曖昧さ回避・もしかして…
- 仮面ライダーシリーズの第4作目→本記事で解説
- 「1」に登場する仮面ライダー→山本大介
- Amazonプライムにて配信中の特撮ドラマ→仮面ライダーアマゾンズ
- 「3」に登場する仮面ライダー→水澤悠・鷹山仁・前原淳・千翼
仮面ライダーアマゾンとは、毎日放送制作で1974年にNET(現・テレビ朝日)系列で放送された仮面ライダーシリーズ第4作目であり同番組に登場する強くてハダカで速いライダーの事でもある。全24話。
ニコニコ動画では、東映特撮ニコニコおふぃしゃるにより2017年10月1日から公式配信開始(現在は有料配信)。
概要
初代『仮面ライダー』への原点回帰をモットーとして製作、放映された作品。
噛み付き、引っ掻き、切断などの野生的なアクション、怪人から血飛沫が飛び散るといった過激な描写・演出に加え、
野生児である故に言葉や文明を知らない主人公が、周囲の誤解に耐えながら孤独に闘っていく様子を描いたストーリー展開が見所。しかし、これらの壮絶な諸要素が視聴者に敬遠された為に、コメディ要素を導入するなどの路線変更もなされていった。
TVシリーズとしては全24話という異例の短さであるが、これはネットチェンジ=いわゆる「腸捻転」で毎日放送がTBS系列に、朝日放送がNET(現・テレビ朝日)系列にキー局が変更になったためで、話数はこのことを念頭に第1話放送前からすでに上層部によって決められていた(しかし、現場は知らされていなかったとされる)。決して番組として打ち切りになったわけではないことを明記しておく(そもそも当時の読売新聞のテレビ欄にあった紹介には、初めから「二十四回」と書かれていた)。
このネットチェンジにより、テレビ朝日側の放送枠が空いた結果、企画されたのが『秘密戦隊ゴレンジャー』である。
上記のことから、「アマゾン」はテレビ朝日系列で放送された最後の昭和仮面ライダーシリーズとなっている。
仮面ライダーシリーズ45周年となる2016年に、本作を原典とした新作『仮面ライダーアマゾンズ』が制作された。
登場人物
- アマゾン(山本大介)/仮面ライダーアマゾン(演:岡崎徹)
- 本作の主人公。生まれて間もなく飛行機事故に遭い、両親と共に南米アマゾンで遭難、孤児となる。
その後は大自然の中でたった一人で生き抜き、野生児として育った。十面鬼の反乱を契機に、長老バゴーから古代インカ文明より伝わる秘術で改造された上、腕に秘宝「ギギの腕輪」を移植されており、この腕輪を外される事はアマゾンにとって死を意味する。…はずだが後の劇場版ディケイドVS大ショッカーではディエンドに腕輪を奪われても生きていたのは内緒(まあ、本作のアマゾンと『ディケイド』に登場したアマゾンは別人だし)。
- 変身前でも強靭な戦闘能力を持ち、その怪力はバイクを軽々と持上げる程。
バゴーから催眠暗示を受け、高坂教授に会う為に遥々アマゾンから日本にやって来た(帰ってきた)。
- 日本人としての本名は「山本大介」であるが、劇中では殆ど「アマゾン」と呼ばれていた。
第8話までは上半身裸で腰蓑(と後述するコンドラー)を巻いただけの格好であったが、第9話終盤でりつ子に上着をプレゼントされる。
- ジャングル育ちであるために、当初は日本語をまったく話せなかった。しかし元々頭は良いらしく、マサヒコらと交流するうちに少しずつ日本語を習得していく。第12話のラストでマサヒコから本格的に日本語を教わり、第13話からはかなり流暢に会話ができるようになった。これはテコ入れ視聴者である子供たちにもっとアマゾンに親しみを持ってほしいという制作サイドの方針だったという。
- 『不滅の仮面ライダースペシャル』では立花藤兵衛が子供達に、『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』では風見志郎が村雨良に、アマゾンのことを「山本大介」と紹介していたが、この2人がどこでアマゾンの本名・素性を知ったのかは明らかになっていない。
- なお、「怪獣VOW」で「不法入国者が違法改造バイクを無免許運転、いつ捕まるか不安」などと書かれたこともある。
- 岡村まさひこ(演:松田洋治)
- アマゾンの日本での最初の「トモダチ」にして「アマゾンライダー」の名付け親。高坂教授の甥。
野生児であるが故、言葉・文明を知らないアマゾンの面倒を見ることとなる。
- 岡村りつ子(演:松岡まりこ)
- まさひこの姉。当初はアマゾンの事を嫌っていたが、9話で獣人から救われたのを機に心を開く。
- 立花藤兵衛(演:小林昭二)
- 『仮面ライダー』『仮面ライダーV3』『仮面ライダーX』に引き続いて登場。第3話でのバイクレースに出場中、獣人に襲われた所をアマゾンに救われる。以後、アマゾンの戦いをサポート。長老バゴーが日本に送った設計図を元に、「ジャングラー」を作成したのも彼である。
何故助けてもらったお礼に、免許も持たないアマゾンにバイクを授けたのかは永遠の謎。やはり「仮面ライダーを名乗る以上はバイク」なのだろうか。
- モグラ獣人(声:槐柳二)
- 第5話から登場したゲドンの獣人。
十面鬼に処刑されかかった所をアマゾンに救われ、それ以後はアマゾンらの協力者となる。
アマゾンと戦闘時には普通に喋っていたがに仲間なった以降はアマゾンに合わせるためか片言になっていた。
当作品におけるコメディリリーフ。まさひこからは「モグラ」と呼ばれている。
第20話で人食いカビの解毒剤を手に入れる為に…。
- 長老バゴー(演:明石潮)
- 南米アマゾンの奥地に住んでいた古代インカ帝国一族の末裔。
一族をゲドンに滅ぼされ、自身も瀕死の重傷を負うが、最後の力を振り絞ってアマゾンに改造の秘術を施す。
日本の高坂教授に会うようアマゾンに催眠暗示をかけて後を託した後、力尽きた。
- 高坂教授(演:北原義郎)
- 山本家とバゴー双方の知人であり、アマゾンの出自を知る人物。第1話にてクモ獣人に殺害される。
敵組織「ゲドン」
アマゾンが持っている「ギギの腕輪」を狙う為に南米アマゾン奥地から日本に来襲。
動物に知能を植えつけて改造した獣人と女性戦闘員・赤ジューシャを擁している。
- 十面鬼ゴルゴス(声:沢りつお)
- ゲドンの首領。元々は長老バゴーの弟子であったが、自らの身体を改造し、ゲドンを組織する。
- 身長8m、体重320kg(顔岩を含んだ数値と思われる)。
作戦に失敗した戦闘員や獣人を容赦なく処刑する。アマゾンの「ギギの腕輪」と対となる「ガガの腕輪」を持つ。
- 下半身は「顔岩」という巨大な岩が接続されており、普段は本来の下半身を見せることはない(作中でも分離することはなかった)。岩で隠れているが、腹部には接続用のケーブルをつける穴が開いている。
- 顔岩には9つの人面があり、それぞれが意志を持つ。それらとゴルゴスの顔を含めて「十面鬼」と呼ばれる。
これらの顔は若い娘や子供の血を好み、吸収することで顔色が真っ赤になる。
- 第14話での決戦時に全ての顔がアマゾンに殺され、石のような姿に変貌した。
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- それぞれの顔の設定は以下の通りである(ゴルゴスの左手側から時計回り。ゴルゴス自身を「1の顔」とする)。
- 2の顔:テレビの元司会者。自らビルを破壊しそれを自分の番組で放送していた。
- 3の顔:イギリス中で暗躍した大泥棒。
- 4の顔:元ナチスの幹部。
- 5の顔:アメリカンマフィアのドン。
- 6の顔:第二次世界大戦時に活動していたスパイ。
- 7の顔:殺し屋。
- 8の顔:インチキ宗教団の牧師。
- 9の顔:細菌や毒の研究家。
- 10の顔:フランスの連続怪奇事件の犯人で、死者蘇生の手術が可能。
- ちなみに、当時の写真ではちゃんと9つの(作り物の)顔が映っているものが存在するが、劇中では大野剣友会の面々が演じている前6つだけが映るようになっていた(他は作り物)。近年の玩具ではゴルゴス+埋め込まれた顔7面=8面で、人面岩を加えたとしてもまだ1面足りていない。
敵組織「ガランダー帝国」
壊滅したゲドンに引き続き登場した組織。日本征服を目的として動き出す。
ゲドンと同じく獣人や男性戦闘員・黒ジューシャを率いている。十面鬼が持っていた「ガガの腕輪」はガランダー帝国の手に渡った。
- ゼロ大帝(演:中田博久)
- ガランダー帝国の支配者であるが、普段から姿を見せているのは影武者である。十面鬼と同じく作戦に失敗した戦闘員や獣人を容赦なく処刑する。劇中、アマゾンライダーのことを「仮面ライダーアマゾン」と呼んだことがある数少ない人物。「仇はとってやる、安心して死ね」のセリフが印象的。
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