無邪気の楽園とは (ムジャキノラクエンとは) [単語記事]

『無邪気の楽園』とは、青年漫画雑誌「ヤングアニマル嵐」で連載されている、雨蘭のエロコメ漫画である。2015年 8月末に第8巻が発売予定。

概要って･･･怖い

地方都市の露里町（ロリつゆさとちょう）を舞台に、ほぼニートの冴えない青年がふとしたきっかけで小学校５年生である過去の自身にタイムスリップし、開き直って人生をやり直そうと日々奮闘したり皆で遊んだりする中で、周囲の天真爛漫な女子たちの無邪気さから惹き起こされる、日常の隙間に潜むあ～んな事やこ～んな事に巻き込まれてしまう、ノスタルジックエロファンタジー。

雨蘭名義では一般向けで初の連載作品となり、これまでの半劇画タッチの確かな画力の持ち味を存分に活かしつつ、一定以上の世代に強い郷愁を抱かせる様々なガジェットがちりばめられており、小学生をモチーフにしたエロコメ漫画としての新境地を邁進している。いわゆるチキンレース。

しかしAmazonやKindleでは、2015年 4月末ごろに改訂されたガイドラインに随い、翌月末に単行本が突如取扱停止（当該ページ削除、ダウンロード不可）になった（だが本誌の方は購入可能）。そもそもこの改訂ガイドラインの表現がふわっとしたものだったためにさほど注目を集めておらず、また同時期に他のロリ傾向作品も取扱停止になったこともあり、ネット上でちょっとした話題となった（ニコニコニュース（エキサイトレビュー））。ニコニコ市場上ではAmazonの方も表示等は普通にされるが、リンク先のAmazonのページは削除されており利用できないので注意。

ともあれ、本作は当雑誌の看板作品の一つであり、2014年末に発表された白水社電子書籍大賞では売上優秀賞10作品に選ばれている（ニコニコニュース（コミックナタリー））。また、本誌と第4巻限定版付録でのドラマCD化、第6巻・第8巻限定版付録でのアニメ DVD化も行われている。

登場人物って･･･知りたい

声は２つある場合、ＣＤドラマ版／アニメ版。読み仮名がカタカナになっているのは、あだ名として呼ばれる時にカタカナ表記されるものを示している。

露里小学校（つゆさと・しょうがっこう）

5年3組

反田省太（はんだ・しょうた）　声：内匠靖明

主人公。見た目は10歳の小生意気なクソガキ、中身は25歳のほぼニートという薄汚いコナン。人生のやり直しを懸けた小学生ライフを送る内、一度目では経験できなかった数々の（時には生命の危機に陥るほどの）ラッキースケベに遭遇するが、あくまでも人生再起を懸けた25歳児として極力紳士的に振る舞おうとする。またそれが一部女子たちには「なんか大人っぽい」「実はしっかり者」という好印象を与え、目下モテ期到来中。

現代（15年後）の世界では――
フリーのゲームプログラマーを気取るがろくな仕事にありつけず、父親との仲は険悪の域に。気まぐれに訪れた同窓会の直後、七不思議で異世界に通じていると噂されていたプールに誤って転落、何故か小学校5年生時代へと逆行を遂げる。

春風このみ（はるかぜ・このみ） 声：五十嵐裕美／野村真恣華

省太を初めとしたクラスNo.1のマドンナ。ショートボブ＆前髪パッツンの優等生タイプで、笑顔を絶やさぬ心優しい人気者。温和しいかと想いきや、意外と負けず嫌いでおませな一面もあり、更には無知ゆえ無自覚の内に省太を誘惑してしまう小悪魔っぽいところもあったり。女優志望で、放課後は様々なレッスンに通う事が多い。ペットは犬のホイップ。第2巻以降はヒロインが出揃ってくるため、出番は若干控えめになる。

現代（15年後）の世界では――
中学1年の頃に清涼飲料水のCMでのTV デビュー以来キャリアを順調に重ね、今や押しも押されもせぬ国民的清純派若手トップ女優。でもあの頃の笑顔は変わらない。

神谷真夏（かみや・まなつ） 声：高橋未奈美／平井祥恵

第2巻冒頭より登場。神戸の私立校から転校してきたツーサイドテールの元気な関西弁女子（ただし訛りは神戸よりも大阪寄り）。「天下を取る」と豪語し一見高飛車に見えるが、一旦仲良くなると持ち前の女王様姉御肌を発揮し、とにかく世話を焼きたがる。また、隠しようの無いほどストレートな性質な上、危機的レベルで羞恥心が不足しているが、学業はとても優秀。父子家庭で、父親は出張ばかりで留守がち。

現代（15年後）の世界では――
25歳で初当選した「美し過ぎる最年少国会議員」。小学校では更なる転校でクラスメイトと疎遠になり、同窓会にも不参加。

藤田路子（ふじた・ミチコ）　声：木村珠莉

眼鏡＆お下げの文学少女タイプ。恋愛小説のようなドラマティックでロマンティックな恋に強い憧れており、けっこう妄想癖もあったりする。割合控えめな性格に反して、身体の発育がなかなか宜しい。小型のカメラを常に持ち歩いており、腕前はななかいいらしい。初期からのメイン女子キャラでは未だ表紙になっていない不憫な子。

現代（15年後）の世界では――
一部上場企業の社長秘書。相変わらずのグラマラスっぷり。

金子理央（かねこ・リオ）　声：岩崎愛／新名彩乃

母親似のちょっぴりイケイケ（死語）な容姿のウェービーロングヘア女子。曲がったことが大嫌いで物怖じしない性格と歯に衣着せぬ言動、そして想い込みの激しさから、男子たちの悪ふざけに手を焼いた女子たちが団結して立ち向かう時にはリーダーになることが多い。だが反面、予期せぬ押しの一手に弱かったり。姉がいるらしい。

現代（15年後）の世界では――
相変わらずのイケイケ風でありながら、父の跡を追い警察官に。省太いわく天職。

佐々木奈子（ささき・なこ） 声：菅谷弥生／井ノ上奈々

清楚なロングヘアのややツリ目っ娘で、精悍さ漂う物怖じしない小ざっぱりした性格。弟がいるからかクラスの男子を姉的な生暖かい視線で観がちで、いざ恥ずかしがる場面でも少しポイントがずれてたりする。帰国子女で英語に堪能だったり、師範こと祖父譲りの合気道の心得があったりと多芸な一方、重度の高所恐怖症の気がある。母は英会話教室の先生。

現代（15年後）の世界では――
若かりし頃の母への憧れのまま、晴れて国際線のキャビンアテンダントに。

池端早代（いけはた・サヨ）　声：もものはるな／佐藤奏美

生物係。ショートボブをサイドアップにした、ぽよぽよした雰囲気の天真爛漫な女子。実は華道の家元のお嬢様なのだが、庶民的感覚を身につけるため敢えて普通の小学校に通っている。やや子供っぽいなりに、やんちゃな省太に少なからず惹かれているが、まだライクとラヴの区別は付かない模様。寝相がかなり悪く、しかも半目を開けててちょっと怖い。

現代（15年後）の世界では――
楚々とした落ち着き̧を身に付けた、着物のよく似合う池之端流華道の若き家元。

カナ

保健委員を務めるベリーショートのおでこちゃん。勝気で責任感が強い。出番は主に第1巻。

現代（15年後）の世界では――
女医の卵。小学生時代、省太との絡みが比較的多かった女子の一人。

舞花（まいか）

たぶんショートポニーのモブ女子。

ミーナ

たぶん癖の少ないショートのモブ女子。

礼沙（れいさ）

たぶんセミロングのモブ女子。

ユースケ

作中での省太との絡みが一番多く、名前が判明している貴重な男子。まあ省太以外のモブ男子代表みたいな位置づけなので、やや面長のツンツン頭とランニングシャツ以外これといって個性は無し。

タケル

よくわからん。

現代（15年後）の世界では――
女子いわくイケメン。以上。

5年1組

朝木鈴音（あさき・すずね）

第6巻冒頭から登場。別のクラスのゴスロリっぽい服装のもみあげセミロング系「未来人」（自称）で、去年はサヨのクラスメイトだった。省太（彼女は「キミ」と呼ぶ）を同類と「見抜いて」、共に未来から来た同志として、何かと通信と称しマイクロチップが埋まっているという胸（ミチコと同等の発育）を触らせたがる実に困った小五病患者。なお一周目では恐らく出会っていない。