口が多いと思われる、MF2のガリ様について解説する。
ガリ様のスペックは右表の通り。ちなみにガッツ回復速度は17、移動速度はCであり、ガッツ回復の遅い種族にしては移動が速い。
成長適性は攻撃面が伸びやすく、防御面が伸び悩む傾向にある。かろうじて丈夫さのみCであるものの、プールバグ(重トレーニング「プール」において、丈夫さとライフの適性が入れ替わってしまう仕様)を考慮すると実質的にはDといえる。無計画な育成をしていると攻撃偏重の紙装甲、神様ならぬ紙様になりかねないので、ピークに合わせて苦手な防御面を伸ばしてあげるといいだろう。
そして最大の特徴兼弱点は250週という寿命の短さである。これは一部の寿命が特別に短く設定された種を除けば全種族中最も短命である(なお、ガリ様以外にもドラゴンなどが同値で最短)。ちなみに他モンスターの平均的な寿命は300~350週程度。最長のものはなんと500週と、ガリ様の倍の寿命をもつ。寿命が短い、ということは当然育成にかけられる時間が短くなるということであり、またモンスターの能力の上昇値が最も高くなるピーク期間は寿命に比例して増減するため、250週という短い寿命しかもたないガリ様はどうしても能力を伸ばしにくい。
更に追い打ちをかける要因として、ガリ様の技数の多さがある。MF2ではモンスターを「修行」に出して新たな技を修得させるのだが、この修行はモンスターの寿命を大きく削ってしまう。ガリ様は技数が多く、かつ上位技(下位の技を特定数使用しないと修得できない技)ばかりであるため技の使い込みにも追われ、ただでさえ短い寿命を余計に消費してしまうのである。
おまけに要求無しおねだり種族でもある。本来おねだりとは、モンスターが「トレーニングをさせる代わりに、○○をよこせ」とアイテム等を文字通りおねだりしてくるもので、断るとストレスが増えてしまう。ストレスの増加は寿命の余分な消費に繋がるため通常であればブリーダーは渋々要求を飲むことになるのだが、一部のモンスターは具体的な要求をせず、「要求を断られた」という結果のみが発生するおねだりをする。これが要求無しおねだりであり、知らずに育成していると寿命がどんどん減っていく。要求無しおねだりの発生を見極めるには画面を注視していなければならず、また発生時にはロードを強いられる(育成法や発生タイミングにもよるが)ため、根気が必要な気の抜けない育成になることが多い。
上記の欠点以外にも「純血のちから適性はBなのに、派生種の適性算出には純血のちから適性をCとして計算されている」「命中重視技の『魔人ナックル』が修行では覚えられず、修得には『Wしっぽキック』を修得済みのワームをツチノコボクサーに羽化させる必要がある(羽化ツチノコボクサーを合体素材にすることで、他種への継承は可能)」といったバグまで抱えている。神なのにいまいち恵まれていない。
足りない寿命、多すぎる技、(寿命のわりには)特別高いとは言えない適性など、全体的に育成難度が高く、上級者向けのモンスターとされている。ガリ様を育てる場合はなるべく寿命が伸ばせる派生種を選び、能力や技を取捨選択して計画的に育成していこう。その育成難度から敬遠されることもあるガリ様だが、技には強力なものが多く、育てきればかなりの強モンスターとなる。特にALL999のモンスター(通称フルモン)を用いた対戦では、比較的上位に食い込むだけのポテンシャルを持つ。そういう意味では、育てがいのあるモンスターだと言えよう。
余談だが、初代MFでのとあるイベントから「近しい存在」として認知されることがあるモノリスもほぼ同様の欠点を抱えており、やはり上級者向けとされている。神々は地上には長く留まれないというのか……。
2020年にswitch/iOS/Androidにて発売された移植版MF2においては、上記のバグがいくつか改善された。
●「魔人ナックル」を修行場で覚えられるようになった。
●「要求なしおねだり」の仕様が変更され、発生時にストレス増加がなくなった。
●プールバグが修正され、成長適性通りに能力値が上昇するようになった。
●修行時の寿命減少値が少し緩和(本来の計算上の数値通りに)。
……と、理不尽さのある不利なバグは軒並み修正され、本来の仕様通りに育てられるようになった。
しかし一方で、ガリ様の育てにくさの根本的な原因である「寿命の短さ」「技の多さ」という問題が改善されたわけではなく、育成難度についてはオリジナル版同様高いままとなっている。加えて「ソンナ・バナナ」の仕様変更により延命効果が削除されたため、特にフルモンを育てる場合においては、オリジナル版以上に育成技術や合体の仕様に対する理解が求められ、育成難度はむしろ上がっているかもしれない。
また、以下のミスか仕様か判断の難しい点については、移植版においても修正されていない。
●派生種のちから適性算出は依然純血種のちから適性をCとして計算(純血種のちから適性はBのまま)。
●プレス系の最上位技の技名が「ゴッドブレス」のまま。
前者はむしろ純血種のちから適性が間違っている、あるいはボーナスとして特殊な値が割り振られていると見るべきか。後者に関してはおそらく「ゴッドプレス」の誤字なのだが、「God Bless(神の祝福)」と掛けたネーミングであると見る意見も。また、「魔人ナックル」が修行で覚えられるようになったことで、オリジナル版で可能だった下位技の「ナックル」を切り捨てることが羽化経由以外でできなくなった。
この他、ガリ種に限った話ではないが、寿命や成長適性が強化された「特別な個体」が多数追加され、通常種では不可能な技構成が可能になる等、育成の幅が広がっている。
330週というガリ種最長の寿命を誇り、純血に比べ80週も寿命が延びている。成長タイプはピークが短い早熟になってしまうものの、早期に能力値上昇を済ませて残りの寿命で技の修得や使い込み、育成の最終調整等を行いやすいと考えることもできる。適性DだったライフがCに底上げされるため、ライフを上昇させやすくなるばかりでなく重トレーニング「プール」との相性も良くなるので、苦手であった防御面も丈夫さ型としてならある程度の補完が見込める。ガッツ回復速度が種内最速の13になるため、技の使い込みによる負担が少し軽減されることも嬉しい。
反面ちから、かしこさ、丈夫さの適性は純血よりも劣っている。下がったとはいえ適性Bと依然高めであるかしこさとプールバグがある丈夫さについてはそれほど痛手ではないが、ちからについてはフォローが難しい。トロロンなどの薬を使ったりピーク期間中に底上げしたりすることで補強もできるが、(種内最長寿と言えど)寿命の短いガリ種でそれをやろうとすると肝心な能力が伸びなかったり技を修得しきれなかったりと器用貧乏に終わってしまいがち。上記のバグにより命中技「魔人ナックル」が覚えられないという理由もあるので、素直にちからを捨ててかしこさ型としての完成を目指した方が無難だろう。
移植版ではプールバグの修正により丈夫さを伸ばしにくくなり、防御面のフォローが課題に。
カラフルマスクが一押しならば、こちらは次点といったところ。寿命はガリ種で2番目に長い290週で、カラフルマスクよりも高適性。更に丸太受けが得意。ちから適性はCだが、ちからとかしこさを両立させるには寿命に不安があるので、基本的にはカラフルマスク同様かしこさ型としての完成を目指そう。
しかしかしこさ型にするならば適性Cのちからも無駄になってしまい、丈夫さがCでライフがDという適性であるためプールバグとの相性も悪い。となると結局は寿命の差でカラフルマスクの劣化になってしまいやすく、高めの適性や得意トレーニングの利を活かすことが難しい。育成プランは慎重に立てよう。
移植版では下記のレクサス共々プールバグ修正により丈夫さが本来の適性通り伸ばせるように。
ロードランナー及びディノの守護神。彼らを総称してサウル系と呼ぶこともあるらしい。
こちらもアクアリウスと並んで次点といったところ。概ねアクアリウスと同じような適性を持つが、こちらはかしこさが適性Bである代わりに走り込みが得意。苦手なライフの底上げがしやすい。
移植版では後述の「アキレール」を再現した特別な個体を再生できるように。寿命や成長適性、更に初期修得技まで大きく強化されており、ガリ種の育成初心者でも手を付けやすい。
ワームは特定の条件を満たすと繭を作り、他種のワーム派生モンスターへと「羽化」するという特殊イベントがある。このイベントによって誕生した他種のモンスターは、羽化前のワーム種の適性や能力値を引き継ぎつつ、技が羽化後の種族のものに置き換えられたり能力値が若干増加したりする特徴を持つ。このイベントを利用してまずワーム種を育成し、羽化イベントを経由してツチノコボクサーとしての完成を目指すという育成法。
ちから型、あるいはちからとかしこさの両立型を目指すならば、実質この羽化ツチノコボクサー一択とも言われる。ガリ種にちから型として育てることに適した派生種がいない(適性的に不向きであるか、適性があっても寿命がない派生種しかいない)ことと、ちからタイプの命中技「魔人ナックル」及びその上位技である「ゴッドナックル」が通常の育成では修得できないことが理由である。特に「魔人ナックル」と「ゴッドナックル」はその性能の高さ故に修得を諦めるには惜しく、一代での育成完了を目標としていない限りは他種にも是非合体で引き継がせたい技である。
羽化素材としてのワーム種は、ちから型として育てやすい種か、寿命が長めな種を選ぼう。羽化したモンスターの寿命はワーム時代のものを引き継ぎ、延長もされない。更に羽化前の技の使い込み回数はリセットされてしまうので、残り少ない寿命で一から技の使い込みをしていかなければならず、羽化経由であっても育成難度はかなり高いが、苦労に見合う価値はある。また、ベニシャクトリやハナシャクトリを羽化させることで、本来は種内に存在しないガッツ回復速度12(最速)のガリ様を作り出せることも見逃せない。
移植版では通常種でも「魔人ナックル」が修得可能になったため、羽化を経由せずともちから型、あるいはちからとかしこさの両立型での完成を目指すことができるように。
適性だけならもっと酷いモンスターはいるものの、それらは総じて寿命が長い部類であり、寿命に比例するピークの期間もまた違ってくる。また、早熟は最もピークが短い。つまり、寿命と適性のバランスを考えるとかなりダメな部類に入るモンスター、それがシオンカメンである。数値で分からなくても「シオンカメンを育てることがもう縛りプレイの一つとなっている」と言えば、どれくらいどうしようもないかがわかるだろうか。
あまりの育てにくさに半ばネタキャラ扱いされてしまっており、「唯一神」などと(勿論ネタで)呼ばれることもある。MF2におけるSUBナーガの派生種は適性算出の仕様上なかなか能力値を向上させる噛み合い方をせず、むしろ寿命減や性格悪化等のデメリットが目立ちがちで、ネット上では他にもアスファールやジャアクソウ辺りがその不憫さを嘆かれやすい。ただし、シオンカメンやアスファールの「最弱候補」という評価は育成面での不利や不遇さを指しての話であり、フルモンを用いた対戦での評価とは別の話であることを彼らの名誉のために記しておく。
移植版においては寿命と成長適性が超強化され、最初から「魔人ナックル」まで修得済みの特別なシオンカメンが再生可能。もはやシオンカメンの皮を被ったナニかであるが、この個体はこの個体で「性格激ワル(-70)」「状態変化の憤怒が本気に置き換え」といった問題点も抱えており、やはり一筋縄ではいかない。
ここには他の大会に出場するモンスターとは桁違いの高ステータスを持つ敵が4匹いるが、その中でも最強の、MF2の敵モンスターの中で最も高いステータス合計値を誇るモンスター。種族はレクサスだが、ガッツ回復速度は13に、移動速度はBに変更されているため、実質的にはガリ×ピクシーのピクセルだったりする(本来のレクサスはG15、移動C)。
最上位技を切り捨てているため技の威力に乏しいという欠点があるものの、ガリ種の技の優秀さとアキレール自身の高ステータスにより、下位技でも十分脅威となる。また、大技でガッツを無駄に消費しない分むしろ長所となることもある。
基本的に安全な間合いは存在しないが、特に距離1~2には各種命中重視技や消費ガッツの少なめな大ダメージ技が多く配置されているため危険。逆に距離3~4にはバランス技やガッツダウン技などといった比較的被害の少ない技が配置されているが、距離3には威力Aを誇る大技「魔人プレス」と「ゴッドストライク」も紛れこんでおり油断できない。
対策としては、距離3~4で低威力の技を撃たせてこちらの被害を抑えつつガッツを溜めていき、ある程度ガッツ差がついたところを命中率の高い技でカウンター気味に攻撃していくというのが比較的安全。命中が低いことにつけこんであえて大技を撃たせガッツ差で大きく優位に立つという戦法もあるが、低いといっても命中は700あり、また命中率1%でも当たるときは当たるのがこのゲームの常なので、いささか博打のような戦法でもある。穴と呼べるほどの明確な弱点が無いため、アキレールと真っ向から勝負ができるほどの高いステータスとブリーダーの技量、そして少しの運が必要となる強敵である。
その強さから、いつしか「MF2のラスボス」というポジションに収まり、
そのカリスマからか、いつのまにか「神」と呼ばれるようになった。
彼に勝利して育成の締めとするブリーダーも少なくない。
移植版においてはレクサスの項で述べた通り、このアキレールを再現した特別な個体が再生可能。
概要で記した通り、アニメ版モンスターファームにおいてもガリ様は登場している。
第一期「円盤石の秘密」においては、敵幹部「ワルモン四天王」の一人として登場。声優は塩沢兼人氏。
四天王としては二番目に戦う相手である。主人公であるゲンキ達一行を自身の城へ招き食事を振舞い、油断したところを部屋ごと流砂で脱出困難な地下へと落とすという罠に陥れる。この際に超必殺技「ゴッドファイナル」を放ち、ゲンキ達のガッツを奪って脱出困難な地下から脱出しようとする気力さえも奪うという知略も見せている。
(ちなみに、ゴッドファイナルはMF2においても高いガッツダウンを誇る超必殺技であるが、ゲームの仕様上純血ガリ様は絶対に修得できない。アニメに憧れてガリ様を育てたものの、この事実にガッカリしたブリーダーも多いとか)
姦計が成功し、飢えと渇きに苦しみ死ぬ様を観察させてもらうと高笑いするガリ様であったが、唯一ゴッドファイナルを逃れたモッチーが脱出に成功。モッチーの奮闘により奮い立ちガッツを取り戻したゲンキ達が地下から脱出してしまい、旗色が変わってくる。ガッツを取り戻したゲンキ達を前に、なお四天王としての実力を発揮し優勢に立ち回るガリ様であったが、ゲンキの捨て身の一撃により仮面の一部が破損。このことに激昂したガリ様は大技「ゴッドハリケーン」を放ち全てを消し去ろうとするが、蓄えたガッツを放つモッチーの大技「モッチ砲」を受けてしまい、敗北する。
第二期「伝説への道」では、ワルモンではなく普通のモンスターとして復活。声優は柏倉つとむ氏。
紆余曲折あってゲンキ達の仲間となった、自身と同じく元ワルモン四天王の一人であるナーガと、レジェンド杯へと至るための大会決勝にて激突する。ワルモンではなくなったはずのガリ様であるが、審判の影に隠れてナーガの攻撃をやり過ごしたり、審判の視界を遮って場外から部下に攻撃させるなど、相変わらずの卑怯な策略でナーガを追い詰める。しかし、仲間からの声援でガッツを貰ったナーガが放った「魔空弾」の前に敗北する。大会後、ゲンキ達を狙うワルモン達を牽制し、ナーガの一撃で目が覚めたことを語りつつ、より強くなるため修行の旅に出た。
ワルモン四天王の中では、唯一ゲンキ達に感化されず、二期においてナーガに倒されるまで改心しなかったモンスターである。姦計を駆使し、勝つためには手段を選ばないというワルモンらしい姿勢は、MF2における「ヨイモンの代表格」という印象を覆すほどの強烈な印象を与えるものでさえあった。なお、二期において声優が変更されているのは、二期の登場回までに旧声優の塩沢兼人氏が急逝したため。事情が事情だけにやむを得ないが、塩沢氏の声質と演技は実にハマリ役だったため惜しむ声も多かった。
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最終更新:2024/04/24(水) 01:00
最終更新:2024/04/24(水) 01:00
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